【3分で理解】指名買いされるマーケティング戦略のポイント
最終更新日:2024年03月23日
新商品を出した時は売上が良いけれど、固定客がつかないと悩んではいませんか。
安定して売れる・選ばれ続けるためには、自社商品の指名買いしてくれる顧客を増やす必要があります。
この記事では、自社商品が指名買いされるマーケティング戦略についてご紹介します。
※Zenkenが提案する「指名買いを増やすマーケティング戦略」についてはこちら(記事の後半へジャンプ)からでも詳しくご覧いただけます。
指名買いとは
指名買いとは、「消費者が自社の製品・サービスを購入する」と予め決めている状態のこと。
指名買いされる状態にまでなっていれば、商品に対しての信頼感が大きく、他社商品とも比較がされにくくなるためロングセラー商品を生み出せる可能性を秘めています。とはいえ、指名買いされるに至るのは一筋縄ではいきません。
他社競合と差別化を図り、ブランドを確立したからといっても、消費者が好んで使い続けてくれるとは限りません。
指名買いを増やすには、「ユーザーにとってのメリットを商品に落とし込む」必要があるのです。
ブランドや商品の価値が、ユーザーニーズに応えているもの・ライフスタイルにあっているものであれば、「自身が求めていた商品はこれだ」と強く印象に残すことができます。
ブランドを確立するマーケティングができているか
指名買いは「〇〇といえば△△」という意識が、ユーザーの中に定着している状態です。この段階にあるユーザーは、自身のニーズと商品の価値が強く合致しています。
この「ユーザーが求めている商品価値」をしっかりとつかみ、ブラッシュアップをしても本質的価値を変えなければ、長く買い続けてくれる・利用し続けてくれる状態をつくれるでしょう。
そしてユーザーに商品の価値を伝えるために必要なのがブランディングです。
ブランディングにより商品の強みや価値をユーザーに認知してもらうことで、比較検討の土俵に乗ることができ、実際に使用して満足してもらうことができれば、指名買いにつながります。
ユーザー視点に立ったブランドが確立できているか、そしてそのブランドイメージを伝えるマーケティング戦略を実行できているかという点は改めてチェックしてみてください。
自社がおかれている市場内での立ち位置(=自社だからこそ提供できる価値)を明確にすることが、ブランディングの確立につながります。
市場での自社のポジションを示し、相性の良いユーザーに選んでもらえる状態をつくる「ポジショニングメディア戦略」も、ブランド確立や差別化を目指すにあたっておすすめのマーケティング戦略です。
指名買いに欠かせないブランディングの進め方
ブランディングには、製品や企業の方向性を決めて施策を打ち、ビジネスを成功させる目的があります。
ブランディングの最終目標は、「製品や企業に独自の付加価値を持たせて消費者に感情移入してもらい、できるだけ多くの人に購入してもらう」ことです。
指名買いに繋げるブランディングをするには、企業・製品のどちらの方向性を決めるのか、誰が誰に対して施策を打つのかを明確にしましょう。
ブランディングの組み合せを認識する
まずは、企業と製品のどちらをブランディングするか決めたえで、誰が誰にブランディングするのかを明確にすることが大切です。
BtoB(対企業)向け、BtoC(対消費者)向けかで訴求すべきターゲットは異なります。また、アウターブランディング(外部の人)・インナーブランディング(従業員)のどちらにするかによっても施策は変わります。
消費者に向けてのブランディングも大切ですが、消費者との接点が多い企業では従業員に対するブランディングも欠かせません。
ブランディングに必要な5つの事柄を定義しておく
ブランディングをするなら、アイデンティティ・知覚品質・提供価値・連想・パーソナリティの5つを定義しておく必要があります。
アイデンティティは消費者に認識されたい企業や製品の旗印のことを、知覚品質は消費者に認識してもらう品質を指しています。
さらに、提供価値は顧客の期待に対しブランドが提供する価値、連想は消費者がブランドに抱く一連のイメージを指しています。
最後にパーソナリティですが、消費者にとってのブランドの個性・立ち位置となります。上記の5つはブランディングで施策を打つ際に欠かせない指標となるので、しっかり認識しておきましょう。
ブランディングに必要な評価指標を設ける
ブランディングに必須の5つの事柄を定義した後に、上記をクリアできたか判定する評価指標を設けます。有名な評価指標としてはブランドエクイティ・KPIなどがあげられるでしょう。
ブランドエクイティ
ブランドエクイティは、デービッド・A・アーカー氏が提唱したもので、目に見えないブランドの価値を他の資産と同様に評価するという考え方です。
ブランドのように価値が分かりにくいモノも、利益を生み出すものとして資産にカウントします。この考え方により、商品の二の次だったブランドに対する評価が、商品と同じくらい大事なモノとして管理される体制になりました。
ブランドの価値が高まればマーケティングが有利になるという考え方から、積極的に向上をはかっていくものとして認識が改められているのです。
ブランドエクイティは5つの要素から成る
ブランドエクイティは、ブランドロイヤリティ・ブランド認知・知覚品質・ブランド連想・その他のブランド資産の5つの要素から成ります。
ブランドロイヤリティを見つける
ブランドロイヤリティは、消費者がブランド・製品に対してどのくらい愛着を持っているかの度合いを示しています。ブランドロイヤリティが高いほど、指名買いに繋げやすいです。
一般的にブランドロイヤリティの評価指標としてはDWB指標が多く使われており、「ぜひ購入したい・購入したい・どちらともいえない・あまり購入したくない・購入しない」の5つのステージに消費者を分類していきます。
購入意欲の強い消費者を見極める指標として重宝されています。
ブランド認知の求め方
ブランド認知は消費者に認識されている度合いで、以下に並べた助成想起率・純粋想起率・第一想起率・支配想起率から算出できます。
助成想起率はいくつかブランドを提示したうえで見聞きした覚えのある人の割合を出し、純粋想起率は商品カテゴリーだけを提示してブランド名をあげた人の割合を求めます。
第一想起率は、商品カテゴリーを提示して、最初に自社ブランドの名前を連想した人の割合です。支配想起率は商品カテゴリーを提示して、自社ブランドの名前しか出ない人の割合を指しています。
助成想起率・純粋想起率・第一想起率・支配想起率の順に、指名買いに繋がりやすい客層です。
- ブランド認知=消費者に認識されている度合い
- 助成想起率は、ブランドを見聞きしたことがある人の割合
- 純粋想起率は、商品カテゴリーを提示してブランド名をあげる人の割合
- 第一想起率は、商品カテゴリーを提示して真っ先にブランド名をあげる人の割合
- 支配想起率は、商品カテゴリーを提示して自社のブランドしか出ない人の割合
知覚品質を割り出す
知覚品質は、消費者が認識している品質のことで、範囲が広いのが特徴的です。製品の性能からサービス内容、信頼性や好感度など、消費者が実感している品質を求めていきます。
ブランドエクイティの中でも重要視される指標で、事業収益に反映されやすいため、企業が認知している品質と消費者から見た品質のズレをなくしていきましょう。
ブランド連想について理解する
ブランド連想とは、消費者がブランド・製品に対して持つ一連のイメージのことです。たとえば、かっこいい・使い勝手が良い・若者に人気・最先端の技術・高級路線など、消費者はブランドに対して何かしらのイメージを連想するものです。
良い連想をしてもらうと、ブランドに愛着を持ってもらいやすく、指名買いに繋がりやすくなります。
他のブランド資産を確立しておく
ブランド資産には形のない資産が当てはまるので、顧客との繋がりや特許も資産だといえます。形のない資産を管理し、多く作っておくと自社にしかない強みを生み出しやすくなります。
マーケティング戦略を行う際に重要なので、いくつかブランド資産を形成しておきたいところです。
KPI
KPIとは、目標達成の順序を上手く踏めているかどうかを評価する指標を指します。ブランディングやマーケティング戦略で重要な指標で、自社ブランド・製品の課題と強みを把握できます。
指標を設定するには、まずKGIを決めることが必要です。KGIには売上総利益・売上高・営業利益・貢献利益のいずれかを設定するケースが多く、上記のどれを設定するか決めたらKPIに落とし込む作業をしなければなりません。
KGIをKPIに落とし込む
売上高は、年間顧客・年間平均購入頻度・平均客単価を乗じて求められます。
仮に売上高をKGIに設定する場合、売上高を達成したかを評価するKPIには、KGIに大きく影響を与えるものを設定すると良いでしょう。
上記のケースで、売上高に大きな影響を与えるのは年間顧客・年間平均購入頻度・平均客単価の3つの要素です。3つの要素がKPIとして設定できるため、売上高を伸ばすには各要素を向上させる施策を打てば良いことが分かります。
指名買いを増やすマーケティング戦略とは
ここでは、指名買いを増やすために企業が導入している、商品名・企業名の認知向上を図れるマーケティング戦略を紹介していきます。
マーケティング戦略にはいくつかの方法がありますが、共通して重要なのは自社のターゲットに対して価値を認知してもらうことです。
STP戦略
指名買いを増やすために取り組みたいSTP戦略とは、セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングの3つから成るフレームワークのことです。企業視点にならないように、STP戦略を取り入れるコツを解説します。
セグメンテーションの設定方法
セグメンテーションには、消費者セグメンテーション・マーケットセグメンテーションの2つがあります。消費者セグメンテーションは、消費者の中から自社製品を購入してくれる人達を見極めて、分類する方法です。
分類する変数としては、地理的変数・人口動態変数・心理的変数・行動セグメンテーションがあります。対してマーケットセグメンテーションとは、市場開拓のために市場を細分化する方法です。
細分化するには顧客が成し遂げたい進捗「JTBD」を考えるのが大切で、そうすることで消費者が製品を利用してやり遂げたいことを見分けていきます。JTBDが分かると、従来のプロセスに割り込んだ市場を設けるべきか、市場自体を広げるかを見極められるでしょう。
JTBDで考える例
アルコールの例を挙げると、従来の缶からジョッキにビールを注ぐスタイルをやめ、ふたが取れるビールを開発したのはプロセスに割り込んだ製品だといえます。一方で、JTBDから従来のアルコール市場を拡大したものとしては、ノンアルコールが挙げられます。
ターゲティングの設定方法
ターゲティングは、マーケティング施策を誰に対して行うかを選択する方法です。すべてを浅く広いターゲットにするよりも、狭い範囲で深くターゲットを決めるほうが、マーケティング施策が成功しやすいといえます。
投資とリターンの観点、費用対効果の視点から最小投資で最大利益を見込む方法を創出しましょう。
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ポジショニングの設定方法
ポジショニングの設定では、類似製品を扱う競合他社の中から、迷わず自社製品を購入してもらう状況を生み出すことが重要です。
どのような切り口で強みを創出すれば、消費者のほうから購入してくれるのかを考える必要があります。たとえば、ファッション業界一つとっても、安い・都市圏とポジショニングするのか、高級・中規模都市圏とポジショニングするのかで、ターゲットが変わります。
競合他社とすみ分けることで、消費者にとって買い求めやすいブランドを確立できるでしょう。
指名買いされるために必要なこと
安定した顧客を掴める「指名買い」される状態になるには、まずは自社にしかないブランドや価値の確立を図ります。
次いで、それを適切に広げていくマーケティング戦略を上手く実施していくことが必須です。
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