成約率を上げる方法のひとつ、Web上の営業アシスタントとは?
最終更新日:2022年03月15日
成約率が低い、なかなか売り上げにつながらない。そんな悩みを抱える営業メンバーを抱える部長やマネージャーは、部下になにをどうすべきか、多くのアドバイスや指導を実施していることと思います。
成約率が上がらない原因はひとつではなく、複合的な要素が絡み合っているケースがほとんどです。そこでこの記事では、成約率を上げるコツと、具体的な手法についても説明します。
さらに、成約率アップに貢献してくれるWebマーケティング施策、「ポジショニングメディア」と「ブランディングメディア」いう、成約に直結するWeb施策も紹介します。
ポジショニングメディアを導入した企業では、「商談率の8割超え」や「受注単価の2.5倍アップ」という成果が上がっています。従来のマーケティング施策で効果が得られなかった方はぜひこちらもご覧ください。
営業の成約率を上げる方法にはどんなももがある?
よくあるメソッド系コンテンツや営業関連の書籍で、すでに勉強してきたという人も多いと思いますが、改めてどのようなポイントをおさえるべきかを整理しておきましょう。
以下に成約率を上げるポイントを簡潔に挙げていきます。
- BANT条件のヒアリングを行う
- ドア・イン・ザ・フェイステクニックをフル活用
- テストクロージングでこちら側のペースに
- ゴールデンサイレンスを見極めろ
- 相手の感情へ訴えかける
BANT条件のヒアリングを行う
マーケティングの世界では、相手にBANT条件のヒアリングを事前に行うことで、とても有利に商談をすすめることができます。大手企業でも積極的にマーケティング手法に取り入れられています。
「BANT」とはそれぞれ以下の項目の頭文字を取った略語で、マーケティングにおけるフレームワークのひとつです。
「釈迦に説法」かもしれませんが、基本中の基本ということで、各項目を整理しておきます。
- Budget:予算
- Authority:決裁者
- Needs:必要性
- Time frame:導入時期
こちら側の売り込みたい商品やサービスにおいて、相手の予算はどのくらい捻出可能なのか、その予算は確保できているのか。
さらに導入の決定を行う決裁権は誰にあるのか、など売り込みたい先方企業のさまざまな内情を事前に知った上で、誰にどのように売り込めばいいのかを把握する方法です。
BANT条件が把握できておれば、見込みが薄い案件を深追いする無駄がなくなりますし、確度の高いリードに絞り込んだクロージングができるようになります。
成約率というと、実際に成約した数ばかりに目が行きがちですが、営業の空振りや無駄打ちをなくして効率化することも、成約率を上げるために重要な要素です。
ドア・イン・ザ・フェイステクニックをフル活用
ドア・イン・ザ・フェイステクニックも効果的なマーケティング手法として商談のシーンではよく取り入れられています。
人間の行動心理をうまく利用した交渉テクニックのひとつで、はじめに相手に対して断られるであろう大きなお願いをしたあとに、小さなお願いで了承を得るマーケティング手法です。
この手法を効果的に活用している分かりやすい事例が、テレビの通販番組です。はじめに高価な金額を提示し「本来はこれだけ高いのです」とアピールします。
次に「この金額だとわたくしどもも心苦しいので、最大限にお客様に還元いたします」と、徐々にあれもこれもとサービスを付けてユーザーの得られるメリットを増やしていきます。そして最後には価格まで下げてユーザーのお得感を最大限に高めます。
このように人間の行動心理を巧みについたドア・イン・ザ・フェイステクニックは幅広くマーケティング分野で活用されていますが、営業トーク時には嘘くさいプレゼンにならないよう、注意が必要です。
とくにBtoBビジネスの場合は、会社の信用を落とすことにもつながりかねませんので、しっかり社内でトーク内容をもんでから活用しましょう。
テストクロージングでこちら側のペースに
テストクロージングは、商談の最中に相手の気持ちや感情の推移を追いいながら、相手の条件に沿うように購入・契約条件を修正していくマーケティング手法です。
どのような内容ならば相手は購入・契約してくれるのかを常に相手に確認していきます。
「ここまで価格を下げれば検討してもらえるでしょうか?」「このサービスならば満足していただけますか?」と常に相手に伺い、修正をかけながら拒否する理由をひとつずつ着実に潰していくようにします。
こうすることで、商談成立の可能性が飛躍的に上がります。
ゴールデンサイレンスを見極める
商談の最中に相手が突然黙って考え込むことがあります。これが「ゴールデンサイレンス」です。相手が本案件に対して本気で購入・契約しようか決めかねている状態です。
この状態のときは、あと少し商談相手の不安や懸念材料が払拭されれば、購入・契約に至る可能性があります。営業している側がこの沈黙に耐えられず不安になり、相手に話しかけてしまう場合があるのです。
また「あとひと押し」と言わんばかりにさらなるセールスをかけてしまうこともあるでしょう。
しかしこの沈黙の時間は相手が購入・契約を本気で考え葛藤している時間であり、この思考を邪魔してはだめなのです。
もっとも「どう断ろうかどうか」を検討している場合もあります。このようなときは、さらなる提案をしたほうが良い場合もあります。
このあたりの見極めや対処法は、地道な営業活動の経験とともに培われていくものなので、先輩社員や上長の営業に同行するなどして、現場での見極め方やタイミングを身に着けていくしかありません。
相手の感情へ訴えかける
相手の感情へ訴えかけることもマーケティングではよく活用される手法になります。
「お客様の心を動かすマーケティング手法」は昔から大手企業でも実践されており、ある意味王道的なマーケティング手法でもあります。
人は購入意欲があったものでさえ、「買え買え」とけしかけられると購入意欲が失せていきます。むしろ逆に「絶対に買わない」と反発する気持ちが生まれてしまう場合もあります。
そのためマーケティングを行うときには相手に無理強いさせることなく、感情に訴えかける方法がとても有効なのです。あくまで商談相手の立場・感情・課題など、先方のベネフィットを最優先する姿勢を崩してはなりません。
「この商品であれば、お客様の容姿は見違えるほど良くなります」「この商品があれば、この先いつまでも健康で過ごすことができます」など、未来への期待感を抱かせ喜びや幸せを感じさせるようにするのです。
すると人は自然と自分から、その商品の購入を検討するようになります。
営業で成約率UPを狙うならDX化はマスト
営業が従来のプッシュ型一辺倒という考え方はもはや時代錯誤であり、インサイドセールスの重要性を理解することは必須となりつつあります。
プル型営業への移行や営業のDX化など、さまざまな”新常識”を営業戦略に取り組まないと、競合他社に水をあけられる可能性があります。
成約や売上成績ばかりに目が行くのが常ですが、業務効率化を図り打率を上げるための工夫も忘れてはなりません。営業のDX化はその典型です。
営業のDX化とデジタル化の違い
混同されることが多いDX化とデジタル化ですが、一体何が違うのでしょうか。確かにDX化はデジタル技術を取り入れることを指しますが、この両者には明確な違いがあります。
まずデジタル化とは電子技術が活用されたツールへ代替することです。それまでのアナログな作業や人の手で行われていた営業活動など、一部デジタルツールへと置き換えていきます。
効率化を目的としたそれまでの作業の一部を、単にデジタルツールへ置き換えることをデジタル化と言います。
一方DX化とはデジタルテクノロジーを駆使した上で、企業の在り方や従業員を変化させることを指します。
企業の在り方や従業員を変化させ「自社の営業活動の最適化」「自社競争力の強化」を行い、顧客の購買行動を最適化していきます。
DXの定義上ではデジタルツールはあくまで手段のひとつとして捉えられており、デジタル化はDX化を行う上での前提でしかありません。
プル型営業導入で成約率を上げる
それまでのプッシュ型営業での成果が出にくくなってきたと感じているのであれば、いまがプル型営業を導入するチャンスかもしれません。
プル型営業はそれまでの「企業が主導」するプッシュ営業とは逆で、「顧客主導型」の営業形態です。
興味を持った顧客からの反響には問い合わせや資料ダウンロード、製品やサービスの購入などがあります。
ユーザー(顧客)が広告宣伝によって“企業に買わせられる”ことを嫌うようになっている昨今の実情を踏まえれば、ゴン攻めの営業が暑苦しく思われるのも当然のこと。
プル型はいわば待ち受け型なので、最終的に刈り取るためにはプッシュ型営業によるクロージングが必要ですが、リード獲得の入り口がインターネット上にあれば、潜在顧客を含むリードの獲得機会が増加して、成約につなげるリードの母数を上げることができます。
インサイドセールスで成約効率を上げる
インサイドセールスとは、上記で説明したプル型営業とプル型営業を連携させる手法のこと。メディアやホームページなどのインバウンドマーケティングで獲得したリードを育て、最適なタイミングで営業にパスする役割を担います。
この顧客育成、リードナーチャリングの仕方については、メルマガやダイレクトメール、架電などさまざまな方法があります。ビジネスの内容や担当できる社員の有無、営業との連携がスムースに進むかといった条件によっても異なります。
リードナーチャリングを行うことによって、商談の本番に入る前に自社の商品やサービスについて理解を深めてもらうことができますし、購買意欲が高まっている状態で商談に望めます。それが成約率を上げることにもつながるというわけです。
Web上の営業アシスタントを置いて成約率を上げる
インバウンドマーケティング導入にもしも躊躇するようだったら、こう考えてみてはいかがでしょう?「休祭日も営業時間外も24時間365日稼働してくれる営業アシスタントをWeb上に配置する」と。
新卒営業や未経験者を一から教育するとなれば、時間もコストもかかるうえ、いつ売上に貢献してくれるかは未知数です。ところが、ネット上に営業の窓口を開いておけば、制作と運用のための人件費がかかるだけで、コストに無駄がありません。
営業のあなたは、朝イチで問い合わせ内容などを確認して、架電やメールなど次のアクションを起こせばよいというワケです。
会社に営業アシスタントがいる場合でも、インバウンドマーケティングとの共存はできますし、連携さえうまくいけばチーム全体の成績向上にもつながります
成約率UPに貢献するポジショニングメディア
成約率を上げるための施策は、営業テクニックのブラッシュアップだけに頼るべきではありません。「集客数」「成約率」「客単価」を上げ、さらに「競合他社との差別化」を図るという、営業戦略の骨子を見直すことも必要です。
成約率UPに貢献するWebマーケティング施策のひとつに、ポジショニング戦略に基づいた「ポジショニングメディア」というメディア戦略があります。インバウンドマーケティングを目的とした反響重視のWeb施策です。
ここからポジショニングメディアについてくわしく説明していきます。
「ポジショニングメディア」とは
ポジショニングメディアのイメージ画像
詳細についてはお問い合わせください
ポジショニングメディアをひと言であらわすと、「市場内での自社のポジション(立ち位置)をユーザーに伝え興味を持ってもらう」メディアです。
製品やサービスの特徴や優位性、技術や利便性などを競合他社も含め紹介し、ユーザーが抱えている問題や課題の解決につながる情報を、特定のターゲットに向けて発信します。
すべてのユーザーを獲得するのではなく、「自分が求めているのはこの製品(サービス)だ」とユーザー自らが選択する導線によって、貴社のバリュープロポジションが顧客に伝わるようにコンテンツマーケティングを実装します。
ポジショニングメディアの構造やコンセプトについて、よりくわしい説明が読みたい場合は、下記ボタンより別ページをご覧ください。
ポジショニングメディアのメリット
ポジショニングメディアのメリットは、バリュープロポジションをアピールして競合他社との差別化が図れること。顧客の意思決定を後押しして、自社製品やサービスにすでに価値を見出している顕在リードが獲得できるというメリットがあります。
ポジショニングメディアであれば、自社にマッチした顧客をピンポイントでターゲットにするサイトが制作できます。自社との親和性が高い顕在層が獲得できるため、成約率も高いのです。
ポジショニングメディアを導入した企業さまからは、
- 自社製品の強みを理解した反響が増え、受注単価が2.5倍以上向上した
- 導入意欲が強いため商談もスムーズに進み、反響獲得後から成約までの期間が3分の1に
- 反響獲得後の契約単価が1000万円ほどアップした
といった、ポジショニングメディア導入の効果を実感いただいています。
また直近の反響としては
担当が業者を調べている際にポジショニングメディアをご覧になり、サイトに書かれていた対応力とその評判を見て、一気に30件の依頼が来た。
といったBtoBの案件もあります。
ここで、Zenkenが制作・運用しているポジショニングメディアの事例をいくつかお見せしておきましょう。
ポジショニングメディアの事例
ポジショニングメディア事例 詳細はお問い合わせください
「自社に合うラベラーを導入したい」という要望を叶えるための「ラベラー検索機能」「企業情報」「ラベラーの選び方」などを一挙に掲載しています。
全109製品から10秒で自社に合うラベル自動貼付機器がわかる絞り込み機能を搭載し、顧客が自分の会社にマッチしたラベラーを見つけられる構造になっています。
プロジェクト管理ツールを探すにあたって、何が自分の会社に合っているのかを、どの基準で考えたらいいのか、どう探したらいいのかで迷うことが多いはず、という問題を解決するために制作したというコンセプト。
見込み客が自社の目的にマッチしたツールに出会える設計になっています。実際にツールを導入した体験レポートという独自性の高いコンテンツも提供しています。
これらのポジショニングメディアはZenkenが第三者機関として公平な視点で情報提供するため、ユーザーに役立つコンテンツとしてGoogleなどの評価が受けやすく、SEO施策としても有用であることもわかっています。
社内での共有や検討に使っていただけるポジショニングメディアの資料もご用意しております。下記より無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。導入事例なども紹介しています。
「ブランディングメディア」とは
ポジショニングメディア同様の反響を得ながら、企業や製品のブランディングにも貢献するWeb戦略が、「ブランディングメディア」です。
ブランディングメディアとは自社で運営する独自のオウンドメディアの一種で、いますぐ客への訴求というよりは、自社ブランドの認知度向上や専門性のアピールなど、ある程度時間をかけてファンを育てていくためのメディア戦略です。
ポジショニングメディアを導入された企業がブランド強化の施策として次のステップで導入するケースが多いコンテンツマーケティングです。
BtoBのニッチな市場や特殊な技術などの場合は、先にブランディングメディアを導入される企業もあります。
貴社が専門家として中立な立場で解説、顧客の疑問を一掃することによって、「〇〇〇のことはこの会社に相談してみよう」と第一想起される会社として認識してもらえるようになります。
ブランディングメディアはじっくり顧客を育てていく目的で運用するのが適したメディア戦略です。
中長期の施策ではありますが、いますぐ客を獲得する施策と並行して運用するメリットは大きく、対策キーワードでの画面占有度も上げられます。
ブランディングメディアのメリット
自社の広告を全面に押し出すのではなく、ターゲットが悩んでいることを専門家の視点で情報発信して解決しつつ信頼関係を構築し、自社の認知度浸透とファンを獲得できる点が最大のメリットです。
先に説明したポジショニングメディアとは異なり競合他社との比較は行いませんが、競合他社との差別化が図れるコンテンツマーケティングも実装できます。
ユーザーファーストの立ち位置で、専門家が発信する信ぴょう性の高いコンテンツはSEOでも評価され上位表示されやすくなる傾向が強い点もメリットです。
ブランディングメディア(オウンドメディア)の事例
ブランディングメディアの事例として、下記サイトを紹介させていただきます。BtoBのメディアではありませんが、特定のテーマに絞り込んだメディアですので、イメージの参考になるかと思います。
防音室をつくりたいと考えて検索しているユーザーであれば、この会社に相談してみようという気持ちになります。実際、公開してからあまり時間が経過していないにもかかわらず、問い合わせからの成約といった成果が出始めています。
現役の設計士6名が、それぞれ設計にこだわったポイントについて解説。ユーザーが自分好みの注文住宅を13のタイプから選べるような構成となっているため、画像を見ながら「こういう家が建てたい!」と具体的なイメージが描けるようなブランディングメディアになっています。
この2例のほかにもさまざまな業界、消費者向けからBtoB向けまで多くのブランディングメディアを提供しています。
ホームページなどのオウンドメディアとブランディングメディアの相乗効果で企業のブランド力を向上させ、売上を伸ばすことができます。
ブランディングメディアが売上アップに貢献するロジックや導入企業の声などは、下記ボタンから飛べるページでご覧いただけます。
成約率を上げる方法まとめ
営業をDX化し、インサイドセールスを導入することにより、それまでのプッシュ型営業以上に成約を達成できる可能性もあります。ゴリゴリのプッシュ型営業でしか成約できないという思い込みはないか、いま一度考え直すきっかけになれば幸いです。
インサイドセールスの必要性や営業のDX化に興味は引かれるものの、どこから着手すればいいかまったくわからないというのが本音かもしれません。でも、いまのままでは売上アップが頭打ちというのであれば、新しい期には新しい戦略が必要です。
Zenkenではこれまで、120業種・7500サイト以上のマーケティング支援を提供、独自のノウハウを積み重ねてまいりました。この経験値や知見をもとに貴社に最適な成約率を上げる施策をご提案させていただきます。
自社が攻めるべき市場を知りたい、会社の売上を伸ばすことにつながる新しい打ち手が欲しいといったお悩みや課題があれば、新しい期を迎える前に、下記フォームよりZenkenまでお問い合わせください。
ご要望があれば、オンライン商談を設定させていただきます。