コロナ禍の営業戦略のポイントとは
最終更新日:2022年02月28日
コロナウィルスの感染拡大の影響でリモートワークが普及し、多くの企業が非訪問型の営業にシフトするなど、企業の営業活動でも大きな変化が起こりました。
コロナ禍において変わってしまった営業の在り方は「ニューノーマル生活様式」として今後も取り入れられ、おそらく完全に元に戻るということはないでしょう。企業にとって改めて営業力とは何かを振り返り、いかに強化していくか方策を求められる時期でもあります。
ここではコロナ禍、そしてアフターコロナにおける営業戦略のポイントをまとめました。
なお下記のページには、今後営業・マーケティングを効率化するための具体的な方法を紹介している無料資料も用意しています。ぜひこちらも自社の経営戦略策定にお役立てください。
コロナウィルスによる営業活動の変化
非対面型営業が主流に
コロナ禍で人との接触を制限されて以降、これまで主流だった訪問型の営業がほとんど見られなくなり、電話やチャット、Zoomなどのビデオ通話による非対面型営業へのシフトを迫られました。
しかし、リモートワークが開始して1年以上が経った今でも適応に苦しむ企業や営業パーソンは多くいます。リモートによる営業は直接顔を合わせるセールスとは異なり、相手の雰囲気や空気感をつかみにくく商談までスムーズに進めるのが難しくなってきたからです。
アフターコロナにおいても、ますます企業の「非対面での営業力」が問われていく時代になっていくと予想できます。
顧客行動も変化してきた
外出自粛によって飲食店や交通機関、旅行事業が大きなダメージを受けたことは広く知られていますが、新しい生活様式(ニューノーマル)への変化によって、「外出する」ことを前提に成立していたマーケット全体が打撃を受けています。
例えば、服飾や化粧品などがそうです。外出そのものが減少したため「出かけるために必要だった商品」などは大きく需要が減少してしまいました。
反対に、1日中自宅で過ごすのが普通になったことで、家庭内で使用する商品や娯楽などの分野は成長しています。一時期は「巣ごもり需要」とよばれましたが、ニューノーマルが受け入れられつつある今、一定以上の割合でこれらの商品・サービスは今後も定着していくであろうと考えられます。
このように、コロナ禍では顧客の行動も大きく変化しました。アフターコロナでは、ニューノーマルに慣れてきた顧客に対しどのように営業を展開するかもポイントになるでしょう。
コロナ禍の営業戦略とは
テレワークが普及しているなかで営業の生産性を高めるためには、オンライン化に対応した企業側の体制構築が必要です。個人やチームの営業力ではなく、会社全体の営業力を強化する、という考え方のもとに戦略を練っていきましょう。
オンラインで営業のマイナス面をカバーする
テレワークでは、電話やメールなどの従来の方法に加え、Web会議やオンライン商談といった非対面の方法によって顧客との接点をつくり出します。
しかし、非対面の商談だけでは決裁のスピードが遅くなる、顧客とのつながりが薄れて継続的な契約を逃してしまうといったケースも往々にしてあるのです。
テレワークと連動する環境づくりで、顧客の開拓とフォローを上手く機能させていきましょう。
オンライン展示会の実施
展示会・セミナー開催の経験や集客実績を持つ企業であれば、オンラインの商品展示会に積極的に参加するのがおすすめです。展示会開催後には電話やメールでフォローを行えるほか、参加してくれた人に対し資料の送付ができます。
また、ターゲットに近しい見込み客に対して商談を持ちこみやすいというメリットがあります。展示会によっては参加者とのマッチングをサポートしてくれるところもあるので、自社に適したオンライン展示会が行われているか、こまめにチェックしておくと良いでしょう。
コンテンツマーケティングによる集客施策
公式ホームページやコーポレートサイトとは別のWebコンテンツを運用して集客を図るのがコンテンツマーケティング施策です。ECを展開している企業であれば、ECサイトにユーザーを案内したりランディングページ(LP)に誘導したりすることもできます。
ひと口にコンテンツと言ってもオウンドメディアや商品比較サイト、ポジショニングメディアなどさまざまな種類があります。自社のおかれているマーケットや狙うべきターゲット、コンテンツの特性を知って上手く使い分けることが大切です。
コンテンツ制作は社内のWebマーケティング担当チームに依頼するか、部署がなければ専門の制作会社に依頼します。
制作や運用にある程度の費用はかかりますが、一度つくってしまえば継続的な集客効果を見込めます。ポータルサイトやメディアへの広告出稿とは異なり掲載ごとの費用がかからないため、費用対効果も高めです。
自社の強み・魅力を明確に伝えられる秀逸なコンテンツを制作できれば、自社マーケットに適したターゲットに対して効果的にアプローチができるでしょう。
SEO施策の強化
欲しい商品や気になるサービスがあれば検索するのが当たり前になった今、ユーザーは検索結果の上位に表示されるWebサイトや会社ホームページに信頼を置く傾向にあります。
逆に言えば、いくら秀逸なコンテンツを制作しても、検索結果の上位に表示されていないとほとんど目にされることなく淘汰されてしまうのが現実です。
また、検索エンジンは日々進化を続けています。仕様やルールもアップデートを続けているため、少し前までは通用していたテクニックが今では通用しない、ということも珍しくありません。
コロナ禍において顧客の行動や情報に対するニーズが変化している今を機に、社内のSEO対策を見直してみることをおすすめします。ユーザーがたどり着きたい情報、知りたい情報にうまく着地させることは、オンライン営業をする上でパフォーマンス向上にもつながるからです。
営業活動の変化や将来を見据えてコンテンツ制作や広告施策に力を入れるのであれば、新しいSEO対策がされているか、SEOと並行している周辺コンテンツの情報の精度や質は高いか、テレワークと連動する環境づくりの一環として対策を行いましょう。
全体で情報共有する
テレワークでは、担当それぞれがどんな営業活動をしているかや進捗状況が見えにくく、個々の抱える問題や課題をチーム全体に落とし込んで解決策を見出す作業が難しいと言われています。
スムーズなPDCAを回すために、チーム全体で情報共有する仕組みをつくることが大切です。ビジネスチャットやコミュニケーションツールを導入して、リアルタイムで仕事仲間と連絡をとれるようにしましょう。
ビジネスチャットであればコメントや文章のほか、資料・データを直接送れるため電子メールよりも確認が早く行えます。
チームごとにグループチャットを作成すれば短時間でスムーズな情報共有ができ、生産性の向上にもつながるでしょう。
営業支援ツール(SFA)の導入
営業支援ツール(SFA)や顧客管理システム(CRM)を導入することで、複数の部門が顧客情報を確認・共有しながら経営戦略を立てていくことができます。
案件の情報や商談情報などを、見込み客や顧客といった優先度に分けてデータベースに落とし込むことで、営業活動がしやすくなります。
顧客満足度(LTV)を意識した営業ノウハウの蓄積もでき、顧客ごとにプロモーションのタイミングや最適なアプローチ方法が明確になり全体のパフォーマンス向上につながるほか、将来的にも経営の資産となるでしょう。
また、SFAでは個々の営業担当が行った顧客とのコンタクト状況や商談の進捗などが可視化されるため、引継ぎが必要な際にもフォローアップがしやすくなります。リモートワークやオンライン営業と連動できるテクノロジーを活用してみてはいかがでしょうか。
在宅勤務における生産性を維持する
テレワーク・在宅勤務では、社員それぞれの生産性を管理するのが難しいのも課題のひとつです。また、多くの社員がそれぞれ外部のネット環境下で作業することになるため、情報漏洩のリスクもついてきます。
こうした状況を受け、リスクの少ない環境で生産性を下げずに営業を行えるよう、サテライトオフィスを設置したりシェアオフィスを利用したりする企業が増えてきました。
全員を在宅勤務にするのではなく、複数の場所で一定数の社員がまとまって営業できる体制をつくっておけば、社員同士の接触・感染リスクを分散しながら生産性の低下をリカバリーできます。セキュリティ環境も一定化されるため、情報漏洩リスクも減らせるでしょう。
ITとの組み合わせで営業のバックアップ体制を強化しよう
新型コロナウィルス感染拡大の影響下で、急速にオンライン化・Web化がすすんだビジネスシーン。営業部署だけでなく、社内全体が連動して変化にうまく対応し、顧客との接点を維持していけるかがポイントです。
また、対面営業ができないことで低下したパフォーマンスを、いかにITやテクノロジーを使って埋められるかも大切になっていきます。
従来の営業方法をベースにした考え方にとらわれず、最新のIT技術やツールを組み合わせて、新たな手法を学びながらアフターコロナの変革を乗り越えていきましょう。
営業と連動した戦略的なWebマーケティングを成功させるためには、自社にしか提供できない独自の強みや商品・サービスの魅力は何かをいま一度振り返ってみる必要があります。
自社が売り込みたい魅力・価値と「売り込むべき魅力・価値」に相違がないか、戦うべき市場やターゲットは正しいか、顧客のニーズにマッチした情報を提供できているかなどを考えることが重要です。
リモート化を機に、これまでの戦略や課題を見直しながら自社に適した施策を組み合わせていってください。
当サイトを運営するZenkenは、延べ7,000件ものWebコンサルティング実績があり、コンテンツマーケティングのプロ集団が企業の広告・集客をお手伝いしています。
オンライン営業による成果があらわれない、Webからの流入や集客がうまくいかないとお悩みの方や企業担当者様は、ぜひ一度ご相談ください。