コンテンツマーケティングの成功事例から成功ポイントを探る【3分で理解】
最終更新日:2023年02月20日
この記事では、コンテンツマーケティングを成功事例と交えて解説しています。コンテンツマーケティングは多くの企業が実施していますが、実際の成果が得られるにはそれなりのノウハウが必要です。
しかし、いつ始めても遅すぎることはありません。コンテンツマーケティングの特徴と成功事例を紹介していきますので、本記事をどうぞご参考にお読みください。
コンテンツマーケティングとは
そもそもコンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって価値ある情報発信を行うことで中長期的な収益を目指す、インバウンドマーケティング手法のひとつです。
企業が伝えたいことを発信するアウトバウンドマーケティングとは異なり、「ユーザーのニーズを起点に情報提供する」という点を重要視しなければなりません。
インターネットやスマートフォンが広く普及した昨今、知りたいことがあればネットで検索することが当たり前になっています。検索を行っているユーザーが求めている情報を提供できれば「価値あるコンテンツ」として認知してもらえます。そこから自社に対する好感度を高めたり、自社の商品・サービスに興味を持ってもらったりすることが可能です。
アウトバウンドマーケティングとの違い
アウトバウンドマーケティングでは、たとえユーザーが特定の情報を探していなくても企業側から直接に働きかけます。
アウトバウンドマーケティングにももちろん利点はありますが、ユーザーには「無駄な情報」「邪魔な広告・営業」と思われてしまうことも多いです。接触の仕方によってはイメージダウンにつながるケースも考えられます。
コンテンツマーケティングなどでユーザーのニーズを満たしていくインバウンドマーケティングは、企業側はユーザー側から訪れてくれるのを待つ形になります。
どちらかというと遠回りのアプローチではありますが、自社のコンテンツを通じて信頼感の醸成し、後に自社のファンとなってくれるようなユーザーを獲得することが可能です。
コンテンツマーケティングの注意点
コンテンツマーケティングではブログ型WebサイトやSNSといったチャンネルを通じて、見込み客に情報を発信します。そこで大事になるのは、下記の2点です。
- 目に留めてもらえる媒体を選ぶ
- 興味を持ってもらえる伝え方をする
たとえばコンテンツを見てほしい見込み顧客がSNSを多用している人であれば、SNS運用に力を入れるのがベストでしょう。
一般的なブログ型Webサイトでコンテンツマーケティングを行うのであれば、SEO施策が必須です。ユーザーが検索しそうなキーワードのリストを作り、コンテンツ制作を計画的に進めましょう。
目に留めてもらえる状況を作りながら、記事や投稿の口調や情報を伝え方を見込み客の属性に合わせましょう。職場で情報収集を行ってユーザーと暇つぶしにSNSを見ているユーザーに対して「受けのいい」コンテンツはそれぞれ違うからです。
コンテンツマーケティングが失敗しやすいのは、企画なしにとりあえず始める場合です。その場合はコンテンツの作成に時間とお金(スタッフの人件費)をかけるだけで、何も成果に繋がらない恐れがあります。
コンテンツマーケティングは検索キーワードのリサーチ、競合調査、ペルソナ設定、メディア設計などが万全であれば高い集客効果が期待できるマーケティング施策です。
自社にノウハウがないのであれば、プロに依頼するのも一つの選択肢です。キャククルの運用元Zenkenでも120以上の業種のWebマーケティング実績をもとにコンテンツマーケティング支援サービスを提供しています。興味のある方はこちらの資料をご覧ください。
コンテンツマーケティングの成功事例
コンテンツマーケティングの本質を押さえたところで、成功事例を見ていきましょう。BtoC向け、BtoB向け、海外の事例の3つに分けてご紹介していきます。
【BtoC】コンテンツマーケティングの成功事例
北欧、暮らしの道具店
画像引用元:北欧、暮らしの道具店公式HP(https://hokuohkurashi.com/)
コンテンツマーケティングの王道としても有名な『北欧、暮らしの道具店』は、雑貨や食器など、暮らしを豊かにするアイテムを紹介しているメディアです。ターゲットは、北欧のアイテムやライフスタイルに興味のある人。
さらに特徴的なのは商品の購買を促すCTAは一切ない点で、美しく素朴な写真とスタッフコラムのみが掲載されています。
ユーザーの潜在ニーズに働きかけることで、「お気に入りのアイテムが生活を豊かにしてくれる」という気づきを与え、購買意欲の向上や継続的なファンの獲得に成功しています。
マイカジ
画像引用元:マイカジ(https://mykaji.kao.com/)
マイカジは、花王株式会社が運営するメディアで、家事に特化したコンテンツを提供しています。ターゲットは、家事をいまより快適に、暮らしをもっと心地よくしたい人。
「もっとテキパキ時短したい」「家族と楽しみながら家事をシェアしたい」「もっとゆるく楽に家事したい」など、ニーズをカテゴライズして紹介することで、良質なUI/UX設計も可能にしています。
また、季節ごとの家事や、洗濯、掃除、食器洗いのノウハウが細かく紹介されているため、困ったときに訪れたくなるような価値あるコンテンツとして機能しています。
土屋鞄製造所
画像引用元:土屋鞄製造所公式HP(https://tsuchiya-kaban.jp/)
ECサイトにおけるコンテンツマーケティングをうまく活用している事例として、高品質な革製品を提供している土屋鞄製造所が挙げられます。ターゲットは、ブランドに共感してくれる人。
各チャネルの顧客向けメッセージを統一し、カタログの世界観を軸に「土屋鞄らしさ」を大切にしています。
日々の記録とともに、ものづくりや製品のことを発信するブログや、革のお手入れ方法、基本知識がわかる読み物などのコンテンツを発信。
「上質なものを長く使ってほしい」というメッセージを伝えることで、土屋鞄製造所のブランドイメージの向上、ファンの獲得に成功しています。
くらしの良品研究所
画像引用元:くらしの良品研究所(https://www.muji.net/lab/)
顧客とのつながりのためのコンテンツマーケティングを行っているのが、株式会社良品企画が運営するメディア「くらしの良品研究所」です。ターゲットは、無印良品のパーソナリティに共感してくれる人。
アイテムに関連する歴史や豆知識の発信を通し、既存のファンとの関係性を高めることに成功しています。
また、スリッパやフットカバー、リュックなどの既存商品に関するアンケートや生の声を募り、より質の高い商品にするための研究・開発を行っていることもポイントです。
「改良された製品を手にしたい」「機能性が高まった商品を買ってみたい」と思わせることにもつながり、顧客との関係をより強固なものにしていると言えるでしょう。
【BtoB】コンテンツマーケティングの成功事例
つぎに、BtoBのコンテンツマーケティングの成功事例をご紹介します。
バズ部
画像引用元:バズ部公式HP(https://bazubu.com/)
株式会社ルーシーが運用する「バズ部」は、マーケティング関連のコンテンツやソーシャルメディア、ワードプレスの活用方法などを発信しているメディアです。ターゲットは、実際に役立つSEOやマーケティングのノウハウを知りたい人。
企業が実際に提供しているサービスのノウハウや成功事例を発信することで、信頼性を高めることに成功しています。
コンテンツマーケティング、ワードプレス、SEO、ランディングページ、ソーシャルメディア、メルマガなど、それぞれのカテゴリを網羅することで、より多くのユーザーにリーチしていることもポイントです。
経営ハッカー
画像引用元:経営ハッカー公式HP(https://keiei.freee.co.jp/)
クラウド会計ソフトやクラウド人事労務ソフトを運用していることでも有名なfreee株式会社のオウンドメディア「経営ハッカー」についてご紹介します。ターゲットは、日々事業の運営・継続に心血をそそぐ経営者や個人事業主。
主に会社経営を切り口にコンテンツの提供を行い、会計ソフトや人事労務ソフトへの導線をつくっています。
会社設立、経営・戦略、経理・財務、上場準備、働き方革新、開業、確定申告、経理など、経営に関するカテゴリのコンテンツを網羅しており、ターゲットの疑問や問題を解消するコンテンツづくりに力を入れています。
各分野のセミナーや独自調査、インタビュー記事なども公開されており、ターゲット層に広くリーチすることに成功していると言えるでしょう。
あしたのオフィスJOURNAL
画像引用元:明日のオフィス JOURNAL公式HP(https://ashita-office.com/)
株式会社ボルテックスが運営しているメディア「あしたのオフィス JOURNAL」は、オフィス移転にまつわるコンテンツを提供しています。ターゲットは、賃貸オフィス・賃貸事務所の物件を探している人。
オフィス移転に役立つ情報や実際の移転事例、よい職場づくりなどのトピックが主で、関連するキーワードでの情報発信を網羅的に行っています。
また、移転スケジュールの立て方、過ごしやすいオフィス環境の整え方、オフィスレイアウトの事例など、さまざまな潜在ニーズに応えられるようにすることで、信頼性を高めています。
オフィス移転にかかわる同社の情報には信頼性もあり、ブランディングを兼ねたマーケティングに成功していると言えるでしょう。
サイボウズ式
画像引用元:サイボウズ式公式HP(https://cybozushiki.cybozu.co.jp/)
「サイボウズ式」は、企業の業務支援システムを販売するサイボウズ社が運営しているメディアです。
「新しい価値を生み出すチームのメディア」をコンセプトにITに関する情報や会社・組織の在り方、多様な働き方などにまつわるコンテンツを発信しています。
WISDOM(ウィズダム)
画像引用元:WISDOM公式HP(https://wisdom.nec.com/)
「WISDOM」は、日本電気株式会社(NEC)が運営しており、自社製品をPRするメディアというより、ビジネスパーソンの問題解決(新技術・マーケティング情報・ビジネストレンド等)に向けた情報を発信しています。
自社を前面に押し出さず、ビジネスに役立つコンテンツを提供することで、潜在的な見込み顧客の獲得に成功しています。
Money Forward Bizpedia(マネーフォワードビズペディア)
画像引用元:Money Forward Bizpedia公式HP(https://biz.moneyforward.com/blog/)
「Money Forward Bizpedia」は、個人向け・法人向けに金融系のWebサービスを提供している株式会社マネーフォワードが運営するメディアです。
主に確定申告や経費精算など、煩わしい業務を効率化させる方法を紹介するコンテンツを発信しています。
キャククル
画像引用元:キャククル(https://www.shopowner-support.net/)
弊社が運営している当サイト「キャククル」も、コンテンツマーケティングの一環として集客やマーケティングに悩む企業やお店の方に向けて有益と感じてもらえるようなコンテンツを展開しています。
7,000件以上のWeb集客支援実績のノウハウや経験をもとに、あらゆる業界や業態に向けた集客戦略やマーケティング施策についての情報を発信。集客の専門メディアを目指しています。
さまざまな業界・業態の集客・マーケティングといったキーワードで検索上位に表示していただいており、日々お問い合わせをいただいています。
【海外】コンテンツマーケティングの成功事例
最後に、海外におけるコンテンツマーケティングの成功事例をご紹介します。
Vircom社
画像引用元:Vircom社公式HP(https://www.vircom.com/)
ITセキュリティサービスを提供しているVircom社は、斬新なコンテンツ発信で注目を浴びました。ターゲットは、電子メールのセキュリティを強化しようとしている企業や組織。
そんなVircom社は、スパマー視点で書かれたeBookが話題を呼び、コンテンツマーケティングに成功しました。
「スパマーはどのようにお金を稼いでいるのか」「どうやってメールアドレスを入手しているのか」など、ユーザーが疑問に思っていることに回答。
このeBookは多くのユーザーからダウンロードされ、セキュリティ対策の必要性を説くことに成功。結果的に、10万ドルの売上につながったと言います。
Redbull(レッドブル)
画像引用元:Redbull(レッドブル)公式HP(https://www.redbull.com/jp-ja/)
独自のコンテンツマーケティング手法で成功を収めている企業のひとつに、エナジードリンクのメーカーとして有名なRedbull(レッドブル)が挙げられます。ターゲットは、アクティビティやスポーツが好きな若者。
Redbullが運用しているメディア内では、スノースポーツや登山、ダンスなどのトピックが提供されており、レッドブルの宣伝はほとんどありません。
商品を前面に出すことなく、ターゲットのニーズに応え続ける姿勢が顧客からの信頼獲得につながり、アクティブ・スポーツ分野で大きな指示を獲得しているのです。
【まとめ】コンテンツマーケティングを成功させるには
このページでは、BtoB、BtoC、海外のコンテンツマーケティング成功事例を10個取り上げました。成功事例から共通してくみ取れることは、以下の3つです。
- どのターゲットに対するコンテンツなのかが明確になっている点
- 企業が勝てる分野(市場)で情報発信している点
- 実績やノウハウをうまく活用し、信頼獲得やブランディングに成功している点
このように、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供することが、大きな成果につながった事例は豊富にあります。誤解しないでほしいのは、大企業だけが有利ではないということです。
というのも、自社の強みとユーザーニーズが合致する市場を見極めコンテンツを展開することができれば、大手と真正面から戦わずに効率よく集客ができます。
一時的なWeb広告とは違い、自社が配信したコンテンツは資産としてWeb上に蓄積され続けます。発信すればするほど資産価値が高まり、ロイヤルカスタマーを獲得する機会も増えていくのです。
コンテンツマーケティングのことでお悩みなら弊社まで
コンテンツマーケティングに取り組む上では、様々な分析が必要となってきます。
- 「難しそうで始められない」
- 「分析や企画に時間がかかってしまう」
- 「自社の強みがわからない」
- 「自社に優秀なライターやデザイナーがいない」
このように、さまざまな問題・課題に直面することもあるでしょう。
Zenkenでは120業種を超える企業制作運用を活かしたコンテンツマーケティング支援施策を提供しています。プロに任せたい方はもちろん、将来的には内製化に向けた専門プランのご用意もございます。
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