拡販戦略におすすめの施策5選!戦略の考え方を把握して事業成長を実現
最終更新日:2024年04月23日
拡販戦略は、単に売上拡大だけが目的ではありません。顧客ニーズの把握、販路拡大、新規市場の開拓も視野に入れなければなりません。
また、拡販戦略と同時に進めなければならないのがマーケティング戦略。その成功ポイントは、市場分析・顧客ニーズ調査、自社の強みを知ることにあります。
この記事では、これから拡販戦略を行う上で、知っておくべき戦略の考え方やについて解説します。
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拡販戦略とは?
商品・サービスの販売数を拡大するマーケティング戦略
拡販戦略とは「拡大販売戦略」の略称で、自社の商品やサービスの販売数を拡大するためのマーケティング戦略のことです。既存顧客のみならず、将来の顧客にもなり得る潜在的な見込み客にもアプローチし、販路拡大して販売数アップに繋げます。また、拡販戦略は単に販売数を上げる以外にも、主に以下の理由で実施されます。
- 顧客ニーズの把握
- 販路の拡大
- 新規市場の開拓
拡販戦略は、販売数や売上を伸ばす以外にも、顧客が求めるニーズを把握し、商品やサービス力の改善や向上といった目的でも行われます。その他にも、販路の拡大や、新規市場への参入なども視野に入れて実施されます。事業が成長し市場も拡大すれば、得られる利益の拡大に繋がるだけでなく、新しい顧客やリピーターの獲得も期待できます。
拡販、販促、増版の定義について
拡販、販促、増版は異なる意味を持ちますが、誤解しないように区別しておきましょう。
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拡販:
意味: 製品やサービスの販売を広げること。
手法: 新しい市場や顧客層に進出することや、既存の市場でのシェアを増やすための戦略。
例: 新しい地域や国に進出する、新しい販売チャネルを開拓する、新たな顧客層にターゲットを絞るなど。
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販促:
意味: 製品やサービスの販売を促進するための活動。
手法: 割引、プロモーション、キャンペーンなど、顧客の購買意欲を高めるための施策。
例: 特売セール、クーポン配布、サンプリングイベント、広告キャンペーンなど。
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増版:
意味: 書籍や雑誌などの出版物の増刷。
手法: 既存の出版物が予想以上の需要を呼び起こした場合、追加の印刷を行い在庫を増やすこと。
例: 人気のある書籍が品切れとなったため、追加の版を発行する。
販売促進とマーケティングの違いは
販売促進とマーケティングは、見た目は似ているかもしれませんが、実際には大きな違いがあります。その違いは、商品中心の視点と消費者中心の視点にあります。販売促進は商品の魅力を引き出し、売上を増やすことに焦点を当てます。例えば、サントリービールの「神泡プロモーション」がその典型です。一方、マーケティングは消費者の行動様式に合わせた施策を立てます。例えば、テスコの韓国でのバーチャルスーパーは、消費者の通勤時間を考慮して企画されたものです。
販売促進では値引きやプロモーションが行われますが、マーケティングではコーポレートサイトの運用やSNS活用など、より長期的で消費者との関係性を重視した施策が行われます。両者をバランスよく組み合わせることで、効果的な販売戦略が構築できるのです。
新たな顧客創出にも貢献
拡販戦略によって自社の露出度を増やせば、より多くの顧客からの注目度も上がるため、商品やサービスを新たに購入してくれる機会も創出できるでしょう。また、拡販戦略には主に5つの施策があり、これらの施策をバランス良く実行すれば、期待以上の効果を得ることができます。次項では、この5つの施策について詳しく解説いたします。
拡販戦略で行うべき5つの施策
客単価を上げる
拡販戦略において、1人あたりの顧客の単価を上げる方法です。しかし、単に値上げをするだけでは顧客離れが起きる可能性もあるため、単価を上げるほかにも、まとめ買いの提案や、優良顧客にだけ特別な商品を提供するなど、価格だけではない商品の付加価値も上げることで、顧客の満足度アップを狙います。
購入頻度を上げる
売上アップには、「購入頻度を上げる」ことも欠かせません。商品・サービスの買い替えを促す、利用機会を増やす、付加価値を加えるなどの方法があり、代表的な商品としてパソコンがあります。古いモデルのサポートを終了し、新しいモデルへの買い替えを強く促すことで顧客の購買意欲を促進させます。商品・サービスによって方法は異なりますが、利用機会が増える方法を検討してみましょう。
新規顧客を獲得する
すべてのビジネスの基本でもある「新規顧客の獲得」は、認知度を広げたり、販路を広げたりする方法のほか、既存の顧客から家族や知人への口コミ効果を狙う方法もあります。新しい顧客が増えると売上が伸び、会社の認知度もアップして市場における優位性も向上していきます。
新規顧客の獲得には広告での宣伝をはじめ、代理店・支店展開や販路を広げるための活動が含まれます。自社の商品やサービスにふさわしい方法を選択し、顧客の獲得を目指しましょう。
商品取扱店を増やす
商品取扱店を増やすことは、1人でも多くの顧客に商品やサービスを利用してもらうために必須の施策です。たとえば、旅行商品を取り扱う旅行代理店では、日本全国に旅行代理店を展開することで、異なる地域からでも同じ商品が購入できるようにしています。
大手のコンビニが、話題の商品を日本全国の店舗に同時販売することで、更なる知名度の向上と、購買活動に繋げています。
販路を拡大する
販路拡大は、直接商品やサービスの販路を広げる施策のことです。営業努力以外にもWeb上でSNSなどのツールやサービスをうまく組み合わせることも販路の拡大に役立ちます。販路拡大は、多くのコストと人員がかかるため、もっとも効率的に進められる手段を選ぶ必要があります。
拡販戦略の考え方について
ここでは、拡販戦略を成功させるための考え方について紹介します。
客単価を上げるためにはランク付けが効果的
顧客1人あたりの客単価を上げるには、商品やサービスに「ランク付け」を行うのが効果的です。たとえば1種類しかなかったソフトウェア製品の場合、「格安の廉価版」と「プレミアム版」を含めた3種類を用意し、顧客に3つの選択肢を提案します。
「高すぎるのは嫌だし、安すぎるのもちょっと心配…」という消費者心理をくすぐり、中レベルの製品を選ばせて、客単価を上げる効果が得られます。
陳腐化と利用機会の拡大で購入頻度を上げる
陳腐化(製品陳腐化)とは、既存の商品やサービスが成熟してきたところで、「アップグレード版」や「新製品」を投入し、買い替え需要を喚起する方法です。陳腐化には以下の3種類の方法があります。
- 機能的陳腐化…機能面を改良・改善した新製品を投入して購買意欲をあおる
- 心理的陳腐化…デザインを変更して既存製品からの買い替えを促す
- 物理的陳腐化…製品の一部が物理的に劣化・摩耗するように設計し、買い替えを必要とさせる
新規顧客の獲得には信頼関係の構築が大切
新規顧客の獲得には、自社と自社の扱う商品・サービスへのポジティブな評価を増やし、顧客やその他の消費者とのあいだに信頼関係を作り出す必要があります。
「A社の車は事故が少ないし、安全な設計を重視しているから安心だ」「B社よりもA社のほうがサポートの対応がいい」などの好評価が結果として新規顧客の獲得に繋がります。
商品をより多方面にアピールするには販売戦略が必須
商品を多方面に展開するためには、段階的かつ計画的な販売戦略(マーケティング)が必須です。
- 商品へのニーズ・需要
- 新市場への展開の目的
- 新市場のリサーチ
- 販売戦略のスケジューリング
- 投入可能な予算とリソース
- 中長期的な計画
- 展開後の顧客の反応測定
販売戦略の基本は、実際に顧客が商品を求めているかどうかです。需要があるとわかれば、新市場への展開の目的を設定し、反応測定まで計画的に販売戦略を組み立てていきましょう。
インターネットも活用し販路拡大を
商品の展開にはチラシや屋外広告のようなオフラインの宣伝だけではなく、必ずインターネットも活用しましょう。今や情報収集の手段はインターネットが当たり前。特に若年層の多くがスマートフォンやパソコンを所有し、自分自身で情報を取捨選択しています。
若い人の目に自社の商品やサービスを届けるなら、SNSや動画も駆使したうえで、Web上での情報発信が効果的といえるでしょう。
拡販戦略には顧客の離脱防止策を考えることも大切
拡販戦略を成功させるには、事業を拡大させるだけではなく既存の顧客の離脱を止めるための作戦も重要になります。事業を拡大させるにあたり、古くからの付き合いのある顧客が大幅な変化を嫌う場合があります。
既存の顧客を大事にできれば、他社にはない信頼を勝ち取ることができ、口コミ効果でポジティブな印象をイメージ付けられます。
拡販戦略の進め方
拡販戦略の進め方は課題の明確化と目標の設定をはじめに行い、次にペルソナ(顧客像)を指定してニーズを調査します。最後にペルソナのニーズに合わせた販路・手法を決定してマーケティングを開始します。それぞれの手順を詳しくみていきましょう。
課題の明確化と目標の設定
拡販戦略を行う理由として、事業の課題を洗い出します。課題を明確化したうえで、次に到達したい目標を設定しましょう。
課題・目標が明らかになれば、ゴールへ到達するまでのプロセスを具体的に設定することができます。誰もがうまくいっていない部分からは目を背けたくなるものですが、まずは現状の把握からスタートし、現状における目標を設定します。
事業を拡大する必要があるのか、どこへどの程度拡大すべきなのか、競合他社の動向も踏まえながら考えてみてください。事業上の問題を洗い出し、深掘りしたあとはその事業における目標を決めていきます。
ペルソナ設定とニーズの把握
次に自社の顧客となるターゲット層の設定に入ります。事業を拡大する際にターゲットのペルソナを明らかにすることがマーケティングの基礎となるため、ペルソナ設定は丁寧に行ってください。
すでにいる顧客やユーザーの姿も踏まえて、自社の商品やサービスを利用する人・利用したい人・将来利用すると考えられる人のイメージ像を考えます。
年齢・性別・住まい・家族構成・興味関心まで具体的にイメージし、ペルソナの行動パターンや好きなものを想像して、マーケティングを行うべき領域を思い描いてください。ペルソナの設定が具体的であるほどターゲットのニーズも理解できるようになり、事業の拡大に役立ちます。
販路や手法の決定
拡販戦略の目標・ペルソナ設定を経たあとは、それらの情報をもとに販路・手法の決定を行います。必ず自社の商品やサービスを利用してくれる顧客(ペルソナ)が購入利用できるように販路を設定しましょう。販売の手法についても、ペルソナの目に届くようなかたちで情報を発信する必要があります。
たとえば広告なら、チラシのような紙媒体が良いのか、街頭・店頭でのサンプル配布が効果的なのか、それともオンラインのWeb広告やSNS上での広告が確実なのか多角的に検討します。
少しでも効果的な手法は検討リストに入れ、コスト面も考えながら最適な方法を比較して決めましょう。
拡販戦略の成功ポイント
拡販戦略の成功ポイントは、
- マーケティング戦略との併用
- 顧客管理
- 顧客の意見を取り入れる
の3点に絞られます。具体的に確認していきましょう。
拡販戦略と同時にマーケティング戦略も立てるべき
事業の拡販戦略を行いながら、同時に広報活動としてのマーケティング戦略も立てましょう。数多くの競合の中から、自社が選ばれるにはマーケティング戦略において「競合他社と差別化」させることが成功の秘訣です。そのためには、市場分析、ターゲッティング、ポジショニングの3つに取り組む必要があります。
- 市場調査…消費者ニーズ・市場・競合他社の動向など、自社を取り巻く環境を分析する
- ターゲッティング…販売すべき市場を絞り込み、市場のニーズに応える商品・サービスを選定する
- ポジショニング…競合他社と何が違うのかを明確にし、自社のポジションを確立する
商品を売込む市場は「どこか」、販売する人は「誰か」、商品の「売りは何か」を決めてマーケティング戦略を立てますが、中でも商品の売りでもある「ポジショニング」は競合と差別化する上でも特に重要です。ここが明確でないと、溢れる競合商品の中に埋没してしまい、価格競争に陥る可能性が大です。
「競合との差別化や集客の戦略立てが分からない…」という方へ
差別化の重要性が分かったとは言え、市場分析、競合調査、自社のポジションの確立など、社内に人的リソースがない場合、どうやって進めれば良いのか迷ってしまうでしょう。
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顧客管理も忘れずに
顧客管理とは自社の顧客・ユーザーの情報を一元的に管理することです。
- 顧客の属性
- 顧客の趣向
- 顧客の反応
- 購買履歴
属性は性別・年齢・住まい・家族構成・学歴・年収などの情報です。趣向とは興味関心のほかに、「リーズナブルな洋服が好きだが靴だけは高くて質のいいものを好む」のような具体的な内容も含まれます。
顧客の反応とは、SNSなどに寄せられる口コミのほかに商品やサービスの売れ行き・口コミ・ページビュー数・ランキングの結果など数字で判断できるものが含まれます。
購買履歴は特定のユーザーがかつて購入利用したものの履歴です。これらを一元管理し、どんなものが売れていてどの層に人気があるのかを検討しましょう。
顧客の意見を取り入れることも有効
顧客の意見は事業を拡大展開するうえで非常に重要であり、ニーズを踏まえた商品・サービスの改善はどの業種においても必須の要素です。顧客のニーズが「おいてけぼり」にならないように、口コミや問い合わせ内容にはすべて目を通し、リアルな意見を反映することが満足度向上の第一歩です。
拡販戦略とWebマーケティング戦略をどう打ち出せば良いのか迷っている方へ
拡販戦略と同時にマーケティング戦略を立てることが重要ですが、情報収集の方法が、もはやWebが当たり前の時代では、特にWebマーケティングに注力すべきです。
Zenkenでは、企業のWebマーケティングを支援する会社です。住宅、不動産、美容医療、製造業、教育など120業種以上で実績があり、クライアント様の市場における「強み」を打ち出し、「強み」を必要とする顧客を集めて成約に繋げるWeb集客戦略を得意としています。
単なるWeb広告の提案ではなく、自社の商品(サービス)の強みを理解してくれる反響をしっかり獲得したいご方針があれば、お役立ちできます。
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