ライバルマーケティング広告の仕組みとマーケティング手法を徹底解説!
最終更新日:2022年01月07日
ライバルマーケティング広告とは?
ライバルマーケティング広告とは、競合他社のサイトを閲覧した人に向けて自社WEB広告を配信できるリターゲティング広告の一種です。別名「ライバルターゲティング広告」とも言います。
プレリリースなどでライバルマーケティング広告の記事を目にした人もいると思いますが、従来のようにある程度顧客を絞り込んでターゲティングするWEB広告とは異なり、競合サイトを閲覧した人だけに向けて配信できる「セグメント型ターゲティング広告」として注目を集めています。
競合からの転換が図れ、少ないクリック率で高い誘導率や成約率が期待できる広告である、とプレスリリースなどには明記されています。広告費を抑えつつ顕在性の高い見込み客だけに広告を配信し、実コンバージョンにつなげる広告手法です。あります。
インバウンドマーケティングと非常に相性のよいWEB広告でもある「ライバルマーケティング広告」について、その仕組みや効果、他の広告との違いなどを解説していきます。
ライバルマーケティング広告の仕組み
ライバルマーケティング広告は独自の仕組みにより、従来では広告配信ができない「競合他社の見込み顧客」に向けて広告配信ができる、新しいタイプのWeb広告です。
どのような仕組みになっているのか、もう少しくわしく見ていきましょう。
仕組み1:競合他社のWEBサイトから見込み客を呼び込む
ライバルマーケティング広告が他のWEB広告に比べて顧客反応率が高い理由は、、競合他社のWEBサイトから転換できる広告であるところにあります。
ライバルマーケティング広告は競合他社のWEBサイトを訪問していたユーザーをターゲットにしていますので、より顕在性の高いユーザーを狙い撃ちした広告の配信が可能なのです。
競合他社のWEBサイトを訪問しているユーザーは、当然自社のWEBサイトにも興味を示す可能性が高いユーザーであると想定すれば、競合から自社サイトに遷移してくれる可能性も高まります。。
通常一般のWEB広告は、自社のWEBサイトを訪れたユーザーにしか広告を配信できません。
しかしライバルマーケティング広告であれば、競合他社のWEBサイトを有効利用できる上、競合他社が獲得するかもしれない見込み客に対して、自社WEBサイトへの誘導を促すことができるというわけです。
仕組み2:自社WEBサイトに一度も訪れてなくても配信ができる
ライバルマーケティング広告の配信されるタイミングは、ユーザーが他WEBサイトから一度離脱をしたあと、別のサイトを訪問したときに配信がされます。これはリターゲティング広告と同様の仕組みです。
しかしリターゲティング広告は訪問者のcookie(クッキー)情報を追跡して配信する広告が自動選定されますので、ユーザーは一度そのWEBサイトを訪れていなければなりません。
しかしライバルマーケティング広告であれば競合他社のURLさえ知っていれば、一度も自社WEBサイトを訪問したことがないユーザーも呼び込むことができます。
さらにもともと自社製品やサービスに興味関心を抱く確度の高いユーザーへの配信ができるため、リターゲティング広告よりも高い集客効果が期待できます。
仕組み3:ABテストの実施により効果的な運用が可能
ライバルマーケティング広告を提供しているディライトソリューションズ社の場合、1か月ごとのレポーティングだけでなく、出稿広告のABテストを実施して広告効果の検証ができると説明されています。
ABテストは広告を出稿する際に2種類の違うパターンの広告を同時に出稿し、どちらの広告が顧客反応率は良いかを調べる方法です。
指定URLを毎月変更することも可能なので、コンバージョン率が高い広告に改善していくためのPDCAを回していける点も、ライバルマーケティング広告の特徴のひとつです。
顧客反応率が良かった側の広告を採用し、その広告にまた別の新たな広告と組み合わせるなどして、複数の広告を同時に走らせさらに広告をブラッシュアップしていきます。
これを繰り返すことで、限りなく顧客反応率のよい広告に仕上げていくことができます。
ライバルマーケティング広告とほかのWEB広告の違い
ライバルマーケティング広告は、従来までのWEB広告よりさらに一歩踏み込んでターゲットを絞り込んで配信できるという特徴がありますが、ほかのWeb広告とどこがどう違うのか、整理しておきます。
- DSP広告との違い
- YDN広告・GDN広告との違い
DSP広告との違い
DSP広告はDemand Side Platformの頭文字を取った略語でWEB広告の配信を仲介するシステムのことを指します。
企業の都合で配信する通常の広告とは違い、サイト訪問者の属性を識別し、興味や関心事など、関連する情報から最適化された広告が配信される仕組みです。
広告はアドネットワークを介して複数のメディアでやり取りされるため、広告主側は希望する広告を一括で出稿することができます。
DSPは広告主側のプラットフォームとなりますが、一方で広告枠を持っている媒体側でもSSPと呼ばれるプラットフォームが存在します。
これらDSPとSSPが連携しながら、最適な広告が配信される仕組みになっています。
さらにDSPとSSPが連動するシステムをRTB(Real-Time Bidding)と言い、インプレッションごとに入札形式で広告枠を取引しています。
YDN広告・GDN広告との違い
YDN広告はYahoo!ディスプレイアドネットワークの略称でYahoo!が提供している運用型のディスプレイ広告です(※YDNは2021年6月23日で提供終了予定です)。
一方でGDN広告はGoogleディスプレイネットワークの略称でGoogleが提供している運用型のディスプレイ広告です。
どちらもディスプレイ広告となりますので、WEBサイトの特定広告スペース枠に表示される広告となります。
ライバルマーケティング広告をはじめ、DSP広告やリスティング広告など、ユーザーにピンポイントで興味や関心がある内容の広告が配信される仕組みではなく、あくまでセグメント単位での配信となり、キーワードを拾って関連広告の表示をするリスティング広告などとは仕組みが異なります。
そのためマスマーケティング的な要素が強く、幅広い層に向けた純広告に近いWeb広告です。
ディスプレイ広告の利点として挙げられるのは、動画を活用した広告掲載が可能という点です。
動画広告はテキスト系広告に比べてユーザーに与えるインパクトが大きいため、文字ベースの広告よりもクリック率が高まります。とくにスマホユーザーの場合、テキスト広告を回避しても、面白そうな動画であれば再生してくれるというメリットがあります。
ライバルマーケティング広告のメリット
ライバルマーケティング広告はすでに多くの企業に導入されており、検証データは蓄積されています。その結果、以下のような検証データが出ています。
導入先の業種は多岐にわたっており、どのような業種の企業でも効果はあると思われます。また平均クリック率が0.6%前後(※1)と高水準であるとサイト上で説明されています。
通常Yahoo!やGoogleが提供しているディスプレイ広告の平均クリック率は0.3%程度(※2)ですので、約2倍のクリック率を記録しています。
ちなみにYouTubeの平均広告クリック率が0.8%、Facebookのクリック率が0.7%(※3)とされていますので、Youtube広告やSNS広告とライバルマーケティング広告を同時に運用すれば、かなり費用対効果を上げられるのではないかと思います。
(※1)参照元:株式会社ディライトソリューションズ公式サイト(https://delight-solutions.co.jp/services/competitor/)
(※2)参照元:広告運用インハウス化支援企業 アドベート(https://advate.co.jp/blog/google-advertising-27/)
(※3)参照元:株式会社ユニアド(https://www.uniad.co.jp/210303)
さらにライバルマーケティング広告は以下のようなメリットが期待できます。
- 競合他社の集客力を利用できる
- 競合サイトが指定できる
- 購入手前まで来ている顕在層へのアプローチが可能
- 運用が簡単にできる
- 効果測定や検証は容易にできる
Web広告の運用が初めてであっても、アドバイスをもらいながら自身で効果検証も可能です。
競合他社の集客力を利用できる
ライバルマーケティング広告の優れた利点の一つに、競合他社の集客力を利用できる点があります。これがライバルマーケティング広告を活用する理由でもあると言えます。
企業がインバウンドマーケティングを取り入れたマーケティング戦略を実施していく中で、共通するのは「媒体に十分な集客力がないこと」といった悩みです。なかなかセッションが増えない、フォロワーが増えないと焦っても、すぐに成果が上がるわけではありません。
自社公式サイトやオウンドメディアの成長は中長期的なマーケティング戦略として温存したまま、競合他社のサイトからも集客し続けることができるというわけです。
少しでも早く顧客を増やしたい場合には、試してみる価値がありそうです。
競合サイトが指定できる
ライバルマーケティング広告の特徴といえば、同じ客層を持つ競合他社のWEBサイトを指定することができる、と言う点です。
競合他社のURLさえわかれば、そのURLを訪問したユーザーをターゲティングして、自社WEBサイトの広告を表示させることができます。
通常自社WEBサイトの広告を訪問先のサイトでユーザーに表示する場合は、一度そのユーザーが自社WEBサイトを訪れている必要があります。
一般的なターゲティング広告はユーザーのクッキー情報を辿って広告選定を行うため、クッキー情報をそのユーザーが残していなければならないからです。
しかしライバルマーケティング広告は、自社WEBサイトに一度も訪問したことがないユーザー層にも、自社WEBサイトの広告を表示できます。
この画期的なシステムにより、狙ったユーザー層が自社WEBサイトへ訪問してくれる可能性が格段に高くなります。
購入手前まで来ている顕在層へのアプローチが可能
競合他社のWEBサイトをネットサーフィンしているユーザーは、自分自身の不満や悩みや疑問などを解消するために、有益な情報を探している可能性があります。あるいは必要性に迫られて何かの情報を探している場合もあります。
こういったユーザーはそれら悩みや疑問を自分で自覚している「顕在層」に多い傾向があります。
顕在層とは、自分の悩みや疑問を解消するために必要なものを認識しており、すでにそのジャンルや商品に対してある程度の知識を有している人たちです。
このような人たちは、悩みや疑問を抱えているものの、自分に必要なものをまだ認識していない「潜在層」よりも商品の購入率が高く、興味を抱きやすいのです。
ライバルマーケティング広告はこのような「顕在層」に向けて広告を配信できるため、関連性の高い自社WEBサイトの広告が表示されたときには、すんなりと訪問してくれる可能性は極めて高いと言えそうです。
広告運用の経験がなくてもOK
グーグル広告やYahoo!広告は総じて運用が難しいことでも知られています。
グーグル広告やYahoo!広告は「運用型」であるため広告を出稿する際は、自社で出稿方法からシステム操作法までを覚え、担当者が運用していく必要があります。
ここが最初の関門でクリアするのが難しく、頓挫してしまうマーケティング担当者も多いのです。
また出稿手順などを覚えたとしても、すべての広告がWEBサイト上に表示されるわけではありません。
広告は出稿時点で審査があり、この審査に合格した広告だけがWEBサイト上に表示されるのです。
審査内容としては、誇大表現はないか、薬機法には抵触していないか、身元確認の表示はされているか、など細かくチェックされます。
まずは自動審査にかけられ、自動審査で引っかかった広告は目視審査へとかけられます。
上記の出稿方法や操作方法に加えて、この「審査」の存在がまた、難しさに拍車をかけています。
更に広告出稿に成功したとしても、運用に関しての効果測定や分析が、また難解で8割の企業はリスティング広告で失敗するという見方をしている人もいます。
※参照元:LISKUL「リスティング広告成功の法則とは?なぜ8割の企業が失敗するのか?」(https://liskul.com/ad_success-7903)
しかしライバルマーケティング広告はこれらの心配は一切無用です。
運用型ではないため、上述したような問題とは皆無、競合他社のWEBサイトURLと表示させるためのバナーだけを伝えれば、あとはディライトソリューションズのプロのマーケターが様々な分析や施策を施してくれます。
効果測定や検証は容易
ライバルマーケティング広告に出稿して得られた表示回数やクリック数、クリック率、コンバージョンなどの分析データは月間レポートとして月ごとに提出してもらえます。
このレポートがあれば競合他社のどのWEBサイトからユーザーが頻繁に訪れ、訪れたユーザーがどの商品に興味をもち、成約まで結びついたのかが分かります。
そのため自社が頭を悩ませて、難しいアクセス解析を行わずに済みます。
ユーザーの流入が多い競合他社のWEBサイトは更に分析し、自社WEBサイトはその流入してきたユーザーにマッチした施策を強化することによって、より良いユーザーの反応が期待できるようになります。
またライバルマーケティング広告の特徴として、常に直近のデータを使用しており、訪れるユーザーの大半が新鮮であるという点です。
YDNやGDN、DSPなどはビッグデータこそ保有していますが、それらの多くはすでに古い場合があり、鮮度がない状態であると言えるのです。そのため成約には繋がりにくいという現状もあります。
ライバルマーケティング広告のデメリット
ライバルマーケティング広告に目立ったデメリットはそれほどありませんが、敢えてデメリットを挙げるとすれば以下のような項目となります。
- 業種やサービスによって費用対効果が異なる可能性
- 競合他社から強引に転換させるイメージを持たれる
- 正攻法のビジネス手腕がある人は乗り気になれないかも
業種やサービスによって費用対効果が異なる可能性
下記の導入実績をみると分かるのですが、業種ごとの表示回数に大きな差があり、その他にもクリック回数やクリック数、コンバージョンに至るまでかなり数字に大きな開きがあります。
そのため業種やサービスによって、費用対効果は大きく変わることが伺えます。
かかる費用を念入りに調査した上で使用することをおすすめします。
競合他社から強引に転換させるイメージを持たれる
もともと競合他社のWEBサイトへ訪れていたユーザーであるだけに、強引に自社へ転換させるイメージがあることは否めません。
それでも引き入れたユーザーが自社に興味を抱いてくれればしめたものです。
正攻法のビジネス手腕がある人は敬遠する可能性も
ライバルマーケティング広告は、言い方がよくないかも知れませんが、「他人の褌で相撲を取る」というような側面があり、正攻法のビジネス手腕がある人は、あまり気が進まない手法であるかも知れません。
しかしことビジネスにおいては、他人の力を拝借するしたたかさもときには重要な考え方となります。
ライバルマーケティング広告の効果
ライバルマーケティング広告は、言わばリターゲティング広告と表示方法は同じです。
違いといえば配信できるターゲットが「一度そのサイトを訪れたユーザーであるかそうでないか」の一点だけです。そのため広告効果としてはリターゲティング広告と同様の効果があるか、もしくはそれ以上の効果が期待できます。
リターゲティング広告の特徴としてはクリック単価が低く、コンバージョン率が高い傾向があります。そのため広告にかかる費用を安く抑えながらも、高い成約率を維持することができます。
ライバルマーケティング広告もリターゲティング広告と同様の高い成約率が期待できると思われますが、「ライバルマーケティング広告のデメリット」の項目でも上述しているように、費用面に関しては業種やサービスごとに費用対効果が異なる可能性もありますので、そこだけは注意が必要です。
ライバルマーケティング広告の費用
ライバルマーケティング広告の費用に関しましては、ライバルマーケティング広告を取り扱う各社の公式サイト情報を参考にしてください。
Zenkenができる自社商材に興味を抱かせるライバルマーケティング手法
一般的なライバルマーケティング広告では、競合サイトやメディアを閲覧したユーザーに自社サービスを広告するというのが主流です。
ただし実際に広告出稿できるのは、競合商品を検討して競合サイトに訪れるユーザーだけでなく、競合を営業対象としているユーザーや求職情報を探しているユーザー、上場している会社であれば投資ユーザーも混在しています。
そのため、競合商材に興味があるユーザーに向けて必ずアプローチができるとは限りません。
しかしZenkenのライバルマーケティング手法は、競合商材に興味があり情報収集しているユーザーに絞ってアプローチをします。
もし、そのユーザーが自社商材を選ぶべき課題を持っていれば自社商材に興味を持たせることまでできるため、成約率の高い集客を実現することが出来ます。
ライバルマーケティング広告まとめ
ライバルマーケティング広告はリマーケティングやリターゲティングにはない広告スタイルであることは間違いありません。
今まで集客が思うようにできなかった中小企業もライバルマーケティング広告を使用することにより集客範囲を広げることができるでしょう。
Webマーケティングや集客戦略にお悩みなら
ZenkenではWebマーケティング戦略の立案から運用、Webメディアの制作からホームページのリニューアルやLP制作、また動画の制作などもワンストップで承ることができます。
これまでに120業種8,000件以上の企業様の集客支援を行ってきた知見を活かし、全力でサポートさせていただきます。
もし、自社商材を導入してくれる興味度の高いユーザーを集客していきたい方針があればお役立ちできますので、お気軽にご相談ください。
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