PayPayのマーケティング戦略について調査
最終更新日:2022年01月18日
日本でもキャッシュレス化が進み、決済サービスを提供する企業がどんどん増えています。なかでも、圧倒的なユーザー数を誇るのが「PayPay」です。
この記事では、PayPayが実際に行っているマーケティング戦略について紹介。応用できるノウハウやポイントをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、貴社が市場でどんな立ち位置でマーケティング戦略を策定すべきかが分かる「市場分析シート」も無料でご提供しています。自社の強みを活かしたマーケティング戦略を立てたい方は、ぜひ今後の戦略策定にご活用ください。
PayPayのマーケティング戦略のポイント
PayPayはソフトバンクとヤフーの合弁により設立された会社で、サービス開始は意外にも2018年。
競合他社のなかでも比較的後発でありますが、サービス開始からユーザー数はどんどん増え続け、わずか3年でユーザー数約4,000万人を達成しています。
後発であるPayPayがどんどんユーザー数を伸ばし続ける秘密にはどんな戦略が隠れているのでしょうか。
この記事では、PayPayが実際に行ったマーケティング戦略で、ポイントとなるものをいくつか挙げていきます。
参照元:PayPay公式サイト(https://paypay.ne.jp/)
インパクトのあるキャンペーンの実施
PayPayが行った「100億円あげちゃうキャンペーン」は、記憶に新しいのではないでしょうか。
還元率20%という強烈なインパクトもあり、市場での認知度は一気にアップ。“100億円あげちゃう”というメリットを感じさせる大々的なキャンペーンによって、初期のユーザーを囲い込むことに成功しました。
多額の投資ができる企業は限られますが、ここで重要なのが、ユーザーに一度サービスを利用してもらうことです。
実際に使って便利さを実感してもらい、キャンペーンが終わってもそのままサービスを継続してもらうことが狙いです。
生活に密着したサービスで価値を確立
そして、ユーザーに日常的に使ってもらうために絶対的に必要なのが、利用できるシーンの拡大です。
PayPayはユーザーの獲得と同時に、利用できるお店の開拓に注力しました。
そのために、社内にいる数千名の営業部隊を駆使して開拓を行ったというから驚きです。
ここでのポイントは、ユーザーの生活圏内で利用できるお店を徹底的に開拓したということ。
生活圏内での利用シーンを増やし、日常に欠かせない存在としての位置づけを確立しています。
グロースマーケティングにも注力
多くのユーザーに一律にプロモーションできるキャンペーンは、いわゆるマスマーケティングと呼ばれるものです。PayPayでは同時に、サービスの持続的な成長を促すグロースマーケティングにも注力しています。
グロースマーケティングではユーザーを個別またはグループごとに分け、プロモーションの方法や内容を変えながらユーザーの反応を分析します。
ユーザーごとに合ったサービスを構築し、長期間にわたり利用したいと思える環境を提供するのです。
そのようなテストを繰り返しながら効果を検証しつつ、効果を得られた施策をセグメント全体に回すというサイクルを実施しています。
PayPayのマーケティング戦略まとめ
事例からもわかるように、奇抜に映るマーケティングを実現できたのは多額の資金が投じられているため、そのまま活用することは難しいでしょう。
その点を踏まえて、一般の中小企業でも応用できそうな点をまとめてみました。
- ユーザーへの不可逆的な戦略
- プラットフォームの構築
一度使ったらそのまま使うというエンドユーザーの態度変容を起こし、なおかつユーザーの生活圏内に食い込むことでがっちり囲い込むという、この一連の流れは参考になります。
さらに、加盟店を拡大するために自治体とタッグを組んで一斉導入を行ったケースもあり、行政を巻き込んだ集客戦略についても参考になる点があります。
企業によって狙うターゲットは違いますが、エンドユーザーが利用しやすいプラットフォームを作りこむことは、どのサービスにおいても重要なポイントです。
これからはグロースマーケティングにも注目
PayPayが行っているグロースマーケティングは、顧客に自社サービスを浸透させる上で重要なマーケティング施策です。
マスマーケティングと並行してグロースマーケティングを行うことで、ユーザー獲得後も長期的なサービス利用を目指すことができます。
下記記事では、マーケティング戦略を立案したいという方に向けて、戦略の立て方や事例や使える施策についても紹介しています。
戦略立案でお悩みでしたら是非ご覧ください。