オウンドメディア戦略で重要なカスタマージャーニーを解説!
最終更新日:2024年02月27日
オウンドメディアを活用すれば商品やサービスの売上が大きく上がると聞いて戦略を立てている方もいるでしょう。しかし立ち上げるにあたり事前準備が不可欠です。
特にカスタマージャーニーにてメディアの閲覧からサービス利用まで一連の流れを設計しておくと効果的です。
オウンドメディアにカスタマージャーニーが必要な理由
まずオウンドメディアについて、そしてカスタマージャーニーがなぜ必要なのかをご説明します。
オウンドメディアとは
企業が自社で保有するメディアをオウンドメディアと呼び、コンテンツ内容一例は下記です。広い意味ではWebサイトのみならず紙媒体の印刷物も含まれます。
- 公式ホームページ(コーポレートサイト)
- パンフレット
- 広報誌
- 自社ブログ
- チラシ、DM
- ノウハウサイト
- サービスや商品に誘導する目的のサイト
ですが一般的には6と7のコーポレートサイトとは異なる、宣伝などを目的としたサイトを狭い意味で指すのが一般的です。今回も最終的にはサービス利用や商品購入を誘導する目的のメディアとして進めます。
オウンドメディアの目的
オウンドディアをサービス利用や商品購入を誘導する目的のサイトとしましたが、直接的に商品を宣伝する情報ばかりになるわけではありません。
商品を知ってもらうきっかけとして、Google検索などでターゲットがもつ悩み解決をサポートするサイトとして運用します。
つまりオウンドメディアは下記のために制作するということです。
- 企業及び商品のブランディング
- 商品を知ってもらうためのきっかけづくり
- 継続して閲覧してもらうことで認知させる
オウンドメディアは閲覧者の行動設計が重要
あくまで商品を知ってもらうためのきっかけづくりであるオウンドメディア。ただコンテンツを更新するのではなく、実際に閲覧者が商品を知るために行動してもらう順序の設計が重要です。
例えば製薬会社がドラッグストアなどで購入できる頭痛の医薬品の宣伝をしたいとします。
下記のような閲覧から購入するまでの流れが設計の一例です。
- 頭痛に悩む人が「頭痛 予防方法」などで検索
- 頭痛の予防方法を掲載したメディアを発見
- 何度か検索して同じメディアにたどり着く
- 定期的にアクセスするようになる
- 頭痛のノウハウが豊富な企業であると認知する
- ドラッグストアで企業の薬を購入
直接コンテンツ内にて商品を宣伝する設計もひとつの戦略です。しかしあくまでユーザー目線に立って「企業と閲覧者の信頼度」を高めるのが大きな目的となります。
そしてブランディングに成功して、商品を購入してもらうのがオウンドメディアの一般的な役割です。
オウンドメディアはカスタマージャーニー設計と相性がよい
オウンドメディアを閲覧してもらうことで企業・商品については知ってもらえるわけですが、大切なのは閲覧者の行動を戦略に組み込んだ設計です。
- アクセスする際のキーワードは?
- もっている悩みは?
- 閲覧者のペルソナは?
- 解決に向かうプロセスは?
- 解決できない場合には何を促すのか?
上記の設計がきちんとできていればオウンドメディアの運用が売上アップにつながります。
カスタマージャーニーは同様に行動段階を設計します。カスタマージャーニーをきちんと設定できていれば、設計も自然に進められます。
反対にカスタマージャーニーの設計が不充分の場合、コンテンツがぶれてしまうのでブランディングや商品購入への誘導が上手くいきません。
キャククルが手がけるオウンドメディアとは?
120業界・8,000サイト以上の実績があるキャククルのオウンドメディア。
認知度向上、他社との差別化、従来と異なるターゲットにアプローチしたいなど、様々な目的で制作することができます。詳しくは以下のページでご確認ください。
オウンドメディアで役立つカスタマージャーニーとは?
カスタマージャーニーは「顧客の旅」という意味をもち、ターゲットの行動を以下の4段階にわけて考えます。
- 認知
- 興味関心
- 比較検討
- 購買行動
それぞれ具体的にみていきましょう。とBtoCBtoBで流れは異なります。
カスタマージャーニー(BtoC)の流れ
BtoCの場合、基本的には上記の流れがそのまま当てはまるイメージです。まずはターゲットのペルソナを設定し、合わせて4段階の流れを設計します。
認知
商品やサービスを知る段階です。とはいえ、認知の時点ではまだ購入することを決めてはいません。オウンドメディアなら関連する悩みを調べて、サイトにアクセスした状態です。
興味関心
認知で知った方法に対して、自分もやってみようまたは商品を購入してみようなど、実際に動くことを意識する段階です。
メディアならコンテンツを閲覧している、もしくはページ内の情報を閲覧し終えた状態に該当します。
比較検討
自分で動くにあたり、比較する段階です。
商品なのかサービス利用かなど、形態によっても異なりますが「商品名やブランド」または「行く店舗」をいくつか比べてみて検討します。
比較検討の際に自社製品やサービスを利用してもらうためには、自社ならではの強みや価値が伝わるように誘導するのが、設計する上での大きなポイントです。
購買行動
比較を終えたターゲットが自分なりに選んだ商品やサービスを実際に利用する段階です。
カスタマージャーニー(BtoB)の流れ
BtoBの場合、閲覧している担当者ひとりの一存で決められないのが一般的です。ペルソナを設定する際には下記の3種類は最低限設定しておかなければいけません。
- 企業全体
- 調査担当者
- 決裁権をもつ担当者
さらに、他にも担当するチーム全体など関係者が存在する場合には一通り設定します。決まったら下記の流れを設計しましょう。
認知
調査する担当者が調べてオウンドメディアにたどり着いた状態です。
興味関心
オウンドメディアの情報をみて、他のチームメンバーや決裁権をもつ担当者に相談するか考えている段階です。
比較検討
実際にコンテンツを閲覧した調査担当者が、他のチームメンバーや決裁権をもつ担当者に相談する状況です。ポイントとして「想定FAQ」を予め用意しておくとカスタマージャーニーがスムーズに進みます。
例えば下記の質問が挙げられますが、提供する商品やサービスによっても異なります。
- 商品の価格は?
- サポート体制は?
- 最低ロット数は?
購買行動
決裁権をもつ担当者が実際に依頼する、問い合わせる段階です。ターゲットのカスタマージャーニーに合わせたオウンドメディアのコンテンツが設定できていれば、成約率は格段に上がります。
ユーザー行動にあわせたコンテンツを用意する
認知→興味関心→比較検討→購入というそれぞれの行動段階に合わせて、コンテンツを準備することがカスタマジャーニーに沿った設計となります。
例えば興味関心を持ったユーザーは「より詳しく商品のことを知りたい」というニーズを持ちます。そのニーズに対して、データや数値、文章、写真、動画など、どういった方法で自社商品の魅力を伝えるか考えることが必要がです。
比較検討の段階に関しては、口コミや値段などで比較されてしまいます。自社商品についての評価や他社の動向は常にチェックが必須。また他社ではなく自社を選んでもらうためには、差別化ポイントもわかりやすく伝えなければなりません。
このようにカスタマジャーニーによって明らかになったユーザー行動や、その段階で抱いているニーズや課題・求めている情報などをまとめ、どのようなコンテンツを設計するかが重要になります。
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カスタマージャーニーを活用したオウンドメディア設計時の注意点
自社のサービスや商品を宣伝する目的でメディアを運用する場合、カスタマージャーニーの設計は欠かせません。しかし設計したから必ず成功するわけではなく、いくつかの注意点があります。
オウンドメディアは設計をベースにした記事を更新
主なコンテンツは記事の更新になりますが、やみくもにたくさんの記事を更新すればいいわけではありません。
特にキーワードだけを意識して作成すると、方向性がずれてしまいがちです。設計した4段階に合わせ、下記を意識したコンテンツ内容を踏まえた内容を考えましょう。
- なぜこのキーワードで検索しているのか?
- 悩みの解決につながる内容か?
カスタマージャーニーのペルソナ設定を先入観でつくらない
カスタマージャーニーを設計する際にはペルソナ設定が前提です。しかしペルソナ設定自体が本来のニーズとずれていると、結果としてカスタマージャーニー全体及びオウンドメディアの戦略も失敗してしまいます。
先入観でのペルソナ設定はずれる大きな要因なので、アンケートの結果やSNSの声など根拠になるデータを基に作成しましょう。
オウンドメディアの担当スタッフで目的を共有
メディアの制作者にはカスタマージャーニー設計はもちろん、目的と意図も伝えておきましょう。
特にオウンドメディアは企業規模にかかわらず大量の記事ページを更新しなければいけないため、複数のライターや制作会社へ依頼するケースも多くあります。担当するスタッフ全員が目的を理解していないと記事の統一性もなく、誘導するストーリーがぶれてしまう可能性が高くなるのです。
カスタマージャーニーを設計する際にはマップとして、4段階を可視化したイメージ図をつくっておくのがおすすめです。
KPIを設定し、分析する
オウンドメディアを制作すればそれだけで集客が増加するわけではありません。
目標値を設定し、定期的に達成できているかチェックしておきましょう。
達成できない場合には下記のように何かしらの要因があるため、発見して改善しなければいけません。
- カスタマージャーニーどおりの設計になっていない
- そもそも設計やターゲット選定がずれている
- 現実味がない目標値ではないか
- キーワードのライバルが多すぎる
- ニーズを捉えられていない
すぐに発見、対策するためにWebやSEOに強いスタッフによるKPIを踏まえた分析作業が必要です。
情報の鮮度を保つ
オウンドメディアにて記事を更新する場合、情報の鮮度は保たないといけません。
いつまでも内容を更新しないと古い情報を載せている事業者としてみられてしまい、信頼度が下がってしまいます。
ノウハウをもったスタッフをチームで用意する
オウンドメディア作成時にはSEOの知識をもったスタッフは不可欠です。しかしスキルをもつ人がひとり、ふたりなどでは記事数が多くなってくると過去分の更新まで手が回らないものです。
また他の仕事と兼業しているスタッフばかりで構成された場合、力を注げずに分析や効果測定がおろそかになってしまいます。
オウンドメディア専門スタッフをチームとして用意する、外注するなどの方法を検討しましょう。
キャククルが手がけるオウンドメディアとは?
120業界・8,000サイト以上の実績があるキャククルのオウンドメディア。
認知度向上、他社との差別化、従来と異なるターゲットにアプローチしたいなど、様々な目的で制作することができます。詳しくは以下のページでご確認ください。
この記事のまとめ
オウンドメディアは宣伝したい商品やサービスへの誘導を促すためのコンテンツです。しかしターゲットが閲覧してから問い合わせや購入するまでの流れを設計しなければ効果はなかなかでません。
事前にペルソナを設定した上で4段階の行動に分けてユーザーの心の動きを考えてみましょう。
その上でコンテンツを考えていきますが、SEOやキーワードのノウハウをもったスタッフが設計を手掛けなければ方向性がずれてしまったり、うまく露出できなかったり、認知されなかったりということが起こり得ます。
戦略的なメディア運用を考えているなら、経験やスキルが豊富なチームやスタッフを用意しておくと、より効率的に成果につながりやすいでしょう。
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