採用できない会社の注意点!上手くいかない理由とは?
最終更新日:2023年09月07日
採用担当が自社の魅力を伝えるためにさまざまな手段を活用してPRをしたとしても、優秀な人材に出会い、入社し、活躍してくれるケースはそう多くないもの。
こうした採用の課題を解決するために、本記事では採用できない会社はどんな点に問題があるのかをまとめました。
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採用ができない・うまくいかない理由とは
各企業において採用ができない、採用がうまくいかない理由を紐解いていくと、原因が外部環境にある場合と内部環境にある場合に分かれます。
外部環境とは、採用市場の変化や求職者の志向の変化。内部環境とは、採用に対する社内の意識や採用の仕組み、手法などに問題あるケースです。外部環境自体は変えることはできませんが、知っておくことで採用手法を変えるなどの対策を練ることができます。
では、採用ができない、採用がうまくいかない理由を確認していきましょう。
外部環境が影響している採用課題
まずは、外部環境による例として採用環境の悪化について解説します。
少子化・人口減少といった採用市場の変化
少子化が進んだことによる労働人口の減少、またブラック企業を避け良い労働環境の企業に転職する人が増えたことによって、採用格差が顕著になっています。つまり、人材が潤っている企業とそうでない企業との差が広がっています。
新型コロナウイルスの影響によって、求人市場は売り手市場から買い手市場へと移行したと言われていましたが、この状況がいつまで続くかは非常に不透明です。
学生の就職活動の活動量が増加したり、活動方法が変わったりしたとしても、学生自体の数が急激に伸びるわけではありませんので、企業にとって「優秀な人材がガンガン採用できる!」「活躍人材にたくさん出会える!」といった状況になるわけではありません。加えて、むやみやたらに採用を行った結果、内定辞退が増えてしまうという実情も見受けられます。
内部環境が影響している採用課題
もうひとつの課題、内部環境が要因となる理由についてご紹介します。
会社側の採用体制の問題
内部環境としては、会社側の採用体制が整っていないため、採用がうまくいかないことは大きな要因のひとつです。よくある以下の4つの例について解説しましょう。
- 採用を片手間でやっている
- 経営戦略と採用戦略が連動していない
- 自社の都合を優先している
- 面接の役割における誤認識
1.採用を片手間でやっている
自社のこれからを担っていく人材を募集する採用活動は社内においても重要な仕事です。
採用ができない・うまくいかない会社は、労務や総務の担当者が他の業務と兼任でや採用活動をしている場合があります。専任で行っている会社と比較すると、採用に費やす時間や知識に差が生まれてしまいます。
2.経営戦略と採用戦略が連動していない
採用はその企業の経営戦略のひとつであり、経営戦略と採用戦略をいかに合致させるかが重要となります。
よって、経営戦略をたてる経営者や役員が、採用を経営課題として注視し経営戦略にどう組み込んでいくかは必要不可欠と言えるでしょう。
採用部門だけに任せている企業は、人材が集まってきてもその後の採用・育成に期待できず、人材を活かしきれない可能性がでてきてしまいます。
3.自社の都合を優先している
自社が必要としている人材の条件だけを伝える採用活動は、求職者には響かず、「自分はこの会社には向かないかも…」と思わせてしまいます。働き方改革やブラック企業への忌避を重視する求職者が増える現状で、「求職者視点に立ったメッセージ」がなければ避けられる可能性が高まります。
求職者が知りたい情報を拾い集め、自社の魅力や職場環境を伝える努力をすることも、採用においては重要なファクターとなります。
4.面接の役割における誤認識
面接を「会社側が求職者を選別する場」と勘違いしている会社は、面接を行ってもいい人材がいないと判断し、結果採用できないことがあります。上から物を言う態度で面接を行っていては、どうしても求職者は離れていくでしょう。
面接は、求職者のことを知って見極めるだけではく、魅力をPRする「アトラクト」、欲しいと思った人材に対する「クロージング」がつきもの。採用担当や役員が一丸となって、求職者に寄り添いつつ、自社の採用戦略に則る面接を実践することが重要です。
市場や競合を理解していない
採用市場や競合となる会社を理解していないことも、採用できない理由につながります。
自社の商品やサービスを販売するにあたって、市場や競合他社を調べるのと同様に、採用においても自社を選んでもらうための市場調査と競合分析は必要です。
おさえておきたいのは、年収帯と福利厚生。自社が提示している条件が、他の同業他社と比較してどうなのかを把握しておくことが大切です。他社が何を売りとして打ち出しているのかが分かれば、自社の募集ポジションも確立しやすいもの。また、仮に他社より年収帯が低かったとしても、他社の状況を知っていれば、臨機応変に面接などでフォローも可能でしょう。
自社の強みが分かっていない
自社で働く強みや魅力を分かっていない、つかみきれていないことも採用できない理由となります。
採用活動の中で、自社の魅力を打ち出したくても適切に言葉にできない、面接にきてくれた求職者にもうまく魅力をPRできないとなると、求職者の気持ちは冷めてしまいます。自社で働く社員のなかでも、自社を売り込む役割を果たす採用担当は、自社の強みを理解し、魅力的に伝えるスキルが必須となります。生き生きを働いているその姿は自社の鏡となりますので、求職者に「この会社で働きたい…!」というワクワク感を与える存在にならなければなりません。
実際、求職者自体も数ある会社のなかで、それぞれの会社の違いというものが分からないと、どこが自分に合っているのか、逆に合っていないのかを判断することができなくなるのです。
自社の強みについて課題を感じている企業様へ
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求職者へのアピール方法が適当でない
自社の強みが理解できていたとしても、そのアピール方法が適当でないと採用につながりにくくなります。
たとえば、自社の強みを売上金額の多さ、従業員の年収、離職率の少なさといった具体的な数値で伝えることができれば、分かりやすいという点では〇でしょう。
しかしこれには注意が必要で、他社と比べてあまり変わらない数字だったり、抜きん出ていなかったりした場合、あまり魅力には映りません。定量的なアピール方法に固執するのではなく、自社の価値観やビジョン、社員の声などオリジナルの要素を提示する方が、より心に残りやすいものです。
また、インターネットやSNSで検索すれば、会社の口コミは多く見られます。その中には、マイナスな声ももちろんあるでしょう。こうした意見を把握せずに逆のことを強くアピールしてしまうと、「SNSの情報と違うけど本当かな?」と思われてしまう可能性も。
ネガティブな話題にあえて振れるのであれば、「一部メディアではネガティブな声がありますが、真摯に受け止めて、改善のためにこんな取り組みをしています」といった、謙虚な姿勢で具体的な方針を伝えることも大切です。
採用計画や基準が不明確
採用活動を行うには、事業計画に準じて採用計画を立てておく必要があります。また、採用計画に基づいて、どのような人材を採用するのかの「基準の明確化」が欠かせません。これらが曖昧なまま採用活動をしてしまうと、採用できない状況に陥りがちです。
人材を採用する理由は、今後の事業計画を実現するために必要な人材確保すること。つまり、どの部門に、何人、どんな人物を採用必要があるのかを考えておく必要があるのです。
採用基準を設定することは、経験やスキルといった能力的な部分だけでなく、考え方や性格といったペルソナまで詳細に決めることが大切です。こうした採用における戦略設計を行うことで、採用後のミスマッチを最小限に抑えることができるでしょう。
採用手法が適当でない
採用に結びつけるための手法は一つではありません。しかし、自社が欲しい人材に出会うのに適した手法を講じないと、採用につながりにくくなってしまうでしょう。
30年前であれば、ハローワークや新聞、雑誌などの求人広告、知人からの紹介といったものが主流でした。しかし、今や求人アプリも多く、SNS広告でも簡単に募集がかけられます。また、求人アプリや転職サイトといったものだけでなく、各企業が力を入れて自社サイトに採用特化のサイトを設置することも増えてきました。
また、ダイレクト・ソーシングや社員などからの紹介を基本とするリファラル採用、動画やSNSを使ったソーシャルリクルーティングといったものまで生まれています。
自社に合うのは、どの採用手法なのか、またどれを組み合わせて求職者に届けるのかを前述の採用計画や採用基準と合わせて選ぶことが、採用活動を制するといっても過言ではないでしょう。
選考スピードやフォローが不十分
採用時の選考スピードの遅さも、他社に求職者をとられてしまう理由になりがちです。特に採用を片手間で行っている会社やあまりに吟味しすぎてスピードが落ちてしまう会社ほど、採用ができない事態につながります。転職希望者にとって、選考スピードは重要です。新卒採用であっても、選考までにかかる時間が長くなると、不安に感じ、他社に入社を決めてしまうことも。
さらに、内定辞退が多いと悩む会社ほど、内定後のフォローが手薄ということが多くみられます。入社までの時間に、自社で働くことに期待感を抱けるように、社員や内定者の交流を増やしたり、定期的に連絡を取り合ったりといったフォローが大切です。
採用を成功させるために
採用できない会社にありがちな特徴が理解できたところで、それらを打開し採用を成功させるための対策を、順を追ってご紹介しましょう。
採用戦略の構築
採用は戦略設計が欠かせません。そのためには、採用戦略を立てるための準備期間を十分に設けるようにしましょう。
一般的には、年度始まりの1~2ヶ月前までには経営戦略が決定します。新卒採用の場合は「就活ルール」に基づいた上で、逆算してスケジュールを組んでおきましょう。
広報活動、採用活動、内定者フォローが大枠ですが、採用資料作成、採用公式サイトの更新などそれぞれのタスクを洗い出し、期限と担当者を決めるようにしてください。
市場や競合のリサーチと自社分析
計画が立ち、タスクの落とし込みができたら、具体的にどのような戦略で採用活動を行うかのリサーチに取り掛かりましょう。
ここ数年の採用市場について、リクルートワークス研究所などが発信している基幹調査などで把握し、市場動向を掴んだ後は、自社の強みと弱みを分析してください。給与・賞与、福利厚生などはもちろんのこと、年齢層や男女比、休みの取りやすさなど、そこで仕事をする人の立場に立った観点から考えるのがポイント。
それに比べて競合はどうか、何を売りにしているのかなどを確認し、自社の強みをいかに打ち出して、弱みをカバーし特徴に変えるかを考えるきっかけにしましょう。
自社が求める人材と採用基準を決定
事業計画に基づいて採用計画を練れば、どこの部署に何名人材が欲しいということは明確になるでしょう。その後は、どのようなスキルや資格、経験を持った人材が欲しいのか、性格や考え方、価値観に何を重視するのかといったペルソナを設定してください。
同時に、スキルや経験、価値観や人間性、コミュニケーション能力、主体性、協調性、誠実性といった採用基準を設けておくと、面接時などの評価がしやすくなるでしょう。
どういった人物が欲しいのかを考える際は、必ず現場の声も盛り込むようにしましょう。
予算に応じた採用手法を選択する
Webの求人広告、採用イベント、リスティング広告、SNS採用、社員の人脈を生かしたリファラル採用、攻めのダイレクトリクルーティングなど、さまざまな採用手法の中から、どの採用手法にいくらの予算を割くのかを決めます。
過去の採用実績を参考にするだけでなく、先に調べた採用市場動向なども参考にしながら、決めていくことが大切です。また、今後の採用活動に生かすためにも採用方法は1つに絞ってしまうのではなく、2~3個を組み合わせるのがベターでしょう。
面接では強みのPRとクロージングを忘れずに
せっかく自社に応募してくれた求職者を逃してしまわないように、面接時には自社に入社した後の魅力を十分に伝えてクロージングへと持っていけるようにしてください。
求職者の志望動機や仕事に対する価値観を面接時に確認した上で、それにあった魅力を打ち出し、入社後の生活をイメージできるようにしてあげるようにしましょう。
自社に欲しい人材には、内定後もこまめにフォローを忘れないことです。
採用できない会社から採用がうまくいく会社へ
採用ができないと悩む理由や取り組む課題やについてご紹介してきました。自社に当てはまるものはあったでしょうか?
採用できない理由や課題が見えないと改善しようがありませんが、それを掴めたならどのような会社でも採用成功を目指すことが可能です。ぜひ自社が抱えている課題を深堀して考え、整理してみてください。
自社の強みを生かした採用戦略を考えたいという方は、お気軽にキャククルにご相談ください。