不動産業者が知っておきたいSWOT分析の概要・メリットと活用例

不動産業者が知っておきたいSWOT分析の概要・メリットと活用例
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SWOT分析とは?基本をチェック!

SWOT分析はさまざまな意思決定をするときに判断材料を得るため利用されているフレームワークです。

SWOT分析の概要と特徴

SWOT分析のSWOTは次の4項目を意味します。

SWOT

  • Strengths(強み)
  • Weaknesses(弱み)
  • Opportunities(機会)
  • Threats(脅威)

SWOT分析を活用すれば、自社の強み・弱み、自社にとっての機会、脅威を把握できます。ここでいう機会とはビジネスチャンスのことです。

Strengths(強み)とWeaknesses(弱み)は自社でコントロールできる内部要因、Opportunities(機会)とThreats(脅威)は自社でコントロールできない外部要因を表します。

SWOT分析を導入するメリット

SWOT分析を導入するメリットは、自社の強みと弱みを把握したうえで、機会と脅威にどのように対処するか戦略を立てられることです。例えば強みを活用して機会を活かすことや強みを活用して脅威を克服すること、脅威を回避するため弱みを補強することなどが考えられます。

基本的には、強みと機会が重なっているときは攻めの戦略、弱みと脅威が重なっているときは守りの戦略が適していると考えられます。

SWOT分析の導入における重要ポイント

SWOT分析は目的を明確にしたうえで導入する必要があります。目的を設定していないと、各項目を正確に導き出せないからです。次に内部環境と外部環境を整理します。

強みと弱みの抽出には自社の事業を複数の段階(仕入・製造・販売など)に分類して各段階の価値を分析するバリューチェーン分析、機会と脅威の抽出には自社・顧客・競合他社に分けて市場を分析する3C分析が適しています。

内部環境と外部環境を整理できたら、各要素を掛け合わせて戦略を立案します。

不動産業におけるSWOT分析の具体例とは?

「不動産業におけるSWOT分析の具体例とは?」

不動産業は自社のマーケティング戦略を立案する目的や、各物件のマーケティング戦略を立案する目的でSWOT分析を活用できます。参考に架空の物件Aを対象に、SWOT分析を行います。物件Aの概要は次の通りです。

物件Aの概要

  • 築13年の賃貸マンション
  • 間取りは2LDK
  • ファミリー向け物件
  • 家賃は周辺相場より高い
  • 都心から電車で30分
  • 最寄駅から徒歩圏内
  • 周辺に生活施設が充実
  • 周辺は子育て世帯の移住により人口が増加中
  • 周辺にファミリー向けマンションが建設予定

Strength

物件Aの強みとして以下の点が挙げられます。

物件Aの強み

  • ファミリー向け物件で退去率が低い
  • 駅から徒歩圏内の物件
  • 周辺に生活施設が充実している

駅から徒歩圏内の物件で生活施設が充実しているため、ファミリー層のニーズとマッチしている可能性が高いと考えられます。

Weakness

物件Aの弱みとして以下の点が挙げられます。

物件Aの弱み

  • 築13年でやや古さを感じる
  • ファミリー向け物件としてはやや狭い
  • 周辺物件よりも家賃は高い
  • 大規模修繕を控えている

物件Aの弱みは、建物そのものにあるといえそうです。

Opportunity

次に物件Aの機会を見ていきます。

  • 子育て世帯が増加している地域に立地
  • 競合物件と家賃水準は同じ

最大のビジネスチャンスは、地域に移住する子育て世帯が増えていることといえるでしょう。

強みと機会がしっかりと重なっているので、現在の状況は物件Aに追い風と考えられます。ターゲットを子育て世帯に絞って、物件の強みである「駅チカ」「生活施設充実」をしっかりアピールする戦略が描けます。

次に弱みと機会を掛け合わせて、機会を最大限活用する方法を考えます。やや古い点、やや狭い点、家賃が高い点が原因となり、新規入居者を逃している可能性があります。

部屋の広さを変えることは難しいですが、内装をリフォームする、家賃を周辺物件と同じ水準に引き下げるなどは実現可能です。周辺物件と同じ水準まで家賃を下げれば、競合物件に対し家賃面では優位に立てます。

Threat

物件Aの脅威は以下の通りです。

物件Aの脅威

  • 周辺にファミリー向けマンションが建設予定

物件Aの周辺に新しい競合物件が建設予定となっています。強みと弱みをもとに脅威を回避する方法を模索しなければなりません。

物件Aは13年前に建てられているため、新築物件よりも駅から近い、生活施設も充実していると仮定します。「駅チカ」「生活施設充実」は新築物件を上回る価値であるため、これらの強みを見込み客に浸透させる戦略が考えられます。

築年数ではなく、駅からの距離、周辺施設の充実度で争うべきといえるでしょう。

次に弱みと脅威が重なることで予想されるシナリオを検討します。物件Aは家賃が割高で建物もやや古いため、新しいファミリー向けの物件ができると新規入居者を集められなくなる可能性があります。

脅威を回避する方法として、家賃の引き下げや内装の一新などが考えられます。

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不動産会社はSWOT分析でマーケティング戦略を立案

「不動産会社はSWOT分析でマーケティング戦略を立案」

SWOT分析は、内部要因と外部要因に分けて現在の状況を分析するフレームワークです。自社の強み、弱み、自社にとっての機会、脅威を把握できます。非常に便利なフレームワークですが、現在の状況を正確に把握するには専門的な知識が必要です。

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