ブランディングとは?5分で分かる戦略策定方法や成功・失敗事例を解説
最終更新日:2024年03月21日
「ブランド力を向上させたい」「競合他社との差別化を図りたい」など、目的によって策定すべきブランディング戦略は異なります。そのため、ブランディング戦略を立てているものの、思うような成果が出ていない企業もあります。
そこでこの記事では、ブランディング戦略の基礎知識や成功事例についてまとめました。
また、これからブランディングの方針を策定される方やリブランディングを検討されている方に向けて、ブランディングに必要な要素をまとめたガイドブック資料も準備しております。ぜひダウンロードいただき、ご活用ください。
ブランディング戦略の基礎知識と戦略の立て方
ブランディング戦略の事例として成功事例だけでなく失敗事例にも学べることがたくさんあります。
ブランディングの成功事例や失敗事例を具体的に見ていく前に、まずはブランディング戦略を考える上で欠かせない基礎知識について説明しておきましょう。
「ブランド」と「ブランディング」に違いはある?
ブランドとブランディングの違いを認識しておく必要があるため、2つの違いについて解説していきます。
ブランドとは
ブランドを簡潔にまとめると、企業や商品に対するイメージそのものを指します。
例えばバッグで考えるとエルメスは、下記の2点をイメージする方が多いと思います。
- 高級品
- 高品質なバッグ
エルメスと聞くだけで高級で品質のよいバッグを思い起こす方も多いはずです。これは、すでにブランドが確立されていることを意味します。
エルメス以外でもバックでブランドと聞けばいくつかのブランドが想起されますが、ブランドとはなにも高級品だけのものではありません。
たとえばマクドナルドと聞いて、「安い、早い、うまい」というイメージを持つ人が極めて多いとします。この場合も、価格やサービス提供スタイル、味がそろったマクドナルドというブランドが確立している、と言えます。
企業やサービスがもつ、ニーズを捉えた特徴を連想させることに成功すれば、ブランディングの勝利です。
ただし、ブランドは消費者などの第三者が抱くイメージであり、売る側がコントロールできるものではありません。
ブランドという概念は、消費者一人ひとりの「頭の中」に植え付けられるものです。
ブランドは変動する
ブランドは決して固定されるものではありません。先ほどのマクドナルドと聞いて、安さよりも「斬新なキャンペーンを提供する企業」のイメージが強い方もいます。
利用する顧客が異なれば頻度や使い方も変わってきます。利用シーンが異なれば抱いているイメージも変わってくるのです。
またブランドとしてのイメージをもつのは顧客だけではありません。関連している企業側からなのか、利用する顧客側からなのかによってもイメージというのは大きく変わります。
したがってターゲットの頭の中にあるブランドの変化を着実に捉えながら、さまざまな角度からブランドを強化するブランディング施策が必要になります。
ブランディングとは
ブランディングとは、イメージを植え付ける活動です。たとえば「高級で高品質なバッグ」というイメージをもってもらうためには、経年劣化の少なさや使い込んでから味が出るというようなイメージを植え付ける必要があります。
長年使っても劣化しない高品質な商品を開発できれば、高級ブランドバッグのように使用している期間中、そのブランド力は維持されますし、ブランド力も向上します。
ただし企業や商品に対して多くの人がもつイメージである「ブランド」そのものは、外部から完全にコントロールできるものではないということを忘れてはなりません。
外的要因、たとえば著名人が絶賛したとか、SNSでの口コミ評価によって拡散されたなど、意図しないところで自然発生的にブランドイメージが作られることも珍しくありません。
ブランディング戦略の立て方
ブランド戦略を立てるためには、まずいくつか前提条件として決めなければいけないことがあります。どのようなジャンルなのか、製品ブランドなのか、会社なのかによっても多少違いはありますが、大体の流れは同じです。
- ブランドターゲティング:だれに向けたブランドなのかを定義する
- ブランドポジショニング:どのような立ち位置のブランドにするかを明確にする
- ブランドアイデンティティ:どのようなブランドでありたいかを具体的に示す
- ブランドイメージ:ブランドの印象を決めるクリエイティブをつくる
- ブランドPR:どのようにしてブランドを広めるかを決める
- ブランド価値の醸成:ブランド価値を高めるブランディング施策を選ぶ
ブランド戦略は上記のような地固めをしながら立案して進めないと、ブランディングは成功しません。それぞれもう少しくわしく見ていきましょう。
1.ブランドターゲティング:だれに向けたブランドなのかを定義する
ネット社会でますます進んでいるのが、パーソナライズです。マス広告に反応する消費者は減り、自分事として捉えてもらうためのパーソナライズは広告宣伝においても重要な要素。
自社ブランドを受け入れてくれ、支持してもらいたい消費者や顧客がだれなのかを決め、そのターゲットに向けてブランディングを考えます。
エコに関心のある主婦なのか、リタイア組の富裕層なのか。ターゲットによって価値を感じるものもニーズも異なるため、ターゲティングがぶれてしまうと、ブランド戦略全体がぼやけたものになってしまいます。
ターゲットが定まったら、どうすれば自社ブランドを選んでもらえるかを考え、ブランド設計に落とし込んでいきます。
2.ブランドポジショニング:どのような立ち位置のブランドにするかを明確にする
キャククルでよく取り上げているポジショニングは、自社のブランドが市場のどのポジションで勝負をするかを決める作業です。
競合他社や先行ブランドと差別化ができる立ち位置、独自性、強み、優位性といった要素を洗い出し、消費者や顧客に選んでもらえるように差別化を図ります。
価格なのか、品質やデザインなのか、機能性なのか、自社が提供する価値でターゲットに価値と感じてもらえるものはなにかを明確にします。
3.ブランドアイデンティティ:どのようなブランドでありたいかを具体的に示す
すでにある製品やサービスの場合、後出しでのブランドアイデンティティを決めるのは難しいかもしれませんが、ターゲットに持ってもらいたいイメージや、ブランドがなにを打ち出そうとしているのか、どのような価値を提供したいのかといった、ブランドの根幹をなすものが、ブランドアイデンティティです。
このブランドアイデンティティは、製品やサービス単体で決めるのではなく、企業としての取組みや経営方針、企業文化や企業理念などとシンクロしていなければなりません。
4.ブランドイメージ:ブランドの印象を決めるクリエイティブをつくる
ブランドロゴや製品パッケージ、キャッチコピー、アイコン、キャラクターなど、ブランドターゲットの頭の中にイメージを受け付けるためのクリエイティブをつくります。
テレビCMやポスター、交通広告、雑誌広告、看板や販促のPOPなどさまざまなクリエイティブに統一感を持たせることで、ブランドイメージに不一致が生じないようにましょう。
ブランドイメージが伝わらない、ターゲットの支持を集めるブランドイメージがつくりだせないと、ブランドの認知が広まらずターゲットにも届きません。
5.ブランドPR:どのようにしてブランドを広めるかを決める
ターゲットにブランドを知ったもらうために、テレビCMを打つのか、雑誌広告を出すのか、看板で宣伝するのか、ブランドの認知を広めるための方法を選びます。
製品やサービスによっては、イベントプロモーションが効果的な場合もありますし、BtoBの展示会に出展するのがベストかもしれません。
TwitterやYouTube、TikTokなどのSNSに広告を出すのか、「なかのひと」としてブログや自社ホームページでコンテンツを展開するのか、さまざまな方法があります。
このときに重要なのが、ターゲットに刺さる手法はどれかという判断材料に基づいて決めること。思い込みでPR方法を決めるのではなく、しっかりリサーチして決めるかマーケティング専門会社に依頼するようにしましょう。
6.ブランド価値の醸成:中長期的なブランディング施策を行う
ブランディング戦略には短期的な施策と、中長期的な施策の両方が必要です。大量に広告を投下して終わり、ではありません。
そのブランドが多くのターゲットの目に届いてからあとも、顧客にそのブランドを選び続けてもらい、ファンになってもらう必要があります。
顧客からロイヤルカスタマーへと育てることによって、顧客が自発的にSNSやブログで広めてくれるようになり、さらにブランド力が向上します。
ブランディングでは特定ジャンルの「No.1」を目指す
ブランディング戦略を仕掛ける際には、下記の点が重要です。
- 顧客のニーズを捉えていること
- 特定ジャンルの1位であること
顧客のニーズを捉えて役に立つ、便利と喜んでもらえると、イメージとして印象に残りやすくなります。また特定の条件で比較した際に1位と2位では印象の残り方が大きく異なり、ブランディングするなら1位を目指すべきです。
ブランディングを成功させるためには、ニッチでコアなジャンルでもいいので、唯一無二の存在となることが重要です。
東洋経済オンラインでも下記のようにブランドについて解説しています。
”例えば、日本茶の生産量日本一の県が静岡県であることは知られていますが、2位はどこかご存じでしょうか。実は鹿児島県なのです。静岡県のお茶の生産量が日本全体の37.5%で、鹿児島県は32.4%と差があまりないにもかかわらず、です。2位が鹿児島県と答えられる人は少ないのではないでしょうか。”
(引用・抜粋元「東洋経済オンライン 「1位を目指さない企業」が先細りする根本原因」https://toyokeizai.net/articles/-/362905?page=2)
印象強くイメージをもってもらうためには、「もっとも優れている」という状況が大きく関係します。
従業員に対して行なうインナーブランディングも重要
ブランディングは、従業員の考え方や対応などが重要なポイントとなるケースがあります。
一貫して笑顔で対応するスタッフ、全製品を通して統一されたデザインを開発する際には従業員がブランディングに対して強い意識をもっていなければ実現できません。
従業員などの関係者に対して行なうブランディングをインナーブランディングと言い、下記のような準備をして進めていく必要があります。
- ブランディングのリーダーを設置
- 従業員に対してブランディングの教育を実施
- 具体的な指針やブランド意識したプランの計画
認知度も売上も両立するブランディングメディアをはじめませんか?
ブランディングメディアとは、キャククルを運営するZenkenが制作する、ブランド認知の向上と売上につながりやすい親和性のあるリード(見込み顧客)が集客ができるオウンドメディアです。
通常、ブランディングをする場合は何千万単位の制作費や広告費、そして時間を掛ける必要があります。しかしブランディングに失敗してしまえば、効果が出ず莫大な費用を失うだけでなく、間違った印象がついてしまう可能性も。
ブランディングメディアとは、親和性の高いユーザーに絞った認知度の向上を行い、ニーズが顕在化した際の第一想起されるブランドとして広めていきます。
自社のブランドを確立し
売上アップも叶える
ブランディングメディアとは?
また、購買意欲や利用意欲のあるユーザーにも同時にアプローチができます。その顕在的なユーザーにはなぜそのブランドや企業を使うべきかを解説し、さらに成約や購入につながるよう温度感を上げた集客が可能です。
ブランディングメディアを導入した結果、
- 1ケタ分受注単価が増える売上を獲得できた
- 求人広告に依存することなく、自社サイトから今までの10倍採用応募が来るようになった
というようなブランディング効果も発揮できております。下記で詳しく紹介していますので、ぜひ一度ご確認ください。
ブランディング戦略の成功事例
プラントとブランディングの違いについて認識できたでしょうか。それでは具体的な事例としてさまざまなマーケティングメディアや専門家が取り上げているブランディング戦略の成功事例をご紹介します。
アマゾン(Amazon)
画像引用元:アマゾン公式サイト(https://www.amazon.co.jp/)
ネット通販の代名詞ともいえるAmazon。ユーザーがどのように通販を利用しているかを徹底的に観察し、ショッピングカートに反映させています。利用者の立場に立って考えるブランディングを進めるのであれば必ず参考にしておきたい企業です。
学ぶべきポイント
- ユーザーの行動を観察
- 観察して得た情報をショッピングカートのデザインに反映
- 顧客だったらどうするかを中心に考える
スターバックス(starbucks)
画像引用元:スターバックス公式サイト(https://www.starbucks.com/)
カフェとしてだけではなく、多くの人に利用されるコミュニティの場所として価値を高めることを重視。当初ロゴに入っていた「Coffee」の文字を消し、広告も打たずに来店してくれた顧客に対しての満足度を高めることでブランディングを行ないました。
学ぶべきポイント
- 顧客にとって居心地のよい場所を目指す
- 椅子やwi-fi、コンセントなど設備を充実
- スタッフの笑顔も忘れずしっかり教育
湖池屋
画像引用元:湖池屋公式サイト(https://koikeya.co.jp/)
2016年に経営体制が新しくなったことをきっかけに、高品質な商品も販売する企業としてのリブランディングを実施。
学ぶべきポイント
- プレミアムなポテトチップスを販売
- 従業員のスローガンをイケイケGOGOと設定しチャレンジ精神を後押し
- 社章や名刺、封筒などあらゆるアイテムのデザインを一新
ハーレーダビッドソン
画像引用元:ハーレーダビッドソン公式サイト(https://www.harley-davidson.com/jp/ja/index.html)
現在でこそ普段バイクに触れない方でも名前は聞いたことのあるバイクメーカーですが、日本に進出した際には苦労を重ねてきました。正規販売店を改革し、従業員を通してブランディングの改革を行なったのです。合わせて「ハーレーオーナーズグループ」という、ハーレーが好きなお客同士がつながる場を用意しました。
学ぶべきポイント
- ディーラーのガイドブックを制作
- 全ての店舗の従業員が写真入りで掲載
- 従業員の誕生日や記念日に本社がお祝い
- オーナーズグループで横の繋がりが広がる
- SNSがない時代に顧客による拡散を実現
マツダ
画像引用元:マツダ公式サイト(https://www.mazda.co.jp/)
マツダは売り上げを伸ばそうと価格を下げたことにより、他の自動車メーカーよりもブランド価値が下がってしまいました。起死回生のためオンリーワンの自動車メーカーを目指してブランディングを図りました。
学ぶべきポイント
- 社長がリブランドのプロジェクト責任者となる
- マーケティングやデザインなど異なる部門が協力して開発
- 海外へ日本の車としてアピール
- 日本カー・オブ・ザ・イヤーやJapan Branding Awardsを受賞
レッドブル(Red Bull)
画像引用元:レッドブル公式サイト(https://www.redbull.com/jp-ja/)
RedBullは商品ジャンルで考えると栄養ドリンクに近い清涼飲料水ですが、栄養成分を売りにはしていません。一般的な栄養ドリンクよりも高い価格でありながらも、多く売れている商品です。
学ぶべきポイント
- アスリートを応援するユーザーをターゲットの中心に
- スポーツのスポンサーであることを印象づける
- スポーツイベントも開催
- 翼をさずける、というCMイメージも定着
スノーピーク
画像引用元:スノーピーク公式サイト(https://www.snowpeak.co.jp/)
アウトドア、特にキャンプが好きな人にとっては有名メーカーであるスノーピーク。完全に国内生産で高品質というブランドイメージを確立しています。製品開発やWebサイトなどのデザインを外注せず全て社内で進めて、統一感を実現しているのもスノーピークのブランディング戦略の大きなポイント。
学ぶべきポイント
- キャンプアイテムで最大ともいえる人気メーカー
- グッズをスノーピークで統一している人も珍しくない
- 2019年のJapan Branding Awardsを受賞
Zappos(ザッポス)
画像引用元:Zappos公式サイト(https://www.zappos.com/)
靴のネット通販で海外では顧客の対応が非常に良いと評判が高い企業。日本では通販と言うとアマゾンが最大手という印象をもつ方が多いと思いますが、そのAmazonがほしがり買収したほどなのです。
学ぶべきポイント
- 送料が無料
- 返品を無料で対応してくれる
- 基本的には翌日配送
- 顧客の足のサイズを調べ、上下の大きさで複数配送し試着
- 24時間休むことなく顧客に対応
釜浅商店
画像引用元:釜浅商店公式サイト(http://www.kama-asa.co.jp/)
創業自体は1908年と古くからある店舗ですが、4代目の社長が行なったブランディング戦略により海外でも注目を集めています。元はBtoB卸売業者だったのですが、インターネットの普及により売上が厳しくなってきたことをきっかけにBtoCとして新たな戦略に舵をきった企業です。
学ぶべきポイント
- コンセプトが「良理道具」とわかりやすく伝わりやすい
- 創業110年目でパリに店舗を構える
- セールや宣伝をせずにパリの店は一年で拡大
- 店舗で販売するスタッフの所作も含めてブランディング
特定非営利活動法人TABLE FOR TWO
画像引用元:TABLE FOR TWO公式サイト(https://jp.tablefor2.org/)
企業だけではなく非営利活動法人のブランディングとして参考になる団体。飢えで悩む発展途上国と先進国で問題になる食料の廃棄をつなげて活動。賛同してくれる企業と協力し、食料支援の活動を成功させています。
小暮代表は経済活動の中での持続可能な社会貢献、SDGs達成に向けた取り組みを続けています。チャリティのブランディングと捉えることもできます。
学ぶべきポイント
- 累計で450万食分の給食を届けることに成功
- 賛同企業と協力してプロジェクトを進める
- 個人及び法人のパートナーシップ制度を用意
- 食堂の利用が支援につながるシステムを設計
- 支援する企業同士の連携もサポート
ブランディング戦略の失敗事例
ブランディング戦略に失敗するありがちな事例として、品質のみにこだわってしまうという点があげられます。日本の企業は品質をこだわる傾向にありますが、多くの企業が高い品質で製造ができる時代となり、大きな差をつけることが難しくなってきています。
下記の点を意識せずにブランディング戦略を進めようとすると失敗に陥りがちです。
- ブランディングの本質を理解する
- 販売力や技術力だけではなくニーズを捉える
- 前提としてマーケティング調査は欠かせない
それでは早速、ブランディング戦略が失敗してしまった事例もご紹介していきましょう。
大塚家具
画像引用元:大塚家具公式サイト(https://www.idc-otsuka.jp/)
大塚家具と言うとお家騒動を思い浮かべる方も多いでしょう。家庭内で利用する商品を販売する大塚家具にとってお家騒動はマイナスイメージとなりますが、赤字となった理由は他の要因が大きいと考えられます。
学ぶべきポイント
- 高級路線から急に価格帯を変更してしまった
- 過去に高級路線でついていた顧客が離れてしまう
- 短期的な利益のみではなく長期的なブランド戦略を考えなければいけない
ファーストリテイリング「SKIP」
ユニクロを運営するファーストリテイリングが食品事業として、エフアールフーズという子会社を立ち上げてネットでの野菜販売を展開。しかし利益を出せず一年半後には撤退することとなりました。サイトでは野菜しか購入できず選択できないという点が野菜を求めている主婦のニーズを捉えていなかった点や、苦労して野菜を開発してきた農作物に勝てなかった点が敗因といえます。
学ぶべきポイント
- 新規参入する業界の顧客ニーズを把握しなければいけない
- 業界が積み重ねてきたノウハウは必要である
※1)参照元:日経クロステック(https://xtech.nikkei.com/it/free/NNB/NEWS/20021003/2/)
Dr Pepper TEN
画像引用元:Dr Pepper公式サイト(https://www.drpepper.com/en/products/drpepper-ten)
アメリカで販売されているDr Pepperの関連商品として男性をターゲットとした飲料水として販売。カロリーが10キロというのが特徴ですが、プロモーションが失敗してしまった事例と言えます。
商品のFacebookページは女性がアクセスできない設定で、テレビのCMでも「女性向けではない」というキャッチフレーズを使用したことで差別的な内容と判断されてしまったのです。
学ぶべきポイント
- ターゲット外の顧客を否定するプロモーションは避けるべき
- 広告宣伝は差別的な内容がないかを確認しておく
ブランディング戦略に役立つ施策
ブランディングメディアを活用したメディア戦略
エルメスやグッチといった高級品のブランディングでも行っていることですが、インターネット上でのブランディングも非常に重要です。
通常は商品の購買を促したり、サービスの魅力を伝えて問い合わせにつなげたりする目的で広告を打ちますが、ブランド力を育成するためにWebメディアを活用する広告施策を取り入れることがあります。それが「ブランディングメディア」です。
ブランディングメディアはオウンドメディアの一種で、自社が独自に企業や商品などのブランド力をユーザーに植え付けるために運営するメディア。おもにブランド力の強化や認知度向上を目的として活用します。
ブランディングメディアのメリットは、企業や商品、サービスのファンを作りながら認知度を高め、ユーザーとの信頼関係を構築していける点です。
「〇〇〇であればこの会社」と第一想起してもらうきっかけをブランディングメディアが提供、さらにリードナーチャリング(顧客育成)につなげることができます。
ただし、ブランディングメディアにも欠点があります。それは購入や成約の即決を促すような広告ではない、という点です。ブランドイメージを作り、ファンを作り、信頼関係を築いた先に、購買へとつなげます。もちろん、うれしい例外はありますが。
短期的広告施策ではなく中長期的な広告施策ですが、最近ではBtoB向けのブランディング広告や人財採用への布石としてブランディングメディアを導入する企業が増えてきています。
Zenkenが提供しているブランディングメディアを導入した結果、
- これまでの売上が1ケタ分上回り、受注単価がアップしたのはメディアの成果と実感している
- 自社サイトから今までの10倍も採用応募が来るようになったため、求人サイトを頼らなくなった
といったお声もいただいております。
親和性の高いユーザーをターゲットに認知を広め、ニーズが顕在化した際に第一想起されるブランドとして頭の中にイメージを刷り込むためのツールとして役立ちます。
Zenkenのブランディングメディアに関する資料は、下記より無料でダウンロードできますので、ぜひ一度お目通しください。
【無料】ブランディングメディアの
資料をいますぐダウンロード!
ここでブランディングメディアの事例として、下記サイトを紹介させていただきます。
「防音室をつくりたい」と考えて検索しているユーザーに対し、専門家としてアドバイスを提供しているサイトです。このメディアで掲載企業の認知度を向上させ、「防音室のことはここに聞いてみよう」と思わせるようなメディア設計になっています。
プレゼンもブランディング戦略次第で成功する
社内で役員に対して、もしくは新しいサービスを取引先に売り込むためプレゼンを経験した人ならわかると思いますが、プレゼンもブランディングのツールのひとつです。
誰かに対して自分が考えた戦略や商品を提案して、「採用すればメリットがありますよ」と魅力を伝えるのがプレゼンですが、顧客という大人数ではなく一部の関係者に対してブランディングをしているといえます。
- 顧客にしかけるブランディング方法がわからない
- ブランディング戦略が思いつかない
というような悩みがある際には、まず社内でのプレゼンを通して問題点課題点を抽出し、ブランドコンセプトに矛盾や消費者の賛同が得にくいものがないかをチェックしてみましょう。
社内でブランディングできないものが、一般消費者や顧客に理解してもらえるはずがないからです。
ブランディング戦略立案に不可欠なフレームワーク
ブランディング戦略をかけていく際、方向性も含めてマーケティング会社に依頼するケースもあるでしょう。依頼するマーケティング会社によって、クライアントのサービスについてどこまで分析するかは異なります。
事前にフレームワークを活用してブランディングしたい商品、サービスを分析しておくのがおすすめです。
マーケティングを担当している方のなかには認識している方も多いでしょう。しかしブランディング戦略を進める上でマーケティング調査は絶対に欠かせないため、念の為基本的なフレームワークとして、下記4点を簡単にご紹介します。
- PEST分析
- 3C分析
- 4C分析
- SWOT分析
使い方としては
PEST分析で外部環境を整理し、次に3C分析で顧客、競合、自社それぞれの情報を整理。
その後4C分析を行い、考えた4P(製品、プロモーション、価格、販路)が同じように打ち手と顧客ニーズがずれていないか確認します。
また、SWOT分析を用いて今までの情報を自社にとっての強み弱み、そして脅威と機会に分類して整理を行うと、精度が増すことでしょう。
PEST分析
顧客からのニーズを踏まえて調整したら続いて4つのマクロ環境からの視点で、考えているブランディングに対して影響を与える要因はないかを分析します。
新型コロナウィルス(COVID-19)によりしばらくはソーシャルディスタンスが求められる世界情勢、新内閣発足により前例主義の印鑑が廃止されるといった政治的要因などが外的要因の代表。
予想しきれない部分もありますが、最近の出来事なども踏まえてブランディングの方向性が情勢とは逆行していないかを分析します。
PEST分析についての詳細はキャククル下記ページをご確認ください。
3C分析
提供したい自社サービスと切っても切り離せない顧客や競合も踏まえ、課題を把握するのが3C分析。市場内の競合が提供していない戦略を見出せる場合もあり、忘れてはいけない分析です。
3C分析についての詳細はキャククル下記ページをご確認ください。
4C分析
まずは顧客の視点を把握するのに必要な4C分析です。企業の経営戦略視点である4Pに対して市場のニーズを踏まえたのが4C。ふたつを照らし合わせて、顧客が望む点と企業が考えている点のずれをなくす作業となります。
4C分析についての詳細はキャククル下記ページをご確認ください。
SWOT分析
PEST分析では外部環境からの影響要因を分析しましたが、SWOT分析はプラスな点とマイナスな点を自社の特徴も含め戦略を具体的に内的要因を考えていく分析です。PEST分析をしっかり行なっておくのはもちろん、サービス内容の棚卸しをするなど自社の詳細な分析も必要となってきます。
SWOT分析を含むフレームワークについては、下記キャククルページでも紹介しています。まとめてご覧になりたいかたは、こちらからどうぞ。
Web戦略の立て方と
基本的なマーケティング
フレームワークも紹介
ブランディング戦略の成功事例と失敗事例からの学びまとめ
ブランディングを検討する際に大前提である利益アップにつなげることを忘れてはいけません。ブランディングで作りたいイメージに力を入れてしまうあまり広告費用などが高くなりすぎて、上がった売上以上にコストが大きくなってしまっては意味がないのです。
ブランディングに必要なのは製造技術やスキルではない
日本のメーカーは印象付けが得意ではないと言われることがあります。製造の技術や職人のスキルに依存するのではなく、ブランド化するためにはニーズを捉えている価値や意味を消費者に提供できることが重要です。
コロナの影響で大きく売り上げが下がっている会社やサービスもあるでしょう。情報で溢れている現代では改めてブランディング戦略を考え直していくことで、利益の増加につなげられます。
企業ブランディングと売上アップの「二兎」が追えるメディア戦略
オウンドメディアを社内で時間と労力をかけて制作しているものの、「いまひとつ成果が実感できない」「そもそもなにをやればいいかわからない」とお困りではありませんか?いまのオウンドメディアを運用し続けることもできますが、業界内で第一想起される企業を狙うなら、専門会社に委託してみるのもひとつの方法です。
- ブランドの認知拡大を図りたい
- オウンドメディアの費用対効果を上げたい
- オウンドメディアを売上につなげたい
ブランディングに特化した「ブランディングメディア」というWeb施策をZenkenでもご用意しています。従来のオウンドメディアでブランディングがうまくいっていないと感じているのであれば、資料をダウンロードして概要をご確認ください。
ブランディングに困ったらキャククルへご相談を
どのようにブランディングのマーケティング戦略をどのように進めて良いかわからないという場合は、キャククルまでご相談ください。
ブランディングメディアの制作だけでなく、貴社に適したWeb施策をご提案させていただきます。
お問い合わせやご相談は下記フォームよりおねがいします。