スタートアップの採用戦略に正解はあるか?採用に使うべき媒体やツールも紹介!
最終更新日:2023年03月02日
スタートアップの採用において、「良い人材に巡り合えない」「具体的な採用方法が分からず困っている」と悩んでいる採用担当者は多いのではないでしょうか。
実際スタートアップの採用活動では、企業の認知度によりエントリーが集まらず限られた求職者から選考しなければいけないという状況に陥ってしまう可能性が高くなっています。
そこで本記事では、スタートアップの採用戦略やフェーズ別に適した採用方法を解説しています。また採用に活用するべき媒体やツールも紹介しているので、スタートアップの採用戦略で困っている人は必見です。
スタートアップの採用はなぜ難しいのか
よく採用活動をすることが難しいと言われてしまうスタートアップですが、理由はなぜでしょうか。4つの理由を、以下で解説していきます。
スタートアップの採用が難しい4つの理由
スタートアップの採用が難しい理由は以下の4点です。
- 知名度が低い
- 予算が限られる
- 採用担当者の確保が困難
- 悪いイメージが先行してしまう
知名度が低い
1つ目の理由は、大企業に比べてスタートアップの企業の知名度が低いことです。スタートアップ企業の採用活動では、そもそも自社のことを知らない人たちが多く、事業内容や職場の雰囲気をつかめず応募に至らないことが問題となりがちです。
求人広告を掲載しても、企業名を知ってもらえていないために求職者たちの目に触れる機会が少なくなってしまう傾向にあります。その結果応募が集まりにくくなり、数少ない応募者の中からの選考となるので、採用が難しくなってしまいます。
予算が限られている
2つめの理由は、スタートアップ企業の採用予算です。スタートアップでは大手企業に比べて採用イベントへの出展や採用広告の掲載に充てられる予算が少ない傾向にあります。その結果、求職者に対しての露出度が低くなってしまい、結果的に応募数が少なくなってしまいます。
少ない応募者の中から選考することになってしまうので、即戦力となる人材を中々見つけられず、採用が困難となってしまいます。
採用担当者の確保が困難
3つめの理由は、採用担当者の確保が難しいことです。スタートアップでは、採用担当者がいない状態での採用活動を実施しなければいけない場合も少なくありません。採用に関してのフローが確立していない中での活動では、求職者へのアプローチやフォローが不足してしまう可能性があり、結果的にミスマッチを引き起こしてしまう原因となります。
また兼任で採用活動をしている場合もあり、採用に充てられる時間が限られてしまうことも、スタートアップに置いて採用が難しいと言われている理由の一つです。
悪いイメージが先行してしまう
4つ目の理由は、スタートアップに対して知らないことが多く、悪い印象を持たれてしまう可能性があります。スタートアップは事業を始めたばかりで、残業や業務量が多いイメージを持たれる可能性が高く、悪いイメージが先行してしまうことで、応募数の減少に繋がってしまう恐れがあります。
また社内の規定がしっかりと決まっていない企業では、最初は無理をさせられるのではないかと危惧されて、マイナスの印象が強くなってしまう傾向にあります。そのためエントリー数が伸びず、採用が難しくなってしまうことに繋がります。
スタートアップの採用戦略と成長フェーズの関係とは?
スタートアップの採用戦略では、以下の4つの流れがあります。
- ターゲット設計
- 母集団形成を図る
- チャネル設計
- 面接・内定
またスタートアップには、各企業によって成長フェーズが異なります。自社の成長フェーズを理解し、そのフェーズに合わせた採用方法を実施することが、優れた人材の採用をするために繋がる鍵となります。
そのため、採用担当者は自社がどの成長フェーズに位置しているかを見極め、最適な採用方法を見つけ出すことが重要となってきます。
スタートアップの採用戦略とは
スタートアップの採用を問題なく進めるには、フローごとに戦略を立てる必要があります。以下では、フローごとに解説をしていきます。
ターゲット設計
まずは、自社が求める人材のターゲット層を設計する必要があります。スキル重視で経験豊富な人材を求めているのか、性格や考え方を重視しているのかで、求める人物像が異なってきます。また企業によって求める人材は、少なからず変わってくるはずです。
よって、自社が求めている人材や活躍できる人材はどのような人なのかを十分に検討した上で、求める人物像を確立していくことが、スタートアップの採用を成功させる第一歩となります。
母集団形成を図る
次は、母集団形成を図ることです。母集団形成を図ることで応募数を多くすることができ、採用の成功に繋がります。そのためには、まず自社の認知度を上げることが重要となってきます。
採用ページのコンテンツを充実させたり、SNSでの発信で自社の魅力を伝えたりして、自社の認知度向上を図りましょう。ただ、リソースが限られているスタートアップ企業では、採用媒体の選定やSNSでの効果的な運用が必要となってくるので、注意が必要です。
チャネル設計
次には設計したターゲット層に対して、効果的なチャネル設計を行います。チャネル設計は、ターゲットに対して効果的にメッセージを伝えるために重要となります。例えば自社の採用サイトや求人広告、SNSといった種類が挙げられます。
これらのチャネルの中で、ターゲットに効果的に届けられるコミュニケーションチャネルを選定し、どのように発信していくかを検討していくことが重要となります。また一つに絞るのではなく、複数のチャネルを設計していくことで、相乗効果を生み出し効率の良い採用活動が可能となります。
なお、予算面では大手企業に負けてしまう可能性が多いため、競合との差別化や自社ブランディングがしやすいチャネルの選定も重要な要素の1つです。
面接・内定
面接では、求職者が自社で働きたいと思ってもらえるよう働きかけを行うことが重要となってきます。求職者が自社の目標や考えに共感しているかを見定めることが重要となっており、この判断を間違いなく行えるかでミスマッチを防ぐことにも繋がります。
また面接では、企業側も選ばれる立場ということを理解した上で、求職者に接することが大切です。求職者に求めていることを明確に伝えて、入社後のイメージを持ってもらい、自社に入社したいという意欲を高められるよう配慮することが重要です。
内定のフェーズでは、内定の承諾率を上げるために工夫が必要となります。自社のビジョンと内定者の考えがマッチしているか、自社の魅力が十分に伝わっているかを再確認し、見極めることが重要になります。例えば、内定後面接を設けて内定者と話し合う機会を作ってみるのがおすすめです。
スタートアップの成長フェーズ別に適した採用方法
スタートアップに成長フェーズには以下の種類があります。
- 創業期
- 急成長期
- 安定成長期
- 変革期
- 再急成長期
以下では、フェーズごとに適した採用方法を解説していきます。
創業期
創業期に特に求められるのは、経営陣の採用力です。コストをかけることが難しいこのフェーズでは、社長自らが会社を引っ張っていくことが重要となり、リファラル採用による人材確保が大切となってきます。
またインターンやアルバイトも貴重な採用方法です。インターン制を通じてで優秀な学生と出会えれば、企業の成長に欠かせない存在となってくれる人材が確保できる可能性が上がります。
急成長期
急成長期では採用人数を多くする必要があるので、採用媒体や人材紹介の活用が重要となってきます。その際利用する媒体を多くするのではなく、自社に合った媒体を厳選し活動を行うことが大切です。加えて人材紹介者とのコミュニケーションを増やし、より自社に合った人材をしてもらうようにすることが求められます。
また、創業期から在籍している社員のリファラル採用にも注目しましょう。創業期から在籍している社員は、魅力がある人が多く、その周りにいる人たちも、即戦力となる力を持った人材である可能性が高くなっています。
その際に注意するべき点は、求めている人材の定義づけを再確認することです。ここが曖昧になってくるとミスマッチを招き、効率的な採用ができなくなってしまう恐れがあるため注意が必要です。
安定成長期
安定成長期に安定した成長を図るためには、スキルや経験が豊富な社員の採用が必要不可欠となります。
また、安定成長期に入ると、後から入ってきた優秀な人材に、創業期から在籍している社員が追い越されてしまうということも引き起こされます。採用担当者は経験豊富な人材と創業期からの社員との間に立ち、上手く協力し合って運営を行えるようにすることが大切な役割となってきます。
また急速な採用数の向上により、採用基準の低下も危惧されます。その結果、社内のパフォーマンスが低下してしまったり、会社のビジョンに共感できない社員を採用してしまったりする可能性が高くなってしまうので注意が必要です。
さらに会社が大きくなるにつれて、部署内でほしい人材を採用担当者に伝えることが多くなります。その際採用担当者は、全ての人材を採用枠に加えるのではなく、優先すべき人材を見極めることが重要であり、その選択が今後の会社の成長に大きく影響していきます。
変革期
変革期では、リファラル採用の再活性化を図ることが大切です。会社の規模が大きくなるにつれ、社員たちが採用に関して自分とは関係がないと思ってしまうようになる可能性があります。
その際に採用担当者は、これまで会社を大きくしてきた社員に対してその過程を再認知させ、自社ならではの醍醐味を求職者に伝えられるようサポートすることが重要となってきます。
またこのフェーズは、本格的な採用ブランドの構築を図る時期でもあります。「自社のビジョンや強みは何なのか、求職者は自社のどの部分に魅力を感じているのか」ということを言語化して、社員と共有をする必要があります。
さらに自社の情報を発信する上で、情報の種類が多様化してきます。求職者は入社後一緒に働く人たちはどんな人たちなのか、どんな職場環境なのかに興味を持っていることが多くなってくるため、社員のインタビューや職場環境の内容の発信を求められるようになります。
再急成長期
再急成長期では、社員数が100人を超えてくることもあり複数の事業をスタートさせる企業も多いと思われます。
このフェーズでは、会社という括りだけでなく、事業や部門別で採用力をどのようにして向上させていくか、社員の採用に対してのコミット感をいかに高めていけるかが今後の企業においての課題となってきます。
スタートアップの採用を成功させるポイント
スタートアップの採用において、失敗する理由や成功させるためのポイント、狙うべきターゲットを解説します。採用活動で困っている人は、必見です。
スタートアップの採用で失敗する理由
スタートアップの採用で失敗する理由として挙げられるのは以下の3点です。
- 採用基準が高い
- 企業の文化や価値観に合わない
- 期待していたスキルとのギャップ
採用基準が高い
1つ目は、採用基準が高いことです。スタートアップでは、採用にかけられるリソースが限られていることから、即戦力となる人材を求めてしまう傾向にあります。そのため自社の求めるスキルに満たない求職者が見つからない可能性が高くなってしまいます。
即戦力となる優秀な人材はベストですが、なかなか見つからない場合には企業のビジョンに共感してくれる人を採用する方向にシフトすることも選択肢の1つ。スキルがやや不足していてもモチベーション高めの人材を確保することは、離職防止施策となります。
企業の文化や価値観に合わない
2つ目は、企業の文化や価値観に合わないことです。十分な能力やスキルを所持していても、企業のビジョンに共感できないと早期に離職してしまう可能性が高くなります。スタートアップでは限られた社員数で、業務に取り組んでいます。そのため、職場の考えや雰囲気に合わないと仕事にやりづらさを感じてしまう恐れがあります。
期待していたスキルとのギャップ
3つ目は、期待していたスキルとのギャップが生じることです。スタートアップでは、採用に関してのノウハウが乏しいことが多く、求職者のスキルや能力を見極めることが難しい場合があります。入社してから、求めているスキルを所持していなかったということを招かないためにも、求職者の見極めはとても重要なこととなっています。
スタートアップの採用を成功させる3つのポイント
採用活動を成功させるためのポイントは、以下の3点です。
- 自社の情報を積極的に発信する
- 採用基準を明確化させる
- 採用方法を見直す
採用活動が成功するかどうかは、今後の企業の事業拡大にも響いてくることです。そのためできるだけ失敗しないようにするためにも、以下のポイントをしっかりと把握し採用活動に臨むことが大切です。
自社の情報を積極的に発信する
自社の採用サイトやSNSを活用して自社の魅力を伝えることは、スタートアップの採用を成功させるために重要なことです。継続的に発信を続けることにより、自社のビジョンや職場環境が社外に届けられ、企業の認知度向上も図れます。
その結果、企業のビジョンに共感した求職者からの応募数が多くなることに繋がります。
採用基準を明確化させる
採用を成功させるためには企業が欲しい人材はどんな人なのか、採用基準をできるだけ具体的に明確化させることが大切です。具体的に人物像を確立させることで、入社後のミスマッチをなくし離職を防ぐことができます。
採用方法を見直す
最後は、従来の採用方法を見直すことです。採用方法を見直し、新しい目線で採用活動を行うことで、これまでアプローチできなかった人たちの目に留まる可能性が高くなり、自社の採用力の向上を図れます。
例えば、リファラル採用も採用方法の一つです。コストをあまりかけずに採用活動ができるため、スタートアップにはおすすめの採用方法です。
スタートアップが採用で狙うべきターゲット
スタートアップが採用で狙うべきターゲットは、以下の3つの特徴を持った人です。
- 企業のビジョンに共感できる人
- 成長意欲が強い人
- 実行力や行動力がある人
企業のビジョンに共感できる人
1つ目は、「企業のビジョンに共感できる人」です。スタートアップでは、試行錯誤をしながら挑戦し続ないといけません。また仕事が辛い時に、企業のビジョンに共感しその目標に向かって頑張ろうとする意欲があれば、困難があっても乗り越えられる可能性があります。
逆に企業のビジョンに共感していなければ、今後同じ方向を向いて仕事を続けることが難しくなります。そのため採用時において、企業のビジョンに共感できる人をターゲットにすることが大切です。
成長意欲が強い人
2つ目は、「成長意欲が強い人」です。スタートアップで働くには、自分から成長しようとする意欲が求められており、上司に言われなくても自ら行動できる人が望ましい人材です。
現在の自分のスキルを把握し、企業の目標を達成させるためにはどんな努力が必要かを見定めて行動できる力が必要となってきます。またスタートアップでは、日々成長していくことが重要となります。そのため成長意欲をある人を選ぶことは、大切な採用基準となります。
実行力や行動力がある人
3つ目は、「実行力や行動力がある人」です。スタートアップでは、事業拡大のために迅速な決断と行動が求められます。そのため、早い段階での意思決定できることは採用基準において大切なポイントと言えます。
加えて、スタートアップでは日々市場が変化しているので、臨機応変に物事に対応できる行動力も必要となります。よって、実行力や行動力がある人をターゲットに絞って採用を判断することは重要なことです。
スタートアップの採用方法にはどのようなものがある?
スタートアップの採用方法には、ダイレクトリクルーティングや人材紹介エージェント、リファラル採用といった複数の方法があります。以下では、その採用方法を一つずつ解説していきます。
求人・転職サイト
求人・転職サイトでは様々な求人が載っており、その数も膨大です。掲載されている求人全てを見ることができるので、業界や企業規模を問わずすべての求人を比較し検討することが可能となります。
ただ、求人を掲載する際に気を付けるべき点があります。それは採用に関するコストが限られているため、より厳選した求人・転職サイトに掲載しなければならなくなってしまうことです。
また求人・転職サイトでは大手企業の求人が多数存在します。その中で求人を掲載しても大手と比較されて、応募数の向上を見込めない可能性があります。
そのため、求人・転職サイトに掲載する場合はスタートアップ企業に特化したサイトや自社に興味を持ってもらえるような求職者が多いサイトを選択することが重要となってきます。スタートアップに特化したサイトであれば、スタートアップに対して魅力を感じ、就職したいと考えている人たちが求人を閲覧するため、効率的に求職者を集められます。
またサイト内で大手企業との比較を避けられるため、効果的に応募率を向上させられます。かつ求職者が多いサイトを選ぶことで、自社に興味を持ってもらえる可能性も上がります。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングとは、企業側から求職者に対して直接アプローチをすることができる採用方法です。企業側であらかじめターゲットを絞ることができるのでコスト削減にも繋がり、リソースが限られているスタートアップ企業にはおすすめの採用方法です。
またダイレクトリクルーティングでは、転職顕在層だけでなく、転職潜在層にもアプローチが可能となっているため、自社の社風や目標に合った良い人材を見つけるのに効果的となっています。
気になる求職者がいれば、スカウトやSNSを活用してコンタクトを取りましょう。ただその際に注意するべき点は、求職へのアプローチの仕方です。
もし転職潜在層であれば、元々積極的に転職活動をしていない人なので、一歩的にアピールを続けてしまうと良い反応が返ってこない可能性が高まってしまいます。そのため、採用したいという強い気持ちは少し収めて、求職者のプロフィールを確認して何に興味を持ったか、どんなスキルが気になるのかを伝えていくことが大切です。
企業側から連絡がきてスカウトされることに嫌な気持ちになる人は少ないと思うので、まずは軽い気持ちでお話する機会を作ることが大切です。
人材紹介エージェント
人材紹介エージェントとは、登録している求職者の中から、自社に合う人材を見つけ出し紹介してくれる採用方法です。
エージェントがあらかじめ自社の雰囲気や社風に合った人材をピックアップして紹介してくれるので採用に関してのリソースを削減できることがメリットとなります。その結果、効率よく自社に合った人材を見つけることができます。
またダイレクトリクルーティングやリファラル採用では、声をかけた人が必ずしも転職を強く希望している人ではなく、採用までに時間がかかってしまうことがあります。
しかし人材紹介エージェントでは、転職の意欲がある人が登録しており、その中から人材をピックアップするので、時間がかからずスムーズに採用を行うことが可能。
人材紹介エージェントでは、求職者のスキルや実務経験を把握することができるので、求める人材により沿った求職者を紹介してくれることに繋がり、即戦力となる人材を確保できる可能性が高まります。そのため、自社の強みや求めている人材を人材紹介エージェントに明確に共有しておくことが重要となってきます。
逆にしっかりと情報共有ができていないと、ミスマッチを起こしてしまう可能性があるため、注意が必要です。
リファラル採用
リファラル採用とは、自社の採用条件に合った人材を自社の社員から推薦・紹介してもらう方法です。ただ一般的な選考と同じように書類選考や面接が行われるので、確実な採用が決まっているわけではありません。
メリットとしては広告費といったコストがかからないことや転職したい意欲がまだ行動していない「転職潜在層」の人材が見つけられることです。一般的には採用にあたって人材紹介にお金を払わなければいけないですが、リファラル採用では紹介者に支払いを行ったとしても、コストを大幅に下げられます。
また十分なスキルを所持しているにもかかわらず転職活動を積極的に行っていないのを理由に、他の採用方法ではアプローチしづらい転職潜在層を発見できます。そのため、より優秀な人材を発見できることに繋がります。
デメリットとしては、社員の理解や協力が必要になることや採用後の配属先に注意が必要な点です。リファラル採用では、気になる人材に声をかけたり企業との間に入って話をしたりすることで、社員の業務負担が増えてしまいます。そのため社員の意欲向上のためにも、インセンティブを用意しておくことが重要です。
またリファラル採用で入社が決まった後、紹介者の離職により採用した社員も離職する可能性もあります。そのため、入社後に働きやすい環境を整えてあげることが重要となってきます。
採用広報
採用広報とは採用マーケティングとも言われており、企業が求めている人材から応募を促す広報活動のことです。
採用広報を通じて自社を選択してもらうためには、自社で働くことのメリットや入社した際のイメージを伝えていくことが重要となってきます。ターゲット層を明確にし、求職者にどんなメッセージを届けるかを明確にしましょう。
入社までのプロセスだけではなく、自社のブランディング活動から興味を示してもらうコンテンツ作成を行い、ターゲットとのコミュニケーションを図ります。メリットとしてはミスマッチ防止ができる点や既存の採用チャネルの効率化が挙げられます。
企業の職場風景や、雰囲気をそのまま求職者に伝えられることは、自社の普段の姿を知ってもらい、共感をしてもらえることに繋がります。そのため、入社後のミスマッチをなくし、離職を防ぐことができます。
また既存の採用チャネルを活用して、自社の雰囲気や働いている人の生の声を届けることにより、自社の文化や考えを理解してくれる人が多くなり、応募率・面接率向上を図れます。よって採用チャネルが自社の良さや強みを知れる媒体となり、自社を知らない層の認知度を上げる効果も期待できます。
採用ブランディングメディア
Webサイトを活かした採用施策において一般的なのは、自社の採用サイトです。しかし、採用ブランディングメディアという選択肢もあります。
採用ブランディングメディアは、自社が提供する価値に魅力を感じる人材を効率よく集めるためのWeb媒体です。一般的な採用サイトと違って、自社の公式ホームページから切り離して構築するのが大きな特徴。
一般的な採用サイトは自社に対して既にある程度興味を持っている訪問ユーザーを想定しているため、自社をまだ認知していないユーザーへのアプローチが困難になりやすいのがデメリットです。SNSや求人広告と組み合わせない限り、アクセスがなかなか増えないケースが少なくありません。
それにたいして採用ブランディングメディアは、自社を認知していない潜在層ユーザーがターゲットとしています。フォーカスを「会社名」から「自社が提供する価値」にシフトさせることで、媒体の内容自社をにマッチしやすいユーザーが検索するようなキーワードに合わせて最適化し、他の施策と組合さなくてもオーガニック流入が見込めるのが大きなメリットです。
また、ユーザーのニーズに応えたうえで自社を紹介する流れとなるため、ブランディングメディア経由で応募したユーザーは採用に繋がりやすいというメリットもあります。
他の施策との組み合わせにより発生する費用や手間を減らした効率の良い人材募集に向いた施策です。
求人広告
求人広告とは、Webサイトや紙媒体に企業の求人広告を掲載することです。最近ではWebサイトに掲載することが主流となってきており、無料から有料まで様々な求人広告が存在します。メリットとしては、より多くの人たちに見てもらえるため、母集団を確保できることです。
また、求人サイトは掲載自体が無料の媒体が多く、有料の場合でも先に支払いをして広告掲載をする形が多いので、複数の採用にあたってはコスト面で変わりはないことです。
求人広告を掲載する際に重要なことは、ターゲットの人物像を確立することや見る人が目を引くデザインとなっているか、また媒体のユーザー層が自社のターゲットとマッチしているかどうかを考えることです。
まず自社が求める人材の人物像を明確化し、どんな人材を採用したいかを掲載します。求める人材が明確になっていないと、効率的に採用活動ができなくなるからです。
見た人が惹かれるようなデザインの広告にすることは、自社に興味を持ってくれる人を増やすきっかけにもなります。そのため、見る人たちの興味を引くようなデザインの広告を掲載することが重要となってきます。
さらに広告を掲載する媒体は、自社が求める人材が活用しているかを見極めることも大切なポイントです。たとえばスタートアップに特化したサイトに広告を掲載することも、一つの手段と言えます。
採用マッチングSNS
採用マッチングSNSで代表的なのは、「Wantedly」です。Wantedlyとは、やりがいや環境で企業と求職者をマッチングする新しいSNSです。若年層に自社の魅力をアピールすることが、可能となっています。
Wantedlyの特徴は、給与と待遇の記載がNGなこと。企業の社風や目標、実際に働く社員の雰囲気を知って共感してもらう、できるだけミスマッチを起こさせない共感採用を目指しており給与や待遇の条件に左右されずチームや仕事の魅力を元に企業と求職者のマッチングを図っています。
共感採用を目標としているWantedlyでは、企業の日常の様子や会社のメンバーの紹介といったコンテンツを投稿することができるBlog機能を搭載。その結果、募集要項だけでは伝わりにくい企業の魅力を最大限に届けることができ、求職者との間のミスマッチを防ぐことが可能となります。
またWantedlyでは一般的な採用媒体とは違い、まずは会って話す機会を作ることを重視しています。堅苦しい選考へのイメージと真逆のことをすることで、求職者の心理的ハードルを下げて応募率の向上を図っています。
加えて求職者からだけではなく、企業側からのアプローチをすることも可能。ダイレクトスカウト機能では、自社が求める人材を探し直接メッセージを送れます。
スタートアップの採用戦略で重要なこととは
スタートアップの採用活動は、簡単なものではありません。会社の雰囲気や目指していることといった自社の詳しい情報を求職者に分かりやすく発信し続け、しっかりと求めている人材を明確化し、自社のビジョンに共感してくれる求職者を見つけ出すことが、採用戦略において重要なポイントです。
またスタートアップの採用戦略でお困りなら、採用ブランディングも一つの手段として有効です。キャククルの運用元であるZenkenは、採用支援施策のなかでも採用ブランディングメディアに力を入れています。専門Webメディアを8,000サイト以上制作してきたノウハウをもとに、マッチ度の高い人材の獲得に繋がる戦略の提案を得意としています。求人広告などで期待通りの効果が得られていない方は、ぜひお気軽にご相談ください。