デジタルプロモーションとは?方法や事例を簡単解説
最終更新日:2024年05月22日
パソコンやスマートフォンの普及に伴って、様々な物事が急速にデジタル化しています。デジタルプロモーションもそのひとつです。
WebサイトやSNS、アプリなどデジタルツールを使った販促活動は、DMやチラシなどのアナログツールに比べ、より結果に直結しやすい手法として注目されています。
従来の不特定多数に向けてのアナログ形式のプロモーションよりも、データ分析によってターゲティングされた、特定多数へ向けて行うデジタルプロモーションは、費用対効果が高く、集客率アップが期待できるため、効率的な手法といえます。
これからのスタンダードとなりつつあるデジタルプロモーション手法と合わせて、
- 自社コンセプトにマッチした見込み顧客が増え、契約単価が1000万円向上した
- 商材の強みや特徴を理解した上で反響に至るため、価格競争から脱却し受注単価が2.5倍になった
- 県内からの入学が中心で例年定員割れだったのが、
>県外からも続々願書が届き入学可能人数を2倍にしても追いつかない
を実現した様々な業界において成約率の高い見込み顧客獲得につながるプロモーション施策「ポジショニングメディア」についても紹介をします。
デジタルプロモーションとは
デジタルプロモーションとは、顧客データやITなどを活用して、自社の製品やサービスの購入・利用を促すことを指します。インターネットやSNSなどのオンライン環境が普及する以前のプロモーションでは、テレビCMや紙媒体が多く活用されていました。
しかし、近年の急速なデジタル化によって、オンライン環境を活用したデジタルプロモーションが可能になり、より低コストでより多くの顧客にアプローチすることができるようになったのです。
なお、類似する言葉に「デジタルマーケティング」がありますが、こちらは経営戦略全体を指すので、デジタルプロモーションとは少し異なる意味合いとなります。
プロモーションは、マーケティングのフレームワークである「4P」の中に含まれている要素のひとつです。つまり、マーケティングを構成する要素のひとつがプロモーションといったイメージです。
デジタルプロモーションのメリット
デジタルプロモーションに取り組むメリットには、次のようなものが挙げられます。
より多くの顧客に認知を広められる
テレビCMや紙媒体など、アナログ形式のプロモーションでは、CMが流れるタイミングにテレビを見ていた人や、チラシを手に取った人など、限定的な顧客にしか認知を広めることができませんでした。
しかし、デジタルプロモーションであれば、いつでも・どこでも製品やサービスのプロモーションが可能となるため、より多くの顧客に認知を広めることが期待できます。
修正や効果検証の手間がかからない
デジタルプロモーションに活用するツールやメディアは、内容に変更や修正が生じた場合でも、簡単に書き換えることができます。また、データ分析ツールを使えば、詳細な効果検証も可能です。
こうしたデジタルならではの利便性を活かすことで、よりタイムリーな情報発信やデータ分析ができるため、販促効果につながりやすいといえます。
拡散力が大きい
TwitterやInstagram、YouTubeなどをはじめとした、デジタルプロモーションに活用されているメディアやツールに共通するのは、拡散力の大きさです。一度投稿された広告は、ネットユーザーによって一気に拡散されます。そのため、効率よく多くの顧客に情報を発信できます。
ターゲット層にピンポイントで訴求できる
テレビCMや紙媒体の場合は、ターゲット層に絞ったプロモーションはできませんでした。しかし、デジタルプロモーションであれば、顧客の性別や年齢などの情報をもとにターゲティングができるので、特定の層にピンポイントで訴求することが可能です。
最初からターゲットを絞って訴求するため、効率がよく、費用対効果も高まりやすいといえます。
デジタルプロモーションの3ステップ
より効果的なデジタルプロモーションとするには、どのような流れが必要なのでしょうか。デジタルプロモーションを成功させるための「3ステップ」をご紹介します。
ペルソナを設定する
明確なペルソナの設定は、効果的なデジタルプロモーションを行う上で非常に重要です。まずは、年齢・性別・住まい・趣味・家族構成など、可能な限り詳細なペルソナを設定します。なるべく、ターゲット層の中でも多数を占めるペルソナとするのがポイントです。
ターゲット層が利用している媒体を選ぶ
ペルソナの設定ができたら、その人物がどのようなメディアやツールを利用しているかを考えます。例えば、SNS利用の有無や種類、さらに欲しい情報の検索にはどのような媒体を使っているのかなどを、具体的に設定しましょう。
ターゲット層に訴求できる手法を選ぶ
具体的なペルソナが設定できたら、そのペルソナに代表されるターゲット層が利用している媒体上でどのようなプロモーションが可能かを検討します。
例えば、ペルソナがInstagramをよく利用するのであれば、Instagramアカウントを運用したり、Instagram広告を掲載したりといった方法です。
ターゲット層の利用率が高い媒体内でデジタルプロモーションを行うことが、より成果を出すためのコツといえます。
デジタルプロモーションの方法
デジタルプロモーションには、様々な手法がありますが、ここでは知っておきたい手法をみてみましょう。
ポジショニングメディア
ポジショニングメディアとは、自社と親和性のあるユーザーに対して、専門のWebメディアを立ち上げて自社商材の導入意欲が強いユーザーを効率的に集客することが出来るプロモーション施策です。
SEO対策やWeb広告をはじめ一般的なプロモーション施策では露出面の強化が主な効果となりますが、ポジショニングメディアはあくまでも自社商材を導入したいユーザーの創出に重きを置いています。
自社と親和性が高いユーザーであるため、成約率の高さや成約までのリードタイムにも好影響を及ぼします。
実際には、
- そのニーズを満たせるのが自社しかいない状況を作り出せたことで成約率が15%~20%上昇
- 反響獲得後から成約までのリードタイムを1/3まで削減
- 自社商材の良さを理解した見込み顧客が多いことから受注単価が2.5倍、クロスセルによる大型受注の実現
といった成約に関わる営業要素まで大きく改善された事例もあります。くわしくは下記よりご覧ください。
ポジショニングメディア
について詳しく
SEO・MEO
SEOとは、「検索エンジン最適化」という意味です。GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索された時に、自社コンテンツを上位表示させるために行う対策になります。
ネットユーザーの行動心理を考えた場合、比較するのは主に検索上位の記事であり、下位にいくほど興味関心が薄れていく傾向にあります。そのため、SEO対策を行うことで検索上位を獲得することは、検索順位が下がらない限り、継続的な集客が期待できるわけです。
また、業種やサービスによっては、MEOが効果的な場合もあります。MEOは「マップエンジン最適化」の意味で、検索時に表示されるマップ上で、自社コンテンツが上位表示されるように行う対策です。
MEOもSEOと同様に、自社コンテンツを上位表示させることができれば、非常に低コストで継続的な集客が可能となります。
Web広告
Web広告とは、Web上の様々な媒体に掲載する広告です。主なWeb広告としては、リスティング広告、Facebook広告、Twitter広告、YouTube広告、ディスプレイ広告などがあります。
Web広告のメリットは、ユーザーをターゲティングして配信できること、広告掲載までがスピーディーであることです。しかしながら、継続して広告配信するには、コストがかかることがデメリットといえます。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、自社が所有するメディアのことで、ホームページやブログ、SNSアカウントなどを指します。自社の目的達成に合わせたコンテンツが揃ったオウンドメディアは、集客に直結する環境づくりや、ブランディング効果などのメリットが特徴です。
近年では、オウンドメディアだけでのプロモーションではなく、ペイドメディア(広告費を払うメディア)やアーンドメディア(ユーザーによって自然拡散するメディア)をバランスよく組み合わせた形のデジタルプロモーションを展開する企業が増えています。
動画チャンネル
ユーザー数が年々増加しているYouTubeチャンネルの運用もデジタルプロモーションのひとつです。個人・企業を問わず、チャンネルを立ち上げて集客に活用するケースが増えています。幅広い年齢層のユーザーが揃っており、集客効果が見込めることが要因と考えられているようです。
集客効果だけでなく、動画として発信することで、情報がより伝えやすいという点もあります。しかし、チャンネル数が膨大であるため、必ずしもターゲット層の目に留まるわけでなく、安定的な運用には時間がかかるというデメリットもあります。
ウェビナー・オンラインセミナー
新型コロナウイルスの流行がきっかけとなり、オフライン(対面)方式が主流だった各種セミナーが、オンライン方式に転換されつつあります。ウェビナーとは、ウェブとセミナーを組み合わせた造語で、オンラインセミナーと同義です。
ウェビナーは、インターネット環境さえあれば、場所や人数に制約がありません。会場を準備する必要がないので、会場レンタル費や、セミナー会場に行くための交通費などがかからず、コスト削減が可能となります。
こうした背景から、デジタルプロモーションのひとつとしてウェビナーに取り組み始める企業が増えています。
比較的新しいデジタルプロモーション手法ですが、アナログ方式と比較し、参加者層が異なっているというケースも少なくないようです。つまり、これまでのプロモーションで開拓できなかった新規ターゲット層の獲得が期待できるといえます。
デジタルプロモーションの事例
資生堂「いっしょにビューティー」
大手化粧品メーカーの資生堂が行っているデジタルプロモーションは、Instagram公式アカウントを活用した、専属ヘアメイクアップアーティストによる美容動画配信です。
多くの女性が関心を寄せる、自宅でできるメイクテクニックをはじめ、メイク道具のお手入れやハンドケアマッサージなど、ヘアメイクのプロならではのテクニックや情報を取り入れたプロモーションとなっています。
デニーズ「ハンバーグ王決定戦2019春」
大手ファミリーレストランのデニーズでは、Twitter公式アカウントをフォロー&該当ツイートをリツイートした人の中から、抽選で1260名に「45円でハンバーグが食べられるデジタルクーポン」をプレゼントするという、デジタルプロモーションを実施しました。
このキャンペーンでは、その場で当落が分かる形式で、外れた人は翌日以降何度でも再参加できるルールを採用。抽選に外れても「ハンバーグ50円引きデジタルクーポン」を配布しました。
キャンペーンは、当時のTwitter上で大きな話題となり、キャンペーン当選ユーザーの68%を店舗送客することに成功しました。
石屋製菓株式会社「白い恋人で北海道にエール!BOX」
北海道土産の定番「白い恋人」を販売している石屋製菓株式会社では、新型コロナウイルスの影響で観光業が縮小したために、店頭に並べられなくなった商品(税込1万8000円以上)を詰め合わせにした「白い恋人で北海道にエール!BOX」を、半額以下(税込5400円)にして、オンライン限定販売しました。
ステイホームをしながら北海道の味を楽しめるだけでなく、食品ロスの削減というSDGsに繋げたことや、売上金の一部が道内の医療機関への寄付となることが、Twitterで大きな話題になりました。
Web・デジタルプロモーションでお悩みなら
ニューノーマルな生活様式に伴って、個人・企業を問わずあらゆるコミュニケーション手段がアナログ(対面)からデジタルにシフトしつつあります。こうした流れの中で、自社のプロモーションを行うには、従来の手法を必要に応じて見直していく必要があるのではないでしょうか。
そのひとつが、デジタルプロモーションです。デジタルプロモーションには、数多くの手法があり、それらをうまく活用することによって、集客や利益につながります。
しかしながら、やみくもに取り入れればよいというものではありません。大切なことは、自社の製品やサービスに適した手法を選び、予算や人的リソースを考慮したうえで、優先順位を決めて取り入れることです。
いずれの手法を取り入れる場合でも、マーケティング戦略の立案はもちろんですが、デジタルプロモーションを安定的に運用するには、専門的な知識が必要不可欠となります。
業界を問わず120業種以上のWeb集客支援実績があるZenkenでは、マーケティング戦略の提案からデジタルプロモーションに活用できるオウンドメディアなどのWebサイト制作・運用までをワンストップで対応しています。
自社に適したマーケティング戦略がわからない、デジタルプロモーションへの取り組みを始めたいといった際には、ぜひお気軽にご相談ください。