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遺失物管理システム比較10選!

最終更新日:2025年04月11日

本記事では、遺失物管理や落とし物対応に特化した各種システムを比較・紹介します。規模や業種に応じて最適なツールを選べば、紙の台帳や電話応対に要していた手間を削減し、スタッフの業務効率化や顧客満足の向上が期待できます。

ホテルチェーンやテーマパークなど、多様な施設運営者が抱える「拾得物の管理・問い合わせへの対応」などの課題を解決するためのヒントとして、ぜひご覧ください。

目次

遺失物管理システムの一覧

会社名 サービスの特徴

HOKURYO CONNECT 遺失物管理システム

遺失物業務をまるっと管理!複数施設・多店舗導入にも対応

  • 遺失物の登録から書類作成まで、一連の機能を定額で利用できる
  • ユーザー数・登録データ数に制限なし!だからコスパ◎
  • 直感的な操作画面だから、現場の定着が早く運用しやすい

MONODOKO

画像認識と簡単操作で拾得物の登録・検索を支援

NEC 遺失物管理ソリューション

特例施設占有者にも対応、百貨店や大規模商業施設で導入実績多数

落とし物管理さくらさん

AIチャットボットが問い合わせを自動化、スタッフ不在時も安心

find

AI画像認識と横断検索で落とし物の返却率アップ

pickture

AIが写真を解析し、自動で警察分類へ割り振り

日本ソフテック

清掃管理や販売管理など多角的な業務システムを展開するシリーズ

日立 遺失物管理ソリューション

大型インフラや公共交通に強み、セキュアな遺失物管理をサポート

みつけるくん

レジャー施設での大量落とし物に対応、警察届出もスピーディー

忘れ物ポータル

問い合わせフォームやチャット対応も選べる一括管理サービス

遺失物業務をまるっと管理!
複数施設・多店舗導入にも対応

HOKURYO CONNECT 遺失物管理システム

HOKURYO CONNECT 遺失物管理システム
引用元: HOKURYO CONNECT 遺失物管理システムの公式サイト(https://www.hokuryolead.co.jp/hokuryo-connect/lost-item/)

HOKURYO CONNECT 遺失物管理システムの概要

HOKURYO CONNECTは、1日あたりの遺失物対応件数が10件を超えるような大規模施設向けに設計された、遺失物対応業務を一元管理できるクラウド型システムです。

遺失物の登録や検索はもちろん、問い合わせ対応や返却記録、警察届出書類の作成、遺失届の管理まで、すべての業務を網羅。現場での使いやすさを徹底的に追求した設計により、直感的な操作が可能です。

さらに、複数店舗を一括管理できる本部機能を搭載可能。各店舗の登録状況や対応進捗をリアルタイムで把握できるため、店舗間での運用ばらつきを防ぎ、全体のサービス品質を底上げします。

運用後も柔軟な設定変更ができるため、店舗の使い方に合わせて画面をカスタマイズが可能。現場に定着しやすく、長期的な活用が見込めます

HOKURYO CONNECT 遺失物管理システム
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HOKURYO CONNECT 遺失物管理システムを選ぶべき理由

遺失物の登録から書類作成まで、一連の機能を定額で利用できる

遺失物の画像登録や警察届出書類の自動作成など、多彩な機能を備えながら、HOKURYO CONNECTは1施設あたりの定額料金で利用できます。 登録データ数やユーザー数に制限がないため、繁忙期に対応件数が増えても追加コストの心配がなく、安定した運用が可能。

さらに、遺失物の分類や発見・保管場所の設定、ユーザー権限の管理まできめ細かくカスタマイズできるため、施設ごとの運用形態や業務フローの変化にも柔軟に対応できます。設定はユーザー自身で行えるため、現場の判断でスムーズに調整できます。

ユーザー数・登録データ数に制限なし!だからコスパ◎

ホテルチェーンや温浴施設など店舗数が多い場合、店舗ごとに運用レベルに差が出るとクレームや問い合わせ対応の遅れが発生しやすくなります。

HOKURYO CONNECTはオプションで複数店舗を一元管理できる本部機能を搭載でき、各店舗の遺失物登録状況や問い合わせ対応の進捗をリアルタイムで把握できるため、店舗間での運用レベルにばらつきが生じにくいのが特長です。

そのため、「どの店舗が遺失物を何点保管しているか」「いつまでに警察届出をすべきか」などの情報を一目で確認し、ミスや属人的対応を減らせます。
結果的にクレームや問い合わせ対応のタイムロスを最小限に抑え、運営コストも削減できるメリットがあります。

直感的な操作画面だから、現場の定着が早く運用しやすい

HOKURYO CONNECTの遺失物管理システムは、スタッフのITスキルにばらつきがある現場でもすぐに使いこなせるよう、操作画面をシンプルかつ直感的に設計しています。

たとえばユーザー側で必要な項目だけが表示されるようにカスタマイズ可能なので、現場での入力の手間を大幅に削減。遺失物の登録から検索、返却までの一連の作業も、視認性に優れた画面構成でスムーズに行えます。

さらに、遺失物の特徴をテキストだけでなく画像で登録できるため、見た目が似ている「黒い折りたたみ傘」や「無地の白いハンカチ」などが複数発生した場合でも、画像を見比べるだけで素早く識別できます。現場の負担軽減と業務効率化の両立を実現し、多くのホテルや施設で高く評価されています。

HOKURYO CONNECT 遺失物管理システムの料金

  • 1施設あたりの定額(月額料金)
  • ユーザー数・データ登録数:無制限

HOKURYO CONNECT 遺失物管理システムの導入事例

現場に寄り添う操作性が魅力

一番は管理画面の見やすさ、操作性の良さです。特にひと目で「誰が・いつ・どこで・何を」忘れたのか、「それが今どのような状況か」を把握できる点が良いなと思いました。設定関係も運用に合わせてスタッフ自身で変更できますし、操作が全般的に分かりやすい印象でした。
私たちは導入までのスピード感も重視していたのですが、北菱電興さんは初回説明後すぐにトライアル環境を用意してくれ、レスポンスの速さに驚きました。トライアルに機能制限がなく、本格導入と同じ仕様を体験できたことも安心材料になりました。

引用元:HOKURYO CONNECT公式HP (https://www.hokuryolead.co.jp/works/works-583/)

複数端末から同時に作業が可能に

特に忘れ物の記録と照合にかかる時間が減りました。以前は誰かが台帳を使っていると、他の人は情報の記録や照合などができず、作業が滞っていました。システム導入後は、複数端末での作業が可能になりタイムロスが生じません。また、ボタンを押すだけで遺失物の検索ができ、複数の紙台帳を1ページずつめくって目視で記録をさかのぼる手間が不要になったという点も、現場で喜ばれています。

引用元:HOKURYO CONNECT公式HP (https://www.hokuryolead.co.jp/works/works-646/)

HOKURYO CONNECT 遺失物管理システムの会社概要

会社名 北菱電興株式会社
所在地 石川県金沢市古府3-12
URL https://www.hokuryolead.co.jp/

MONODOKO

画像認識と簡単操作で拾得物の登録・検索を支援

「MONODOKO(モノドコ)」は、JR東日本情報システムが提供するクラウド型の遺失物管理サービスです。
鉄道やバス、商業施設、ホテルなど様々な施設へ向けた機能を搭載しており、画像による特徴登録やAIによる検索支援などを行えます。
拾得物をフリーワード検索で素早く照合し、問い合わせ対応にかかる時間を短縮できます。
さらに、遺失物法に準拠した警察届出書類の自動発行や、複数デバイス(PC・タブレット・スマホ)からのアクセスを可能にするなど、幅広い業態に対応できる柔軟性がポイントです。
必要に応じて特例施設占有者向け機能を利用すれば、売却や処分手続きもスムーズに実施できます。

MONODOKO の会社概要

会社名 株式会社JR東日本情報システム
所在地 東京都新宿区大久保三丁目8番2号
URL https://www.jeis.co.jp/product/monodoko/

NEC 遺失物管理ソリューション

特例施設占有者にも対応、百貨店や大規模商業施設で導入実績多数

NEC 遺失物管理ソリューションは、改正遺失物法に対応したシステムで、オンプレミス/クラウドの両形態を選択できます。
小田急百貨店などの大規模商業施設や公共交通機関でも活用されており、数多くの拠点を一元管理できる仕組みが整っています。
拾得物の登録・検索・返却・警察届出といった流れを一気通貫で支援するため、部署や施設をまたいだ情報共有や管理を容易にします。
警察とのデータ連携やPDFでの帳票出力にも対応しており、大量の落とし物を扱う施設でも統制のとれた運用を構築しやすい点が魅力です。
また、セキュリティ面やアクセス権限管理を細かく設定できるため、個人情報の取り扱いにも配慮が行き届いています。

NEC 遺失物管理ソリューションの会社概要

会社名 NECソリューションイノベータ株式会社
所在地 東京都江東区新木場1-18-7
URL https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/sl/lams/index.html

落とし物管理さくらさん

AIチャットボットが問い合わせを自動化、スタッフ不在時も安心

「落とし物管理さくらさん」は、AIによる自動応対と画像解析を活用して、落とし物を効率的に管理できるクラウドサービスです。
ユーザーがスマホやPCから直接問い合わせを行い、AIさくらさんが拾得物のデータベースを照合して返答するため、スタッフの電話対応を減らせます。
また、拾得物の写真をAIが認識して品目や色、特徴を入力支援してくれるため、登録作業の手間が軽減される点も魅力です。
営業時間外やスタッフ不在時でも対応が可能になるため、顧客満足度の向上とともに、他業務にリソースを回せるメリットがあります。

落とし物管理さくらさんの会社概要

会社名 株式会社ティファナ・ドットコム
所在地 東京都目黒区大橋2-22-7
URL https://www.tifana.ai/products/lostandfound

find

AI画像認識と横断検索で落とし物の返却率アップ

「find」は、落とし物クラウドとして全国2,000以上の施設・路線で利用される遺失物管理サービスです。
特徴はAIによる画像認識とフリーワード検索で、特に似通ったアイテム(手袋や鍵など)を高精度でマッチングする仕組みを備えています。
さらに、問い合わせ対応をfindスタッフが代行するオプションもあり、多拠点・多施設での返却率向上やスタッフ業務負担軽減に寄与します。
交通系や商業施設で導入事例が豊富なため、路線をまたいだ落とし物の探索など、従来難しかった連携をスムーズに実現できる点が注目されています。

find の会社概要

会社名 株式会社find
所在地 東京都中央区日本橋小伝馬町21-1 THE PORTAL Nihombashi East 1階
URL https://www.finds.co.jp/

pickture

AIが写真を解析し、自動で警察分類へ割り振り

「pickture」は、クラウド上での遺失物管理をサブスクリプション形式で提供しているサービスです。
スタッフがスマホやタブレットで落とし物の写真を撮るだけで、AIが自動分類し、警察指定のカテゴリへ振り分けてくれる機能が特徴的です。
登録されたデータはシステム上で一括管理され、問い合わせ対応や警察届出のための書類作成もスムーズに行えます。
特に利用者が多い施設や、紙運用に限界を感じている企業にとって、簡単操作で短期間に導入できる点がメリットとなるでしょう。

pickture の会社概要

会社名 株式会社オーイーシー
所在地 大分県大分市都町1-2-1
URL https://oec-dx.net/pickture/index.html

日本ソフテック

清掃管理や販売管理など多角的な業務システムを展開するシリーズ

日本ソフテックが提供する遺失物管理システムは、警察庁の新システムにも対応したクラウド型です。
同社が展開するA/4シリーズの一環として、清掃業や販売管理システムと連動させるなど、業務全般を一括管理しやすい点が特長です。
拾得物の登録・問い合わせ対応・返却管理・警察届出など、紙台帳で行っていた作業をオンラインに移行することで、人的ミスや入力の重複を防ぎやすくなります。
アクセス権限やログイン履歴管理も用意されているため、店舗や清掃スタッフが多い環境でも運用レベルを統一できます。

日本ソフテックの会社概要

会社名 日本ソフテック株式会社
所在地 富山県南砺市川除新888番地2
URL https://www.nsft.co.jp/

日立 遺失物管理ソリューション

大型インフラや公共交通に強み、セキュアな遺失物管理をサポート

日立 遺失物管理ソリューションは、鉄道や空港など社会インフラ領域で培われたノウハウを反映したシステムです。
大規模施設で発生する多量の落とし物を、登録から保管、拠点間移送、警察届出まで一括で管理できます。
拾得物にラベルを貼って2次元コード等で読み取り一括処理する機能や、詳細なアクセス管理・ログ取得など、セキュリティ面に注力しているのが特徴です。
また、鉄道事業者向けに特化した機能拡張やカスタマイズにも対応可能なため、運営規模が大きい施設でも導入しやすいと言えます。

日立 遺失物管理ソリューション の会社概要

会社名 株式会社 日立製作所
所在地 東京都千代田区丸の内一丁目6番1号
URL https://www.hitachi.co.jp/

みつけるくん

レジャー施設での大量落とし物に対応、警察届出もスピーディー

「みつけるくん」は、大手遊園地やプールなど、繁忙期に大量の落とし物が発生する施設での導入実績があるクラウド型遺失物管理システムです。
直感的に登録できる画面構成で、警察届出に必要なデータを一括作成できるため、紙帳票での煩雑な作業を大きく削減します。
特例施設占有者が抱える法令対応の手間を軽減する機能も用意されており、すべての拠点で共通の運用ルールを構築しやすい点が好評です。
導入後は問い合わせ対応や拾得物確認の待ち時間が短縮され、年配スタッフでも操作しやすいタブレット運用も可能とのことです。

みつけるくん の会社概要

会社名 株式会社システムステーショングループ
所在地 横浜市港北区新横浜2-7-17KAKiYAビル
URL https://systemstation.jp/

忘れ物ポータル

問い合わせフォームやチャット対応も選べる一括管理サービス

「忘れ物ポータル」は、店舗やテナントごとの拾得物管理をクラウド化し、問い合わせフォームやチャット機能で顧客対応を効率化するサービスです。
電話窓口が混雑しがちな業種でも、オンラインで問い合わせを受け付ける仕組みにすることでスタッフの工数を削減し、ユーザーにとっても24時間アクセスが可能になります。
導入プランが柔軟で、拾得数に応じた料金設定や代行サービスを使い分けられるため、規模の小さな店舗から大規模複合施設まで導入しやすい点が特徴です。
本部管理機能を利用すれば、テナントごとの落とし物状況をまとめて可視化でき、法令に則った処理と個人情報保護もシステム的にサポートされます。

忘れ物ポータルの会社概要

会社名 ピトラ株式会社
所在地 東京都千代田区九段南1-5-6
URL https://wasuremono.jp/

遺失物管理システムとは?

遺失物管理システムとは、店舗や施設、交通機関における落とし物や忘れ物などを正確に記録し、保管期間や持ち主の情報などを管理するためのソフトウェアシステムです。従来は紙に書き留めた台帳やExcelなどの表計算ソフトを使って管理するケースが多かったのですが、近年ではIT技術の進歩やクラウドサービスの浸透、個人情報管理への意識の高まりによって、より機能的で安全性の高い専用システムへの乗り換えが広がっています。

遺失物管理では、単に物品を保管するだけでなく、法律面や行政への届出、遺失物を捜している方からの問い合わせ対応、持ち主本人の確認作業といった手間がかかるのが一般的です。特に日本国内では遺失物法が存在し、遺失物の取扱いに対するルールや手続きが定められています。たとえば、一定の期間を経過しても持ち主が現れない遺失物があった場合や、個人情報の入ったカード類の扱いには細心の注意を払わなくてはなりません。遺失物管理システムは、これらの管理をミスなく進めるための管理台帳機能や、警察への届出に必要な情報を素早く抽出できるレポート機能などを備えています。

さらに、一括で情報を管理することにより、担当者間での情報共有や引き継ぎも容易になります。たとえば、店舗を複数展開している企業が、一元管理システムを導入すれば、どの店舗にどのような落とし物があるのかがリアルタイムにわかります。また、落とし物を探す人(お客様)からの問い合わせがあった際に、すぐに在庫状況を検索・回答できるため、顧客満足度の向上にも貢献します。こうした業務効率化とサービス向上の両立が、遺失物管理システム最大の価値と言えます。

遺失物管理システムのメリット・デメリット

メリット

情報の一元化と共有の容易さ
従来、紙の台帳やExcelで管理していると、各店舗・各部署ごとに管理が分散しがちで、見落としや二重登録のリスクが高まります。専用システムであれば、誰がいつ、どこで落とし物を受け取り、どこに保管しているのかといった情報を一元的に記録できます。複数名の担当者がいても、最新のデータを同時に参照できるため情報共有がスムーズです。

紛失や管理ミスの防止
紙の台帳やExcelでは、誤入力や更新忘れなど人的ミスが起こりやすく、さらにデータが散在することで重要書類の紛失リスクも高まります。一方、遺失物管理システムは入力フォームや検索機能が整備されており、データがクラウドなどのサーバーに保存されることで、安全性も高まります。物理的に書類を紛失する心配がない点もシステム導入の大きな利点です。

問い合わせ対応の迅速化
落とし物を探している利用者から問い合わせがあった場合、システムを使ってキーワード検索をかけるだけで保管状況を即時に確認できます。紙やExcel管理の場合、担当者が複数いるとデータの最新状況がどこにあるか見つからず、すぐに回答できないことも珍しくありません。システム化によって応対時間が大幅に短縮され、顧客満足度の向上に直結します。

法令順守と届出の効率化
遺失物法では、発見された落とし物が一定期間経過後にどう処分されるのか、また警察や行政への届出が必要な場合にどのように情報を提供するのかといったルールが定められています。専用の遺失物管理システムは、これらを踏まえた通知機能やレポート出力機能を備えているため、手続きがスピーディーかつ正確になります。

ブランドイメージやCS向上
落とし物に素早く対応できる企業や施設は、利用者から「きちんと管理されていて安心」「サービス品質が高い」と評価されやすくなります。顧客満足度(CS:Customer Satisfaction)が向上し、ブランドイメージの向上にもつながるでしょう。

デメリット

導入コストがかかる
無料のExcelや紙ベースの台帳管理に比べると、システムを導入する際には初期費用や月額利用料などのコストが発生します。小規模な店舗などでは、コスト負担が見合わないと感じる場合もあるでしょう。ただし、長期的な業務効率化やトラブル回避を考えると、コスト以上の価値を得られる可能性も高く、慎重に検討する必要があります。

使いこなしに時間がかかる
新しいシステムを導入すると、必ず操作方法の習熟や社員の研修が必要になります。IT操作に慣れていない担当者やアルバイトスタッフなどがいる場合、最初のうちは操作ミスや入力漏れなどが起こりがちです。導入企業側もマニュアル整備や研修の実施に力を入れる必要があります。

システム障害やセキュリティリスク
遺失物管理システムも他のITシステム同様に、サーバー障害やネットワークトラブル、サイバー攻撃などのリスクがあります。特にクラウド型の場合は通信環境が安定しないと操作がスムーズにいかない可能性があり、万が一の障害時には業務が一時停止するリスクも考慮しておかねばなりません。

カスタマイズの必要性
遺失物管理と一口に言っても、業種や企業規模によって扱う物品や手続きの進め方に違いがあります。システムが標準機能だけで十分対応できない場合は、追加のカスタマイズが必要になり、さらに費用や時間がかかるかもしれません。事前に自社の運用フローを明確にしておくことが大切です。

遺失物管理システムの選び方

遺失物管理システムはさまざまなサービスプロバイダーから提供されていますが、それぞれ機能や料金プランに特徴があります。ここでは導入を検討する際に押さえておきたい主なポイントを解説します。

運用形態(クラウド型 or オンプレミス型)を確認する
遺失物管理システムには、インターネット経由で使用するクラウド型と、自社のサーバーにインストールするオンプレミス型があります。クラウド型は初期導入コストが比較的低く、アップデートや保守をサービス提供会社に任せられるのが魅力です。一方、オンプレミス型は自社の環境でシステムを構築するため、カスタマイズの自由度が高い反面、導入費用やメンテナンスにかかる負担が大きくなります。自社のITインフラの体制やセキュリティポリシー、予算などを考慮して選択しましょう。

使いやすいUIと豊富な検索機能
遺失物管理を担当する人は、必ずしも高度なIT知識を持っているわけではありません。操作画面が複雑なシステムだと、現場スタッフの負担が大きくなり、導入のメリットを十分に活かせない可能性があります。そのため、シンプルな画面設計で直感的に操作できるUIを重視しましょう。また、問い合わせ対応をスピーディーにするためには、物品名や拾得場所、日付など複数の項目で柔軟に検索が行える機能が欠かせません。試用版やデモ画面で実際の操作感を確認すると安心です。

カスタマイズや拡張機能の柔軟性
企業や施設によっては、レジ周りのPOSシステムや顧客データベースなど、すでに別の業務システムを運用している場合もあります。遺失物管理システムと連携できれば、情報の重複入力を避けられ、管理精度も高まります。API連携やインポート・エクスポート機能など、外部システムとのやり取りがどの程度対応しているかを事前に確認しましょう。
また、電子申請機能や所有者確認のための本人確認書類のデジタル管理など、高度なオプションを備えたシステムも存在します。自社の運用に合う機能を備えているかどうか、将来的に機能拡張が可能かどうかをよく見極めることが大切です。

セキュリティ対策とバックアップ体制
遺失物には、財布やクレジットカード、マイナンバーカードなど、個人情報や機微情報が含まれる場合もあります。そのため、遺失物管理システムでは厳重なアクセス制限やデータ暗号化などのセキュリティ対策が求められます。さらに、データ消失を防ぐためのバックアップ体制がしっかり整備されているかも重要なポイントです。クラウド型の場合、データセンターのセキュリティ水準や冗長化構成などについても確認しておきましょう。

サポート体制と導入実績
システム運用時には、操作方法がわからなくなったり、エラーが発生したりすることがあるかもしれません。こうしたトラブルに迅速に対処できるカスタマーサポート体制が整っているかどうかは、導入後の満足度を大きく左右します。平日だけでなく土日祝日も対応しているのか、電話サポートやチャットサポートに対応しているのかなどをチェックしましょう。
また、同業種や同規模の企業・施設への導入実績が多いシステムは、ノウハウが蓄積されているため、比較的スムーズに運用に乗せられるケースが多いです。自社の業種に近い導入事例を調べるなど、実績面も評価の基準にすると良いでしょう。

コストと導入メリットのバランス
システムの導入には初期費用や月額利用料などのコストがかかりますが、これらの負担が業務効率化や顧客満足度の向上、法令順守リスクの低減などのメリットと見合うかどうかを冷静に判断する必要があります。導入効果を測定するために、問い合わせ対応にかかる時間や紛失トラブルの件数、警察やお客様への報告書作成にかかる手間などを数値化し、コスト削減や売上向上につながる可能性を試算してみるのもおすすめです。最終的には、自社の規模感や扱う落とし物のボリューム、業務フローに最適化されたシステムを選ぶことが大切です。

遺失物管理システムのまとめ

遺失物管理システムは、煩雑になりがちな落とし物・忘れ物の管理を一元化し、ミスを減らすだけでなく、問い合わせへの迅速対応や法令順守のサポートなど、企業や施設にとって重要な業務支援ツールとしての機能を果たします。導入コストや運用負荷などのデメリットこそあるものの、長期的な視点でみると、顧客満足度の向上やブランドイメージの向上、管理体制の強化につながるケースが多いでしょう。

選び方のポイントとしては、クラウド型とオンプレミス型どちらが自社に合うのか、UIの使いやすさや検索機能、外部システムとの連携やカスタマイズの可能性、セキュリティ・バックアップ面、そして充実したサポートが受けられるかどうかが挙げられます。特に遺失物には個人情報が含まれやすいことから、セキュリティ対策は導入を検討する際に最優先で確認しておきましょう。また導入実績が豊富なシステムは、導入後の運用もスムーズな傾向にありますので、事前に提供元がどのような事例を持っているかを確認するのも効果的です。

遺失物管理システムの導入は、単に“落とし物の管理”をデジタル化するだけでなく、事務作業の効率化やトラブル防止、サービス品質の向上につながる可能性を秘めています。そのためには、自社の運用形態や業務フローを見直し、将来的な拡張性も見据えたうえで最適なシステムを選ぶことが大切です。もし導入に迷った際は、無料のデモ版やトライアル期間を活用して実際の操作感やサポートの質を確かめ、社内の関係者を交えながら検討を進めることをおすすめします。そうすることで、現場で使いやすく、かつ業務改善につながる遺失物管理システムを選び出せるはずです。

免責事項
本記事は、2025年4月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。