採用・求人の施策まとめ~メリットや具体的な方法を解説~
最終更新日:2024年04月23日
昨今の就活環境の変化に対応すべき企業のブランディング戦略について解説しています。企業ブランディングを行うことのメリットやその方法などについてもまとめています。
近年の採用に関する担当者の悩み
近年では企業における人材の採用や求人について、頭を悩ませている問題が「人材が中々集まらない」ことです。
新型コロナ発生の影響もありますが、それ以前より就職活動のオンライン化へと徐々に移行してきたことが要因のひとつでもあります。
以下は総務省による「就職活動の変化」をグラフで表したものです。
- 4年制大学だけでなく、就職活動全体で、インターネットが欠かせない情報となっている
- 新卒時以外でも、インターネットによる就労・転職関係の情報収集は行われている
これらが顕著になってきているのです。
インターネットの普及によって就職希望者がオンラインで手軽に企業情報を知ることができるようになりましたが、これにより就職希望者を取り巻く就活環境が一変し、今まで企業側が人材を選んでいた状態が、今度は逆に就職希望者側が企業を選ぶ状態となってしまいました。
就職希望者は求人サイトなどを介すことなく、直接企業Webサイトへアクセスし、企業の「自社採用サイト」から応募するようになりました。
これらの就活環境の変化に伴い、重要な役割を果たすのが「ポジショニングメディア」や「ブランディングメディア」の存在です。
すでに求人サイトで人材が確保できない今、重要な役割を担っているのがこれらメディアの存在なのです。
採用企業のブランディング施策が今注目される理由
現在では企業に高度経済成長期のような活気はなく、少子高齢化が進み日本の労働人口は減少の一途を辿っています。
労働者における価値観も多様化し、やりがいのない仕事と見られれば、もはや見向きもされなくなっています。
終身雇用制は崩壊し、新卒一括採用も行われなくなりました。労働者視点から企業を見ると、もはやどこの企業に勤めようが、同じ労働環境に見えてしまいます。
そこで重要なのが他企業との差別化を図ることです。自社にブランディング施策を講じることによって、他社にはない自社の魅力を就職希望者にアピールしていきます。
このようにすることで、他社にはない自社だけの魅力を感じてもらえ「この企業で働いてみたい」と思ってもらうことができるようになります。
入社希望者の比較検討フェーズの変化
上述のように今までは企業が就職希望者を選ぶ側でしたが、昨今では就職希望者側が企業を選ぶ時代となりました。
インターネットの普及により、就職希望者は好きなだけ企業を比較検討できるようになったのです。
中でもビジネスSNSと呼ばれる企業版のSNSの出現により、より詳細な企業情報をまとめて閲覧できるようになりました。
それに伴い「ソー活」で企業を見つけようとする動きも顕著になってきているのです。
※ソー活=ソーシャルメディアを活用した就職活動
代表的なビジネスSNSとして挙げられるのが「LinkedIn」や「Wantedly」などです。
さまざまな業種の企業が掲載されており、企業情報が詳細に分かります。
それだけでなく「企業としてなにをやっているのか」「なぜそれをやるのか」「どうやっているのか」など、就職希望者を惹きつける企業ビジョンまでを見ることができます。
これらの企業情報から就職希望者がその企業に魅力を感じ、応募するに至るのです。
求人サイトだけでは人材の確保が難しくなってきた背景
昨今の労働者における価値観の多様化により、求人サイトや求人情報、ハローワークなどに求人案件を出稿するだけでは、自社が狙う理想の人材の獲得が困難になってきています。
その大きな理由としては、求人サイトの情報量だけでは企業が本当に伝えたい企業情報や熱量、企業ビジョンなどを就職希望者に伝えきれていない点が大きいと言えます。
そのため就職希望者側からしてみても、求人情報だけでは何を行っている企業かを把握できず、得体の知れない会社として、そのままスルーしてしまいます。
昨今ではブラック企業をはじめ、3K企業、6K企業なども取り沙汰されていますので、就職希望者もうかつに入社するには至りません。
こういった背景からも、ポジショニングメディアやブランディングメディアを運用して、企業ブランディングを行い始める企業が増えています。
さらに、売り手市場の人手不足や市場における時給の高騰、ビジネスSNSの出現や自社採用サイトの急増などの影響もあり、さらに採用難に拍車をかけている状態です。
近年では「自社採用サイト」を持つ企業が増加しており、自社がターゲットとする人材は自社サイトで獲得しようという流れに様変わりし始めています。
そのためポジショニングメディアやブランディングメディアを持つ必要性は、日に日に高まっていると言えるのです。
採用企業のブランディング施策によりもたらされるメリット
採用企業が積極的にブランディング施策を行うことは、就職希望者にとってもメリットがあり、その企業に興味関心を示す可能性が高まります。
また随時企業情報を更新している企業は、それだけでフレッシュさが感じられ、しっかりと企業として活動しているという印象を与えることができます。
主に採用企業が行うブランディング施策では以下のようなメリットがあります。
- 競合他社との差別化が図れる
- 質の高い入社希望者獲得が見込める
- 入社希望者が増加する
- 広告費削減につながる
- 企業健全性が上がる
- 組織の従業員はモチベーションがアップする
競合他社との差別化が図れる
採用ブランディングに限らずですが、ブランディングする大きな目的は「競合他社との差別化」です。
競合他社との差別化を行うことで、他社と自社の違いを就職希望者にアピールし、自社の立ち位置を明確にします。
この場合、競合他社より業績や会社の規模が優れている必要はありません。それは業績や会社の規模が優れていることだけが、就職希望者にとって入社したい理由には、必ずしもなり得ないからです。
業績が他社より悪くても、働きやすさや仕事内容で選定するかも知れませんし、アットホームな職場環境に惹かれて入社を希望するかも知れません。
つまり自社にしかない魅力に惹かれて入社を希望する人も少なくないのです。その自社にしかない魅力をアピールしていくのが採用ブランディングなのです。
自社にマッチした入社希望者獲得が見込める
採用ブランディングは自社の性質にマッチした、極めて質の高い入社希望者を獲得することにもつながります。
ポジショニングメディアやブランディングメディアによって、日頃から自社の社風や活動内容などについてこまめに更新をしておくと、自社に興味を持っている入社希望者が細かくチェックできます。
それによって自分に合う企業か、合わない企業かを判断できるようになり、応募してくる希望者の多くが自社とマッチした親和性の高い入社希望者となるのです。
入社希望者が増加する
採用ブランディングは入社希望者の増加も見込めます。常日頃から自社に対してブランディングを行っていると、企業認知度が向上します。
単純に企業認知度が向上すれば、入社希望者の増加も見込めるようになります。
また自社に対してだけでなく、自社で取り扱っている商品に対してもブランディングを行っていると、商品と企業が結びついて認知されやすくなります。
「あの商品はあそこの企業のものだったのか!」と改めて気づくユーザーもおり、さらにブランディング効果は高まります。
広告費削減につながる
採用ブランディングが効果を発揮してくるようになると、こちら側から募集をしなくても、入社希望者側からの問い合わせが増えてきます。
丁寧な対応を心がけ、雰囲気や対応がよい企業であることを入社希望者へ印象付けられれば、口コミサイトやSNSなどでも拡散され、さらに企業認知度は向上していきます。
この状態になると、求人サイトなどに広告を出稿しなくても、オウンドメディアのみで就職希望者を集めることができるようになります。
企業の健全性が上がる
採用ブランディングを行っていくと徐々にですが、注目度が高くなっていくことが実感できるようになります。
社会や他企業から、そしてユーザーからなど、あらゆる視線が集まります。視線が集まれば集まるほど企業としては下手なことができず、健全性を保つ必要性が出てきます。
それによって、コンプライアンスの意識が高まるようになり、労働環境の整備や従業員への待遇の強化、パワハラやマタハラに対処できる組織風土を構築する意志が、企業全体として芽生えるようになります。
組織の従業員はモチベーションがアップする
自社の名が知られるようになり、注目度が上がれば上がるほど、従業員のモチベーション向上にもつながります。
業界ではそこそこ名の通っている企業に努めている誇りが持て、自分への自信にもなります。
結果、社内は活気づき業績アップの手助けにもなるのです。
採用ブランディングの進め方や具体的施策とは
ここからは、採用ブランディングの進め方や具体的施策について解説します。
企業理念を再確認する
自社に合った人材を獲得するためには、はじめに自社が掲げている理念に注目してみると良いでしょう。顧客を第一に考える、品質向上に努める、社員を大切にするなど、企業によってさまざまな理念があるはずです。
創業から一貫してどんな考えや取り組みに重きを置いてきたのかを確認しておくことが、ブランディングにおいて重要な「一貫性」につながっていきます。
ポジション(ブランドポジション)を定める
会社がどんな立ち位置にいるのか、ブランドポジションを定めていきます。業界で広く知られているか、営業を展開する商圏はどこか、価格帯はどの位置か、扱う商材の優位性は何か、競合他社がいくつあり、自社が占めるシェアはどのくらいかを確認します。
そして、競合他社が提供できないモノやサービス、技術力など「唯一の強み」といえる部分は何かを、客観的な視点から導き出します。
「伝わる」プロモーションをする
企業理念を確認しブランドポジションを定めたら、それに即して一貫したプロモーションを行っていきます。プロモーションでは、理念を伝えながら商品・サービスの価値を分かりやすく伝えられるかが大切です。
本質的なブランディングを確立するためには長期的な取り組みが必要なため、まずはコーポレートサイトでは理念や「強み」が上手く伝わっているかを見直してみてください。
課題があれば、より分かりやすく伝えるために、サイトリニューアルを検討しても良いでしょう。
求職者の共感を得やすい「コンテンツマーケティング」を実施するメディア制作も効果的です。
プロモーションの効果検証を行い、必要に応じてオウンドメディアや採用メディアを展開していくと、理念やビジョンを広めながら新しい価値を創出することにもつながっていきます。
ポジショニングメディア
ポジショニングメディアは自社ならではの強みを、競合と比較しながら見せることで、差別化ポイントや優位性を見せることができるメディア戦略です。
以下はある商品を例にした、ポジショニングメディア導入の効果です。
商品・サービスに対する集客効果はもちろん、特定のニーズにを持つユーザー市場に対して、「〇〇といえば自社」というブランドイメージを確立できます。
市場内でまだ自社の存在をアピールできていない、反響はあるものの採用に至っていないという場合にはポジショニングメディアはひとつの解決策になります。
以下で特徴や事例を詳しく紹介しておりますのでぜひご覧ください。
ブランディングメディア
市場内で自社のブランドをより強固なものとするためには、世界観やストーリーを伝えることに焦点を合わせたメディアが必要です。
キャククル運営元のZenkenがつくるブランディングメディアでは、サイトコンセプトやデザインでブランドイメージを表現。
それだけでなく培ってきたSEOなどのノウハウを活かし、集客効果やメディア経由での採用にもこだわった設計を行います。
そのため細かくセグメントした市場だけでなく、検索数の多いキーワードでの検索上位表示も実現しており、ブランディングメディアとユーザーが接触する機会を多数創出し、自社ブランド浸透と定着が実現できます。
ブランディングした上で、しっかりと採用にもつながる。そのような施策をお探しであればぜひ以下資料をご覧ください。
ブランディングメディア
について詳しく
採用・求人の施策まとめ
いかがでしたでしょうか。マーケティング同様に求人や人材採用においても、ブランディングは非常に有効ということが、これでお分かりいただけたかと思います。
そしてそのブランディングを効率的かつ効果的に行うために、ブランディングメディアやポジショニングメディアを所有することが必要不可欠であると言えます。
現時点でブランディングメディアやポジショニングメディアを所有していない、もしくは今までに運用経験がないという企業は、ぜひZenkenまでご相談ください。
Zenkenではいままでに120業種を超えるクライアント企業の集客・マーケティングを支援してまいりました。
そのノウハウを活かし、ポジショニングメディアやブランディングメディアをはじめとした採用戦略をご提案しています。
採用がうまくいかない、採用しても定着しないといった課題感があれば、ぜひご相談ください。