デジタルマーケティングとは?戦略・事例を総まとめで解説
最終更新日:2024年04月24日
デジタルマーケティングとは
「デジタルマーケティング」とは、さまざまなデジタルテクノロジー(Web、Eメール、アプリ、IoTなど)を活用して行うマーケティング手法です。
一昔前であれば、実際にいくつもの店舗に足を運んで店員と話をして買い物をするというのが日常でした。しかし、インターネットビジネスが普及した今、リアル店舗に足を運ばなくても、インターネットで商品の情報を入手し、自宅に居ながらにして価格や性能の比較ができる時代となりました。
そのため、自社商品やサービスを売り出すためには、顧客それぞれに応じた「One to Oneマーケティング」が必要だとされています。
そんな現代にマッチしているのが「デジタルマーケティング」です。これまでのマーケティング手法とは異なり、ユーザーの反応データをスピーディーに得られ、複数のデータと連動できるのが特徴。
そして、入手したデータを駆使して、現在の施策を分析し、次回に向けての見直しが速いスピードで行えるのです。
Webマーケティングとの共通点と相違点
まずは、混同されやすい「Webマーケティング」との違いを確認しましょう。
共通しているのは、商品が売れる仕組みやサービスが利用される仕組みを作ることが目的であることと、インターネットを介して行うWeb上での施策であるという点です。大きく異なるのは、扱う世界の範囲が違うという点でしょう。
「Webマーケティング」は言葉の通りWebサイトやメディアを軸にしたマーケティング手法です。
たとえば、SEO対策を施したり、Web広告を掲載したり、SNSマーケティングとしてアカウント運用を行うといった方法がありますが、その中心にはWebサイトがあります。
どのようにWebサイトに訪れてもらうかという入り口に関する施策と、Webサイトを訪れたユーザーをどのようなコンテンツで購買やお問い合わせへ導くかという導線に対する施策がWebマーケティングの範疇になります。
一方の「デジタルマーケティング」では、「Webマーケティング」を含むデジタルテクノロジーを活用したマーケティング活動です。
ユーザーのスマートフォンやタブレットから得られる行動履歴、アプリからわかる行動履歴(地図アプリなど)などをマーケティングに利用します。
また、物に取り付けられたセンサーから得られる利用履歴や、実際に店舗での商品購入履歴やサービス利用履歴といった来店データも組み合わせて総合的に判断していきます。
つまり、「Webマーケティング」はあくまでWebに特化したデジタルマーケティングの1種ということになります。
デジタルマーケティングの必要性・メリット
では、デジタルマーケティングが必要となった背景と、デジタルマーケティング導入のメリットについて解説します。
デジタルマーケティングが必要とされる3つの背景
デジタルマーケティングが必要となってきた背景は主に3つあるとされています。
- ユーザーが購買及びサービス利用に求めるものの変化
- スマートフォンの普及
- メディアの多様化
ユーザーが購買及びサービス利用に求めるものの変化
まず一つ目は「ユーザーが購買及びサービス利用に求めるものの変化」です。従来、ユーザーは商品やサービスそのものに対して価値を見出していました。
しかし、物やサービスが溢れてきた現代では、購入やサービス利用を通して、どのような体験ができるのかといった付加価値が重視されています。
たとえば、ダイエット器具を購入することを例に挙げてみると、従来はその器具の性能や利便性といったものが着目されていました。
しかし、現代では器具の性能や利便性だけではなく、それを利用することで得られる効果であったり、アプリなどでダイエット管理ができたりするアフターフォローといった購入後のプラスαが求められています。
そうなると、商品の良さはもとよりユーザーのニーズを的確にリサーチする必要があります。
スマートフォンの普及
2つ目は「スマートフォンの普及」です。これにより、パソコンを立ち上げなくても、いつでも、どこでも情報と繋がることが可能となりました。
お店で買い物をするにも検索して評判を調べたり、比較サイトで価格を確認したりといったことがリアルタイムでできます。そのため、ユーザーの検索履歴に合わせて広告配信を行うなど、ターゲットに合った宣伝が求められてくるのです。
メディアの多様化
3つ目は「メディアの多様化」です。
昔は、商品を販売するためには、テレビCMを打つことが一般的でした。しかし、最近では特に若い世代だと、テレビを見る人口よりもインターネットなどWebメディアを利用して情報を得ることがほとんどです。
テレビCM一本のマーケティング戦略から、さまざまなメディアを利用して発信する方法へと選択肢が大幅に広がったのです。
また、商品の購入ルートも以下の通り多様化しています。
- 自宅PCを使って価格比較サイトで金額を比べて、ネットで商品を購入する
- 好きなYouTuberがすすめる機種を家電量販店で購入する
- SNSで流れてきた情報をもとに、公式サイトで購入する
1のケースは、安さに重きをおいており、かつリアル店舗に出向くのではなく、手軽に好きな時に買い物できるネットショッピングを重視していると推測できます。
2のケースはといえば、YouTube動画を見ることで購買意欲を掻き立てられるものの、実際に商品を手に取って購入したいという意向が見受けられるでしょう。
3のケースは、SNSなどで新しい情報を仕入れる傾向が強いが、正規のルートで間違いのない正規品を購入したいと考えています。
このように、何から情報を得ているのか、商品購入のきっかけとなるタイミングや購入場所によっても多様化しており、その人にあったマーケティング手法が必要となるわけです。
デジタルマーケティングを利用するメリット
デジタルマーケティングを利用すると、2つのメリットを得ることができます。
1つ目は「ユーザーの幅を広げられること」です。
公式サイトに来訪するネットユーザーは、商品やサービスに興味がある人に限定されがちです。しかし、デジタルマーケティングを利用すれば、SNSやブログ、YouTubeなどさまざまなメディアを介して、見込み客を多く作り出すことができます。
また、さまざまなメディアを利用することで年齢層の幅を広げることも可能でしょう。
2つ目は「データ収集ができること」です。
マーケティングには、ユーザーの行動や閲覧数などさまざまな情報を集めることが欠かせません。これらを分析することで、ニーズを認識し、より興味を持ってもらうための情報提供が可能となります。
アナリティクスデータを確認すれば以下のような情報も入手できるでしょう。
- Webサイトの閲覧数
- 訪問者の閲覧したページ数
- 使用デバイスの種類
- 流入元(どこからこのページにたどり着いたのか?)
また、カタログなどを掲載していた場合、何人の人がそのカタログを見たのかが分かります。フォームを使ってのダウンロードサービスを提供しておけば、ダウンロードした人のメールアドレスなど連絡先が得られるため、その後のアプローチにもつながります。
デジタルマーケティング戦略のポイント
では、デジタルマーケティングを進めるにあたっての準備や注意点についてご紹介しましょう。
デジタルマーケティングを進めるにあたっての4つの準備事項
デジタルマーケティングを進めていくためには、以下の4つの準備事項が欠かせません。
- ゴールを明確化する
- STP分析
- カスタマージャーニーマップの作成
- KPI設定
1つ目は、デジタルマーケティングを行うゴール、つまりどのような成果を得たいのかを明確にすることです。「新規問合せの2割増加」といった具体的な数値目標を立てることが大切です。
その際には、デジタルマーケティングがどのような役割を果たすのかを定義づけて考えるようにしましょう。
2つ目は、STP分析です。STPとは、市場細分化(セグメンテーション)、市場決定(ターゲティング)、自社の立ち位置(ポジショニング)の頭文字をとったものです。
まずは、採算性が高いと考えられる市場を決定しましょう。そして、市場における自社の顧客の特性やライフスタイル、想定人数を分類し、自社が他社に比べて優位に立てる訴求ポイントを明確にするのです。
3つ目は、カスタマージャーニーマップの作成です。顧客が、商品やサービスを知り、実際購入するまでに取る行動や心理状態を考える作業です。
まずは、カスタマージャーニーマップを複数用意し、どのように購入というゴールに導くかを想定。その上で、どのようなチャネルを使用して顧客にアプローチするかを設計していく作業です。
4つ目は、KPI設定です。Key Performance Indicator(キー・パフォーマンス・インディケーター)の略であり、日本語では重要業績評価指標という意味です。
意味合いとしては、カスタマージャーニーマップから行った施策が、最終的な目的を手に入れるために定めた中間目標を達成しているかどうかを判断する指標を決めることです。
目的を達成できているかを数値で判断できるようにすることで、うまくいったのか改善すべきなのかがはっきりします。
いわゆるPDCAサイクルを回すことで、着実に求める成果へと近づいていけるのです。
デジタルマーケティング導入時の注意点
デジタルマーケティング導入時には、現状保有している「Webサイト」や「ECサイト」の運用が適切かどうかの見直しを行ってください。
まずは、基軸となっている部分から問題点を洗い出すことが先決です。その上で、先に挙げた戦略の4つの準備事項を行いましょう。
また、戦略策定を行った後に、以下の3つに着目しデータ分析を行い、具体的に戦略に落とし込んでいくことが大切です。
- 時間軸
- ターゲット
- ユーザーの行動パターン
時間軸とは、季節や曜日、時間帯のことを指します。たとえば、ゴールデンウイークやお盆、年末年始といった休暇がどのように問い合わせや売上が影響を与えているのかを検証しましょう。
ターゲットとは、いってみればペルソナです。性別、年代、働き方(会社員、自営、アルバイト、無職など)、結婚の有無、子どもの有無、趣味や思考など細かく顧客層を分析しましょう。
ユーザーの行動パターンとは、Webサイト上のコンテンツへのアクセス数や、ページ推移、直帰率を調べ、戦略に反映させることです。
デジタルマーケティングに役立つツール・システム
上述した通り、デジタルマーケティングは様々な数値やユーザー行動を、データや数値として記録することが重要です。
それと同時にデジタルツールを導入することで、データを蓄積するだけでなく、その分析やユーザーとコミュニケーションを取るべきタイミングなどまで自動で行ってくれます。
デジタル化によってマーケティング方法が変わっただけでなく、効率化やコスト削減もしやすくなりました。
以下のデジタルマーケティングに関わる工程の中でツールが活用できるものを一例ですが紹介していきます。
MA(マーケティングオートメーション)
MA(マーケティングオートメーション)とはその名の通り、マーケティング活動の自動化を指します。
主には見込み顧客から、取引顧客へと育成していくリードナーチャリングに長けています。
個人情報を取得している見込み顧客の行動(サイトの閲覧履歴・メールの開封状況等)を記録し、商談や提案へと進めそうかというスコアリングから、見込み顧客のスコアにあわせてさらに興味を高めるための情報発信やコミュニケーションなども自動化可能です。
CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)
CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)とは、「顧客関係の管理」や「顧客管理」という意味です。
CRMツールを導入することで、顧客の基本情報や対応履歴を共有しやすくなる点はもちろん、管理された顧客データを解析することで適切なコミュニケーションを行えるようになります。
ツールによって顧客を解析することで、購入タイミングなどの傾向の把握や、興味のありそうな情報の発信などが可能です。
また顧客全体の情報をまとめることで、問い合わせの多い内容を整理できたり、セグメントを分けてメール配信やセミナーの案内などが行えます。
顧客の価値観や商品選定基準などが多様化している現代では、顧客管理の重要性が増しているため、ツールを導入し着実に蓄積することで商機を逃すリスクを回避できます。
SFA(セールスフォースオートメーション)
SFA(セールスフォースオートメーション)とは直訳すると営業活動の自動化という意味。SFAツールは営業活動を支援してくれるツールになります。
営業スタッフが行動履歴などのデータを蓄積することで、次に取るべきアクションを提示してくれたり、見積書やレポートの作成なども可能です。
営業全体の活動履歴の記録と支援、売上予測などもできるため、営業活動の効率化やリスク回避といった効果が期待できます。
また属人化したスキルに頼らない営業活動ができるため、営業チーム全体の力の底上げもできます。
SNS管理ツール
デジタルマーケティングでは欠かせない存在となっているSNS。Twitter、Instagram、Facebookなど様々なサービスをまたがってアカウント管理をすることもあるでしょう。
SNS管理ツールを利用することでアカウントを一括管理することが可能になり、予約投稿、投稿や広告配信のユーザーインプレッションの分析など便利な機能も備わっています。
1つのアカウントを管理するだけでも手間がかかってしまいますが、SNS管理ツールを活用することで効率的・効果的にSNSマーケティングを行えます。
デジタルマーケティングの方法まとめ
では、実際にデジタルマーケティングで活用されるマーケティング手法や広告を確認していきましょう。
自社の強みとターゲットにあった手法を選ぶことが重要ですが、数値やデータを確認・管理できるかという点も実施する際には意識しましょう。
リスティング広告
検索連動型広告と呼ばれ、ユーザーがGoogleやYahooなどの検索エンジンで検索したキーワードに応じて表示されるのが特徴です。検索結果一覧の上部や下部に、言葉の通りテキストでリスト型で表示されます。
検索キーワードに応じて表示されることから、すでに検索をしている購買意欲が高いユーザーにリーチできるメリットがあります。また、入札額と広告の質によっては即日の上位表示も可能なため、即効性があるのも強みでしょう。
客単価が高く、粗利が高い不動産商材や、客単価は低いがリピート率が望めるサプリメント、商品の優位性が他の競合商品より高いもの、コンプレックス系商材である育毛剤や、期間限定でニーズが高いお中元、お歳暮といったものに向いています。
SNS広告&SNSマーケティング
FacebookやInstagram、Twitter、LINEなどのプラットフォームに出稿する広告です。
ユーザーが登録しているプロフィール情報を元に、ターゲティングを定めて的確に広告を配信できるのがメリット。ユーザーにも比較的受け入れられやすく、認知されていない潜在層やニーズが明確でないユーザーにも広く広告を配信できるので、新規顧客開拓におすすめです。
広告として配信するだけではなく、自社アカウントを作成し、ユーザーとのコミュニケーションを図る、注目を集めるSNSマーケティングも有効でしょう。この場合は、結果が出るのに時間こそかかりますが、広告費が不要で商品のイメージ付けにも効果的です。
そこでできるだけ、その分野での第一人者としてふるまう一方で人間味を持たせること、売り込み色を避けながら、ターゲットのニーズを見たすことを意識しましょう。定期的に更新を行うのがポイントです。
ディスプレイ広告
Webサイトやアプリの広告枠に出す広告です。主に、「GDN(Googleアドネットワーク)」や「YDN(Yahoo! ディスプレイアドネットワーク)」などのアドネットワークが活用されます。
リスティング広告とは異なり、テキストのみではなくビジュアルで興味をひかせることができる運用型広告です。
「クリック課金(CPC)」によって費用を支払う方法が多く、広告が表示されるだけでは費用は発生せず、クリックしてはじめて費用が発生します。よって、リスティング広告よりもリーズナブルなのがメリットでしょう。
既存顧客や自社サイトなどを訪問している人をターゲットとする「リターゲティング(リマーケティング)」という方法もあり、高い成約率が期待できるでしょう。
純広告
「Yahoo! JAPAN」のトップページなど特定のサイトやアプリの広告枠を購入し出稿する広告のことです。
運用型広告と異なり、一定期間必ず広告が掲載されるのが強みです。クリック数に応じて発生するのではなく、掲載自体に費用が発生するという意味では、割高になる可能性もあります。
オウンドメディアマーケティング
オウンドメディアは自社で保有するWebメディアやブログで記事などのコンテンツを発信する手法です。
一旦、オウンドメディアを立ち上げれば、広告費が不要であるのもメリットでしょう。ただし、継続して質の良いコンテンツを配信するためには、記事作成をする人員を確保する必要があります。
それができれば、掲載した記事などはオンライン上に残っていくため、SEO対策をして上位に表示されることで、安定したアクセスが見込めるでしょう。
ただし、Googleの検索アルゴリズムのアップデートに対応することや、キーワード設定を的確に行う必要があることから、ノウハウがない場合は外注するのも1つの方法です。
SEO(検索エンジン最適化)
SEO(検索エンジン最適化)は、GoogleとYahoo!などの検索エンジンを利用し、キーワードに対して上位表示させるための施策です。
自社の顧客層がどのようなキーワードで検索を行っているかを把握し、キーワード戦略を詰めることが欠かせません。簡単に言えば、顧客が欲している情報を常に配信することで顧客を惹きつけ続ける戦略です。
顧客が検索をした際に、上位に表示されればされるほど、信頼できる会社だと認識してもらうことができるのがメリットでしょう。
競合ページのリサーチや分析、調査などを自社で行うには、それなりの時間と労力、そして知識が欠かせません。そこで、コンサルティング会社に入ってもらう方法もよく取られています。
コンテンツSEO
コンテンツSEOは、良質なコンテンツを継続して配信することで、自然検索から集客を増加させるSEO手法です。ユーザーが知りたいことや欲しい情報に正確に応えられるコンテンツを使って、検索上位の表示を狙うのが特徴です。
潜在顧客にアプローチできること、メルマガやSNS、営業用資料に二次利用できるはもちろん、長期的に高いコストパフォーマンスが実現できるのがメリットです。
コンテンツにはオリジナリティを持たせることが大切です。また、掲載後も定期的に記事を見直し、情報の新しさと正確性を保つことが欠かせません。
Eメールマーケティング
メールを利用して、見込み客及び既存顧客にアプローチする方法で、コストがかからず、導入しやすいのがメリットといえます。
MAツール(マーケティングオートメーション)を利用し、顧客ごとにメール内容を出し分けるのがポイントでしょう。
動画マーケティング
動画マーケティングは、YouTubeやInstagramなどを利用する方法と広告枠に動画広告を流してユーザーに訴求する広告手法。YouTubeなどは情報量が限られないのが強みでしょう。
ただし、単に長く情報量が多ければいいわけではありません。忙しい現代人には、ストーリー仕立てで入り込みやすく、かつ説得力がある内容にすることと、動画の尺を短くすることがポイントです。
長い動画をあげるよりも、分かりやすい内容をコンスタントにアップし続けることが大切でしょう。
デジタルマーケティングの成功事例
では、最後にデジタルマーケティングを実際に導入した企業の成功事例を見ていきましょう。
送客効果の把握に着目した「日産自動車」
まず1つ目の事例は、日産自動車です。顧客の行動を把握することに着目し、リアル来客分析システムを導入しました。
具体的には、ショッピングモールなどに簡易店舗を設け、そこから実店舗へ誘導する送客効果を把握することで、販売実績や送客率の可視化に成功しました。
大手通信会社と共同開発したオリジナルのツールを使うことで、これまで把握できていなかった送客率に着目。Wi-Fiを使って、どこの販売店をどのタイミングで訪れたかの動向が把握できるようになり、簡易店舗のプロモーション評価及び改善に役立ったそうです。
業務改善および顧客満足度の向上につなげた良い例です。
広告費用対効果を飛躍的に上げた株式会社ダブルエー
2つ目の事例は、レディースシューズの製造販売を行っている株式会社ダブルエーです。
Google Analyticsを利用することで、チャネル別の売り上げの特徴を把握し、SNSのFacebookの広告を活用しました。
現状の顧客の流入ルートを分析した上で、前もってFacebook上でカタログのように商品を閲覧し、購買意欲を高めさせたうえでECサイトに流入させる仕組みを確立。これにより、離脱率が減少し、売り上げアップを実現させたそうです。
セグメントごとに広告配信することで、広告費用対効果は驚異の750%を実現しています。
広告費の有効活用を行った阪急阪神不動産
3つ目の事例は、分譲マンションなどを取り扱う阪急阪神不動産です。販売手法として利用しているチャネルの評価に取り組んだことで広告費の有効活用に成功しました。
まずは、商談などによるオフラインの情報とウェブサイトでの行動履歴といったオンライン情報をつなげて、データ分析することで、一定の傾向がある点を発見。
そこで、契約数が多い地域に出す広告をワンランク上げて出稿することや、広告の成果が悪い地域の予算を成果が良い地域に振り分けるなど、広告の打ち出し方と予算分けを行ったそうです。それによって、より効果的に広告費を使うことに成功したという例です。
インターネットを利用した営業プロモーションを成功させた住友ゴム工業
4つ目の事例は、タイヤ・スポーツ用品などを製造そしている住友ゴム工業です。住宅用制震部材の開発という新事業参入をきっかけに、インターネットを利用した営業プロモーションに着目しました。
Googleリスティング広告を導入した結果、自社の公式ホームページに潜在顧客を誘導することに成功。アクセス数は従来の30~40%もアップ。
現在は流入してきた検索キーワードを確認し、顧客ニーズを把握。次のマーケティングに生かすというステップに進んでいます。
人材確保を成功させたソフトバンク
5つ目の事例は、通信事業をソフトバンクグループです。事業拡大を行うにあたり、優秀な即戦力となる人材確保が求められたことで、デジタルマーケティングを導入。
ヤフージャパンのディスプレイ広告を活用し、新卒採用で6~7倍、中途採用では26~27倍の閲覧回数にすることに成功。また、ユーザーの行動分析を行うことで、今後の広告戦略に取り入れることもできているようです。
有料会員制度を成功させたポニーキャニオン
6つ目の事例は、映像・音楽ソフトメーカーであるポニーキャニオンです。サービス強化を狙って、有料会員化やユーザーの一元管理を行う必要性が浮上。アニメ専門通販サイト「きゃにめ」とポニーキャニオンのオンラインショッピングサイトを統合するシステムリプレイスに着手しました。
これにより、ファンとサービスの関係性を良好にすることに成功し、コアなファン層の増加が期待できるように。同時に、有料会員制度の申し込みも順調に増えており、今後もユーザー行動の分析を行うなど、システム改善に生かしていくようです。
まとめ
自社商品やサービスの認知度を向上させたい!売上につなげたいといった希望こそあるものの、現状の施策を把握しきれていないまま、やみくもに広告などを打っている企業も少なくありません。
デジタルマーケティングは、スマホ時代のマーケティング手法としてデジタルだけでなくリアルなオフライン情報も取り込んだ上で、より効果的に多くの顧客にアプローチできる手法です。
商品やサービス購入に求めるものが変わってきているこの時代だからこそ、一人一人にあったアプローチを可能とするデジタルマーケティングの導入は必須ともいえるでしょう。
自社の販売促進にデジタルマーケティングを取り入れたい!という方、何からはじめたらいいのかアドバイスが欲しいという方はお気軽にご相談ください。
Zenkenではクライアントのマーケティング活動を支援しており、バリュープロポジションを軸としたクライアントの強みに適したマーケティング戦略をご提案しています。
Web集客においては業界を問わず7,000件以上の支援実績がございます。独自の強みを打ち出すことで差別化やブランディングが可能になりデジタルマーケティングがより効果的なものになります。