NECの経営戦略・マーケティング戦略のポイントを分析
公開日:2022年06月08日
IT企業として高い知名度のあるNECですが、その歴史は古く創業は1899年と123年の歴史があります(2022年時点)。過去には関東大震災によって工場が倒壊してしまうなど、様々な困難を乗り越えてきました。
現在では5Gなどのネットワーク技術開発、宇宙や海底などのインフラ整備、世界的イノベータとして貢献するなど現在のIT企業を牽引している存在でもあります。
世界的IT企業となったNECの戦略とはどのようなものなのでしょうか。この記事ではNECの経営戦略・マーケティング戦略について解説いたします。
NECの経営戦略・マーケティング戦略についてのポイントを解説
NECは経営戦略・マーケティング戦略の中で、ITやオウンドメディアをフル活用しています。その中でいくつかの事例をご紹介します。
動画を活用したマーケティング戦略が功を奏した
NECは早くから動画制作に積極的に取り組んでいました。動画では「お客様にとってNECの価値とはどのようなものがあるか」「NECはお客様にどう貢献しているか」などインタビューを実施。
NECの商品やサービス、企業のあり方などについての評価をお客様の生の声として収録し配信していました。
動画を介してNECという企業をお客様にアピールし続けることで、距離が縮まり関係性の強化につながりました。
課題解決型へのシフト転換
NECの技術力は素晴らしくそれは自他ともに認めるものです。であるがゆえに、展示会においては「技術や製品の展示」に終始するだけにとどまっていたと言います。
ですがお客様から解決策を提案して欲しいなどの要望が相次ぎ、お客様が求めていることは素晴らしい技術を見ることではなく、その技術を活用した「課題の解決」であることに気づいたのです。
これ以降NECは技術や製品をただアピールするだけでなく、問題解決に向けた製品の活用法なども合わせて提案するようになりました。
コロナ禍においても過去最高益
NECといえば、昭和から平成にかけIT業界を牽引し、まさにパソコン普及の立役者でした。
当時のNECパソコンの代名詞であるPC-88シリーズ、PC98シリーズの国民的普及によって「パソコンといえばNEC」というイメージが根付きます。
当時よりパソコンの製造販売に強かったNECは、コロナ禍においても過去最高益を計上します。その要因のひとつがテレワーク。コロナ禍でテレワークでの働き方が広まった影響によりビジネスノートPCの需要が高まりました。
さらに、部品の調達に苦しむ競合が多い中、レノボの世界的な調達力を持っていたNECは安定して製造ができた点も追い風に。
テレワークに求められる機能を備えた機種も製造し、コロナ特需と高まるPC需要の波をとらえました。結果としてコロナ禍においても過去最高益を上げています。
自社の強みと時代のニーズが重なるDXのサービスを強化
NECは2025年中期経営計画で「コアDX」と称する4つのDX化施策を発表しました。その中のひとつにコンサル人材とDX人材の強化があります。
アビームコンサルティング株式会社のコンサルティング力とNECのデリバリー力でタッグを組もうという発想です。
また新たな事業機会を模索するとともに、「お客様のDX」「社内のDX」「社会のDX」などDX領域を順次拡大していく旨の発表も行いました。
時代のニーズにあわせて、自社の得意分野を活かしてサービスを強化していくことで、これまで築いてきたブランドや強みが、新しいビジネスにおいても安定した土台になります。
この記事のまとめ
100年以上の歴史を持つNECは、現在の世界的な企業になるまで様々な紆余曲折がありました。
ですが自社の強みを伸ばし続け、時代のニーズをとらえてアップデートすることで、NECのコアとなっている強みをそのままに成長を続けています。
またお客様の要望や課題に応えるコンテンツを発信することで、自社への信頼性も強化。ショールームや動画、オウンドメディア「Wisdom」の運営など、NECの魅力が伝わる様々なマーケティング戦略を展開しています。
〇〇といえば自社、を確立するマーケティング戦略
自社ならではの強みを確立するためには、どの市場セグメントなら自社の強みや優位性を示せるかという分析と、その強みを伝えるマーケティング戦略が必要になります。
競合他社と差別化した上で、特定のニーズに対して「ベストな選択は自社」であるということが伝われば、ユーザーが選んでくれる可能性が高まります。
Zenkenではクライアントの強みに則したWebマーケティング戦略の提案を得意とし、いままでに120業種を超えるクライアントを支援してきました。
ユーザーニーズや競合などの市場分析を徹底的に行い、貴社がどのようなポジショニングをすれば優位性を伝えられるのか、戦略を立案。さらにはメディア制作・運用、すべてワンストップで対応可能です。
「他社との差別化ができていない」「伝えたい強みがユーザーに伝わっていない」といった集客・マーケティングのお悩みがあれば、ぜひご相談ください。