採用活動に役立つ「3C分析」活用方法もチェック!
最終更新日:2024年06月27日
採用活動にも使える3C分析とは
現在、多くの業界では「売り手市場」となっており、一方でワークライフバランスに配慮する「働き方改革」が課題となっています。企業の多くが従来の採用活動から方向転換を迫られ、採用活動の難易度はさらに高まってきています。
新時代に即した採用活動のためには、自社のマーケティング環境を見渡すところから始めましょう。マーケティング環境の分析には、以下のフレームワーク「3C分析」が役立ちます。
3Cとは市場・顧客(Customer)・競合相手(Competitor)・会社(Company)の頭文字を取ったもので、3つの項目はお互いに結びついています。
3C分析ではすべてを隈なく分析する必要がありますが、事実や実際のデータを集めながら分析を進めるため、マーケティングだけではなく採用活動にも役立てることができます。
確認の意味で整理しておくと、以下のような項目が分析の対象になります。
- 市場・顧客(Customer)/市場の規模・成長性、顧客のニーズ・消費行動など
- 競合相手(Competitor)/競合各社の現状シェアや特徴、業界ポジション、今後の推移など
- 会社(Company)/自社の企業理念やビジョン、強みや弱み、特徴、今後の展望など
製品やサービスの営業や販売の戦略に直結するだけでなく、経営方針や採用方針にも影響を与える要素が抽出できます。
採用活動における3C分析の重要性と効果
採用活動に3C分析を加える場合、初めに自社の置かれている状況と他社の動向をチェックし、市場の規模や成長性から採用活動の規模や具体的な計画を落とし込んでいきます。
採用活動の基盤となるコンセプトを考えることで、自社の方向性が定まります。自社の特徴や強みを分析すれば、採用希望者にとって魅力的なPR活動に繋げられます。
方向性が定まれば、「オウンドメディア(採用オウンド)でさまざまな情報を発信すべきか」「企業の採用アカウントで求職者の意見を収集するか」といった採用戦略が立てやすくなります。
採用活動における3C分析の活用方法
採用活動における3C分析は、自社の魅力を発信しながら効果的に採用活動を進めるうえで役立ちます。具体的な活用方法をチェックしていきましょう。
採用市場とターゲットの設定
採用市場においては、ターゲットとなるユーザーを絞り込むことが大切です。ターゲットが自社の製品やサービスに共感してくれるか、自社が求めるスキルや適性に一致しているかなどを確認しながら、新卒・中途・アルバイトなど、どの枠で採用をかけていくかを考えましょう。
あえて年齢・経歴などを問わず幅広く人材を受け入れる方法もありますが、その場合自社が求める人材に合致しない可能性のほうが高いため、対象者はある程度絞り込んでおく必要があります。
採用競合のリストアップと分析
採用活動を進めるにあたり、「自社が採用したい人材を同じく求めている競合他社の存在」も確認しなければなりません。3C分析では競合他社の立ち位置や優位性もチェックしますが、同時に「競合はどのように採用活動を実施しているか」も忘れずに確認してください。
競合の採用方式・採用広報の方法を自社に活かしたり、競合に足りない部分を自社の採用活動に取り入れたりと、さまざまな戦略上のヒントが見つかります。
自社の位置把握と競合との差別化
自社が業界内でどの立ち位置にいるかを見極めると、今後の立ち振る舞い方や周辺の競合とどのポジションを争っているかがわかります。まずは立ち位置を明らかにし、他社とどのように差別化を図っていくかを確認しましょう。
採用希望者は応募前に企業ごとの特徴や違いを比較しますから、企業側でも自社のアピールポイントを明確にし、採用広報へと繋げていく必要があります。
「他社よりも率直に議論できる風土がある」「開放的で新しい働き方にも即応している」「業界全体を盛り上げたいと熱意をもつ精鋭が揃っている」など、一般の人々にも伝わる魅力を打ち出していきましょう。
採用ブランディングがゴール
採用ブランディングとは、採用活動における自社のブランド化のことを指します。「この飲料はこのブランド」「この靴はこのブランド」と、一般の消費者やユーザーがすぐに自社を思い出してくれるようなブランド化ができれば理想的です。
企業名を聞いてすぐに「製造業の会社」「多業種とマッチングするサービス」などと具体的な事業内容が思い浮かべられるか、ユーザー側の目線も意識したうえでブランディングを意識してください。
採用活動では求職者に最終的な就職先として選んでもらえるかが焦点となります。自社の魅力を発信しながら、他社にはない部分も大いにアピールしていきましょう。
採用活動に役立つ「3C分析」まとめ
採用活動には自社の業界内での立ち位置(ポジション)を分析し、市場全体を見渡しながら競合各社と差別化を図ることが大切です。
製品やサービスのマーケティング同様に、より前のめりな採用希望者を獲得するためにも、3C分析で導き出した採用戦略を徹底していきましょう。
効果的な集客を提案する「キャククル」運営元のZenkenでは、120業種以上の企業に向けマーケティング支援を実施してまいりました。
なかでも最近、採用オウンドメディアによる採用ブランディングや採用マーケティングに関するお問い合わせが増えてきています。ぜひこの機会にご相談ください。
記事内で紹介した「3C分析」「4C分析」「SWOT分析」はいずれも採用計画を突き詰めて自社に特化させるためのフレームワークなので、ぜひマーケティングだけではなく採用活動にも取り入れてみてください。
また採用マーケティングにおいては、採用計画以外にも「求人施策」や「内定・入社後のフォローアップ体制」について考えなくてはなりません。
。採用した人材が社員として育っていくための仕組みを整えていきたい方は、ぜひ以下の記事もご参照ください
人材採用戦略の立て方とは?
3C分析のやり方などをくわしく知りたい場合は、下記ページで解説しています。参考になさってください。
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