レクサスの広告戦略およびマーケティング戦略にまつわるポイントとは
最終更新日:2022年01月18日
この記事では、トヨタ自動車が展開している高級車ブランド「レクサス」の広告戦略について解説しています。貴社の今後の広告戦略の策定にお役立ていただければ幸いです。
また、事業計画の見直しや新商品・サービスの販売に向けてマーケティング戦略を検討される方へ、自社がどんな立ち位置でマーケティング戦略を立てるべきかが分かる「市場分析シート」も無料でご提供しています。ご興味のある方はこちらからダウンロードしてください。
レクサスの広告戦略の概要や特徴について
レクサスの広告戦略について理解を深めておくことは、「広告戦略のノウハウを知ること」や「ブランディングの構築について学ぶこと」につながるといえます。
ここでは、レクサスの広告戦略にまつわる概要や特徴を解説してゆきたいと思います。
自動車メーカー競争に勝利するためのブランディング構築
レクサスは自動車メーカー競争に勝利するためのブランディング構築を上手く取り入れている自動車ブランドです。レクサスには、「自動車ブランドとしての方向性を明確化したうえで、統一感を意識した強いメッセージを伝える必要性がある」といった考えのもと、さまざまなブランディング構築手段が導入されている特徴があります。
たとえば、レクサスの購入者層に関しては、やはりお金に余裕のある裕福層が主なターゲット顧客になっています。言葉を返せば、レクサスは現時点において、若い世代への浸透率が比較的低い傾向にあるといえるのです。
そのため今後は「若年層の世代についても、新たなターゲット顧客として見据えてゆく必要性がある」とレクサスのブランドマーケティング部門は考えています。若年層世代の取り込みの一例として、東京都青山にカフェやレストランを併設したレクサス店舗をオープンさせました。その結果多くの若い世代に対して、レクサスのカッコよさやおしゃれさなどをアピールすることが可能となりました。
レクサスの目指すべき方向性とこだわり・強みをデザイン面からアプローチすることで、ブランド全体を強化させてゆくことが、レクサスのブランディング構築力の神髄だといえます。
STPマーケティングに準じた広告戦略の取り入れ
レクサスには、STPマーケティングに準じた広告戦略を取り入れている特徴があります。STPマーケティングとは、競争にまつわる優位性を生み出すために必要な3要素から構成されているマーケティング手法のことを指します。
STPマーケティングの主な詳細については以下のとおりです。
◆STPマーケティングの詳細
- Segmentation :市場を細分化すること
- Targeting :ターゲットとなる市場や層を絞り込むこと
- Positioning :市場における自分たちのポジションを明確化すること
STPマーケティングは、とくに新しいブランドや新規事業を立ち上げる際に、「ターゲット顧客層の具体的な絞り込み」や「シェア確保の見込みがある市場の選定」「競争優位性や独自性の発見」といった目的を達成するために活用されているフレームワークのひとつです。
レクサスは、前述のポイントや要素を上手く活用したうえで、新しい広告戦略およびマーケティング戦略を打ち出しています。
「カジュアルな高級車」というポジショニングの成功
高い格式かつ伝統性のあるベンツやリンカーンなどのポジションに対し、レクサスは、カジュアルかつ先進的な高級車といったイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。深く掘り下げるとすれば、レクサスは「Tシャツ・ジーパンスタイルでも気軽に乗車できる機能的な高級車」というポジショニングに成功したブランドだといえるでしょう。
前述のようなレクサスブランドのイメージ構築に大きく貢献したポイントは、画期的な広告センスにありました。
たとえば、TVCMにて、ボンネット上に大きなシャンパンタワーを作成した状態で、145mphに達した場合でもシャンパンが一滴もこぼれない映像を公開。優れた機能性かつクールなイメージは、ベビーブーマー世代の心を鷲掴みにしました。
その結果、レクサスは、スティーブン・スピルバーグやビル・ゲイツなどといった世界的に有名な著名人からの熱い支持を獲得することに成功しています。
レクサスの広告戦略まとめ
レクサスは、「若い世代に向けたブランディング構築」や「STPマーケティングに準じた広告戦略」「画期的なポジショニング力」などのポイントを上手く活用している自動車ブランドです。また、これらのポイントを上手く活用した結果、レクサスブランドのイメージ構築およびカジュアル高級車の位置づけに成功しました。
下記の記事では、商品やサービスを認知させるだけでなく「成果」に繋がる広告戦略の具体的な方法や、その他の企業の事例を紹介しています。今後の広告戦略策定におけるアイディアが詰まっていますので、こちらも合わせてご覧ください。