スターバックスのプロモーション戦略について調査
最終更新日:2022年01月18日
アメリカワシントン州シアトル発祥、世界規模で展開するスターバックス。世界90カ国以上、国内には2021年3月末現在で1,637店舗(※1)を展開しています。日本では1992年に1号店が出店されて以降、2021年の現在も人気なチェーン店です。
テレビCMやチラシ広告を利用しないことで有名なスターバックスですが、国内でも確実にファンを獲得し47都道府県すべてに展開。過去にはスターバックスの初出店がニュースになる県もあったほどです。
シアトル生まれのコーヒーチェーンは広告プロモーションを行わずに、いかにしてその地位を獲得していったのでしょうか?本記事ではスターバックスの日本におけるプロモーション戦略について考察しています。
(※1)会社概要|スターバックス コーヒー ジャパン
(https://www.starbucks.co.jp/company/summary/)
スターバックスのプロモーション戦略のポイント
日本で展開しているシアトル発祥のコーヒーチェーンには、スターバックス・タリーズコーヒー・シアトルズベストコーヒーの3社があります。また、知名度があり人気なコーヒーチェーンを聞かれた時に思い浮かべるお店の一つにもスターバックスが浮上するのではないでしょうか。
そんなスターバックスは広告宣伝に費用をかけないことで有名であり、独自のマーケティング手法で着実にファンを増やしています。
- スターバックスらしさを店内で体験
- ソーシャルを活用したマーケティング戦略
- 期間限定商品でファンを獲得
その独自のマーケティング手法の中で注目したい項目としては上記のようになります。ここではその3つの項目について紹介しています。
スターバックスらしさを店内で体験
従来のマーケティングでは広告を用いたブランディングが行われますが、スターバックスでは店舗を訪れた消費者によってブランドが構築されています。
「おいしいコーヒーを優雅な空間で楽しめる」のコンセプトをもとに、ラグジュアリーな空間づくりやスタッフによるおもてなしを実施。店内はどこも落ち着いた雰囲気で、コーヒーの香りとともにオシャレなミュージックが質の高さを演出しています。
「スターバックスに行けば心地よい空間でコーヒーを楽しめる」「またスターバックスを訪れたい」と思える工夫が店内には散りばめられており、従来のカフェとは異なる空間を消費者に体験してもらうことで、スターバックスにしかないブランド価値を確立しています。
※参照元:広告を出さないスターバックスのマーケティング戦略とは? – カーツメディアワークス(https://www.kartz.co.jp/column/cid/544/)
ソーシャルを活用したマーケティング戦略
スターバックスは広告プロモーションを行わないことで有名ですが、消費者は何を見てスターバックスに来店しているのでしょうか?
その答えはTwitterやInstagramなどのソーシャルメディアを活用したマーケティング戦略にあります。
日経デジタルマーケティングが2015年に実施した「第4回ソーシャル活用売上げランキング」にて、スターバックスは1位を獲得。SNSで新商品の情報が拡散されることで、売上アップに成功しています。
また、新商品だけでなく既存商品の紹介を頻繁に行うことも、日々の売上につながっているのでしょう。
このようにスターバックスではテレビCMなどの広告ではなく、宣伝媒体としてソーシャルをフルに活用しています。
参照元:広告費は不要!スタバが実践する、テレビCMより効果的な方法とは? | 株式会社Emotion Tech(エモーションテック)(https://www.emotion-tech.co.jp/resource/2015/starbucks-marketing)
期間限定商品でファンを獲得
スターバックスでは定期的に期間限定商品を送り出しています。その中でも特に売上拡大につながっているのが期間限定フラペチーノの存在です。
期間限定フラペチーノはTallサイズでも約600円弱と、ドリンクとしては比較的高価な値段となっています。しかしながらTwitterやInstagramで話題となることにより10~20代の若者を中心に人気を集めています。
学校帰りの学生がスターバックスでフラペチーノを飲む姿を目にする方も多いと思います。これはマーケティングにソーシャルを活用したことで、SNSと親和性の高い世代に上手く訴求している事例と言えます。
参照元:広告を出さないスターバックスのマーケティング戦略とは? – カーツメディアワークス
(https://www.kartz.co.jp/column/cid/544/)
スターバックスのプロモーション戦略のまとめ
テレビCMやチラシ宣伝などの広告ではなく、ソーシャルメディアにマーケティングの活路を見出したスターバックス。
もともとのコンセプトは「家庭でもなく職場でもなく第三の場所」と大人向けでしたが、日本ではトレンドに敏感な若者世代に上手く訴求できていることが特徴です。
店内での体験を重視しているため、もちろんビジネスマンや主婦からも支持を獲得しています。無料Wi-Fiの完備や落ち着いて座れるソファ席など、従来のカフェでは得られない体験も魅力的です。
プロモーション戦略で課題を抱える方は広告以外の方法も模索し、次世代ファンを獲得できるマーケティング戦略にも目を向けてみる必要があるでしょう。