バーティカルメディアとは?集客に役立つ領域特化型メディアの特徴や事例を紹介

バーティカルメディアとは?集客に役立つ領域特化型メディアの特徴や事例を紹介
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本記事では、バーティカルメディアに関する解説や成功事例について解説。
また、バーティカルメディアなどを通し売上につながる集客をしたい方に向けて、

  • 例年定員割れだったのが、続々願書が届き入学可能人数を2倍にしても追いつかない
  • 前年以上の学生募集に成功し、受け入れ人数を増やすために校舎の増築を決定した
  • 年間100件以上の会員登録が増え、そこから大体月2棟が契約
  • 飛び込みのお客様が月間で30件増えて3割は契約している
  • 自社コンセプトにマッチした見込み顧客が増え、契約単価が1000万円向上した

を実現した、「ポジショニングメディア」施策についても合わせて説明しています。

集客効果が高いバーティカルメディアは特定領域を深堀りしたメディア

「バーティカル」とは、直訳すると「垂直な」という意味になります。ひとつの分野を垂直に深堀りする意で、特定領域(分野)に特化したメディアのことを「バーティカルメディア」と呼びます。

ここでは「バーティカルメディア」とオウンドメディアやキュレーションメディアの違い、バーティカルメディアの実例を紹介しつつ、なぜ領域特化型メディアが集客に役立つのか解説していきます。

バーティカルメディアの特徴

バーティカルメディアの特徴
近年、これまで効果があるとされていたWeb広告が変化を遂げています。また検索機能の向上によりユーザーの追跡機能などが発達し、ユーザーは簡単に自身が興味を持ちそうな商品を見つけやすくなりました。

一方で、情報が意図的に分配されることにより、自社商品がはじかれてしまう可能性もあります。

バーティカルメディアはこのような不利益の払しょくに役立つだけでなく、特定の分野でロイヤルカスタマーが獲得できる有効手段です。

ファッションや健康といった大カテゴリではなく、「〇〇ファッション」「〇〇を改善するための健康情報」というように、入り口を狭く、そして深く追求していくのがバーティカルメディア最大の特徴です。

バーティカルメディアとキュレーションメディアの違い

まず、一世を風靡したキュレーションメディアとバーティカルメディアの違いについて見ていきましょう。

そもそもキュレーションメディアとは?

キュレーションメディアとは、「キュレーション」すなわち集める、集合体といった意味の通り、幅広い情報を1カ所に集めたメディアを指します。

話題になっている情報や人、カテゴリーなど広く浅く情報を集めたWebメディアがキュレーションサイトです。

ユーザーは知りたい情報のジャンルやカテゴリは選べますが、あくまでメディア側が集めた情報の一覧の中から興味があるものを選ぶ、というのが定番になっています。

いわゆる横断型のメディアの典型がキュレーションサイトなのです。

キュレーションメディアとバーティカルメディアの連動性

キュレーションメディアが拾ったネタを見たユーザーの行動のひとつに、「もっとくわしい情報を探す」というものがあります。初めて見るキーワードや情報が提供され、興味をひかれて検索というアクションを起こします。

これまで多くの情報を幅広く知ることに満足していたユーザーは、次のステップとしてより深堀りされた情報収集欲が高まります。その欲求を満たしてくれるのが、バーティカルメディアです。

Webメディアの場合は特定のキーワードで上表示されている必要がありますが、もし上位表示されれば、興味関心の高いユーザーが流入する受け皿になり得ます。

雑誌でいえば、特定のジャンルや年代、趣味、生活様式などで絞り込んだ「専門誌」がバーティカルメディアの典型です。

さらに地上波以外のペイテレビなども、万人受けする番組作りからターゲットやテーマを絞り込んだバーティカルスタイルの番組作りにシフトし始めています。

バーティカルメディアとオウンドメディアも相性がいい?

次に、バーティカルメディアとオウンドメディアの関係性についてです。

オウンドメディアとは?

オウンド(=自身で)という名前の通り、自社が保有するメディアすべてを指します。企業アカウントでのブログ運営やSNS運用、旧来の広報誌やパンフレットなどもオウンドメディアに含まれます。

自社で制作・運用する場合もありますが、広告代理店や制作会社に委託して、運用も外部パートナーに任せるパターンのほうが多いかもしれません。

昔は商品パンフレットの延長上にある、ともすれば自画自賛に陥りがちなオウンドメディアが多数を占めていましたが、いまでは「ユーザーに役立つ情報をどの競合よりもくわしく提供する」目的で運用されているものが増えています。

弊社が提供するWEWB戦略にはこのオウンドメディアの制作や運用も含まれますが、クライアント企業の強みや優位性を最大限活かしてブランディングする、さらにファンを獲得することを目的にしています。

そのためこのオウンドメディアのことを「ブランディングメディア」と呼んでいます。

バーティカルメディアとオウンドメディアの線引き

オウンドメディアでもその企業が保有している専門的な知識や情報を提供しますが、たいがいは1社でいくつものジャンル、カテゴリ、製品を販売していますので、企業のオウンドはどうしても会社広報的な役割が強くなってしまう傾向があります。

バーティカルメディアは自社製品やサービスの中から、特定の分野だけを深堀りして作ることになりますので、オウンドメディアの中にバーティカルメディアがあるというよりは、独立させたメディアとして確立させるほうが有効であると考えます。

バーティカルメディアの具体的な事例

「メディア担当者のつぶやき めでぃっぷ」(https://media-radar.jp/contents/meditsubu/vertical/)を参照して、バーティカルメディアの具体事例をいくつか紹介しておきます。

ヤンサカ

バーティカルメディア事例「ヤンサカ」
画像引用元:ヤンサカ(https://yansaka.com/)
株式会社イースリーが運営する「高校のサッカー部員」にターゲットを絞ったWebメディアです。サッカー部員に直接取材して本音や日々の生活を発信。

キャッチフレーズは「日本一詳しくサッカー部員の日常を伝える部活応援メディア」(引用元:PRTIMES https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000057491.html)
で、月間28万UU、ユーザーの80%が18歳以下。

強豪校の選手へのインタビューを中心に、高校サッカーの情報をまとめた記事などがあり、ツイッターやYouTubeへの動画アップなど中高校生のニーズを満たすコンテンツを豊富に有しています。

高校サッカーと親和性の高い商品やサービスであれば、出稿を検討すべきでしょう。

KIDSNA(キズナ)

バーティカルメディア事例「キズナ」
画像引用元:KIDSNA(https://kidsna.com/magazine)
富裕層の「子育てママ・パパ」をターゲットにしたバーティカルメディアです。株式会社ネクストビートが運営しています。

メディア自体に「富裕層向け」とは明示されていませんが、海外の教育事情や金銭的に余裕がある人には刺さる情報が提供されていることから、富裕層の子育て世代をターゲットにしていることがわかります。

オウンドメディアの場合、「富裕層」はなく子育てママ・パパ向けというようにターゲットを広くとることが多くなりますので、オウンドメディアを運用しながら、バーティカルメディアにも出稿するというのは、うまい広告戦略と言えます。

たとえばKIDSNAの場合、ランドセルであっても三越伊勢丹のような高級路線の完全予約制のものを扱っていたり、宿泊施設もとやや高めの費用がかかるホテルの紹介などが多くなっています。

このようなメディア設計にすると、金銭的に余裕のないユーザーは離脱しますが、ニーズが完全にマッチしている購買確度の高いユーザーは残ります。

このようにターゲットを狭めていくことで、メディアとして更なる効果を期待できるのです。

つなげーと

バーティカルメディア事例「つなげーと」
画像引用元:つなげーと(https://tunagate.com/)
共通の趣味を持つ人同士をマッチングさせ、友達や仲間づくりをサイト上でしてもらう「つなげーと」も一種のバーティカルメディアです。運営会社は株式会社つなげーと。

20代や30代の「友人関係を拡大したい世代」を対象に、さまざまなサークル活動を通じて新しいコミュニティを開拓していくことを目的としています。現時点で掲載サークル数が20,582もあります。

最近では対面するリスクを軽減するため、ZOOMを活用したオンラインの場でのコミュニティ形成も盛んに行われています。サークルの種類やエリア属性などを絞り込めば、ピンポイントのマーケティングが可能です。

介護ポストセブン

バーティカルメディア事例「介護ポストセブン」
画像引用元:「介護ポストセブン」(https://kaigo.news-postseven.com/)
https://kaigo.news-postseven.com/、運営会社:小学館

介護にまつわる情報を多数掲載しているメディアで、運営元は出版社の小学館です。介護をされる本人ではなく、介護をしている家族へ向けて、有益な情報が多数掲載されています。

日々変遷する介護制度や、最新の介護施設情報はもちろんのこと、在宅介護では大きな課題となる日々の調理メニューなど、介護する側に役立つコンテンツが充実しています。

老々介護などが社会問題になっている今、介護ポストセブンのようなバーティカルメディアに助けられる介護者も多いはず。介護職や用具などの商品を展開しているのであれば、広告出稿を検討してみましょう。もちろん介護施設などの広告も有効です。

HUGMUG

バーティカルメディア事例「HUGMUG」
画像引用元:「HUGMUG」(https://hugmug.jp/)
「HUGMUG(ハグマグ)」は、年に2回(3月と8月)刊行する雑誌で世界文化社が発刊しています。子育て中のママと子どもに特化したバーティカルメディアで、いくつかのWebメディアを株式会社シー・レップが制作・運用しています。

家族にとって暮らしに役立つ内容や、子供の記念日を楽しく祝えるような工夫が詰まった情報が盛りだくさんになっています。

お子さんがいるママ向けの情報がメインですが、パパにとっても役立つ情報が盛りだくさん。ライフスタイル、子育て、ファッション、趣味と、こだわりのある生活を夫婦・親子で過ごすためのティップスが散りばめられています。

おしゃれで豊かなファミリーライフを送りたい、ママ友・パパ友に共有したくなるようなお役立ち情報を手に入れたい。そんなユーザー向けのプロモーションを展開したいと考えているのであれば、HUGMUGのWebメディアなどはうってつけです。

バーティカルメディアのまとめ

ここまで見てきたように、バーティカルメディアは専門誌がそうであるように、特定のジャンルを深掘りして追求していく媒体です。深度が違うと求められる情報の質が変わる場合もありますが、同じグループに属するユーザーたちが集う、という点ではブレは出ません。

自社製品やサービスが市場の中でどの位置にいるか、優位性や強みを活かして組み立てる戦略のことをポジショニング戦略と言いますが、バーティカルメディアとポジショニング戦略も無関係ではありません。

「この分野だけはどの会社にも負けない優位性がある」と自負できるのであれば、その分野を独占する勢いで平面を獲得していくことができます。

ポジショニングメディアでは「貴社独占の優位性」がユーザーに評価されるような設計が可能になりますので、バーティカルメディアよりさらに一歩進んだ戦略である、と言っていいと思います。

ポジショニングメディアとは、自社の立場や強みを明確にしたメディアのことです。情報発信を通じて、自社と相性の良い見込み客を集められます。

ポジショニングメディアを使うことで、本来自社商材を導入すべきであるユーザーへ認知度を上げ、自社商材への導入意欲を上げた状態で集客をすることができます。

反対に自社商材と親和性の低い顧客を集客しないため、効率の良い営業活動を実現することができます。

もし、成約につながる集客施策を行い、事業拡大を促進させたいとお考えでしたらこちらよりご覧ください。
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