オークマの経営戦略・マーケティング戦略とは
公開日:2022年07月21日
オークマは工作機械を手掛ける会社として、NC旋盤やマシニングセンタなど高精度かつ高剛性の製品を世に届けています。お客様第一主義を理念に、収益力強化に努め成長している会社です。オークマは、どのような経営戦略を展開して成長を続けているのでしょうか。
この記事では、オークマの経営戦略・マーケティング戦略について考察しています。自社戦略を考えるための参考材料としてお役立てください。
経営戦略・マーケティング戦略を考えるうえで欠かせないのは自社と、自社が置かれている環境の把握です。他社の施策を参考にしながら、自社の強みが活かせる戦略を競合が容易にマネできない形で打ち出すことが重要です。
下記のページには自社の強みや競合他社を分析できるワークシートを用意しておりますので、ぜひこちらも活用してみてください。
オークマの経営戦略のポイント
世界最高の総合ものづくりサービス企業を目指して、「必要なものが世の中になければ自社で開発する」という精神を受け継いできたオークマ。
そのフロンティア精神は製品だけに留まりません。オークマは、他社との差別化を図りつつ、自社の価値を高めるための取り組みを独自に行ってきました。
人工知能(AI)の研究に注力
2000年代はじめ、多くの工作機械メーカーが競うように製品の高速・高精度化を進めていた中、オークマは人工知能の研究を本格化させていきました。
独自技術の基礎を深堀りして、制御装置やモーターなどの周辺設備の内製化を進めました。その結果、他社よりも早期に人工知能に対する技術のノウハウを確立。AIを活用した技術は、現在の製品開発やソリューション開発に活かされています。
顧客向けe-ラーニングを導入
オークマは、自社の機械や製品を購入した顧客に対し、オンラインでトレーニングを受けられるe-ラーニングシステムを導入しました。
これまでも自社の機械の機能について十分に理解し、操作を使いこなすためのスクールは開講されていましたが、対面で人が集う、集合研修による座学でした。e-ラーニング化の背景には新型コロナウイルスの影響が大きいものの、これまで来社にかけていた顧客対応を効率化できたことが好評を博しています。
パンデミックの状況下においても、顧客満足度の向上に努める姿勢が評価を得ているようです。
動画やメルマガを活用したPR
オークマは、多面的なWebマーケティング活動にも積極的に取り組んでいます。公式YoutubeチャンネルではPR動画や加工動画を配信しているほか、メールマガジンで顧客に対する定期的なプロモーションを行っています。さらに公式サイトでは、加工工程を検討する際にツーリング選定に利用できる検索機能を用意しています。
顧客にとって役立つコンテンツを提供することで、良好な関係維持や信頼度の構築につなげています。
顧客専用のアプリ配信
オークマでは製品を利用している顧客に対し、業務を効率化したり利便性を高めたりする専用アプリケーションを提供しています。
プログラムの作成や工程表の作成、データ管理を効率化するアプリなど、さまざまなケースに適した顧客に代わって加工プログラムを作成するアプリもリリースされており、中には有料で提供しているアプリもあり、アップセルにもつなげています。
さらに、顧客の機械をサポートするためのリモート診断を実施。遠隔操作で機械の診断や分析を行い、トラブル時の早期解決を目指しています。
オークマの経営戦略まとめ
オークマは自社の技術力に甘んじることなく、いち早く人工知能に着目し、早期に開発を進めることで自社の技術力を磨き続けてきました。また、顧客に対してオンラインを通じたコンテンツの提供やアプリの提案によって、関係性の構築にも努めています。
オークマのように、顧客満足度の向上に努め続ける姿勢は、企業のブランドイメージ向上だけでなく、顧客との長期的な関係維持につながります。顧客との関係を強化したい、リピート率を高めたいといった課題をお持ちの方は、顧客満足度に目を向け、自社のブランド価値を高める施策に取り組んでみてはいかがでしょうか。
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