LINEのチャットボット開発ベンダーの料金やサービスを比較、おすすめのツールとは?
最終更新日:2022年11月29日
おすすめのLINEのチャットボット開発会社の料金目安は?サービスや機能を比較!
利用者の多いLINEアプリで登録している企業の公式アカウント内でチャットボットを導入したいと検討している事業者の方は多いと思います。
おすすめのチャットボットの開発ベンダーを複数ご紹介しますが、まずは定義やタイプ別での相場、比較するポイントについて確認をしておきましょう。
そもそもチャットボットとは?
現在導入を考えているならば知っている方も多いとは思いますが、チャットボットとはユーザーの入力した内容に対し自動的な返信がプログラムされたシステムです。テキストでやり取りをする意味のチャットと、自動で動くロボットを組み合わせてチャットボットと呼ばれます。
ユーザーからの問い合わせに自動的に返信してくれるので、下記の悩みをもっている際に役立つシステムです。
- カスタマー対応の負担を軽減したい
- 注文を受ける窓口を自動化したい
- 企業がもつ豆知識を提供しマーケティングに役立てたい
- 顧客の近くにある支店の検索機能がほしい
チャットボットの種類
チャットボットは問い合わせに対してどのように返信するかで、定型会話型とAI型の大きく2つのタイプに分けられます。
定型会話型
事前に想定される質問とそれに対する返答をシステムに入力しておき、入力された内容に対して回答するタイプです。一定の問い合わせ内容が多いカスタマー対応に向いています。
プログラムをするのは簡単ですが、同じ意味をもっていても複数の表現に対応できるようにしておく必要があるため入力内容を考える側の負担が増えます。
さらに定型会話型は下記の2種類に分けられます。
- 一問一答型
- シナリオ型
一問一答型はひとつの質問に対してひとつの回答しかできず、入力した内容を深掘りすることができません。一方シナリオ型は事前に枝分かれするフローの作成が必要ですが、さらに詳しく内容を確認して顧客が求めている解答にたどり着きやすくなります。
例えば近くの店舗を調べたい顧客が「店舗の場所を教えて」と入力した際に、顧客位置情報がなければ一問一答方は公式Webサイトの店舗一覧ページのURLを解答するしかできません。
シナリオ型なら下記のようにさらに深堀りして、より顧客の求めている情報をピンポイントに提供できます。
- 住所を入力してもらう
- スマートフォンの位置情報を利用するか確認する
顧客の返答内容で複数に分岐していくケースもあれば、選択式のシステムもあります。
AI型
AI型は事前に想定される質問と回答を入力、シナリオを作成する必要があるのは定型会話型と同様ですが、人工知能が何度もやり取りを繰り返しているうちに学習してくれます。プログラムでは入力されていなかった内容のパターンをAIが見つけてくれるため、シナリオ型と比較すると対応できる内容が幅広いです。
チャットボットの料金相場
チャットボットを利用する際の費用は、下記の2段階構成で考えます。
- 初期費用:導入時のみかかる費用
- 利用料金:利用を継続しているとかかる費用
初期費用は無料としているサービスもあります。
初期費用と利用料金どちらとも金額には幅があり初期費用は安ければ5千円から20万円程度、利用料金は1ヶ月当たり2万円から数十万円です。また別途ライセンス料や契約料などが発生する場合もあります。
初期費用の料金とチャットボットの内容
初期費用や導入費用が安く設定されているチャットボットは定型会話型が一般的です。入力できる質問数に制限がついている、テンプレートに合わせた対応のみといった傾向にあります。
また初期費用が高くなるほど導入時の支援制度が充実している傾向にあり、導入するシステムの操作方法なども詳しくサポートしてもらえます。初期費用が数十万円レベルの場合には直接エンジニアが現地まで出向いて対応してくれることも珍しくありません。
月額料金とチャットボットの内容
月額費用が安く設定されているチャットボットは簡単な返答以外の機能は搭載されていない、登録できる質問数が制限されている傾向にあります。数万円から10万円ほどの価格設定だとチャットボットのやり取り中、内容に応じてスタッフ対応に切り替える機能など、細やかな対応がしやすいです。
またチャットボットの内容だけではなく利用方法に困った際に相談できるサポート体制にも違いがあります。高価格帯になるほど専門的なスタッフが対応してくれて、直接エンジニアと連絡のやりとりができるケースもみられます。
チャットボットの価格帯別比較ポイント
チャットボットを提供する会社によって機能やサポートのバランスと価格設定が異なるため、一概には言えませんがサービスの傾向として下記の場合は安い価格帯がおすすめです。
- チャットボットに知識のあるスタッフを配置できる
- 普段の顧客の問い合わせがシンプルで複雑化しにくい
逆に下記のような場合には高価格帯のチャットボットが向いています。
- 顧客情報を確認して返答するケースが多い
- 柔軟な対応ができるチャットボットを用意したい
- チャットボットの準備や保守のスタッフを厚くできない
チャットボットベンダー比較時の確認ポイント
チャットボットの開発ベンダーを選ぶ際にはサービス内容をしっかり把握しておき、自社が提供したいチャットボットに合わせて選ぶのがおすすめです。選定ポイントとしてポイントは下記があります。
- チャットのプログラムや質問入力に詳しいスタッフはいるか
- 入力するべき質問の数
- 複雑な内容の対応が必要かシンプルでよいか
- 効率化もしくは改善させたい点を明確にする
チャットボットの比較前にシナリオの重要性を知っておこう
チャットボットの比較をする前に、準備をする上でシナリオを用意する重要性を認識しておきましょう。
上記の確認にてチャットプログラムや質問入力に詳しいスタッフがいるかどうかを掲載していますが、定型会話型とAI型どちらであっても基本となるシナリオが重要となるためです。設定が悪いとチャットボットを利用している顧客が結局知りたい情報を掴むことができません。
例えば会員登録が必要なサイトにて、顧客が新規登録方法を知りたいとします。「新規登録方法を知りたい」と入力するのが正しい文章ではありますが、「ログインしたい」と入力するかもしれません。
「ログインしたい」と入力された問い合わせがログイン不可と想定し「パスワードの再設定方法」がわかる返信内容のみを用意した場合、顧客の要望は解決できずに終わります。
複数の状況を想定し選択肢として「過去に会員登録をしたか」を確認する内容をあらかじめ用意しておけば、顧客の解決につながります。
チャットボットで入力内容に対して正答率を高めるポイントは下記3点です。
- FAQを多く登録する
- シナリオ分岐をしっかり構成する
- AIで表現のゆれをフォローする
定型会話型はシナリオ作成や修正に時間をかけられるスタッフがいなければ大きな効果が出ません。また登録できるFAQ数が少ないシステムの場合、質問内容から幅を広げたくても登録できる数が限られてしまいます。
AI型のチャットボットは質問内容と回答のズレを自然に修正してくれるため、導入コストや月額料金が高くても顧客満足度の向上やスタッフの負担軽減につながります。
チャットボットの機能比較検討例
チャットボットの機能に自社が提供したいサービスに向いているかも比較する際のポイントです。具体的なサービス内容で選び方を考えてみましょう。
簡易的な対応
例えばLINEでもチャットボットを提供しているクロネコヤマトのように荷物番号を入力し配送状況を確認できるサービスを展開したいとします。
顧客が入力する内容は送り状の番号などシンプルな内容のため、質問数は少なくても大丈夫です。しかし配送状況を確認するために自社システムと連携できるチャットボットを選ぶ必要があります。
複雑な問い合わせ対応
別の例として、クレジットカード会社のカスタマーサポートが担当する内容を全て代行できるほどのサービスを考えているなら機能が充実しているチャットボットを選ばなければいけません。
カードの使い方や基礎知識、ポイントの利用方法など質問が複雑化しやすいため質問数が100以下では難しいです。さらに契約内容など契約に関する問い合わせに至った際には本人確認の実施やイレギュラーな場合にオペレーターに繋げるシステムも必要です。料金が高価格帯の機能が豊富なベンダーから比較するのがおすすめです。
おすすめのチャットボット開発ベンダー
選び方を踏まえたところでおすすめのチャットボット開発ベンダーを料金の目安に加えて、どんな業種に向いているかを含めてご紹介しています。自社で提供したいサービスを明確にした上で、検討して下さい。
sAI Chat
画像引用元:sAI Chat公式サイト(https://saichat.jp/saichat/)
- 会社名:株式会社サイシード
- チャットボットタイプ:AI型
- 無料プラン:なし
- FAQ数:300件〜無制限
- URL:https://saichat.jp/saichat/
sAI Chatのおすすめポイント
FAQを登録する際に表記の揺れなども学習させるため精度は高いです。商品プランが用意されておりおおよその金額感がつかめる点もおすすめ。有人対応やログイン制限なども可能ため、シンプルな設計を検討しているケースから複雑な対応まで、業種を問わず幅広く利用できます。
sAI Chatの料金
https://saichat.jp/saichat-price/
- プランとオプションを組み合わせる料金設定
- 最も安いプランは初期費用30万円、月額費用8万円
- 自由なカスタマイズ可能なプランも用意
ENOKI
画像引用元:ENOKI公式サイト(https://lp.enoki-lite.ifocus-network.com/)
- 会社名:アイフォーカス・ネットワーク株式会社
- チャットボットタイプ:AI型
- 無料プラン:60日間のトライアル
- FAQ数:100件〜300件
- URL:https://lp.enoki-lite.ifocus-network.com/
ENOKIのおすすめポイント
初期費用はかからず月額利用料金のみとなっており、プランも2種類で分かりやすいです。特に業種は問いませんがカスタマイズプランは用意されていないためQAのみで解決できる、簡単なカスタマー対応におすすめです。
ENOKIの料金
- 用意されているプランは月額料金10万円もしくは20万円の2種類
- 初期費用はかからないので、導入しやすい
- カスタマイズプランは記載なし
Desse
画像引用元:Desse公式サイト(https://www.scsk.jp/sp/desse/index.html)
- 会社名:SCSK株式会社
- チャットボットタイプ:AI型
- 無料プラン:なし
- FAQ数:100〜1,000件
- URL:https://www.scsk.jp/sp/desse/index.html
Desseのおすすめポイント
2013年から開発経験を積み重ねて独自のノウハウをもっており、登録するFAQの件数は少なくても正答率が高いのが特徴です。また英語や中国語を含めた外国語にも対応できます。チャットボットのやり取り中に有人対応でもスムーズに切り替えでき、業種は問わずカスタマーサポートの利用におすすめです。
Desseの料金
- 料金プランは主に300万円〜、1,000万円〜、2,000万円〜の3種類
- 入力データの保守委託も追加費用で依頼可能
hachidori
画像引用元:hachidori公式サイト(https://hachidori.io/)
- 会社名:hachidori株式会社
- チャットボットタイプ:AI型
- 無料プラン:なし
- FAQ数:不明
- URL:https://hachidori.io/
hachidoriのおすすめポイント
LINEアカウントを利用したシステムにも対応可能で、大手企業や官公庁での導入実績があります。LINEと連携することでステップメッセージの配信やキャンペーン通知などができるためECサイト企業におすすめです。
hachidoriの料金
料金は非公開のため下記より問い合わせが必要です。
WazzUp!
画像引用元:WazzUp!公式サイト(https://wazzup.me/)
- 会社名:株式会社FANATIC/株式会社Jolly Gene(共同運営)
- チャットボットタイプ:シナリオ型
- 無料プラン:なし
- FAQ数:不明
- URL:https://wazzup.me/
WazzUp!のおすすめポイント
LINEでの導入が前提のサービス。主にカート落ちのリマインドや入荷配信機能などの利用がメインで、友達数に応じて金額が上がるため小規模のECサイト業者におすすめです。また通販サイトのデザインをLINE上から編集できる機能も搭載されています。
WazzUp!の料金
- 初期費用は10万円で、月額料金は数万円程度
- 配信する内容に合わせてプランを組み合わせる料金体系
- LINEアカウントの友達数が多いほど費用も増加
DNP Chatbot
画像引用元:DNP Chatbot公式サイト(https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1189693_1567.html)
- 会社名:大日本印刷株式会社
- チャットボットタイプ:シナリオ型
- 無料プラン:なし
- FAQ数:不明
- URL:https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1189693_1567.html
DNP Chatbotのおすすめポイント
LINEを活用したチャットボット。企業に合わせたカスタマイズが可能で自社が保有する会員情報との連携も可能です。大手交通会社での導入実績があります。業種は問わず支店の場所やFAQなど自社がもつ情報を提供したいケースにおすすめです。
DNP Chatbotの料金
- 初期費用は300万円、月額料金は33万円から
- サービスの内容に応じて月額費用は増加
sinclo
画像引用元:sinclo公式サイト(https://sinclo.medialink-ml.co.jp/)
- 会社名:メディアリンク株式会社
- チャットボットタイプ:シナリオ型
- 無料プラン:14日間の無料トライアル
- FAQ数:不明
- URL:https://sinclo.medialink-ml.co.jp/
sincloのおすすめポイント
質問に対する返答だけではなく資料請求の申し込みも可能。短いコードを貼り付けるだけでWebサイトに導入できるため、コンサルティングや契約など直接ホームページから集客する業種におすすめです。オペレーターに接続することもでき、待機状態のときだけチャットを表示させることもできます。
sincloの料金
- コストを抑えたプランと成果重視のプランを用意
- 月額料金9,440円〜と月額料金29,440円〜の2種類
anybot
画像引用元:anybot公式サイト(https://anybot.me/)
- 会社名:エボラニ株式会社
- チャットボットタイプ:シナリオ型
- 無料プラン:なし
- FAQ数:不明
- URL:https://anybot.me/#top
anybotのおすすめポイント
anybotはLINEとMessenger上のビジネス活動に特化したチャットボット。自動接客や顧客データの自動保存などが可能です。
また、ミニアプリでの来店予約や決済、ECサイトとの連携もできるため、集客に特化したツールになっています。
カスタマイズ性に優れており、自社の希望にそったチャットウインドウを作成できます。
anybotの料金
anybotの料金は公式サイトに記載がありませんでした。
料金について知りたい場合は直接お問い合わせください。
チャットボットの専門家が比較分析
チャットボットにどのような機能を実装したいかによって、工数も費用もピンキリ、という悩みが、チャットボット開発のにはつきものです。
どの企業に依頼すべきか、ある程度の知識がないとなにをどう比較すればいいのか、わかりませんよね?
そこで、チャットボットの専門家でもあり開発ベンダーでもある2社が、チャットボットを比較したコラムをご紹介しておきしょう。
サイシード
画像引用元:サイシード公式サイト(https://saichat.jp/chatbot/compare/)
LINEのツールも開発を行なう企業による料金以外の比較ポイントがわかるコラムです。特におすすめななのは具体的な機能を解説している点。このコラムを読めば、知識がなくても比較検討ができます。
なお、同社が手掛けるLINE公式アカウント内のアプリ開発プラットフォームに関して、キャククル内で別途取り上げています。ご興味があるかたはコチラもどうぞ。
ハミングバード(hachidori )
画像引用元:ハミングバード公式サイト(https://humming-bird.info/linebot/linebot_cases/)
さまざまなジャンルの業種で提供するLINEのチャットボット事例を紹介しています。各業者の提供内容を比較されており、利用目的が未定の場合にどんなツールを導入するか考える際におすすめです。
機能の豊富さは料金にも直結する部分なので、参考にして検討しましょう。
おすすめのLINEのチャットボットの料金やサービスの比較まとめ
チャットボット導入したいと思って資料請求や問い合わせをしても具体的な料金が提示されず、導入を想定した打ち合わせ見積もりをしないと分からないケースも珍しくありません。
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