【3分で理解】3C分析の事例「ユニクロ」編
最終更新日:2023年02月14日
この記事では、ユニクロを3C分析の観点から解説しています。事例として、どうぞ貴社の現状分析や戦略立案にお役立てください。
なお、この記事に合わせて自社と競合の分析を通じてマーケティングを成果に繋げるためのワークシートも提供しています。シートに記入するだけで3C分析が進められる内容になっていますので、ご興味のある方はぜひチェックしてみてください。
そもそも3C分析とは?
3C分析とはマーケティング戦略における環境分析のフレームワークで、戦略構築の際に用いられます。
3Cとは?
3つのCは市場や顧客を意味する「Customer」、競合を意味する「Competitor」、自社を意味する「Company」を意味します。
戦略的に3つを分析していくことで、マーケティングにおける戦略立案が可能となっています。マッキンゼーの戦略コンサルトだった大前研一氏が自著『The Mind of Strategist』内で提唱しました。
3C分析の目的とは?
3C分析を行うことで、サービスの差別化ポイントや事業の方向性といった、自社の成功要因を導き出すことができます。3C分析を用いることで自社の強みを再確認できるほか、勝つために必要な要素を導き出すことが可能です。
以下では、ユニクロの場合を例にして、3C分析をしてみました。
ユニクロの「Customer」
ユニクロの市場とは?
まずはユニクロ全体を取り巻く国内アパレル市場の推移から見ていきましょう。
2018年の国内アパレル市場規模はほぼ横ばいで、大きな変化はありません。一方で、リアル店舗の売上はやや減少傾向にあり、年々ECの売上が増加しているという点が挙げられます。
価格帯が安いファストファッション市場で見ていくと、一時期ブームとなった海外発のファストファッションブランドに陰りが見え始めました。
大手ファストファッションチェーン「Forever21」が日本から撤退するなどしたものの、日本国内で展開するファストファッションチェーンはほぼ横ばいの売上と言えるでしょう。
ユニクロの顧客とは?
ユニクロはファストファッションチェーン店ながら、流行りを積極的に取り入れるといいうよりも、安定した定番ファッションのワードローブを多数取り揃えているという特徴があります。
「国民服」というキーワードが登場するほどに多くの世代に支持されています。
その理由は過度なまでに個性がないデザインにあり、仕事着・普段着・部屋着と顧客のニーズ次第でどの服装にも変化するという点が大きなポイントです。
ユニクロの「Competitor」
国内でファストファッションブランドとして有名な「GU」はユニクロの姉妹ブランドのため、競合とは呼べません。ファストファッションという括りで競合となるならば、しまむらや無印良品が挙げられるでしょう。
また、海外のファストファッションを競合とするのであれば、ユニクロ同様シンプルなワードローブに提唱がある「GAP」や、トレンドを強く意識した「ZARA」が挙げられるでしょう。
また、ファストファッションという括りではなく、アパレルさらにはECで安く服を販売する企業も競合となり得ます。「ZOZOTOWN」などが新たな脅威と言えるでしょう。
ユニクロの「Company」
他のファストファッションブランド、さらには通常のファッションブランドと比較し、トレンド感が無いという点が弱みであり強みです。
過度な装飾やデザインと言ったトレンド感が無いからこそ、年度をまたいでも着ることができます。さらに年齢も問わず、幅広い年齢に適応可能です。
また、多くの自社商品を開発している点は大きな強みでしょう。
夏に清涼感を促す「シルキードライ」や、冬に暖かさを促す「ヒートテック」はそれぞれの季節の定番人気商品となりました。最近ではワイヤレスブラなど、身体に負担をかけずにラインを綺麗に魅せる商品が続々と登場しており、多くの女性の支持を集めています。
価格は決して高くないにも関わらず、デザインや素材がある程度長く付き合える上質なものだからこそ、多くの世代、そして性別を超えて支持されているのです。
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