スマートニュースの経営戦略とマーケティング戦略を分析

スマートニュースの経営戦略とマーケティング戦略を分析
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「スマニュー」の通称でパッとイメージが頭に浮かぶほど、わたしたちの日常生活に浸透している感のあるニュースアプリの「スマートニュース」

ここでは、この「スマートニュース」を運営するスマートニュース株式会社の経営戦略・マーケティング戦略のポイントについて分析してみました。

経営戦略を構築するには、自社の強みや競合の状況、顧客のニーズを把握することが重要です。

下記のページには、記入するだけで自社の現状分析ができる無料ワークシートを用意しております。ぜひこちらも戦略策定にお役立てください。

自社と競合他社を分析し
「成果に繋げる」ワークシート

スマートニュース株式会社の経営戦略のポイント

スマートニュースキャプチャ画像
画像引用元:スマートニュース株式会社公式サイト(https://about.smartnews.com/ja/)

「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」をミッションに掲げ、話題のニュースを横断的に読めるアプリとして支持を集める「スマートニュース」。

2012年のローンチ以降人気を集め、今では世界各国で配信されています。

創業10年足らずで時価総額2100億円

国内スタートアップ企業として、海外投資家から多くの資金を調達しているスマートニュースは、2019年8月には31億円の資金調達を行い、創業から10年足らずで時価総額2100億円を突破

累計調達額は443億円となっており、ユニコーン企業入りを果たしています。

ユニコーン企業とは、「評価額が10億ドルを超え、かつ設立10年以内の未上場のベンチャー企業」のことです。

スマートニュースがここまで成長を遂げた理由のひとつが、米国での躍進です。

調達した資金は米国での事業拡大のために使われており、さまざまな機能の開発に充てられています。

参照元:DIAMOND SIGNAL「スマートニュースが251億円の大型調達で米国強化、時価総額は2100億円超に」(https://signal.diamond.jp/articles/-/857)

日本と米国で同時成長

スマートニュースは、日本とアメリカの両方に拠点を置き、それぞれが新たなアプリ機能を開発・提供し合うことによって同時成長を遂げています。

たとえば、米大統領選挙時には、スライダーを左右に動かすことで「リベラル」と「コンサバティブ」で分けて政治ニュースを配信。政党の比較がしやすいとユーザーに重宝されました。

また、ハリケーンや山火事に関する情報といった健康や安全に関する情報、州や市町村ごとのローカル情報など、ユーザーニーズの高い情報は何かを追究し日々アプリ機能を開発しています。

日本スタートアップ大賞2022でグローバル賞を受賞

スマートニュースは、起業家のロールモデルとなるようなインパクトのある新事業を創出したスタートアップ企業を表彰する「日本スタートアップ大賞」のグローバル賞(経済産業大臣賞)を受賞しました。

報道発表や各メディアで取り上げられることにより、さらに企業ブランドの価値が高まると見られます。
マーケティングでアピールすべきポイントとなり、今後の経営戦略にも役立つはずです。

参照元:【PDF資料】経済産業省「日 本 ス タ ー ト ア ッ プ 大 賞2022」(https://www.meti.go.jp/press/2022/06/20220602002/20220602002-1.pdf)

スマートニュースのマーケティング戦略

スマートニュースはアプリユーザーを増やすために、オンラインからテレビCMまで、さまざまなメディアを活用してユーザーを獲得しています。

テレビCMを打った理由

テレビCMを見ているイメージ
アプリをリリースした当初、ブランド認知度が低かったことを受けて、スマートニュースはテレビCMを中心としたプロモーションを展開しました。

オンライン広告ではアプリのベネフィットが十分に伝わらず、ダウンロードにまで至らなかったためです。

オンライン広告を何種類か作って反応の良かった方法をマス広告に応用。テレビCMを6パターン用意して、さまざまな視点で訴求しユーザー獲得に繋げています。

スマートニュースのマーケティング戦略とは

スマートニュースは、コンテンツやプロダクト部分をマーケティングドリブンで開発しているといいます。

ドリブンとは「突き動かされた」という意味ですが、市場の突き動かされることを軸にしたサービスや機能を開発しているというスタンスです。

「何を訴求するか」を見極めて新しい訴求を作り続け、ユーザーに求められるコンテンツやプロダクトをクリエイトしている企業と言えます。

また広告に関してはデータドリブンマーケティングも採用し、収集したデータに基づいた意思決定を軸に、マーケティング戦略を策定しています。

これまでの経験や常識、思い込みを排除するマーケティング手法として、いち早くデータドリブンマーケティングを採用した企業のひとつと言えるかもしれません。

マーケテイングン戦略と経営戦略は表裏一体なので、スマートニュースの“スマート”な経営戦略の源は、データドリブンな戦略にあると言えるでしょう。

スマートニュースの経営戦略まとめ

スマートフォンでニュースを見ているビジネスマン
スマートニュースは、日米で求められるユーザーニーズやコンテンツの違いをしっかりと検証し、地域に合わせた機能を開発することでユーザーを獲得しています。

また、微調整や改善といったマーケティングの「変化球」を考えるのではなく、どんな訴求であればユーザーに動いてもらえるかを考えて新しい訴求手段を創出し、新機能や製品開発につなげていることもわかりました。

マーケティング戦略を見直す際には、広告の形を変えるだけでなく、何を伝えるべきか、新しい訴求点がないかを探りながら実践を積み重ねていくことが重要。

スマートニュースがそのいいお手本であることは間違いありません。

経営戦略の立て方やフレームワーク、成功事例などについてくわしく知りたい方は、下記のページをお読みいただければと思います。

経営戦略の立て方や
成功事例を紹介

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