生命保険の販売戦略や販売促進施策について知る
最終更新日:2022年01月18日
時代の流れに合わせて、生命保険の商品も多様化しています。ここでは、現在の生命保険業界の市場動向と販売戦略のポイントについて解説しています。
また、貴社が市場でどんな立ち位置でマーケティング戦略を策定すべきかが分かる「市場分析シート」を無料でご提供しています。自社の強みを活かしたマーケティング戦略を立てたい方は、今後の戦略策定にご活用ください。
生命保険業界の市場動向
生命保険の販売戦略を立てるうえで、市場動向のリサーチは欠かせません。現在の生命保険の市場動向を見てみましょう。
変化する主力生命保険商品
これまでは加入者が亡くなった際に遺族に対して支払われるタイプの生命保険が、長い間主力として保険会社を支えてきました。現在は医療保険やがん保険といった、病気になった際に治療費を捻出できるような商品が主力になりつつあります。
昔は基礎疾患があると、医療保険に加入できないケースが多かったのですが、近年は疾患を持っていても加入できる医療保険が増えるなど、幅広い保険商品が展開されています。
また、国の保険制度だけでは対応できない介護費用を民間の保険でカバーするための保険も支持を集めています。
多様化する販売チャネル
これまでは、保険の営業職員が営業を行う販売チャネルが大部分を占めていました。しかし最近では、ライフプランナーや「保険の窓口」などの来店型ショップ、インターネットからの相談申し込みなど、販売チャネルも実に多様化しています。
また、保険の加入を営業から打診した上で相談に入るという流れが主流であったのに対し、近年は加入者側が自分で情報収集をしたうえで、相談希望の問い合わせをするケースも増えており、消費者の意識の変化が、販売チャネルの多様化につながっていることが伺えます。
多様化する生命保険商品
先に触れた疾患を持つ人でも加入できる医療保険や、70歳以上の高齢者でも加入できる終身保険など、保険商品も多様化しています。
逆に、健康な人で保険に加入していても一切使用しなかった場合には、保険金の返金をするといったタイプの商品も展開されるなど、加入者のニーズに合わせてたくさんの選択肢から商品を選べるようになりました。
生命保険会社の具体的な販売戦略
生命保険メーカーの販売戦略における特徴にはどのようなものがあるか、実践するべき販売戦略方法とは何かを考えてみましょう。
営業職員による直販活動
「直販」とは保険会社の営業職員が直接顧客のところに出向き、商品説明などの営業活動を行う販売方法です。昔はこの直販が大部分を占めていましたが、近年、直販は減少傾向にあります。
しかし高齢者など、インターネットに疎い顧客には直販がまだまだ必要であるため、ニーズに合わせた顧客をターゲットにした販売戦略が重要です。
保険代理店による営業活動
保険代理店による営業活動も、保険商品販売の大きな割合を占めています。
保険代理店には以下のような種類があります。
保険取扱ショップ
ショッピングモールなどにある保険相談窓口的な店舗が「保険取扱いショップ」です。保険取扱いショップでは、一社の保険だけでなくたくさんの生命保険会社から保険を選ぶことができるので、顧客としては自分に合った保険を選びやすいというメリットがあります。
また、各保険会社の営業職員と話さなくても、保険取扱いショップに行けばすべての保険会社のプランを網羅できるのでとても便利です。保険取扱いショップの販売戦略としては、自社のWebコンテンツを運用し、ショップを利用するメリットを前面に出したプロモーションを行うのが効果的です。
自社のWebメディアはSEO対策がとても重要になります。
ファイナンシャルプランナー事務所
ファイナンシャルプランナーが顧客の家計状況などを把握しながら、家計や家族構成に合った保険を選びます。
ファイナンシャルプランナー事務所で保険商品の販売戦略を行う場合は、他社のファイナンシャルプランナーとの差別化を図り、独自のサービスを展開していることをアピールすると効果的です。
SNSで実際にサービスを利用した人の口コミを紹介したり、自社のWebメディアでサービスの詳細についてわかりやすく解説するといったプロモーションが有効だと思われます。
ファイナンシャルプランナー事務所の場合も、自社メディアのSEO対策や、競合他社との差別化を図るためのマーケティングが重要です。
銀行窓口販売
銀行窓口には保険相談だけではなく、預金や投資信託など別の目的で来店する人も多いので、ポスターや看板などでプロモーションを行いながら、商品のPRをすることが有効です。
また、カウンターの側にちょっとしたチラシをおいておくと、興味のある人が持ち帰ったり、チラシを見て行員に問い合わせるといった可能性もあります。
また、銀行で保険商品を販売するけれど、ライフプランナーやファイナンシャルプランナーが常駐していないのであれば、わかりやすいシンプルな商品を中心にするなどの工夫も必要です。
保険比較サイトを活用した販売活動
保険比較サイトでは、さまざまな保険会社の商品を比較することができます。インターネットをそれなりに活用できているユーザーであれば、必要な情報を十分網羅できるでしょう。
見積もりを一括で取ることができるので、生命保険に加入することが決定している人にとってはメリットの大きいサービスです。
ただしまだ確定していない場合、たくさんの保険会社から一気に連絡が入るため、困ってしまう人も少なくありません。保険比較サイトを展開する場合は、保険に加入することが確実であるユーザーをターゲットにしたサイトの構築が望ましいです。
Webを活用した直販活動
営業職員が直販を狙って顧客を獲得するために、SNSやホームページを活用した販促活動も可能です。
SNS
SNSは基本的に無料で利用できるので、すぐにでも取りかかれる販促ツールのひとつです。おすすめの保険商品をSNS上で紹介したり、加入者の口コミを載せるといったプロモーションが可能です。
SNS上で問い合わせを受け付けることもできるので、多くの人に認知してもらうためにとても有効なツールだといえます。
LINE公式アカウント
生命保険会社のLINE公式アカウントを作り、保険商品やサービスとの関係を深めるといった目的で活用できます。LINEから24時間問い合わせを受け付けることができるので、顧客獲得を逃さないというメリットも。
また新しい商品の告知や連絡事項などは、LINEひとつで登録者全員に送信することができるので、運用しやすいという点も大きな利点です。生命保険に興味がある人にとっても、LINEを通じて手軽に情報収集ができるので、販促ツールとして非常に有効だといえます。
ホームページ
自社ホームページを運用している生命保険会社は多いと思われます。
自社の企業理念はもちろん、新サービスの紹介や問い合わせ窓口など、ホームページにすべて必要な情報を網羅できるので、生命保険会社を利用したい人にとって非常に有効な販促ツールです。
ただし、生命保険会社をどこにすればいいか考えている人を獲得するためには、自社ホームページに速やかにアクセスしてもらう必要があります。
そのためにはWeb検索の上位に表示されることが重要で、そのためにはSEO対策などの対応が重要です。
Webメディアの運営
生命保険業界は広告法規も厳しいため思うように広告を打つことができず、つい営業のマンパワーに頼らざるを得ない…なんてこともあります。
例えばWebメディアの1つ、オウンドメディアを運営することで生命保険に将来入ってくれるであろうユーザーに先手でアプローチをして将来利用するならこの保険が良さそうと思ってもらえます。
また、ポジショニングメディアを活用することで、自社と親和性の高い生命保険を検討しているユーザーのみを集客し効率的に成約につなげていくということも可能です。
生命保険商品の差別化は必要不可欠
生命保険に加入したいと考える顧客のニーズが多様化していることから、生命保険商品も多様化しています。そのためには自社の商品を差別化し、ニーズに合った顧客を獲得することが重要です。
緩和型保険商品の開発
「緩和型保険商品」とはこれまでは加入できなかった属性のユーザーも、条件をつけるなどして保険に加入できるようにするといった内容の保険商品のことです。たとえば「60歳以上でも加入できる」と謳っている商品は、緩和型保険商品に当てはまります。
ほかにも健康な人は保険料が安くなるなど、さまざまなメリットを盛り込んだ商品開発は差別化に直接的につながります。
保険機能×資産運用機能を掛け合わせた商品の開発
近年増えているのが、保険料を支払うことで資産運用もできるような保険商品です。投資運用に興味をもつ顧客は増えているが、実際に行うのは敷居が高い…と感じている人も多いはず。
保険に加入しながら運用もできれば、一石二鳥だと考える顧客は少なくありません。資産運用ができる保険商品にはさまざまなものがありますが、中には元本割れする可能性があるものもあり、実際に元本割れした際には顧客とのトラブルに発生する可能性があります。
こうしたリスクを回避する、もしくは十分な対応ができることが前提であれば、差別化に活躍してくれるでしょう。
アフターサービスの強化
生命保険のアフターサービスの強化は、生命保険会社にとって今後重要な課題となるはずです。少子高齢社会が進むにつれて、高齢者の生きる社会も変わってきます。
そもそも人の人生はさまざまな局面で変化していくので、若いときに加入した保険内容で高齢者になってからも十分な保証が受けられるということはありえないのです。
そのため定期的に保険の見直しを行い、人生の変化に沿った保険にアップデートしていくことがとても重要になります。
このアップデートのサポートをすることは、生命保険会社の大切な役目のひとつです。
販売戦略はプロのマーケティングが成功の鍵になる
生命保険会社の商品販売戦略には、代理店を含めると非常にたくさんの種類があります。どのプロモーション方法や販売戦略を用いるかは、商品や販売する人の環境によって変わってきます。
またプロモーション方法を見つけても、確固としたマーケティング知識がなければ十分な成果を上げることができません。
商品や販売状況に適した販売戦略を立てるには、より深いマーケティングの知識を持っているプロの力を借りることが有効です。
キャククル運営元のZenkenでは、保険業界をはじめ120業種以上にわたりWebマーケティング支援を行ってまいりました。
売上アップや販売戦略にお悩みの企業様は、ぜひお気軽にご相談くださいませ。