マンションの販売戦略の変化と今後重視すべき販売戦略
最終更新日:2022年01月18日
この記事では、今後重視すべきマンションの販売戦略を解説。実は、マンションの販売戦略は、ここ数年で徐々に変化しつつあります。時代の流れに合った販売戦略が求められるのです。この記事を読めば、効果的な6つのマンション販売戦略を学べます。
また、「受注単価が2.5倍にアップした」「成約までかかる時間を3分の1に短縮できた」といった、他社にはない自社の「強み」を打ち出し、成果に繋がるポジショニングメディアについても紹介します。
マンションの販売戦略の変化
マンションの販売戦略は時代の流れとともに変化しつつあります。ここでは、これまでのマンション販売戦略と今後のマンション販売戦略についてそれぞれ紹介。新型コロナウイルスの感染拡大などの影響もあり、マンション販売戦略が大きく変化しているのがわかるでしょう。
これまでのマンション販売戦略
これまでのマンション販売戦略は、完成前に完売するのが定石となっていました。売れない場合は値引きをしてでも早く売り切り、回転率で勝負する戦略が多かったのです。しかし、この販売戦略では実物を見学できないというデメリットがあります。
デペロッパーと営業が別々の部隊として業務を行っており、機能が分断されていたのもこれまでのマンション販売戦略の特徴。事業の収益性や成長スピードを考えると、あまり効率的ではありません。
さらに、モデルルームやチラシでアピールする、いわゆるアナログ式のマンション販売戦略がこれまでの定石でした。費用や人件費がかさむだけでなく、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い密の心配が懸念されます。デジタル化が進む現代に合わせた、販売施策が必要です。
今後のマンションの販売戦略で重視しておきたいこと
デジタル化が急速に進む現代に合わせて、今後のマンション販売戦略も考え直す必要があります。これまでは、マンションの価値を下げて一日でも早く売り切る販売戦略でしたが、これからは価値を下げない販売手法の実施が必要です。
東京都港区に建てられた「ワールドシティスターズ」が良い例として挙げられます。ワールドシティスターズは総戸数2090戸の大型規模のマンションでありながら、その販売手法にも注目が集まっていたのです。
具体的には、完成後の外観・共用部を見せることにより、価値を下げずに時間をかけて販売する方法をとりました。この販売手法により、完成後の値下がりを防ぎ、顧客からの物件評価を高めることに成功。今後のマンション販売戦略の良い見本といえるでしょう。
モデルルームやチラシでのアピールなどアナログ式のマンション販売戦略から、オンラインで完結する販売施策への転換も重要です。
対面での営業が難しいコロナ禍で新たに生まれた、「リモートマンション販売」が良い例。このリモートマンション販売は、物件の見学から引き渡しまでを非対面で完結する新しい販売施策です。他にも、営業体制の見直しや潜在顧客の掘り起こしなどの販売戦略を重視すべきでしょう。
マンション販売で実践すべき戦略とは
これからのマンション販売で実践すべき戦略をいくつか紹介します。具体的には以下の6つです。
- 期分け販売
- リモートマンション販売
- SNSの活用
- ポジショニングメディアの運用
- 口コミサイトの活用
- キャッチコピーの工夫
このほかにもさまざまな戦略がありますが、ここでは以上の6つをひとつずつ解説していきます。すぐに取り入れられる戦略もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
期分け販売
マンション販売には、第1期や第2期など販売する期を分ける、期分け販売という販売戦略があります。期分け販売のメリットは、一度に販売する戸数を絞ることで完売しやすくできることです。さらに、「第1期完売」「第2期完売」などと提示すると、購入者に人気物件であることをアピールしやすくなります。
購入者は人気のある物件を好み、売れ残っている物件を避ける傾向にあるため、購入者に効果的にアピールしやすい販売戦略といえるでしょう。
リモートマンション販売
マンションの見学から契約、引き渡しまでをすべてリモートで行う「リモートマンション販売」も有効的な戦略の一つです。実際に、オンラインで重要事項説明を行う「IT重要事項説明」が賃貸取引で積極的に運用されています。
モデルハウスで行うと密になりやすい見学会も、オンラインで行えば密を避けられるだけでなく、より密な会話が可能に。オンラインは場所の制限がないため、多忙な購入希望者が参加しやすい大きなメリットもあるのです。
リモートマンション販売やオンライン見学会は、利用者が徐々に増加傾向にあります。今後、さらに利用者が増えることが期待できるでしょう。
SNSの活用
物件のプロモーションにはSNSの活用が有効的です。SNSを活用してプロモーションを行うときに重要なのが、「ターゲットが誰なのか」ということ。年齢や家族構成・年収・居住地などの属性、価値観、課題や悩みがターゲット設定のポイントです。
設定したターゲットに対してどのような目線で、プロモーションを行えばよいのかを考えて施策を練りましょう。コンセプトやターゲットを絞ったプロモーションをSNSで発信することで、多くのターゲットに情報を届けられます。購入者に価値を感じさせられるようなプロモーションを考えることが大切です。
ポジショニングメディアの運用
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競合との比較に悩んでいるのであれば、ポジショニングメディアの運用が効果的です。ポジショニングメディアとは、自社の特徴・他社との違いを市場に浸透させられるメディアのこと。成約につながりやすいターゲットを集客でき、成約のしやすさ・反響率の高さが特徴です。
ポジショニングメディアを導入した結果、
「商材の強みや特徴を理解した上で反響に至るため、価格競争から脱却し受注単価が2.5倍になった」
「競合と比べた上で自社に興味を持ってもらえるようになり、反響獲得後から契約までの期間を3分の1に短縮できた」
といった売上や営業効率向上に繋がった事例が多くあります。
こちらのページではポジショニングメディアの特徴や事例をさらに詳しく解説していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
口コミサイトの活用
口コミサイトの活用も検討してみると良いでしょう。マンション集客・販売の成功事例に、主婦の口コミが起因して売上が伸びた例があります。手作り雑貨コミュニティと主婦ネットワークが連携して起きた例ですが、マンション購入層と口コミサイトのユーザー層がリンクしたことがポイントです。
マンションのコンセプトと購入層がベストマッチする必要があるため、うわべだけの口コミでは意味がありません。マンションそのものに心惹かれる魅力があれば、口コミサイトを利用することで爆発的に伸びる可能性があります。
マンションの強みや特徴を把握し、ターゲットと親和性の高い口コミサイトを活用するのが大きなポイントです。
キャッチコピーの工夫
マンションのプロモーションに使うキャッチコピーに、工夫を凝らしてみるのも一つの販売戦略です。日本各地にある「頭の良い子が育つマンション」がその具体例。主婦層・ファミリー層をターゲットにしたキャッチコピーは、見事にターゲットの興味を引き付けました。
実際に頭の良い子が育つのかどうかは置いておいて、子どもの教育によさそうなマンションというイメージが湧いてきますよね。
実際のマンションに、ある程度教育に良い要素がないと成り立たないキャッチコピーですが、「頭の良い子が育つマンション」はキャッチコピーの工夫で成功した良い例といえます。
キャッチコピーの工夫は手っ取り早く取り組める施策のひとつです。ターゲットの興味をいかに引き付けるか、どのようにしたらターゲットの購買意欲を掻き立てられるかを考えるのがポイントといえます。
時代の流れに合わせたマンション販売戦略を立てよう
以前のマンション販売戦略は、価値を下げてでも、より早く売る・モデルルームやチラシで直接顧客にアピールする、などが主流でした。しかし、近年新型コロナウイルスの感染拡大により、様々なサービスでオンライン化が急速に広がっています。
マンションの販売戦略も例外でなく、時代の流れに合わせて戦略を立てるべきでしょう。具体的には、期分け販売やリモートマンション販売・ポジショニングメディアの運用など。場合によっては、キャッチコピーに工夫を凝らしたり、口コミサイトを活用したりして集客施策を練る必要があります。
マンションの販売戦略でお悩みの方は、Zenkenまでご相談ください。幅広い集客の悩みを解決してきたノウハウで、お悩み解決をサポートします。