ブランドプロモーションの事例と注目のWebメディア戦略を解説
最終更新日:2024年03月26日
ブランド力の強化やさらなるブランディングのために、「ブランドプロモーション」を展開する業界が増えてきており、販促にとどまらないプロモーション戦略として注目されています。
このページでは、ブランドプロモーションとはどのようなものなのか、基礎知識と実際の事例なども紹介しています。
また、親和性の高いユーザーに絞った認知度の向上と、購買意欲や利用意欲のあるユーザーにも同時にアプローチできる「ブランディングメディア」も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
ブランドプロモーションとは
ブランドとは、同じ市場の似た商品・サービスと区別するための要素の集まりです。要素とは、ブランドのロゴや商品パッケージ、商標、キャッチコピーを指します。
あらゆる要素が組み合わさることで一つのブランドが形成されているのです。
そして、ブランドの認知度アップや見込み顧客の獲得、競合他社と差別化、顧客満足度を向上させロイヤルカスタマーを育成するための戦略をブランドプロモーションと言います。
ブランドプロモーションは、企業のマーケティング活動として必須ではありません。しかし、ブランドプロモーションを実施することで、企業にとって長期的にいくつもメリットがあります。
競合他社との差別化
ブランドプロモーションを行なうことにより、競合他社との差別化が実現できます。
強く印象に残るブランドプロモーションができれば、「この商品といえばこの会社」といったイメージが消費者の中で確立され、自社の商品・サービスを選んでもらえる可能性が一気に高くなります。
消費者の中でブランドを確立できれば、価格競争に巻き込まれることもなく、他社よりも多少価格が高めでも自社の商品・サービスを利用してもらうことができます。
継続的な売上の確保
ブランドを確立させ、消費者の信頼・愛着を確保できることで、消費者に自社の商品・サービスを長期に渡って利用してもらいやすくなり、継続的な売上げアップに繋がります。
新規顧客を獲得しやすくなる
自社のファンを増やして認知度が上がることで、高額な宣伝費用をかけることなく、新規顧客を開拓しやすくなります。また消費者自身がみずからSNSなどで口コミや評判を広めてくれる機会が増え、幅広い層にアプローチできるようになります。
ブランドが確立された状態になれば新規顧客の信頼も得やすく、営業活動のハードルを下げることも可能となります。
ブランドプロモーションの事例をピックアップ
ここまで、ブランドプロモーションについて説明してきました。ブランドプロモーションは、ひとつとして同じものはないと言われています。
タイプや業界が異なる事例をいくつかピックアップして紹介するので、自社のブランドプロモーションの参考にしてください。
BtoBのブランドプロモーション
一般的にBtoB企業は、下記のような理由からブランドプロモーションは向かないと言われてきました。
- ターゲットとなる市場が狭い
- 他社事例が少なく、自社のブランドプロモーションの参考にできない
- ブランドプロモーションの効果を実感しづらい
BtoBとBtoCではターゲットとなる市場の規模が大きく違います。BtoCの扱う商材は比較的安価なものが多く、少ない単価で売上を伸ばすためには、自社の商品・サービスをできるだけたくさんのターゲットに認知してもらう必要があります。
消費者や顧客の頭の中で他社商品やサービスにはない自社ブランドの強みや価値を理解してくれれば、購買スイッチが入りやすくなります。
その点で、BtoC企業にとってブランドプロモーションは欠かせないマーケティング施策のひとつと言えるのです。
一方で、BtoB企業は扱う商材が高単価で、購入するターゲットの職種・業態も限られていることから、ブランドプロモーションが難しく、不向きと言われています。それでは、BtoB企業にはブランドプロモーションが必要ないのか、と言われるとそうではありません。
BtoB企業のブランドプロモーションにおいて重要なことは、経営課題に直結した施策を行うことです。
サイボウズ株式会社
サイボウズ株式会社が行った「がんばるな、ニッポン。」は、BtoB企業が行ったブランドプロモーションの成功事例のひとつです。
サイボウズ株式会社は「サイボウズOffice」や「kintone」といったグループウェアの開発会社です。
1997年の創業から獲得型Webマーケティングを中心に行っていましたが、外資系企業の台頭などの影響もあり、ブランドプロモーションを始めとした、マーケティングに力を入れるようになりました。
そんなサイボウズ株式会社がコロナ禍において打ち出した広告が、「がんばるな、ニッポン。」です。このインパクトのあるメッセージは新聞広告とテレビCMで展開され、数々の反響がありました。
新型コロナウイルスの影響が出始めた2020年3月には広告を展開し、在宅でできる仕事であれば無理に出社はしない、というメッセージを多くの人に伝えました。
このブランドプロモーションの根本には、「自社製品の認知拡大」という経営課題があります。コロナ禍におけるテレワークの推進と自社のグループウェアを結びつけることで、大々的なプロモーションを行うことに成功しました。
サイボウズ株式会社の事例からもわかるように、BtoB企業のブランドプロモーションは企業の抱える経営課題を起点に展開することが重要です。
地方自治体のブランドプロモーション
ブランドプロモーションは企業単位だけでなく、自治体でも実施されています。
例えば、山形県では「ブランドプロモーション支援事業費補助金」(2021年9月30日募集締切)の交付が行われ、国内外への自社製品情報の発信を自治体が補助金を交付することで支援しています。
日本全国には約1700もの市区町村がありますが、消費者に地方の魅力や地元企業の商品・サービスを伝えきれていないのが現状です。
ふるさと納税もブランドプロモーションと言えますが、地方のイメージ発信や知名度をアップさせるための活動として、補助金をはじめとしたシティプロモーションはこれまで以上に拡大していくことが予想されます。
アパレル業界のブランドプロモーション
ネットでの情報収集が当たり前となった現代で、特にSNSやWebサービスを活用したブランドプロモーションに力を入れているのがアパレル業界です。ネットで商品を見てから通販や実店舗を利用する消費者に向けて、ブランドプロモーションを積極的に行っています。
Instagramを使ったプロモーション
写真がメインのSNSであるInstagramはアパレルと相性の良いSNSといえます。
ストーリーズやリール動画を活用して商品の使用感を伝えたり、ハッシュタグキャンペーンを実施して消費者に商品写真の投稿を促す、などInstagram内だけでさまざまな訴求が可能です。
以前話題となったInstagramを活用したトミー ヒルフィガーのキャンペーンに「#15秒ランウェイ」というブランドプロモーションがありました。
このブランドプロモーションがユニークだったのは、タレントの公式アカウントを企業が活用したという点です。
女優の二階堂ふみさんと俳優の金子ノブアキさんがInstagramのストーリーズ機能を使って、電車の中や神社などをランウェイウォーキングする、という企画。
通常であればブランドの公式アカウントに動画が公開されますが、著名人の公式アカウント上でブランド宣伝もなくウエアや店舗の映り込みだけ。
限定7日間の公開にもかかわらず、シチュエーションの奇抜さや動画のカッコよさから、かなり話題を集めました。
Webサービスとのコラボ
カメラアプリとコラボをして限定フレームを配信したり、ゲームアプリとコラボをしてキャラクターモチーフのグッズを販売するなど、さまざまなプロモーション方法があります。
コラボ先のWebサービスとターゲット層が近ければ、効果的に自社ブランドや商品のプロモーションを行うことが可能です。
製作現場を見せるブランドプロモーション
商品の製作過程をYouTubeで配信する、というブランドプロモーションの手法があります。
これまで、動画でのPRといえばテレビCMが一般的でしたが、YouTubeの普及に伴い、ブランディングツールとしてYouTubeが活用されるようになりました。
製作現場を見せるブランドプロモーションは、特にエルメスやシャネルといった高級ブランドで採用されている手法です。
YouTubeチャンネル「Leica Camera」では、製造工程を3分35秒もの長さの動画に収め、ブランドプロモーションを展開しています。
手作業で「Leica M9-P」が職人によって作り上げられていくようすが見られるのですが、BGMなどまったくなく、職人の手元と作業音がひたすら続く、という動画です。
おそらくLeicaファンにとってはショートムービーを観ているような感動を感じるに違いありません。
商品が製作されている現場や過程を見せることで、消費者への信頼に繋がると同時に商品に込めたブランドの想いも発信できるのです。
ブランドプロモーションの具体的な手法
ここからは、ブランドプロモーション事例の中でも一部紹介しましたが、改めてブランドプロモーションの具体的な手法についてご紹介します。
ブランディングメディア
ブランディングメディアは、自社の商品・サービスの魅力やコンセプト、独自性や技術を発信することでブランディングを図るメディアです。
上記で挙げた事例はBtoC向けのものが多いですが、最近弊社にお問い合わせが多いのが、BtoB向けのブランディングメディアです。
卓越した技術や研究成果、長い歴史で培われたゆるぎないブランド力などをもとに、徹頭徹尾ユーザーファーストの独自メディアを構築します。それがたとえニッチな業界であっても、「届けるべき相手に届ける」ことができればいいのです。
ニッチなキーワードになれば検索母数は減りますが、そのキーワードで情報を探しているユーザーが読みたいと思うコンテンツさえ提供できていれば、必ず反響につながります。
Zenkenが手掛けるブランディングメディアでは、戦略的コンテンツマーケティングを取り入れることで、クライアントの市場内での立ち位置を明確にして、ブランドイメージを確立します。
弊社が構築したブランディングメディアの事例として、下記サイトをご紹介します。
公開してそれほど時間が経過していないブランディングメディアですが、すでに反響獲得に成功しています。このサイトがを見たユーザーからの問い合わせも増え、今後の成果に期待を寄せていただいています。
Zenkenではこのようなブランディングメディアの制作から運用までワンストップでご提供しています。
- 「自社独自のブランディングメディアを制作して認知度を上げたい」
- 「自社商品・サービスのターゲットに向けてピンポイントでブランディングしたい」
とお考えの方は、ぜひZenkenまでお気軽にご相談ください。ブランディングメディアの資料については、下記よりダウンロードが可能です。
ブランディング動画
ブランディング動画とは、そのままの意味で企業のブランディング活用を動画にしたものを指します。上述でもあった、制作現場を動画で見せるのもブランディング動画の一つといえます。
ブランディング動画を利用することのメリットとして、短い時間で多くの情報を一度に伝えられる、ということが挙げられます。
具体的には、1分間の動画でWebサイト約3600ページ分の情報量があると言われており、テキストや画像のみの広告などと比較しても、短時間で伝えられる情報量が多いことがわかります。
短い時間でユーザーに響く内容にすることが、ブランディング動画にとって最も重要なことです。より効果的なブランディング動画を作成するためには、下記の点を意識して作成しましょう。
コンセプトを明確にする
動画制作前の必須作業として、ブランドの価値観やコンセプトを明確にすることが大切です。このコンセプトや価値観が定まっていないと、動画全体の方針がブレてしまい、ブランディング動画として効果を十分に出すことができなくなります。
動画内容と明確化したコンセプトを一致させることが、ブランディング動画にとって最も重要なことです。
ユーザーが共感できる内容にする
ブランディング動画は一貫したコンセプトであっても、それを一方的にユーザーへ押し付けるような内容であってはいけません。ユーザーが共感できる内容でなければ、企業に対して興味や好感を抱いてもらうことは難しいでしょう。
ブランドのコンセプトとユーザーが共感できる内容を結びつけた動画内容にすることが大切です。
InstagramなどのSNS
TwitterやInstagram、Facebook、TikTokを始めとしたSNSの普及により、ブランディングツールとしてSNSを活用する企業が急増しています。コストをかけずに、手軽に始められることから導入を検討する企業が増えているのです。
さまざまなSNSがある中で、近年ブランディングツールとして積極的に活用されているのがInstagramです。Twitterほど拡散力はありませんが、投稿写真に統一感をもたせることでブランドコンセプトを明確に伝えることができます。
また、Instagramは写真以外に、ストーリーズやリール動画、ライブ配信など動画コンテンツも充実しているのが大きな特徴です。
写真を投稿するだけでなく、動画機能を活用することで、写真よりもわかりやすく商品・サービスの情報を発信したり、ユーザーとの接点を増やすことができます。
企業アプリの配信
スマートフォンの普及に伴い、アプリもブランディングツールのひとつとして利用されるようになりました。ブランディングの一貫で独自のアプリを開発・配信する企業も増えています。
例えば、実店舗を持つ飲食チェーン店が混雑予想や予約機能を搭載したアプリを配信したり、コーディネートからそのまま公式サイトで気に入った服を購入できたりするアプリなどがあります。
企業の業種・業態に合わせて、あらゆる機能を活用してユーザーにアプローチが可能です。
しかし、ただアプリを開発してもユーザーに利用されなければ、ブランディング効果は発揮できません。
企業アプリを利用してもらうためには、アプリユーザー限定のクーポンを配信したり、注文や支払いの手間が省けるといった、アプリ利用によるメリットを提供することが重要です。
ブランドプロモーションの事例まとめ
ここまで、ブランドプロモーションについて説明してきました。ブランドプロモーションは、ブランドの認知度をアップさせ、企業のファンを増やしながら、ロイヤルカスタマーを育てる役割を担います。
ブランドプロモーションに取り組むことで、継続的な売上の確保や新規顧客の開拓など、企業の経営にとっていくつもメリットがあります。
一般的にBtoB企業は、ブランドプロモーションの効果を出すことが難しいと言われていますが、BtoBのブランドプロモーションにおいて重要なことは経営課題に直結した施策を行うことが大事です。
ブランドプロモーションにはSNSやブランディング動画、企業アプリなど様々な手法がありますが、どの手法においても、ブランドコンセプトに一貫性を持たせるということが非常に重要です。
これからブランドプロモーション施策を検討している方は、まず自社のブランドコンセプトの深堀りから始めてみましょう。
認知度も売上も両立するブランディングメディアをはじめませんか?
ブランディングメディアとは、キャククルを運営するZenkenが制作する、ブランド認知の向上と売上につながりやすい親和性のあるリード(見込み顧客)が集客ができるオウンドメディアです。
通常、ブランディングをする場合は何千万単位の制作費や広告費、そして時間を掛ける必要があります。しかしブランディングに失敗してしまえば、効果が出ず莫大な費用を失うだけでなく、間違った印象がついてしまう可能性も。
ブランディングメディアとは、親和性の高いユーザーに絞った認知度の向上を行い、ニーズが顕在化した際の第一想起されるブランドとして広めていきます。
自社のブランドを確立し
売上アップも叶える
ブランディングメディアとは?
また、購買意欲や利用意欲のあるユーザーにも同時にアプローチができます。その顕在的なユーザーにはなぜそのブランドや企業を使うべきかを解説し、さらに成約や購入につながるよう温度感を上げた集客が可能です。
ブランディングメディアを導入した結果、
- 1ケタ分受注単価が増える売上を獲得できた
- 求人広告に依存することなく、自社サイトから今までの10倍採用応募が来るようになった
というようなブランディング効果も発揮できております。下記で詳しく紹介していますので、ぜひ一度ご確認ください。