サイバーエージェントのオウンドメディア戦略を分析!
最終更新日:2022年12月21日
キャククルではさまざまな企業のオウンドメディア戦略を分析していますが、本記事ではあの「サイバーエージェント」のオウンドメディア戦略を取り上げています。
自社でオウンドメディアの立ち上げを検討している、採用オウンドメディアをやってみたいというかたは、参考になさってください。
また、これからオウンドメディア作って本格的に集客力を高めていきたいとお考えでしたらオウンドメディアを作る上で知っておきたいノウハウをまとめました。8,000サイト以上制作して得た知見をまとめていますのでお気軽にダウンロードください。
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サイバーエージェントのオウンドメディア「FEATUReS」の特徴
「FEATUReS」はAbema TVや国内のインターネット広告事業で知られる株式会社サイバーエージェント(以下サイバーエージェント)が運営するオウンドメディアで、コーポレートサイト内のコンテンツの一部として配置されています。
オウンドメディア内は「サービス」「技術・デザイン」「採用」「IR」などのカテゴリに分かれており、主にサイバーエージェントが手がける事業の紹介や採用活動、IR情報などがテキストや動画形式で発信されています。
デザインは新聞やフリーペーパーを意識したフレームを使い、独立したメディアという印象を与えています。
サイバーエージェントは、コーポレートサイトでもサービスの紹介や採用・IRに関する情報を発信していますが、「FEATUReS」では切り口を変えてエンタメ性を高めています。
「社員のタレント化」でビジュアルを重視
この「FEATUReS」も近年注目を集めている採用オウンドメディアに分類されるものですが、注目すべきは「社員のタレント化」です。
まるで俳優かモデルと思ってしまうようなビジュアル演出と、それぞれのキャリアの見せ方や個々のキャラクターの見せ方が大変うまい。かっこよくクールですし、画面全体がうつくしい。
さらにスチール写真にしても動画にしてもクリエイティブとしての質が高く、メディア内のトンマナ(デザイン全体の基調)も統一されていますし、プロの手によるものであることが読み手(ここでは就活しているユーザー)に伝わってきます。
IR情報にもエンタメ性
IR情報は通常投資家や株主へ向けたPRが目的ですが、この「FEATUReS」下層におさめられた「IRチャンネル」(https://www.cyberagent.co.jp/ir/ir_channel/)は、就活中の学生や転職活動中のユーザーに向けて発信されています。
在籍社員がイキイキと仕事をしているさまや、キャリアアップの実績、はたまた若い社員が「好きを仕事にする」自由さなど、同社への興味関心を引くコンテンツに仕上がっています。
IR情報すらエンタメにしてしまうところが、「ABEMA」を手掛ける同社らしいと感じます。このような採用戦略が功を奏して、中途採用ではオウンドメディア経由の求職者が多いようです。
サイト下部には1分でできるアンケートが設置されていますが、こちらは無記名で記事の評価や興味を持った理由、訪問経路などの質問に回答できるようになっています。
ユーザーからの反響を獲得して、より発信力のあるメディアに育てたいという意図が感じられます。
「FEATUReS」の概要
- 運営元:株式会社サイバーエージェント
- ターゲット:サイバーエージェントへの就職を検討している人
- 目的・ゴール:採用応募者の獲得、企業PR、IR・広報活動、ファンの獲得
アンケート内で意見や要望を送信できる欄以外には、問い合わせフォームや資料請求などのリンクは設置されていません。
採用活動に直結させるというよりは、企業ブランディングやPRを前面に出した「採用ブランディングメディア」であると言っていいと思います。
コーポレートサイトとの絶妙な連携が成功のカギ
オウンドメディアを運用することで、ホームページやコーポレートサイトでは伝えきれない企業の魅力をユーザーにわかりやすく伝えられます。
また、導線設計やコーポレートサイトと絶妙なタイミングで連携することによって、採用とブランディングを両立させることができます。
2023年度新卒の採用は一気に「売り手市場」に転じることが予測されていますので、ふつうの採用オウンドメディアではなく、サイバーエージェントのような「採用ブランディングメディア」が勝ち組になる可能性が高いです。
成果へとつながるオウンドメディアをつくるためには、目的やターゲットにあわせたキーワード選定やコンテンツ制作、コンバージョンへの導線など、戦略設計時点での計画が大切です。
ただ、多くの企業がオウンドメディアを投入しているいま、競合企業との差別化や採用活動で抜きん出るためには、ブランディングできるオウンドメディアの重要度が高まっていきます。
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