【飲食店向け】STP分析で集客力を高めるには
最終更新日:2022年01月18日
飲食店の集客力を握るSTP分析とは?
STP分析には、3つの意味があります。1つは「セグメンテーション」、2つは「ターゲティング」、3つは「ポジショニング」です。これらの頭文字を取ったのがSTP分析になり、これらを十分に取り入れているマーケティングが大きな利益に繋がります。
自社の商品を販売し購入してもらうためには、商品やサービスの立ち位置を理解し、周辺の環境に応じた立ち位置を考える必要があります。そのために、STP分析が必要不可欠になります。
さらに、STP分析を十分に行うためには「ユーザー目線」も欠かせません。ユーザーの行動を把握し、事業に活かしていくことが大きなポイントになるでしょう。
- セグメンテーション
市場の細分化のことを意味します。たとえば国や都道府県、年齢や性別、ライフスタイルなどが挙げられます。顧客のニーズをグループに分けることで、効果的に商品やサービスの提供ができるようになります。 - ターゲティング
狙っている市場を決めることです。標的になる市場を見極めることで、売り込むべき対象を絞り込み賢く商品やサービスを提供できるようになります。 - ポジショニング
自社市場の立ち位置を意味します。そのためにはユーザー目線になり商品やサービスを考える必要があります。
飲食店は積極的にSTP分析を行うべき
STP分析は、企業によって特に必要になる場合があります。たとえば「飲食店」です。それはSTP分析を導入することで、さまざまな角度から飲食店を分析し消費者を増やせるようになるからでしょう。
ここでは飲食店にSTP分析が必要な理由について解説します。
飲食店市場を細分化
消費者は常に多様化しています。そのため、STP分析を取り入れると言ってもどこまで細分化するべきか悩見どころですが、先ほども述べたようにいろんな角度から各飲食店の市場を分析することで、ターゲットを絞り集客を増やせるようになるでしょう。
STP分析の簡単な流れ
セグメンテーションで市場を細分化します。飲食店なら高級志向なのか、リーズナブル志向かなどです。これにより顧客の傾向を知ることができます。
さらにターゲティングでどのセグメントに絞るか定めます。ここで自社のコンセプトやイメージをしっかり固めていきましょう。たとえば高級志向の顧客を狙うなら「オフィス街」「年収が高いビジネスマン狙い」「席を広めにとる」「オアシスの提供」などが挙げられます。
最後にポジショニングです。カフェならスターバックスやドトールコーヒーなどと比較すると良いでしょう。これにより自社のポジショニングが明確になり、差別化を図ることができるようになります。自社の強みを引き出すのがポジショニングです。
飲食店でSTP分析を行うメリット
飲食店こそ積極的にSTP分析を取り入れたほうが良いことがわかりました。では、飲食店がSTP分析を行うと、どんなメリットが得られるのでしょうか?ここではSTP分析のメリットについて解説します。
顧客やニーズを分析できる
STP分析を行うことで、必要な顧客やニーズを整理できるようになります。この2つをしっかり分析できていれば、商品を購入してくれる顧客がイメージしやすくなるでしょう。要するにターゲットが分かるようになるというわけです。
自社商品の強みが分かる
どんな顧客に需要があるのか、明確にイメージできるようになると、自社の商品の強みもわかってくるようになってきます。これはアピールポイントにも繋がり、効率良く顧客を増やせるようになります。
自社の商品はどんなところにメリットや魅力があり、購入することでどんな特典があるのか、アピールポイントを言語化することも大切です。
競合他社から回避できる
他社と同じ方法でマーケティングを行っても、効果は半減します。STP分析を行えば、自社の商品の強みを明確化できるので、無駄な競争が不必要になります。また、STP分析によって競合他社の分析もできますから、より自社が勝てる方法も自ずとわかるようになってきます。
STP分析のやり方
STP分析で成果を上げるためには、やり方をしっかり理解しておく必要があります。ここでは主に飲食店でのSTP分析のやり方について解説します。
セグメンテーション
セグメンテーションでは、顧客やニーズを分類します。「STP分析とは?」でも簡単に述べていますが、ここでは“4つの指標”についてもう少し詳しく説明します。
地理的変数
国や都道府県などです。地域によって気候もライフスタイルも文化も異なります。これを細分化することで、自社の商品を提供するにあたりもっとも適したエリアを把握することができるでしょう。日本国外なら、宗教や政策などを重視して分析していくと◎。
人口動態変数
年齢や性別、職業などが挙げられます。これらのデータを元にSTP分析していきます。ここでわかるのは商品やサービスの傾向です。どの年齢層に重要視され、どんな職業の人に愛用されているのかを把握することができます。
心理的変数
顧客のライフスタイルや性格、好みなどを分析します。内面的な情報なのでアンケートを取るとわかりやすいでしょう。ターゲティングの材料になりますのでしっかり行ってください。
行動変数
いわゆる顧客の行動です。これを分析することで商品やサービスをどのように行ったら良いかわかるようになります。たとえば、ポイントカードの利用履歴や購入頻度などから分析していきます。
ターゲティング
ターゲットを特定します。ターゲティングを行うには「無差別型」「差別型」「集中型」の3つに分けることができます。無差別型で不特定多数の顧客にアプローチし、差別型で市場に合わせた商品・サービスの展開を行います。
顧客ニーズに合わせたアプローチがポイントです。ただし無差別型よりコストがかかるのが難点でしょう。最後に集中型では、集中的に顧客に商品・サービスの展開を行っていく方法になります。
ポジショニング
自社の立ち位置を決めます。どんなにターゲットが多くても、競合他社との差別化がなければ維持できません。自社のポジションを確立するのは簡単ではありませんが、有利に持っていくことができればより自社に興味を持った顧客が集まるでしょう。
ちなみにポジショニングを取るためのポイントは以下の通りになります。
- 商品の属性
- ベネフィット
- 商品の使用頻度
- 競合他社との関係性/距離
- 商品の種類別
またポジショニングが被らないために「ポジショニングマップ」も必要です。基準となる2つの項目から自社と競合他社の関係性を明確化していきます。
STP分析で自社を活性化させよう
賢くマーケティングを進めていくうえで顧客やニーズ、そして競合他社よりも優位に立つことは必要不可欠です。そのためには具体的な施策が求められますしSTP分析のクオリティの高さも関係してくるでしょう。
今回は飲食店の消費者を増やすためのSTP分析について解説しましたが、十分なリサーチや情報収集で、効率的なマーケティング戦略に繋げていきましょう。
STP分析とは?
マーケティング初心者でもわかる徹底解説