サービスサイト制作のポイント・メリット・事例まとめ
最終更新日:2024年05月13日
会社のサイトをつくるとき、企業紹介のページと商品・サービスのページを同じサイトにまとめるよりも、別々のサイトに分けたほうがマーケティングや集客に良い影響があります。
ここでは、経営戦略や集客に役立つサービスサイトの基礎知識や特徴について解説しています。
制作するうえで気をつけたいポイントや作り方に加えて、実際の企業のサイト事例についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
サービスサイトとは
サービスサイトとは、特定の商品・サービスに関する情報だけをまとめているWebサイトのことです。主に見込み顧客に自社の商品やサービスの理解を深めてもらい、購入につなげる役割があります。
サービスサイトに似たような概念を持つサイトに「コーポレートサイト」がありますが、こちらは商品・サービスよりも「企業の紹介」に重きを置いています。主に意識されるユーザーは見込み顧客ではなく、取引先企業や株主、求職者などです。
そのため、コーポレートサイトの運用は人事や広報などが担当するのに対し、サービスサイトを担当するのは主にマーケターや営業担当など、商品やサービスを売る役割を担っている部署になります。
サービスサイトはコーポレートサイトに比べて情報更新の頻度も高く、自社商品・サービスをより魅力的にみせるために、こまめな情報を発信・更新し続ける必要があります。
サービスサイトそのものが、Web上の「営業担当者」と考えると分かりやすいでしょう。
サービスサイトの目的
企業の商品・サービスに関する情報を魅力的に紹介して、集客や見込み顧客の獲得につなげるのが主な目的です。
そのため、サイト内にはサービス紹介や導入事例のほか、資料のダウンロードページや商品に関する合わせフォームなど、成果(コンバージョン)に結びつけるページが組み込まれています。
フォームから実際に何件の問い合わせがあったか、資料がダウンロードされたかは数値がとれるようになっていることがほとんど。数値化することで、サービスサイトによってどのくらい魅力が伝わり、目的が果たせたかを知ることにもつながります。
サービスサイト制作のポイント
サービスサイトを制作するにあたり、意識すべきポイントは情報の鮮度とユーザーの属性です。
ターゲットユーザーが求めている情報を、いかにタイムリーに発信できるかがカギとなります。
「イベントの案内」や「新製品の情報」「季節ごとの案内」など、こまめに情報を更新する工夫が必要です。ニュースリリースなどのページを設けて、ユーザーに更新を分かりやすく示すことも効果的でしょう。
それを踏まえると、やはり人事や広報ではなく、商品・サービスの営業担当やマーケティング部門がサイト作成から運用までを担うのが理想的といえます。
サービスサイトのメリット
自社商品・サービスの情報に関して独立したサイトにすることで、ユーザーから見て分かりやすいサイトを持てるのがメリットです。
ひと口に「○○会社の情報」といっても、ターゲットユーザーごとに求めている情報がちがうので、ユーザーの属性によって提供する情報を分けることができます。
「企業の情報が知りたい」人にはコーポレートサイトに、「会社で働く魅力や仕事内容を知りたい人」には採用サイトに、そして「商品の情報を知りたい人」にはサービスサイトに来てもらう、という具合に、ユーザーにとって最も有益なサイトを示せるようになります。
商品の情報や魅力が知りたいユーザーニーズに対して詳細な情報を伝えられるため、よりマッチしたユーザーを集客できる可能性が高まるのです。
サービスサイトの効果
コーポレートサイトとサービスサイトといったように目的別にWebサイトを分離することで、SEO対策やリスティング広告など、検索エンジン経由での集客対策がしやすくなります。
Web集客においては、ユーザーの目的や知りたい情報に対して最適な答えを示すことが理想的です。
商品・サービスに関連するキーワードによってたどり着いたユーザーに対しては、コーポレートサイトの製品紹介ページよりもサービスサイトのほうが商品・サービスについて詳しく紹介されているぶん魅力が伝わり、コンバージョンしやすくなります。
サービスサイトの必要性
近年、顧客(ユーザー)の動向の変化に伴って、Webサイトの持つ役割を分ける企業が増えてきています。
営業的な側面を持つサイト、採用専門のサイト、プロモーションに専念するサイトなど、ユーザーの目的に合わせてサイトを使い分けたほうが成果を得やすいことが分かってきたからです。
これまでは、より多くの情報を提供するWebサイトが「ユーザーの利益を考えている」と見なされていたため、サイト内のコンテンツをとにかく豊富にする企業サイトが多くありました。
ところが、ひとつのWebサイトにさまざまな情報を詰め込んでしまうと、「誰に」「何を」伝えたいかがわかりづらくなってしまいます。かえって、伝えたい情報を意図したユーザーに届けることが難しくなってしまったのです。
また、多くの企業がWebサイトを作り込んだことで「コンテンツ」の競合が増え、単一サイトではSEOによる効果も得にくくなってしまいました。
1サイトあたりのページ数やコンテンツを増やして「とにかく関連情報を載せる」のではなく、ターゲットごとに「有益なサイト」であり続ける必要があります。
サービスサイトを含め、ターゲットユーザーごとにWebサイトを使い分けできているかは、今後もWeb戦略において重要なポイントとなってくるでしょう。
サービスサイトのつくり方
サービスサイトの持つメリットや効果を意識しながら、実際にサービスサイトをつくってみてください。
狙ったターゲットをうまく集客して成果をあげるために、以下の項目が重要となってきます。
- 誰に向けたサイトか
- ユーザーにどんなメリットがあるか
- 誰が使っているか
- 専門性が担保された情報か
- 情報は最新か
- 価格はいくらか
- どんな課題や悩みを解決できるか
自分がユーザーだったらどんなことが知りたいかを、相手の立場になって考えて記載すべき情報を決めていきましょう。
ほかにも、流入したユーザーがどんな行動をとるかを見据えて、集客につながる施策を考えておくことも大切です。
ターゲットユーザーの流入経路を考える
1人でも多くの見込み客にアプローチして顧客獲得につなげるために、ユーザーがどこから流入してくるかを想定し、それに合わせたSEO施策を行います。SEOだけでなく、ユーザーが流入しそうなキーワードも想定して、SEO対策も行いましょう。
潜在顧客層へのアプローチ
ここで言う潜在顧客とは、将来的に自社の商品・サービスを購入してくれるかもしれないユーザーのことです。
現時点ではニーズが具体化していない可能性がありますが、いつか必要なときに顧客となってくれるかもしれません。ニーズが潜在している時点からつながりを持てるようにしておきましょう。
サービスサイトで資料をダウンロードしてもらう際に、メールアドレスや氏名など、コンタクト情報を得られる仕組みをつくっておきます。
商品・サービスの価値を明確にする
潜在顧客層は将来、自社の顧客へと成長するかもしれません。
ユーザーの課題やニーズを喚起する情報とともに、悩みや課題を「自社が解決できる」とアプローチしましょう。
このとき、商品・サービスの価値をユーザーに分かりやすく伝えられているかを確認してください。
実際に導入したケースではどのように課題を解決したかなど、具体的な事例紹介によってユーザーの心を動かすことを意識しましょう。
サービスサイトに必要なコンテンツ(ページ)とは
多くのサービスサイトで見られるのは以下のような情報です。サイトを作成する前に、ユーザーが何を知りたいと考えているか、ニーズの高い情報は何かなど、以下の項目をユーザーの気持ちになって熟慮して、掲載すべきページを決めていきましょう。
- 顧客の課題・ニーズを喚起する情報
- サービス紹介
- 導入事例
- 料金・価格
- セミナー/ウェビナー
- 資料ダウンロードページ
- ブログ
- ニュース
- サポートに関する情報
- CTAにつながるページ(コンバージョン導線)
単に商品やサービスの概要を紹介するだけでは思ったような効果を得られません。
商品機能や導入メリットを伝えたり、興味・関心を持ってもらうページを設けたりするなど、ユーザーの検討段階に合わせたページ構成にすると良いでしょう。
サービスサイトの事例
株式会社ダスキン
画像引用元:株式会社ダスキン,ミスタードーナツ公式サイト(https://www.misterdonut.jp/)
コーポレートサイトから独立したサービスサイトの分かりやすい事例に、株式会社ダスキンがあげられます。
ダスキンは清掃用品や清掃サービスを展開している会社ですが、「ミスタードーナツ」を別部門で運営していることは有名です。ミスタードーナツの公式サイトは、ダスキンのサービスサイトにあたる存在です。
ダスキンのコーポレートサイトが事業内容や企業理念などの経営に関する情報を主に掲載しているのに対し、ミスタードーナツでは商品紹介やキャンペーンなど、商品の魅力を紹介することに特化しています。
Chatwork
画像引用元:Chatwork公式サイト(https://go.chatwork.com/ja/)
中小企業向けのビジネスチャットサービスを展開する、株式会社チャットワークのサービスサイトです。製品情報やサービスの導入事例など、ビジネスチャットサービスに関する情報のみが掲載されています。
充実した機能紹介や無料ではじめられる点など、ユーザーにとってのベネフィットも分かりやすく紹介されているのが特徴。実際の導入企業のインタビューコンテンツでは多くの企業が掲載されており、サービスの信頼性も感じられるようになっています。
トップページの随所に「説明資料ダウンロード」ができるリンクボタンが設置されており、積極的にコンバージョンを狙ったデザイン構成も手本にしたいサイトです。
zoom
画像引用元:zoom公式サイト(https://zoom.us/)
コロナ禍に爆発的にヒットしたビデオチャットの代表格「zoom」のサービスサイトです。zoomでできる機能やウェビナーの紹介のほか、ユーザーからのレビュー、企業レビューを紹介して個人と企業の双方の信頼性を高めています。
サービスサイトから直接サインアップができるようになっており、スマホ用の専用アプリをダウンロードできるページもあり。はじめて利用するユーザーを想定した分かりやすい設計になっているのも、人気に火がついた理由かもしれません。
ユーザーのニーズや活用段階に合わせて、サービスサイト内でさまざまなサービスを利用できる工夫がされています。
商品・サービスへの集客、マーケティング戦略でお悩みなら
キャククルを運営するZenkenでは、商品やサービスが持つ独自の強みや価値を徹底的に分析し、その強みを軸としたWeb集客・マーケティング施策の提案することを得意としています。
調査分析や戦略設計はもちろん、サービスサイトも含むWebサイト・メディアの制作や運用までワンストップで対応が可能です。
いままでに120業種を超えるクライアント企業の集客を支援してまいりました。
商品やサービスへの集客を強化したい、Web集客の戦略を見直したい、といった課題やお悩みがあればぜひお気軽にご相談ください。
自社商品・サービスに魅力を感じるユーザーだけを集める戦略
サービスサイトは詳しく自社商品のことを伝えることができますが、ユーザーの行動を想像してみると、一つの商品の情報だけを見て決めることは少なく、似たような商品・競合商品と比較検討をして、「自分にとってベストな商品」を探します。
そのようなユーザー行動を先読みして、自社商品に対して「自分のニーズにあっているのはこの商品だ」と納得して選んでもらえる設計を取り入れたWeb戦略が、ポジショニングメディアです。
ポジショニングメディアでは、競合商品と見比べられるような形で自社商品ならではの強みや価値を伝えます。そうすることで市場内における自社商品のポジション(立ち位置)が明確になるのです。
「〇〇といえば自社」「〇〇で選ぶなら自社」というイメージがわかりやすく伝えるため、ユーザー側も自身のニーズに合わせて商品を選ぶことができます。
ユーザーは商品の魅力を理解して自ら納得して選んでいることから、ミスマッチが減り、問い合わせからの商談率や成約率(購入率)も高まる傾向があります。
実際にポジショニングメディアを導入した企業からは、以下のような声が寄せられています。
- 自社の強みを分かったうえで問い合わせしてくれるため、商談率が80%を超えた
- すぐに具体的な打ち合わせや商談に入れるようになり、契約までのリードタイムが1/3に短縮された
- 価格の安さで選ばれていないため、ベストプランを提案しやすく受注単価が2.5倍にアップした
「より売上に直結するWeb集客の施策を打ちたい」「現状で反響は十分あるが成約率がいまいち」といった場合には、ぜひポジショニングメディア導入も検討してみてください。
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