【保育士の採用方法まとめ】採用成功のポイント・戦略とは?
最終更新日:2021年09月30日
ここでは、保育士の採用方法について紹介しています。採用を成功させるための戦略、重要なポイントをあわせて掲載しているので、保育士の採用にお困りの保育園はぜひ下記を参考に戦略を立ててみてください。
保育士の採用には戦略的な採用活動が必要!
保育士は有効求人倍率が高い分、戦略的な採用活動が必要です。というのも、保育士の有効求人倍率は、厚生労働省の調査によると令和3年4月時点で2.04倍でした。一方で、全職種の有効求人倍率は1.04倍となっています。全職種でみると1人に対して1つの求人がありますが、保育士に限っては1人に対して2つの求人がある状態だと分かります。採用が難しい状況にあるため、他の保育施設と差別化できる戦略が必要です。
参照元:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/R2.11..pdf)
保育士の採用を成功させるには?
保育士の採用を成功させるには、他の施設にはない強みや魅力をアピールすることが大事です。具体的な採用方法を練る前に、他の施設に勝てるアピールポイントを整理するところから始めましょう。アピールポイントを知っておけば、自ずと園に合った採用手法を選べるのでおすすめです。
保育士が転職をするときに見ているポイント
保育士が転職をするときに見ているポイントとしては、職場の人間関係・給与・仕事量・労働時間・産休や育休の取得率が挙げられます。ここでは、それぞれでチェックされているポイントを紹介していくので、他の施設に勝てる“魅力”や“訴求できる点”があるかどうかを確認してみてください。
1. 職場の人間関係
保育士が転職活動の際によく見ている点としては、職場の人間関係が挙げられます。人間関係が悪く、保育士が思い描いている保育ができないと、不満に繋がるケースが多くあります。特に、年功序列で実力を評価されなかったり、裁量権を持たなかったりすると、やりがいを感じられず転職活動に踏み切る人が多いようです。
反対に、裁量権を持たされ過ぎても負担に感じる原因となるため、適切な裁量権を与えられる良い職場環境になっているかどうかを確認しておきましょう。
2. 給与の高さ
保育士が転職活動時に重視しているポイントとしては、一定の給料が貰えるかどうかという点が挙げられます。給料が水準よりも低いと、生活の質が下がるのではないかと懸念される材料となります。老後2,000万円問題が取り沙汰される中、先を見越して給料を多く稼ぎたいという人は増えています。
採用活動を始める前に、給料が適切な額かどうかをチェックしておくことが大事です。ボーナスや昇給額も含めて、トータルで見なおすようにしましょう。
3. 仕事量の多さ
保育士が転職活動する理由として多いのが、仕事量の多さです。多くの保育園が早番・日勤・遅番のシフト制を採用していますが、仕事量が多くてシフト制が上手く機能していないケースがあります。早番のシフトのはずが、仕事が終わらず遅番の時間帯まで残業しているなど、過剰な残業が問題になっている施設も存在します。
仕事量を見直さないと保育士が集まらない可能性があるだけでなく、雇用しても直ぐに辞めてしまう恐れがあるでしょう。採用活動の前に、適正な仕事量かどうか調査する必要があります。
4. 労働時間の長さ
仕事量の多さと通ずる部分がありますが、保育士が転職活動する際に労働時間の長さもよくチェックされているポイントです。労働時間が長いと、仕事とプライベートの両立が難しくなります。保育士のライフプランが妊娠・出産・育児・介護などで大きく変わったときに、働き続けられない可能性が出てきます。
残業を少なくする体制や、ライフプランが変わったときに対応できる制度があるかどうか、今一度見直す必要があるでしょう。
5. 産休・育休の取得率の高さ
ひと昔前であれば結婚や出産を機に退職する女性が多い状態でしたが、共働き世帯が増えている今、職場に復帰できるかどうかも重視されています。産休や育休の取得率が高いなら、十分にアピールできる材料となります。
産休や育休明けも戻って来られる体制を整えていることを訴求できれば、産休後や育休後に職場に復帰したいと考えている保育士からの応募を増やせる可能性があるでしょう。産休率や育休率が低い場合は、後々のことも考えて早めにアップさせていく方針に切り替えることをお勧めします。
保育士が自社の保育園で働く魅力を考えよう
上述したように、保育士が転職時にチェックする項目は大まかに分けると、職場の人間関係・給与・仕事量・労働時間・産休や育休の取得率の5つがあります。よくチェックされるポイントを踏まえて、自社の保育園が他社より勝っているポイントを整理してみましょう。
ここからは、「自社の保育園が持つ魅力を、アピールするために取り組むべきこと」を紹介していくので、採用活動を始める前に実践してみてください。
1. 競合相手となる保育園の採用条件・待遇を調査する
何をどのように訴求すれば、求職者にとって魅力的に映るのか、まずは市場を調査することが大事です。競合相手となる保育園、同じエリアの似た規模の施設などを重点的に調べるようにしてください。
給料の高さ・福利厚生・勤務時間・産休や育休の取得率など、競合他社がどんな条件や待遇で募集をかけているかは、ぜひとも把握しておきたいところです。
2.自社の保育園が持つ魅力や強みを理解する
競合他社が提示している条件が分かったら、今度は自社の保育園が持つ魅力や強みを洗い出します。競合他社よりも良い条件を出せる項目があれば、求人情報や広告媒体で訴求しましょう。
たとえば、競合他社が産休や育休の取得率をアピールしていないなら、それは自社の保育園が持つ魅力としてPRできます。「これだけ多くの人が戻って来ています。働きやすい環境を約束しますよ」と伝えれば、響く層は一定数出てくるでしょう。
3.自社の保育園が持つ強みを訴求する手段を選ぶ
自社の保育園が持つ強みが分かっても、効果的にアピールできる媒体で魅力を伝えなければ、多くの情報に埋もれてしまって必要な人に届きません。特に、求人票に載せられる情報は限られているので、求人票だけで魅力を伝えきるのは至難の業です。
求人票だけでなく、他の方法も組み合わせることで、求職者の元に情報を届けられるでしょう。職場を探している保育士のニーズを汲み取って、適切な媒体で自園が持つ魅力をアピールすることが重要です。
保育士の採用手法について考える
ここからは、上記で述べた「自社の保育園が持つ強みを発信するための媒体や手法」について紹介していきます。それぞれメリットとデメリットがあるので、上手く利点を活かして採用活動に挑戦してみましょう。媒体や手法による違いを知っておくと、どの手法で採用活動を進めるのが利用なのかが見えてきます。
1. 人材紹介会社
人材紹介会社では、人材紹介会社に登録している保育士を紹介してもらえます。転職エージェントが間に入って求職者にPRしてくれるため、求人広告を打つよりは高い効果が得られるケースもあります。
ただし、自社が持つ強みを整理できていなければ、転職エージェントに紹介してもらうときも決め手に欠けるでしょう。最終的な判断は求職者にあるため、強みを上手く伝えられなければ採用に繋がらないケースもあります。
2. 求人サイト
保育士に特化した求人サイトや、情報ポータルサイトに求人広告掲出するという手もあります。今まさに転職を検討している温度感の高い保育士が集まるので、上手く訴求できれば採用へと繋げられます。
とはいえ、多くの人に注目されている媒体は人が集まりやすい反面、競合他社の情報に埋もれる恐れもあるので注意が必要です。また、求人広告枠に様々な制限がかかっているため、給与が突出して高いなどの伝わりやすい強みがなければ、自園の魅力を効果的にアピールできない場合もあります。
3. ハローワーク
ハローワークは、無料で求人広告を掲載できるメリットがあります。採用コストをかけられない企業にとっては、重宝する手法だといえます。
ただし、ハローワークの求人票は、採用条件や待遇など基本的な情報しか載せられないので、給料や福利厚生で競合他社に勝てなければ強みに欠ける可能性があるでしょう。他の手法も組み合わせて採用活動を進めると、自社の保育園が持つ強みを上手く訴求できるのでおすすめです。
4. 園のホームページ
転職活動をする際に、園のホームページをチェックする保育士はかなり多いといえます。保育方針・通っている子ども達や保育士の雰囲気・行事の有無を確かめて、応募の判断材料にしている傾向があります。
他の採用手法を既に講じている際にも、園のホームページが選択に迷っている保育士の判断の後押しとなるケースがあります。そのため、ホームページを製作しておくに越したことはありません。ホームページにも、採用に関するページは盛り込んだ方が良いでしょう。
5.採用オウンドメディア
採用オウンドメディアは魅力や強みを発信できる、園のホームページとは別のWebサイトです。採用オウンドメディアを持つ企業は増えており、自社のファンを増やしてエントリー数を上げる目的で運用している場合が多いです。保育園で採用オウンドメディアを持つと、応募までのハードルを下げられるので便利です。
オウンドメディアを通じて保育士に役立つ情報やインタビュー・業務内容を掲載できるため、求職者に採用後の仕事を想像してもらいやすくなります。
ただし、求人票や求人広告を直接検索する人もいるので、他の手法も組み合せる方が効果が期待できるでしょう。また、採用オウンドメディアは常に更新されていないと効果が薄れるため、一回立ち上げたあとにも人的リソースを充てなければいけません。
6.ポジショニングメディア
ポジショニングメディア事例 詳細はお問い合わせください
ポジショニングメディアは、競合に対しての自園の強み・魅力の伝達に焦点を当てたWebサイトです。
競合の情報も掲載されている点においてはポータルサイトと同じですが、ポジショニングメディアには予め決められた枠などがないのが特徴です。一から立ち上げるWebサイトのため、自園の魅力が最も伝わりやすいように作ることが可能です。
言い換えればポジショニングメディアは、就職・転職活動をしている保育士の「比較検討したい」というニーズに応えるポータルサイトの強みと、「自園を全力でアピールできる」という採用オウンドメディアの強みを合わせた求人手法です。ユーザーのアクセス数はポータルサイトに劣りますが、サイトを訪れるユーザーは自園を選ぶ確率が高く、理想の人材に近いというメリットがあります。
採用活動はバリュープロポジションを確立することが大事
採用活動を進めるうえで大事なのは、競合にはない自園だけの強み(バリュープロポジション)を確立することです。バリュープロポジションを確立すると、自園が求職者に提供できる価値と、求職者が求めている価値を合致させられます。転職活動中の保育士が何を求めているか、自社の保育園は何を提供できるのかをよく考えて、強みと価値を照らし合わせてみましょう。
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