オウンドメディアの設計手順と注意点!導線設計のポイントも解説
最終更新日:2024年02月21日
オウンドメディアの設計手順
オウンドメディアの立ち上げに必要なのは「勝つための戦略」です。それに従い、サイト全体を設計する必要があります。
オウンドメディアの目的・目標を決定し、コンセプトとターゲットを設定してから、以下の手順に沿ってキーワードやサイト構造・導線を設計しましょう。
自社コンセプトに沿ってキーワード調査する
自社の見込み客となるユーザーを集めるコンテンツを制作するために、自社コンセプトに沿ってSEOキーワードを調査しましょう。
検索キーワードを調査するために、Googleトレンドやキーワードプランナといったリサーチツールを活用しましょう。
例えば「北欧のおしゃれ家具」をコンセプトとするオウンドメディアであれば、「北欧家具」「北欧 ソファ」といったキーワードについて調べて、「北欧家具 ブランド」「北欧 ソファ デザイン」などの関連キーワードを取得します。
また競合サイト調査ツールを利用すると競合サイトのセッション数や流入経路、検索キーワード、滞在時間などのデータを取得することが可能です。
上の競合北欧家具オウンドメディアであれば、アクセスデータを取得して北欧家具購入を検討しているユーザーの検索キーワードを集めることができます。
自社ターゲットを集客できるキーワードを選定する
調査して取得したキーワードの中から、自社ターゲットを効率的に集客できるキーワードを選定しましょう。
オウンドメディアの軸となるビッグキーワード(1語)をいくつか選定し、ミドルキーワード(2、3語)とスモールキーワード(3,4語)も選びます。家電量販店のオウンドメディアにおけるキーワード選定例は、下記の通りです。
ビッグキーワード①「家電」
ミドルキーワード「家電 激安」「家電 オンライン」…
ビッグキーワード②「冷蔵庫」
ミドルキーワード「冷蔵庫 耐久年数」「冷蔵庫 修理」…
ビッグキーワード③「パソコン」
ミドルキーワード「パソコン メーカー」「パソコン 速度」…
ビッグキーワード④「掃除機」
ミドルキーワード「掃除機 新品」「掃除機 吸引力」…
リサーチツールから取得したデータを基にして、競合の少なく優位に立てるニッチなキーワード(ロングテールキーワード)を選びましょう。
キーワードに従ってサイト構造を設計する
選定したキーワードをカテゴリー名とすることで、訪問者にわかりやすいサイト構造を設計しましょう。選定したキーワードをマップに表すと、サイト構造を視覚的にわかりやすく捉えることができます。
訪問者がサイト内で迷わずに少ないクリックで求めるコンテンツに到達できるように、トップページと下層ページ(カテゴリーページ)を設計しましょう。
各コンテンツにトップページやカテゴリーページ、サイトマップなどへのリンクを設置しておけば、訪問者が必要なコンテンツにアクセスしやすくなります。
コンバージョン率を高めるために各コンテンツのパーマリンクやデザインをわかりやすくし、多くのユーザーがスマホからアクセスすることを想定してレスポンシブデザインでコンテンツを制作しましょう。
サイト構造を考えて各コンテンツの導線設計をする
設計したサイト構造を踏まえて、ユーザーがオウンドメディアを訪問してから販売ページで購入するまでの導線を設計しましょう。
スモールキーワードやミドルキーワードのコンテンツはSEO(集客)を目的とすることが多く、ビッグキーワードや他のミドルキーワードのコンテンツへのリンクを設置してユーザーを誘導します。
ビッグキーワードのコンテンツはコンバージョン(成果)を目的とすることが多く、フォームやECサイトへの動線を設置してユーザーに購買を促すことが必要です。ユーザーに行動喚起(CTA)するために、ポップアップ表示や問い合わせボタン、ロゴ・キャッチコピーなどを工夫しましょう。
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オウンドメディアを設計するときの注意点
集客・販売の成果を上げるオウンドメディアを設計するために、以下の4点に注意しましょう。
自社コンセプトに合わないキーワードを選定しない
自社コンセプトに合わないキーワードを選定すると、自社商品・サービスに興味のあるユーザーを集客できません。
例えばオンライン英会話のオウンドメディアでは、「英会話 オンライン」「オンライン英会話 料金」などのキーワードを選定し、オンライン英会話を検討しているユーザーを集める必要があります。
しかし「英会話 独学」「英検 受験方法」などのキーワードを選定してしまうと、すぐにはオンライン英会話受講を必要としていないユーザーを集めてしまいます。
キーワード選定が自社コンセプトに合っていないと、自社商品・サービスを購入する見込みのないユーザーを集めてしまうので注意しましょう。
自社ターゲットから外れたコンテンツを設計しない
自社ターゲットのニーズから外れたコンテンツを設計すると、集客した見込み客がオウンドメディアからすぐに離脱し、問い合わせを受けたり購買行動を喚起したりすること(接客)ができません。
例えば注文住宅販売のオウンドメディアから「注文住宅 購入方法」をキーワードとするコンテンツを配信することで、注文住宅に興味のある見込み客を集めることができたとします。
しかし購入方法以外にも注文住宅の魅力を紹介するコンテンツを提供し続けなくては、見込み客の購買意欲を高めることはできません。
オウンドメディアから見込み客(リード)を獲得するだけではなく、見込み客の求めているコンテンツを提供し続けることで優良顧客へと育てる接客(リードナーチャリング)を忘れないように注意しましょう。
ユーザーが迷うサイト構造にしない
カテゴリーや下層ページなどのサイト構造が複雑に設計されていると、訪問したユーザーが求めるコンテンツにアクセスできません。
テーマやカテゴリーは選定したキーワードと関連させましょう。オウンドメディアを訪問してから求めるコンテンツを閲覧するまでに2クリック以上必要となる場合、訪問者がオウンドメディアから離脱する確率が上がってしまいます。
オウンドメディアがスマホ最適化されていないと、スマホから検索したユーザーがコンテンツを閲覧できないために直帰してしまします。
たとえユーザーに価値あるコンテンツを制作しているオウンドメディアであっても、サイト構造上の問題からユーザーへコンテンツを効果的に提供できず接客に失敗してしまうので注意しましょう。
集客・販売できない導線設計をしない
オウンドメディアの導線設計ができていないと、効率的に見込み客を集客して商品・サービスを販売することができないため成果を上げることができません。
各コンテンツの集客率が高くても、集めた見込み客を他のコンテンツへ誘導して自社商品・サービスの魅力を紹介できなくては、購買意欲を高められません。
またオウンドメディアから販売ページへリンクされていなくては、購買意欲を高めた見込み客に購買行動を喚起できません。オウンドメディア全体において各コンテンツがリンクされていないと、集客できても接客・販売の成果が上がらないため注意しましょう。
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オウンドメディアの導線設計のポイント
オウンドメディアによる集客・接客・販売の成果を上げるために重要な導線設計。4つに分けてポイントを解説します。
ユーザーのサイト上でのストーリーを想定する
オウンドメディアの訪問者(ターゲットとなるユーザー)を購買行動へと導く導線を設計するためには、オウンドメディア上で動くターゲットの動線(ストーリー)を理解しなくてはなりません。
ターゲットがコンテンツを通して商品・サービスを購買するプロセスは、カスタマージャーニーと呼ばれます。
カスタマージャーニーを想定するために、カスタマージャーニーマップを作成しましょう。マップの横軸を時間とし、縦軸をターゲットの悩みや心理状態、購買行動などとして、時系列に訪問者の変化を表します。
販売する商品・サービスによって、マップに表す時間を一日から数か月に設定します。なぜなら数千円の商品なら一日で購入を決める消費者でも、新車や住居の購入までに数か月検討するからです。
想定したカスタマージャーニーマップ上に、オウンドメディアからターゲットに提供したいコンテンツを時系列に記入しましょう。
自社商品・サービスの認知・他社と比較、問い合わせ・資料請求・購入という各段階において、訪問者に最適なコンテンツを提供することで購買意欲を高めながら購買行動を喚起できます。
なおターゲットは、コンセプトに共感してオウンドメディアを訪問者するユーザー層です。オウンドメディアの新規ユーザーとリピートユーザーとでは想定されるカスタマージャーニーが異なるため、複数のマップを作成しましょう。
ナビゲーションバーやサイドバーを効果的に利用する
オウンドメディアを訪問者が求めるコンテンツに迷わずアクセスできるように、ナビゲーションバーやサイドバーなどのレイアウトを効果的に利用しましょう。
オウンドメディアの各コンテンツページにアイキャッチ画像やポップアップ表示を入れると、自然検索からアクセスした訪問者を視覚的に引きつけコンテンツを最後まで閲覧してもらうことが可能です。
またコンテンツ上部にパンくずリストを表示することでページ階層を視覚的に表示させ、下部に関連記事リンクやトップページに戻るボタンを挿入しておけば、サイト内回遊率を高めることができます。
ユーザーが各コンテンツから移動してくるトップページは、オウンドメディアの顔です。ヘッダーやサイドバーにはコンセプトを端的に表したロゴやキャッチコピーを入れ、グローバルナビゲーションに新着記事やおすすめ記事、カテゴリーを掲載します。
ファーストビュー内に下層ページへの標識を入れるだけではなく、コンバージョンページへのリンクを設置して、訴求したい商品・サービスを紹介しましょう。
サイト全体の導線を整えるために、フッターにもSNSリンクや問い合わせボタン、コンバージョンページへのリンクなどを挿入することが必要です。
なおスマホユーザーが操作しやすいように、スマホレイアウトにはサイドバーの代わりにハンバーガーメニューをヘッダーに挿入しましょう。
Web広告やLPとリンクさせる
オウンドメディアの導線設計は、オウンドメディア内だけで完結するわけではありません。
外部から見込み客となるユーザーをオウンドメディアへ集め、オウンドメディア内で接客(ナーチャリング)してコンバージョンページ(問い合わせや販売のページ)へ誘導するまでの導線を設計しましょう。
オウンドメディアへ集客するために、SNS やWeb広告などとリンクさせましょう。オウンドメディアのコンテンツを新規制作したら自社SNSアカウントからリンクを拡散して、見込み客を集めましょう。
またリスティング広告や動画広告へ自社商品・サービス広告を出稿して、オウンドメディアでより詳しく魅力を紹介していることを宣伝しましょう。
SEOやWeb広告から集客した自社商品・サービスに関心のあるユーザーに対して、オウンドメディアのコンテンツを通して接客して購買行動を喚起します。
各コンテンツページにリンクボタンを設置しておき、購買意欲を高めた見込み客を自社商品・サービスを販売するLPへ誘導しましょう。Web広告とLPもリンクさせておき、購入段階に届かないユーザーをLPからオウンドメディアへ誘導する導線設計も必要です。
集客・販売の成果を評価・改善する
オウンドメディアの導線を設計して終わりではなく、各コンテンツの集客・販売の成果を評価・改善しながら、導線設計を見直しましょう。
オウンドメディア企画段階からコンテンツのPDCAサイクルを設計し、サイト全体や各コンテンツの集客・接客・販売についてデータ分析します。
分析するデータはユニークユーザー数やプレビュー数、直帰率、回遊率、コンバージョン率などです。データを取得するためには、Googleアナリティクスやコンソールなどのツールを活用しましょう。
分析したデータに基づいてカテゴリーやナビバーなどのサイト構造だけではなく、各コンテンツの記事タイトルやキーワード選定、アイキャッチ画像などを修正します。
例えばコンテンツの中身はユーザーに価値あるものであるのに、タイトルが中身とかけ離れているとユーザーがアクセスできません。またカテゴリー分けが適切でないと、集客した見込み客を販売ページまで誘導できません。
企画当初に設定したオウンドメディアの目標を評価基準として集客や接客を見直し、オウンドメディアの目的を達成しましょう。
オウンドメディアのコンテンツ制作や導線配置のPDCAサイクルを回そう
オウンドメディアの集客・販売を成功させるためには、コンテンツ制作と導線設計を綿密に計画し、評価・改善しながら修正することが必要です。
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