【事例付き】SNSプロモーションとは?戦略の立て方について解説
最終更新日:2022年03月07日
SNSプロモーションとは
SNSプロモーションとは、SNSを用いて商品やサービスの「認知拡大」、「ブランディング」、「販売促進」などを行うことです。
年々SNSの利用者数は増加しており、その傾向は今後も続くことが予想されます。またSNSを経由して商品やサービスを購入するユーザーも多く、購買活動のあり方も変化しているのが現状です。
そのため、これからの時代に適したプロモーションを行うにはSNSを有効に活用する必要があります。そしてより高い効果を得るためには、SNSプロモーションの特徴を理解した上で、最適な戦略を立てていかなければなりません。
本記事では「SNS別の広告方法」、「うまくいく戦略の立て方」、「企業別の成功事例」を紹介していきます。SNSプロモーションについて検討している方は、しっかりと内容を押さえておきましょう。
媒体別SNSプロモーションの種類
今や世界中にはさまざまなSNSの種類があり、その特徴やユーザー層がそれぞれ異なります。SNSプロモーションを成功させるためには、ターゲット顧客に適したSNSを選択することが重要です。
今回は、数あるSNSの中でも「特にマーケティングに適している」と言われるTwitterとinstagramについて、特徴・実際のキャンペーン内容を紹介します。
3大SNSの一つであるTwitterは、国内に約4500万人ものユーザーを抱える最大手のSNS企業です。Twitterは「10~20代の若者層に人気」かつ、「拡散力に優れている」のが特徴。
リツイート機能を利用することで話題が一気に広まるため、キャンペーン告知には最適なSNSです。リツイートした内容はフォロワーのタイムラインにも表示されるので、予想を上回る拡散となる可能性もあります。
また、投稿は時系列となっているため、最も旬な話題を提供するのにも向いています。限定キャンペーンや新商品のお知らせなど、最新トレンドによる売上アップを目指すのにピッタリでしょう。
フォローRTキャンペーン
Twitterプロモーションの代表格が「フォローRTキャンペーン」。最大の特徴であるリツイート機能をうまく活用した戦略方法の一つです。具体的なやり方は以下の流れで行います。
- 企業のアカウントをフォローしてもらう
- 企業側が拡散したい内容の専用ハッシュタグを指定し、投稿してもらう
- 投稿したユーザーの中から抽選を行い、当選者にはプレゼントを贈呈
リツイートすることで景品が当たるかもしれない!というワクワク感が拡散力を上げる要因。ハッシュタグは、単語ではなくインパクトのある一文にした方が拡散されやすいと言われています。
Twitter広告
Twitter広告とはタイムライン上に表示される広告のこと。「プロモツイート」、「プロモアカウント」、「プロモトレンド」の3種類があり、最も利用されているのがプロモツイートです。
プロモツイートはユーザーの目に留まりやすく、他の2つと比較してクリック率が高いと言われます。クリックしてもらうことで自社サイトに誘導することができ、狙った顧客層へ訴求しやすくなるでしょう。
また、自社の商品やサービスに合った顧客を細かく指定できるのもメリット。以前のようなマス広告ではなく、ターゲット層に絞った無駄のないプロモーションを行うことが可能です。Twitter広告を活用することで効率化やコスト削減を期待することができます。
Instagramは10〜20代の女性を中心に人気を集めるオシャレなSNSです。”インスタ映え”というワードが話題となったように、Instagramは見た目を重視した「ビジュアル特化型」であるのが特徴。写真や動画でユーザの興味を惹くことを得意とするため、企業のブランディングや認知度アップに最適です。
またハッシュタグ機能に優れている点もメリットです。関連するハッシュタグを複数設定することで、その言葉に関心のあるユーザーを集めることができます。知りたい情報を探すユーザーはハッシュタグを使って検索するため、なるべく多くのタグを取り入れた方が新規顧客に知ってもらいやすくなります。
最近ではインスタグラマーという言葉も流行しており、今後のSNSプロモーションにはInstagramが欠かせない存在となるでしょう。
ハッシュタグキャンペーン
ハッシュタグキャンペーンはTwitterのリツイートと類似しています。アカウントフォローに加え、企業オリジナルのハッシュタグを付けて投稿すると、プレゼントが当たる、といった内容です。
キャンペーンを行う際は、「ターゲット層に刺さるハッシュタグは何か?」をしっかりと検討します。ハッシュタグで検索してもらえないとプロモーション効果があまり得られません。ターゲット顧客のトレンドワードを取り込むのも良いでしょう。
またInstagramならではの「写真の質」にこだわることも大切です。Instagramのタイムライン上では写真が最も目を引く要素です。一瞬でユーザーの関心を上げる見た目にしましょう。
インスタグラマープロモーション
インスタグラマーとは、フォロワー数が多くユーザーに対して大きな影響力を持つ人のことです。発信した投稿によって閲覧者の興味関心を引き、購買活動につなげることが可能です。
そのため、インスタグラマーに自社商品・サービスを宣伝してもらえれば、ブランディングや認知度アップ効果を期待できます。ハッシュタグだけでなく、企業アカウントのタグ付けを依頼することで、自社サイト等にも誘導可能です。
プロモーションを行う場合は、自社と関連性の高いインスタグラマーを起用してください。インスタグラマーの専門分野が合っていれば、その人をフォローするユーザーも企業のターゲット層にマッチしていることが見込めます。インスタグラマーの個性を生かすためにもPR内容はお任せするのもポイントです。
SNSプロモーションが活用される理由
SNSはプロモーション活動の主となる「認知拡大」、「ブランディング」において大きな効果を発揮します。その理由は、SNSが持つ独自の特徴を活用しているから。この特徴を活かすことで、他の広告媒体にはないメリットを生み出すことが可能です。
SNSプロモーションがなぜ活用されているのか?について詳しく解説しています。
話題性・拡散力
SNSの特性は、他にはない「話題性」と「拡散力」です。話題となるプロモーションができれば、ユーザー同士の拡散・シェアを期待でき、企業のブランディングや認知度向上に役立ちます。
SNSならではの「リツイート機能」や「いいね」、「ハッシュタグ」が拡散力に大きな影響を与えます。人から人へ伝わっていくことで、企業が直接アプローチしていなかったユーザーにまでプロモーションすることが可能です。
ユーザーを通した広告活動は、SNSだからこそできる特別な手法。連鎖広告による費用対効果のメリットを得ることが、SNSプロモーションが選ばれている理由です。
ユーザーに近い距離感で発信ができる
今までのようなマス広告では、どうしても一方通行の発信となっていました。しかしSNSプロモーションでは、ユーザーと近い距離でコミュニケーションを取ることができます。
企業とユーザーの距離感が狭まることで、信頼感・親近感を持ってもらいやすいというのがメリットです。ほとんどのユーザーは「安心できる企業から買いたい」と思っているため、信頼感を獲得すれば購買意欲アップが見込めるでしょう。
特に「コメント機能」はSNSプロモーションにおいて重要な役割を果たします。コメント欄で手軽に双方向のコミュニケーションが取れるのは、SNSだからこそ叶うプロモーション方法です。
ブランディングや認知度アップにおいて信頼感を上げることは非常に重要ポイントとなりますので、SNSが選ばれる理由の一つと言えるでしょう。
SNSプロモーションの戦略の立て方
SNSプロモーションで実績を上げるためには、戦略を立てる時にいくつかのポイントを押さえることが重要です。目的やゴールをきちんと定めておくことで、的確な効果が得られます。
ここでは、SNSプロモーションを有効活用するためのコツを紹介していきます。
ターゲットを決める
プロモーション戦略の第一ステップとして、自社の商品やサービスに最適なターゲット層を定めておく必要があります。狙いとする顧客がイメージできなければ、効果的なプロモーションを行うことは難しいでしょう。
自社が打ち出したい強みや魅力をしっかりと確認した後、年齢層・性別などのユーザー属性を設定していきます。ここで注意すべき点が「ターゲットを絞りすぎない」ということ。細かく決めすぎてしまうと、拡散効果が薄れてしまうため気を付けてください。
年齢層・性別の他には、SNSを利用するシーンやよく見るSNSなどを考慮して決めるのも良いでしょう。投稿の内容・時間帯を設定する際に役立てることができます。
SNS媒体を決める
第二ステップは「活用するSNSの種類を決定する」ことです。前述したように、SNSにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴やユーザー層が異なります。プロモーションしたい商品・ターゲットに合わせて、どのSNSが最適なのか?を比較検討しましょう。
以下に3大SNSの利用者層を紹介しますので、参考にしてみてください。
日本第2位のユーザー数を誇り、10代~20代の若者層に人気の高いSNS。20歳以下の利用者数は約80%とほとんどの若者が利用しているため、若い世代へのプロモーションを得意とします。
また他のSNSよりもアクティブユーザーが多い傾向にあるため、拡散力を求める場合に最適です。
20~40代の女性を中心に利用者数を伸ばしているSNS。女性向けのプロモーションや、見た目重視の広告を行う場合におすすめです。
ユーザーの約90%が企業アカウントをフォローしているという特徴があり、ブランディングのしやすさは他のSNSより優れていると言えるでしょう。
30~40代の社会人に多く利用されているSNS。実名登録であるため信頼度が高く、勤務先や取引先といったビジネスシーンで利用しやすい特徴があります。
10代の利用者は少ないため、中堅層以上をターゲットとする場合に有効です。
プロモーションの目的を明確にする
「なぜプロモーションを行うのか」という目的をハッキリと決めることがSNSプロモーションを成功させる秘訣です。
フォロワー獲得、利用促進、新商品キャンペーン、認知拡大など、プロモーションを行う目的は企業によってさまざまです。何を目指しているのかによって企画内容が変わるため、初めにきちんとゴール設定しておくことが非常に重要となります。
目的を明確化しておけば、「どの顧客層をターゲットとするか」「どのSNS媒体が最適なのか」を決定する際に、誤った選択をしてしまうミスが減るでしょう。正しいプロモーション戦略を行うためにも、今一度自社の目的を考え直してみてください。
SNSプロモーションの成功事例
SNSプロモーションは実際に多くの企業で行われており、中には大きな成果を上げた事例もたくさんあります。成功事例をもとに、自社のマーケティング戦略に活かせる部分は積極的に取り入れるべきでしょう。
代表的な成功事例をいくつかピックアップして、内容を紹介していきます。マーケティング担当者は以下の内容を参考にして戦略を立案してみてください。
ソフトバンク:ケータイ代一生無料キャンペーン
大手通信会社ソフトバンクが打ち出したのは、当選者のケータイ代金が一生分無料になるという大胆なプロモーション。
ソフトバンクユーザー以外も応募できる、いいねボタンをクリックするだけ、といった手軽さが参加条件のハードルを下げ、拡散力をアップさせた理由です。キャンペーン終了時には約15万ものいいねを集め、話題のキャンペーンとして成功を収めました。
「インパクトの大きい当選内容」と「応募条件のハードルの低さ」を戦略手法とし、SNSプロモーションをうまく活用した事例の一つです。
ドミノピザ:映えドミノ
ドミノピザ では、インスタ映えを利用したユニークなキャンペーンを実施しました。「映えドミノ」という印象的なワードがユーザーの興味を惹き、そのハッシュタグをつけた投稿が数多く寄せられました。
キャンペーンの概要は、ドミノピザの公式Instagramアカウントをフォローし、アカウントのメンション・ドミノピザの写真・「#映えドミノ」のハッシュタグの3点をセットにして投稿するというもの。投稿の中から合計12名にそれぞれピザ無料券をプレゼントという流れです。
このキャンペーンはInstagram上で大きな話題性を呼び、多数のユーザーにドミノピザを知ってもらう絶好のチャンスを生み出しました。SNSを活用したブランディングの成功事例と言えるでしょう。
森永:#ベイクを買わない理由100円買取
森永製菓は「自虐ネタ」を逆手に取ったユニークなキャンペーンを発信し、わずか1日足らずで4万リツイートとなる記録的な拡散に成功しました。
応募手順はフォロー→ベイクを買わない理由を書いてRT→当選者にAmazonギフト券100円をプレゼントという簡単な流れ。
あえて「買わない」というネガティブな言葉、100円で買い取るという面白い発想が多くのユーザーに影響を与えた理由です。予想をはるかに上回る反響ぶりで、「いつもとは違った視点のプロモーション」に効果があることを実証しました。
投稿内容に「かつてのアイドル、焼きチョコベイクが何をしても売れず、絶望しています。。」という自虐的な一文を記載したのもヒットした理由の一つです。
Twitter:#企業公式コラボ 夏のボーナスキャンペーン
複数会社の参加やコラボ企画もSNSプロモーションの成功事例です。いくつかのアカウントが集まることで拡散の起爆剤となるため、より多くのユーザーへ認知させたい場合は有効活用できます。
今回の事例では、カルビーやNTTドコモをはじめとする有名企業8社が参加し、3か月間にわたりキャンペーンを実施。キャンペーンの概要は以下のような流れです。
- 企業アカウントをフォロー&対象ツイートをRT
- オートリプライで通知されたキャンペーン特設ページへ移行
- ページ先で当選・落選を表示
特設ページでは他の参加企業キャンペーンに飛ぶこともでき、連鎖的にキャンペーンへ応募できるのも拡散力アップの効果を示しています。キャンペーン終了時には、約35万PV数、総リツイート60万件超えという大反響を記録しました。
異業種の企業が集まることで、今までターゲットとしていなかったユーザー層に知ってもらうきっかけを作り出すことができます。自社だけで行うよりも効率的にキャンペーンを周知できた成功事例と言えるでしょう。
SHARP:アカウント運用
ユーザーと近い距離感で発信し、多くの指示を得ているのがSHARPの公式Twitterアカウント。宣伝情報だけでなく、ユーザーにとって親近感の湧くツイートを織り交ぜることによって、自社の「ブランディング」アップを成功させています。
公式アカウントはどうしてもセールス感が出てしまう、という課題をうまく解決できている事例の一つです。思わず笑ってしまうような発信や相手と会話しているような口調にすることで、ユーザーは興味を持ちやすくなり、企業に対して良い印象を抱いてくれます。
結果的に購買意欲へとつなげることができ、企業の利益アップを見込めるでしょう。ユーザーに親近感を持ってもらうよう工夫するのも、立派なSNSプロモーションの一つです。
SNSプロモーションはユーザーに合わせた立案が大事
SNSプロモーションは、自社のターゲット層に適した戦略を立てることが重要です。正しいやり方でプロモーションを実行できれば、「ブランディング」や「認知度アップ」、「販売促進」を効率的に行うことができます。
SNSの需要は今後さらに増えていくことが予想されるため、SNSプロモーションは企業のマーケティング戦略において欠かせない手段となるでしょう。
今回解説したSNSプロモーションの知識や戦略の立て方、実際の成功事例などを参考に、売上げを伸ばすためのマーケティング手法の一つとして取り入れてみてください。
また、SNSだけで集客を完結させるだけでなく、他の広告媒体なども使いながら、多角的にアプローチすることも心がけましょう。
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