位置情報マーケティングの導入事例とサービス提供会社をまとめて紹介

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集客に伸び悩んでいる、広告費を削減したいなど、集客や経営に課題を抱えていませんか。効率的な集客や広告費の削減を実現できる施策は多岐にわたりますが、位置情報マーケティングはその中の1つです。位置情報マーケティングなら、従来の大衆に向けた広告を打つよりも費用を抑えられ、スモールスタートできるメリットが得られます。

ここでは、位置情報マーケティングのメリットと、位置情報マーケティングの提供会社を紹介しています。新しい集客施策を探している方や見込み顧客データを活かしたマーケティングを強化したいと考えている方はぜ参考にしてみてください。

位置情報マーケティングとは?

宇宙から取った夜の地球の一部。電気が付いているところで人が住んでいる位置がわかる

位置マーケティングとは、ユーザーのスマホ・Wi-Fi・GPS・Bluetoothなどから得られる位置情報を活用するマーケティング施策のことです。ジオマーケティングとも呼ばれています。

昨今では、新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐために、接触確認アプリCOCOAにも位置情報が活用されました。接触確認アプリの登場により、位置情報の取得ができるターゲットが増加。位置情報を活用して近くにいるターゲットに集客施策を講じるなど、企業が集客に位置マーケティングを取り入れるケースが増えています。

位置情報マーケティングの活用の仕方について

位置情報マーケティングは、位置・ターゲット・タイミングを絞り込み、細やかな施策が打てるため、観光業界をはじめ様々な業界で取り入れられています。

店舗検索やクーポンの配信・通知といった集客施策だけでなく、来場者数や入場者数の把握などにも役立てられています。人の動きを把握できるので、エリアマーケティングの手法としても注目されています。

位置情報マーケティングを導入するメリット

英語で「メリット」が書いてある

ここからは、位置情報マーケティングを導入するメリットを5つ解説していきます。位置情報マーケティングの活用が気になっている企業は、下記のメリットを踏まえて活用をご検討ください。

1.地域特性を踏まえた施策を講じられる

位置情報マーケティングを利用すると、エリアマーケティングの企画・実行がしやすくなります。位置情報を取得できるターゲットの動きが分かり、地域特性に合った施策を講じられます。

また、地域により天候や時期の違いで、人口量・通行量・移動経路・人口密度・滞在時間などに差がみられる場合があります。過去の位置情報データから、ある程度人の流れを予測できるので、施策の実行時期の見極めにも活用できます。

2.必要とする人に適切なタイミングで情報発信できる

位置情報の技術は発達してきており、位置情報は数十センチの誤差まで精度が高まっています。

位置情報を活用すれば、たとえば店舗での長い待ち時間を避けたい人達に向けて、来場者数や来場者の動きを通知して、来場を促すことも可能です。

また、デジタル技術が普及している情報過多な現代では、自分が必要とする情報のみを求める人も増えているので、情報発信のタイミングが重要となります。顧客が必要そうなタイミングでに情報発信できるようになれば、高い集客効果を発揮するでしょう。

3.顧客接点を増やすのに役立つ

物やサービスがありふれる現代において、商品や企業に好感を持ってもらうには顧客体験が重要だと言われています。

位置情報を活用すると、特定エリアや店舗に入ったタイミングでの通知、近くに立ち寄った際のクーポンの配信など、来店を促すきっかけを作れるようになるので顧客接点を増やせます。

また、過去の位置情報と顧客データを組み合わせれば、行動パターンを予測でき、来店や購入タイミングの予測ができるでしょう。

4.集客コストの削減が図れる

位置情報を上手く活用できれば、集客コストを削減できます。さまざまな商品の広告があふれる現代において、広告を打っても見向きもされないというのも少なくありません。

位置情報の取得・分析から、誰がいつどのタイミングで情報を求めているのか予測できれば、適切なターゲットのみを狙い打ちして広告配信ができるようになります。大衆に向けて規模の大きな広告を打つよりも、広告費用を削減できます。

5.EC販売・店舗販売のどちらにも活用できる

位置情報を活用すると、EC販売・店舗販売の相乗効果を期待できます。

店舗に訪れて実物を確認してからECサイトで購入している客層に対し、位置情報から適したタイミングで情報が発信できます。あるいは、ネットで情報を検索し店舗で確かめて購入しているた層に対して、店舗に訪れたタイミングでクーポンや広告配信ができるようになります。

位置情報マーケティングの導入事例

木のブロックに「チェック」が書いてある画像

ここからは、位置情報マーケティングの導入事例を5つ紹介していきます。どのような業界・シーンで利用されているのかが分かれば、自社が導入する際の目安になるでしょう。導入後のイメージが掴めない方は、下記の導入事例を参考にしてください。

当初の想定より半分以下のコストで集客を実現

サッポロビール株式会社では、夏季限定で運営しているビヤガーデンの集客施策に位置情報マーケティングを活用しました。会場付近に立ち寄った人に効率良く広告を配信し、コストパフォーマンスに優れた施策展開が可能になりました。

位置情報を使った広告配信では、サッポロビールが付近を通過した人に対して配信するリアルタイム配信だけでなく、「ヒストリカル配信」も取り入れました。ヒストリカル配信は、そのときに近辺にいなくても、過去に何度も通行している人に対して広告を配信する仕組みです。

サッポロビールは歩いて立ち寄る人の事を考え、通常よりも商圏を狭めて配信したことで、当初想定していたよりも半分以下のコストで集客を実現し成功を収めました。

信憑性を高める販促ツールとして活用

ITサービスを提供する会社が位置情報マーケティングを導入した事例では、新規提携店舗の開拓に課題を抱えていました。そこで、サービス会員の位置情報から商圏の会員の利用状況や保有ポイントを集計して、営業の際に販促ツールとして使用しました。

提携するメリットを可視化したことで、集客施策として提携を検討してくれる企業が増加。その結果、新規提携店舗の開拓に成功しました。商圏内で多くの接点を持っているユーザーやサービスを活発に利用しているユーザーの属性が明らかになり、サービスの信憑性を高めることが出来ています。

最後の後押しとして効果を実感

株式会社ワコールは、女性用インナーのイメージが世間に強く浸透しており、男性用インナーやスポーツウェアの認知が広めにくいことに課題を抱えていました。

そこで、来客への最後の一押しをかける施策として位置情報マーケティングを活用し、サイト訪問者が近くを訪れた際に広告を配信しました。店舗での購買者にアンケート調査したところ、Webを見てから訪れる人が多く、位置情報の活用が集客を後押ししたことが分かりました。

ただ、同時期に展開したもう一つの位置情報の施策では、交通広告を出した同エリアに広告を配信したため、どちらの効果があるのか正確なデータが得られにくくなるという課題も生じています。

位置情報からデータを一元化した

エネルギーの卸売業者が位置情報マーケティングを導入した事例です。こちらの企業は主要商品であるエネルギーの供給販売に加え、インターネット事業販売も行っていましたが、顧客データの紐づけが出来ていないという課題を抱えていました。そこで解決策として、両方のサービスの顧客の位置情報を取得し、IDを付与して一元管理できるデータベースを構築。

位置情報を活用した施策を導入した結果、契約状況が可視化でき、効率的なプロモーションを講じられるようになりました。複数の事業を展開している企業では、顧客情報の紐づけが困難になるケースは少なくありません。契約者が異なっても位置情報から世帯ごとの契約状況を確認できるため、適切なマーケティング施策を講じられるようになります。

広告反響の測定に活用している

テーマパークで位置情報マーケティングを導入した事例では、モバイル広告の反響測定に位置情報が活用されています。

Wi-Fiのアクセスポイントを活用することで、広告を見た人の来場状況を可視化。これまで具体的な測定結果を得られなかった広告においても、反響を確認できるため、効率的な広告施策の展開ができるようになりました。

位置情報を活かした新しいマーケティング施策は、その他に広告費の削減にも繋がりました。また、テーマパーク内の来場者の動きが分かることで、利用率の高い施設が把握できるようになりました。

位置情報マーケティングサービスの提供会社

最後には位置情報マーケティングサービスを提供している会社を6社紹介いたします。位置情報に関するサービスを提供している会社と一口にいっても、アプリ開発ツールの提供や、広告配信ツールの提供など様々です。ぜひ自社のニーズに合ったツール・会社を選定してみてください。

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CINARRA SYSTEMS JAPAN 株式会社

 CINARRA SYSTEMS JAPAN 株式会社画像キャプチャ
画像引用元: CINARRA SYSTEMS JAPAN 株式会社公式サイト(https://cinarra.co.jp/)

サービスの特徴

CINARRA SYSTEMS JAPAN 株式会社は、位置情報を活用したネットリサーチを提供している会社です。位置情報でアンケートを配信する対象を絞り込み、OOHの効果測定・商圏分析まで行うことができます。

配信アンケートの項目は、業界に合わせて自由に設定可能。新規店舗を出店するエリアの選定にも役立てられます。商圏内生活者だけでなく、屋外広告前検知者・特定観光地への旅行者に対しても、効率的なアンケート調査が可能です。

サービスの実績

業種:人材紹介・人材支援サービスの提供会社
課題:一般生活者の認知度を図るための社内ステッカー広告の効果検証ができない
施策:電車内の広告に接触したと想定されるユーザーに定性調査
結果:一定の忘却防止効果がありそうなことが判明した
※参照元:CINARRA SYSTEMS JAPAN 株式会社公式HP|【位置情報マーケティング事例】電車内ステッカー広告の効果検証(https://cinarra.co.jp/case-studies/persol-career/)

対応範囲

位置情報を活用したネットリサーチ

企業概要

会社名 CINARRA SYSTEMS JAPAN 株式会社
所在地 東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝オフィスタワー11F
URL https://cinarra.co.jp/

株式会社インディ・アソシエイツ

株式会社インディ・アソシエイツ画像キャプチャ
画像引用元:株式会社インディ・アソシエイツ公式サイト(https://indy-net.co.jp/ase/)

サービスの特徴

株式会社インディ・アソシエイツは、位置情報ターゲティング広告「ASE Ad」を提案している会社です。ASE Adは、DSPと位置情報ターゲティングを組み合せたターゲティング広告で、位置情報を活かして広告配信したい店舗を的確に捉えられます。広告接触者の来店計測も行っており、広告の無駄打ちをなくす提案をしています。位置情報を利用した行動分析ツールASE Analyticsの提供も可能です。

サービスの実績

業種:パチンコホール
課題:折込チラシの広告が届かないユーザーにも広告を打ちたい
施策:折込チラシと同エリアに広告配信
結果:来客の3割がASE Adを見て来店していた。折込チラシの半分の予算で集客できた
※参照元:株式会社インディ・アソシエイツ公式HP|某パチンコホールの事例(https://indy-net.co.jp/ase/)

対応範囲

位置情報ターゲティング広告
位置情報を利用した行動分析ツールの提供

企業概要

会社名 株式会社インディ・アソシエイツ
所在地 愛知県名古屋市中区丸の内2-18-25 丸の内KSビル20F
URL https://indy-net.co.jp/ase/

株式会社データワイズ

株式会社データワイズ画像キャプチャ
画像引用元:株式会社データワイズ公式サイト(https://www.datawise.co.jp/)

サービスの特徴

株式会社データワイズでは、位置情報を活用した分析ツール「Area Marketer」を提供しています。ドコモのdポイントクラブアプリのビックデータと位置情報AI、マーケティングを組み合わせたツールで、年代や性別など細かなターゲティングが可能です。

独自のAIアルゴリズムを使用しているので、どのようなプロセスで人が動くのか、競合の来客数はどうかを確認できます。直感的に分かりやすいツールで、位置情報の分析をしたことがない方も始めやすくなっています。

サービスの実績

業種:飲食サービス
課題:リブランディングで増加した顧客数の把握と平均滞在時間の分析
施策:店舗への人流を可視化、アンケート機能で属性データを取得
成果:リブランディングの効果を把握でき、来店頻度・滞在時間の増加を検討できた
※参照元:株式会社データワイズ|導入事例(https://www.datawise.co.jp/case/189/)

対応範囲

位置情報を活用した分析ツール「Area Marketer」を提供

企業概要

会社名 株式会社データワイズ
所在地 東京都港区虎ノ門1-23-1虎ノ門ヒルズ森タワー21F
URL https://www.datawise.co.jp/

株式会社ブログウォッチャー

株式会社ブログウォッチャー画像キャプチャ
画像引用元:株式会社ブログウォッチャー公式サイト(https://www.blogwatcher.co.jp/)

サービスの特徴

株式会社ブログウォッチャーは、位置情報を活用したディスプレイ広告「プロファイルパスポートAD」を提供している会社です。ディスプレイ広告はエリアで絞り込むか、パッケージで配信するかを選ぶことが可能です。

また、その他にも位置情報を活用できるアプリ開発ツール「プロファイルパスポートSDK」や位置情報を活用した分析・データ連携・可視化ツール「プロファイルパスポートDMP」を提供しており、自社でアプリ開発から分析まで一貫して行えるサービス展開となっています。

サービスの実績

業種:乗換案内サービスの提供会社
施策:モバイルチケットに位置情報を活用
結果:アプリを使っている間だけでなく、閉じた後も位置情報を取れるようになった
※参照元:ブログウォッチャー公式HP|事例インタビュー(https://www.blogwatcher.co.jp/ownd/2022/04/01/52/)

対応範囲

位置情報を活用したディスプレイ広告
位置情報を活用できるアプリ開発ツールの提供
位置情報を活用した分析・データ連携・可視化ツールの提供

企業概要

会社名 株式会社ブログウォッチャー
所在地 東京都中央区銀座7-3-5ヒューリック銀座7丁目ビル4F
URL https://www.blogwatcher.co.jp/

株式会社ジオロジック

株式会社ジオロジック画像キャプチャ
画像引用元:株式会社ジオロジック公式サイト(https://ad.geologic.co.jp/)

サービスの特徴

株式会社ジオロジックは、位置情報を使った広告「GeoLogic Ad」を提案しています。バナー広告・動画広告・音声広告など、様々な配信形式に対応。ターゲット設定では地図指定や特定の駅にいる方、特定の施設の利用者など、豊富なターゲティングメニューを用意しています。管理画面の操作性にこだわっており、直感的に広告出稿が可能。広告効果のシミュレーションやレポーティングにも対応しています。

サービスの実績

公式HPに記載はありませんでした。

対応範囲

位置情報を使った広告サービスの提供
サービス内でシミュレーションやレポーティングが可能

企業概要

会社名 株式会社ジオロジック
所在地 東京都渋谷区神宮前6-25-16
URL https://ad.geologic.co.jp/

株式会社 西日本新聞メディアラボ

株式会社 西日本新聞メディアラボ画像キャプチャ
画像引用元:株式会社 西日本新聞メディアラボ公式サイト(https://www.medialab.co.jp/)

サービスの特徴

株式会社 西日本新聞メディアラボは、位置情報の活用と広告配信ができる、スマホ特化型広告配信サービス「ロカドプラス」を提供しています。2022年10月時点では約600社が利用しており、不動産業や自治体など様々な業界で活用されています。

広告配信先は7万媒体を超えており、行動履歴からターゲティングが可能。広告はインプレッション課金・クリック課金の2種類から選べるため、低予算から配信することができます。

サービスの実績

600社を超える企業の利用実績があります。
利用実績のある業種:不動産・住宅・自治体・自動車・イベント・小売業・塾・観光・宿泊・フィットネス・学校・金融・飲食・求人・医療など
※参照元:ロカドプラス公式HP(https://www.medialab.co.jp/service/locad_plus/)

対応範囲

位置情報を活用したスマホ特化型広告配信サービスの提供

企業概要

会社名 株式会社 西日本新聞メディアラボ
所在地 福岡県福岡市中央区今泉1-9-14 日本新聞天神南ビル
URL https://www.medialab.co.jp/

まとめ

「まとめ」と書いてある吹き出しの画像

位置情報マーケティングの活用はオフライン・オンライン広告の効果測定に役立っており、取り入れる企業が増えてきています。特に、最近ではアプリを閉じた後も位置情報を取得できる開発が可能なため、より精度の高い位置情報や行動履歴を取得できます。位置情報の誤差も少なくなっており、移動経路や滞在時間の予測も可能です。

位置情報を活用すれば、これまでの集客方法や商品購入のアプローチを見直すきっかけになり、効率的なマーケティング施策を実行ができるようになります。位置情報を活かしたマーケティングは、広告に関心が薄れている現代において有効な施策だといえます。

出稿している広告の効果を実感できなくなっている企業は、ぜひ位置情報マーケティングの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

特定の場所や地域に特化したマーケティングについてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ下記の記事もご覧ください。

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