栄養士・管理栄養士の採用方法まとめ!募集方法のコツ・ポイントとは?
最終更新日:2022年02月25日
栄養士・管理栄養士の需要は、年々高まりつつあり、優秀な人材の確保も難しくなっています。そこでここでは、自社にマッチした栄養士・管理栄養士の採用方法・募集方法のコツ・ポイントをまとめています。
栄養士採用のカギを握る考え方
「バリュープロポジション」とは?
栄養士と管理栄養士の採用・募集方法
栄養士と管理栄養士の一般的な採用・募集方法について、特徴やメリットを踏まえながらご紹介します。
採用・募集方法その1「人材紹介会社」
人材紹介会社とは、厚生労働省から認可されている組織で、「人材バンク」「有料職業紹介所」ともよばれています。登録求職者と求人企業の仲介を行い、雇用契約成立をサポートするのが特徴です。採用が決定した場合に紹介手数料が発生します。
求人サイトのように、掲載料が発生せず、採用できた場合のみの支払いなので、求人コストを抑えられる点がメリットです。
人材紹介会社の中には、栄養士・管理栄養士に特化しているところもあります。オールマイティな人材紹介会社に比べ、求職者・求人情報とも絞り込まれているので、上手に活用すれば、より効率的な採用ができるでしょう。
採用・募集方法その2「求人サイト」
求人サイトは、さまざまなジャンルの求人情報が掲載されているWebサイトです。基本的に業界や業種が限定されていないため、情報数が多いのが特徴といえます。
求職者の閲覧機会が多く、求職者が自由に応募できるので、直接コミュニケーションをとりやすい点がメリットです。
求人サイトは、勤務形態によって掲載メディアが分かれているため、どのような勤務形態で栄養士・管理栄養士を採用するかによって、適切なメディアが変わります。自社の募集内容と相性の良い求人サイトを選択しましょう。
代表的な求人サイトは以下のようなものです。
- 就職・転職:「リクナビ」「エン転職」「マイナビ」
- パート・アルバイト:「タウンワーク」「バイトル」
- 人材派遣:「はたらこねっと」「アデコ」
- 人材マッチング:「アサインナビ」「WANTEDLY」
採用・募集方法その3「求人ポータルサイト」
求人ポータルサイトの「ポータル」とは、「入口・玄関口」という意味合いがあります。つまり、求人情報を探す入口となるWebサイトというわけです。ポータルサイトにアクセスすれば、探したい検索ワードや条件に合った求人情報を検索できます。
求人ポータルサイトは、業界や職種に特化したものが多いのが特徴です。栄養士・管理栄養士に特化した求人ポータルサイトもあります。代表的なものでは、転職や復職の求人情報をはじめ、栄養士業務に関するWebマガジンや転職ガイドなどのコンテンツが充実している「栄養士のお仕事」や、登録者限定求人が充実している「栄養士ワーカー」などがあります。
採用・募集方法その4「ポジショニングメディア」
Web上で効果的な採用活動を行うには、ユーザーが検索の際に入力する「検索キーワード」が重要です。
「栄養士 求人」のようなキーワードだと範囲が広すぎて、自社と相性がよくない人材も応募してしまいます。採用率や定着率が下がり、全体の採用コストが高くなります。また、広いキーワードで検索した場合はユーザーの選択範囲に入る競合他社が多すぎて、自社に合う人材が競合に流れてしまうリスクも高まります。
一方、「自社名 求人」のようなキーワードだと範囲が狭すぎて、自社を既に認知していないユーザーしか集められません。
それに対してポジショニングメディアは、自社と合う人材を集めることに特化したWebメディアです。「ちょうどいいターゲット層」を狙って、特定の人材の集客に向いています。
ポジショニングメディアではたとえば「栄養士 食品製造」など、食品製造業で働きたい栄養士にターゲットを絞ったキーワードをもとにWebサイトを展開します。メディアのテーマや内容は、採用したい人材のニーズと自社の強み・魅力に合わせます。栄養士としての仕事の選択肢や仕事の選び方など、客観的な視点から解説を行いながら、自社で働く魅力をアピールします。
ユーザーに対して「こんな仕事がしたいなら自社」と認知してもらうことで、「自分に向いているのはこの企業」と入社意欲・マッチ度の高い人材を集められます。採用率・定着率が上がり、採用コストの削減が可能となります。
ポジショニングメディア立ち上げの流れや導入事例を見たい方には、下記のページにて参考資料を用意しております。興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
採用・募集方法その5「採用オウンドメディア」
オウンドメディアは、自社が運用する各種メディアのことで、公式ホームページやブログ、Webマガジン、SNSアカウントなどがあります。求人に特化したサイトではないため、即時の人材採用には適しませんが、継続して運用していけば、中長期的スパンに適した採用方法といえるでしょう。
また、採用オウンドメディアは、求人情報サービスや人材紹介サービスのように、外部リソースを使わないのが特徴です。そのため、制作時こそコストはかかりますが、以降は、掲載期間や各種手数料を気にする必要がありません。自由に求人やその他の情報を盛り込めるので、競合他社との差別化ポイントをアピールするのにも有効です。
栄養士・管理栄養士の場合、同じ分野でも業務内容や企業の雰囲気、職場環境などが異なることが多いため、求職の段階で、具体的な情報を取得できるのは大きな魅力といえます。
採用オウンドメディアは、一度制作すれば、自社の資産として長く運用できるものです。しかし、制作には専門知識をはじめ、多大な時間や労力、人的リソースがかかります。自社での対応が難しい場合は、専門企業にアウトソーシングするのもひとつの方法です。採用活動に有効なコンテンツ設計や導線設置などが施された採用オウンドメディアは、自社の採用の軸となることでしょう。
キャククルを運営するZenkenも採用オウンドメディアの制作を行っております。約7,000件以上のWeb集客支援実績があり、クライアントにしかない強みの分析や、マーケティング戦略の提案を得意としています。
「自社の差別化やブランディングに通じる戦略が知りたい」「採用戦略にオウンドメディアを活用したい」という方は、以下でZenkenの採用オウンドメディアの概要を紹介しておりますのでぜひご覧ください。
採用・募集方法その6「ダイレクトリクルーティング」
ダイレクトリクルーティングは、求人側が求職者に直接アプローチしていく採用方法です。オンラインを介した就職・転職活動が主流となりつつある昨今、データベースを活用した効率的な採用活動として注目されています。いわゆる、スカウトのような方法です。
これまでの採用方法では、求人を出したら、求職者からの応募があるまで待つだけでしたが、ダイレクトリクルーティングは、待つだけでなく、欲しい人材にピンポイントで攻めていくのが特徴です。
栄養士・管理栄養士の場合、基本的にどの企業・施設であっても業務可能ですが、これまでどのような経験を積んだかにより、得意とする専門分野が異なります。そのため、即戦力として採用したいのであれば、求める栄養士人材のスキルやキャリアを把握したうえで、欲しい人材にピンポイントでアプローチしていく、ダイレクトリクルーティングが適しているといえるでしょう。
採用・募集方法その7「リファラル採用」
リファラル採用は、自社の社員がリクルーターとなって、知り合いを紹介する採用方法です。混同されることがあるようですが、身内を優先的に紹介する縁故採用とは別物です。
競合他社と競わずに、優秀な人材を低コストかつスピーディに採用できることといえます。自社をよく知っている社員からの紹介なので、適性や希望の不一致が少なく、定着率が高いのもメリットといえそうです。
需要の高まりで、人材の確保が難しくなりつつある栄養士・管理栄養士の採用は、いかに自社にマッチした人材を確実に獲得できるかがカギとなります。その点から考えると、信頼できる社員からの紹介という採用方法をとることは、有効な手段といえるでしょう。
採用・募集方法その8「ソーシャルリクルーティング」
ソーシャルリクルーティングは、SNSのメッセージ機能を活用した採用方法です。Twitterやfacebook、LINEなどのSNSに登録している求職者に対して、求人側が能動的にコミュニケーションをとっていきます。求職者からの応募を待つのではなく、積極的にアプローチしていくのが特徴です。いわゆる、スカウトやヘッドハンティングのようなものといえるでしょう。
SNSは登録すれば、誰でも無料で利用できるため、求人媒体・メディアを活用するよりもコストを抑えられる上に、自社の必要としている人材に、ピンポイントでアプローチできるメリットがあります。一方で、SNSトラブルへの警戒から、アプローチしても一方的なコミュニケーションに留まってしまいがちという点には注意が必要です。
採用・募集方法その9「ハローワーク」
ハローワークは、厚生労働省が管轄している組織で「公共職業安定所」ともよばれています。一般企業が運営している求人サイトと違い、無料で求人情報を掲載できるので、採用コストを抑えられるのがメリットです。また、条件を満たしていれば、補助金や各種制度が適応となる場合もあります。
ハローワークには、管轄エリアが定まっているため、広いエリアよりも地元に根差した企業や施設の求人に強いのが特徴です。インターネットの普及により、ハローワークの求人がWeb上からも閲覧できるようになっているので、エリア外の求人情報にも対応できます。
栄養士・管理栄養士採用の現状
栄養士・管理栄養士は、健康増進法の制定や、健康・食へのニーズの多様化により、さまざまな企業や施設での需要が高まっています。
厚生労働省が発表している「一般職業紹介状況」の統計資料によると、栄養士・管理栄養士の有効求人倍率は、令和3年5月時点で1.63倍です。この数値は「その他の保険医療の仕事」という括りで算出されているものであるため、ダイレクトに栄養士・管理栄養士の有効求人倍率とはいえませんが、需要が高い傾向にあることは読み取れるでしょう。
栄養士・管理栄養士の需要は、今後も徐々に増加していくと予想されていますので、採用活動は需要の増加とともに難しくなっていくかもしれません。こうした状況の中で、自社の求める人材を獲得していくためには、良い状況であっても悪い状況であっても、柔軟に対応できる戦略的な採用マーケティング体制を構築しておく必要があります。
栄養士と管理栄養士の違い
栄養士・管理栄養士の採用活動を行ううえで、おさえておきたいのが両者の違いです。免許の種類やできる仕事内容が異なるため、自社にはどちらが必要なのかを見極めたうえで、求人を出す必要があります。
栄養士は、都道府県知事の免許を受けた国家資格で、栄養士養成施設を卒業すれば取得可能です。児童福祉施設や社員食堂、企業、行政、給食会社などで、給食や食事の計画から提供までを担当します。主に健康な人を対象とした業務に携わるのが特徴です。人々が健康な食生活を送れるよう、食や健康についての正しい知識や技能を伝えます。
管理栄養士は、栄養士の上位資格に位置づけられています。国家試験に合格し、厚生労働大臣免許を受けた国家資格です。病院や福祉施設、小中学校、スポーツ、食品開発、研究などで、栄養指導をはじめとした、より高度かつ専門的な栄養士業務に携わります。
健康な人から傷病者まで幅広く対応できるのが特徴です。管理栄養士の免許取得者は、必然的に栄養士の免許も取得しています。
栄養士・管理栄養士の採用方法のコツ・ポイント
栄養士・管理栄養士の採用方法・募集方法のコツ・ポイントは以下のようなものです。
競合を分析して差別化ポイントを見つける
栄養士・管理栄養士採用で、まず行いたいのは競合の分析です。栄養士・管理栄養士を必要としているのは企業だけではありません。医療施設、介護施設、福祉施設、教育機関など多岐にわたります。
施設によっては、健康増進法により、必置が義務化されているところもあるため、栄養士・管理栄養士の需要は高く、年々採用が難しくなっているようです。
そのため、より自社にマッチした栄養士人材を確保するには、同業でなくても、採用エリア内で栄養士・管理栄養士を募集している企業や施設がどのくらいあるのか、どのような特徴や強みを持っているのか、どのような採用条件で募集しているのか、自社との違いはどこかなど、可能な限り詳細な競合分析を行いましょう。
競合を知ることで、自社の差別化ポイントを把握することができます。その点を「強み」「価値」としてアピールすれば、より求職者を惹きつけることができます。
自社の強みを明確化する
競合他社の分析をすることと同じくらい、自社を分析することも重要です。自社のことはよく知っているつもりであっても、再度見直すことで、他社にはない採用の武器が見つかる場合があります。
他社にはなく、自社だけがもつ強みや価値を、求職者のニーズにどれだけマッチさせられるかが、希望する栄養士人材に出会うためのコツといえるでしょう。
求職者のニーズに寄り添う
採用活動を円滑に進めるには、求人企業側だけが条件をだすのではなく、求職者側のニーズを把握することも大切です。どのような働き方を望んでいるのか、勤務先にどのようなこと求めているのかを知り、自社がそのニーズに寄り添うにはどうすればよいかを考えてみましょう。
自社に適した求人媒体・メディアを選択する
競合他社の分析、自社の分析、求職者のニーズを把握したうえで、自社が採用において提供できる強みや価値が明確化できたら、それを効果的に伝える手段を検討しましょう。
栄養士・管理栄養士の採用方法・募集方法としては、求人媒体・メディアを活用するのがスタンダードです。求人媒体・メディアにはそれぞれ特徴や強みがあるので、自社の採用スタンスやコストなどを踏まえ、より適した求人媒体・メディアを選択しましょう。
バリュープロポジションが栄養士採用のカギ
栄養士・管理栄養士の採用には、採用環境を分析したうえで、自社に適した求人媒体・メディアを活用すると良いでしょう。いずれの求人媒体・メディアも、既定のフォーマットがあるので、大きな労力や時間をかけずとも手軽に求人掲載ができます。
しかし、利用者数の多い求人媒体・メディアとなると、求人企業も多いため、求人情報が埋もれやすい点には注意が必要です。多くの求人情報の中から、自社を見つけ、選んでもらうには、求人情報が求職者にとって魅力的であることがポイントとなります。
魅力的な求人情報とは、求職者が入職にあたって求めているニーズを満たしているものを指します。人それぞれニーズは違うので、すべてに応えることは困難ですが、自社だけができること(バリュープロポジション)と求職者のニーズを照らし合わせて、アプローチしていくのがコツです。
栄養士・管理栄養士採用におけるバリュープロポジションとなりうるポイントには、待遇や給与、業務内容、職場環境、キャリアアップなどが挙げられます。求職者が、栄養士として働くうえで重視したいことを把握し、それに寄り添った環境を整えることは、結果として早期離職の減少が期待でき、採用コストの削減につながるでしょう。また、長く勤務する人材が増えれば、安定した人材育成も可能となります。
Zenkenでは、栄養士・管理栄養士採用に活用できる採用マーケティングや採用戦略、オウンドメディアなどの提案を行っています。自社ならではの戦略的な採用方法・募集方法を検討したい場合は、ぜひお気軽にご相談ください。