セミナー管理システムとは、「オフライン・オンライン・リアル」で開催するセミナー・イベントの運営に欠かせない業務を効率化することで、スムーズな運営をサポートしてくれるシステムのことです。
セミナー管理システムを導入すると、業務を効率化することで属人化を防げたり、イベント開催後の分析が楽になったりするメリットがあります。
導入する際は、参加者のさまざまな個人情報を取り扱いますので、セキュリティ対策が万全かどうかも重要なチェックポイントです。キャククルでは、セミナー管理システムを取り扱う企業の特徴や選ぶべき理由、導入事例などと併せて、メリット・デメリット、選び方、注意点などについても解説しています。
セミナー管理システムの一覧表
オンラインイベントを効率的に開催できる「セミナー管理システム」の特徴と費用について紹介しています。導入をご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
会社名 | サービスの特徴 |
---|---|
EXPOLINE |
参加型イベントに特化した機能が充実
|
ネクプロ |
マーケティングを重視するなら
|
eventos |
独自ドメインで構築できるカスタマイズ性がありながら誰でも簡単に利用できる |
Eventory(イベントリー) |
イベント参加者のさまざまな行動をデータを可視化して分析 |
EventHub |
複製機能を使って定期的な開催も簡単、さまざまなイベントに対応 |
Cvent |
「リアル・オンライン・ハイブリッド」のすべてのタイプのイベント形式に対応 |
SHANON MARKETING PLATFORM |
申込フォーム・アンケート作成、申込者管理、メール配信などの業務効率化をサポート |
イーべ! |
「告知・申込・入金・開催当日の受付・顧客管理」を一元管理 |
SPIRAL® |
ローコード開発プラットフォームでスピーディーかつ低コストで開発できる |
WEBCAS formulator |
アンケートの設計、フォームの設定、メール配信、集計分析までをトータルサポート |
Q-PASS |
マイページ内で資料ダウンロード、アンケート回答もできる |
Airリザーブ |
電話かメールで問い合わせでき、通話料、サポート料金は無料 |
Googleフォーム |
オンラインフォームやアンケートを簡単に作成して共有、リアルタイムで分析 |
SELECTTYPE |
多彩なテンプレートでテキスト、背景、ボタンを自由にカスタマイズできる |
イベントペイ |
初期費用・月額費用は0円、最短3営業日で利用開始できる |
KODOU |
心が動く体験を生み出す「システム・運用サポート・企画運営」を一つにまとめた製品 |
ChoiceResearve |
セミナーの効率的な予約管理で業務を改善、素早い「集客・開催・フォロー」を行える |
Doorkeeper |
専用コミュニティページでオリジナルのコミュニティに自由にカスタマイズ可能 |
イベントレジスト |
リアルタイムでイベント当日の参加者の状況を確認可能、楽に統合管理 |
Event Cloud Mix |
セキュリティ監査、情報管理体制の構築など、多角的にサービスを運用 |
セミナー管理システムとは?
セミナー管理システムとは、オフラインやオンライン、リアルのセミナー開催に必要不可欠な事務作業を効率化し、サポートするシステムのことをいいます。主な機能は、申し込みフォームの作成、申込者管理、セミナー資料ダウンロード、受講票発行、当日の来場受付、開催終了後の参加者のフォローなどがあります。
これらのイベント運営におけるすべての作業をクラウドで一元管理できるセミナー管理システムもあれば、フォーム作成・申込受付に特化していたり、来場者管理に特化していたり、システムごとにさまざまな特徴が挙げられます。
いずれのセミナー管理システムでも、効率的に活用すれば、さまざまな煩雑な業務をスムーズに行うことができるようになります。
セミナー管理システム導入のメリット
業務を効率化・簡素化することで属人化防止
セミナー管理システムを利用して、イベント運営におけるさまざまな作業を自動化すれば、時間や手間のかかっていた煩雑な業務フローを簡潔にまとめることが可能です。そうすることで、セミナー開催についてあまり経験がないメンバーにも任せやすくなるメリットも。
また、事務業務を外注することで開催回数を増やすことも視野に入れることができます。
イベント告知ページ・申込フォーム作成が簡単
多くのセミナー管理システムの場合、必要な情報を入力するだけで、イベント告知ページ・申込フォームを誰でも簡単に作成できるテンプレートがあります。申込者・参加者の情報をシステムで一元管理することで、紙や各種ツールなどのデータを集約し、効率的に管理できます。
セミナー当日の受付業務を効率化
セミナー管理システムを導入して、バーコードリーダー、QRコードでの来場認証を活用し、iPadでのアンケートなどを実施することで、当日の受付業務を効率的に行うことが可能です。そうすることで、イベント当日のスタッフの人数を大幅に抑えられるでしょう。
リアルのイベントではなく、オンラインイベントの場合は、参加者が自らマイページにログインし、視聴したいイベントを選ぶだけ。管理者の手間や負担も軽減できます。
参加者へのメール送信、参加者リストの更新が簡単
イベント申し込みフォームからいつでも予約でき、キャンセル待ちの人を繰り上げて予約することも可能なセミナー管理システムなら、案内メールを自動返信・一斉送信することも一括で行えますので、担当者が一つ一つ確認して情報を発信する手間を削減できるメリットもあります。
オンラインではなく、電話、FAX、口頭での申し込みの場合でも、受け付けた後にデータベースに入力しておくことで、抜け・漏れをなくすことができます。
関係者同士で進捗を共有しやすくなる
セミナー管理システム経由で、参加者の詳細な情報や人数などを一目でわかりやすく表示することで、関係者全員がリアルタイムで参加者の人数を簡単に把握できます。そのため、関係者同士の共有がスムーズになります。
また、見込み顧客や潜在顧客などへの声かけのタイミングも難しいもの。進捗や情報を共有しておけば、新しい参加者が増えるなどしてその都度報告するという手間を削減できるだけでなく、営業担当者が的確なタイミングで声掛けすることも叶えられます。
イベント開催後の分析が楽になる
イベント参加者は、今後、顧客になるかもしれません。参加者の属性や行動履歴などを分析できる機能があるセミナー管理システムなら、開催後のフォローアップをはじめ、今後の開催に向けて効果的なデータを楽に抽出することができます。
そうすることで、マーケティング業務をスムーズに行うことができるようになり、その分、見込み顧客に対する手厚いフォローに時間を割いたり、セミナー内容をより充実させるための時間に使ったりするなど、イベントとブランドの価値創出にもつなげられるメリットがあります。
セミナー管理システムの選定ポイント
機能をカスタマイズできるか
パッケージのセミナー管理システムの場合、規模の大きいイベントや開催頻度によっては、対応しきれないケースがあります。そんな時、用途に合わせて適切にカスタマイズしながら設計できるシステムであれば、柔軟に対応できます。
サービスに関する知識が乏しいとよりよいカスタマイズを行えませんので、専任コンサルタントの手厚いサポートがあるかなど、サポート体制についてもチェックしておいてください。
システムの対応範囲をチェック
セミナーやイベントを開催するには、主に「オフライン・オンライン・オフラインとオンラインのハイブリッド」の3つの方法があります。
そのすべてに対応しているセミナー管理システムもありますし、それぞれのタイプに特化しているものもありますので、まずは自社でどのようなセミナーを実施しているのか、あるいはこれからどんなセミナーを開催したいのかを明確にする必要があります。
その上で、参加者のフォローアップとして、セミナー開催後のWebサイト来訪やメールクリック、キャンペーン申し込みなどの行動履歴も把握したいという場合は、顧客データ管理、分析についての機能が充実しているかどうかを調べておきましょう。
セキュリティ対策
セミナー受付フォームでは、参加者の名前はもちろん、会社名やメールアドレスなどの個人情報を収集可能です。そのため、セキュリティ対策が万全かどうかも、セミナー管理システムを選ぶ際に大切なポイントです。
セキュリティ対策は、入退室管理や、24時間365日のデータセンター有人監視体制であるかどうかなど、システムによって異なります。そのため、信頼できるセキュリティ対策がとられているシステムを選ぶ必要があります。
多彩な決済手段
セミナーや展示会などのイベントを有料で開催する際、システム上で決済管理する場合は、多彩な決済手段が求められます。請求書の発行、割引条件の設定、課金管理などをスムーズに行い、クレジットカードやPayPal、コンビニ決済、ペイジーなど、決済手段の豊富さもチェックしておいてください。
セミナー管理システムの主な機能
集客・申し込み・登録などの管理
セミナー管理システムを使えば、セミナー開催の告知メールを送信し、案内サイトにユーザーを誘導。そのサイトの予約フォームから集客することができます。また、電話やメールなど、予約フォーム以外からの受付分は、担当者が登録することでシステムに反映されます。
また、申し込み時のアンケート機能では、事前アンケートで参加者の属性やニーズなどをセミナー当日までに把握することで、セミナー内容を対象者に合わせることも可能です。
サイト・アプリの管理
セミナーの告知を行う際には、セミナーの紹介や問い合わせ・予約フォームを設置したWebサイトを作成する必要があります。セミナー管理システムなら、Webサイトの作成もスムーズ。セミナーの日時や予約受付期間などの設定を簡単に行うことができますので、効率的に集客できます。
また、セミナー参加者専用のモバイルアプリがあるシステムもあります。セミナーの資料をダウンロードしたり、セミナー主催者からのプッシュ通知を受け取ったりすることも可能になります。
参加者・顧客の管理
参加者受付を簡単に行えるのも、セミナー管理システムのポイント。QRコードやアプリなどで、イベントを効率的に運営できます。
顧客管理では、予約時の基本情報に加えて、セミナー参加の有無もデータ化し、蓄積。今後のセミナーを案内する際にデータを活用すれば、マーケティングにも役立ちます。
セミナー管理システムの注意点
使い方を理解しなければならない
セミナー管理システムを導入する際は、そのシステム独自の使い方を理解し、覚えなければいけません。自社の特徴に合わせてカスタマイズしやすいシステムもありますが、システムやツールに関して苦手意識があれば、使用方法覚えるのが大変かもしれません。
コストがかかる
セミナー管理システムを利用する場合、利用できる機能によって費用は異なりますが、ほとんどのケースでコストがかかってしまいます。基本機能以外のオプション料金が高額になる場合もありますので、しっかり確認する必要があります。
参加者のデータなど、個人情報の取り扱いに注意する必要がある
参加者のさまざまなデータを管理できるセミナー管理システムですが、参加者の個人情報、カード情報など、データの取り扱いには十分注意する必要があります。システムのセキュリティ対策が万全でない場合、情報漏洩などの重大な問題が発生する恐れもありますので、細心の注意を払うことが求められます。
セミナー管理システムを活用する流れ
セミナー管理システムを利用すれば、「マーケティング・決済・受付・情報管理」の順に、効率よくセミナー・イベントを運営できます。
マーケティング
セミナー管理システムには、参加者を効率的に増やすためのマーケティングに役立てられる機能が搭載されています。告知するためのWebサイトや申し込みフォームを簡単に作成できますので、集客作業にかかる時間と手間を軽減します。
決済
有料イベントの決済の際にも、セミナー管理システムがあればスムーズです。クレジットカードをはじめ、コンビニやペイジーなどで事前に支払うことができます。
また、支払期限直前には、まだ支払いが終わっていない参加者にリマインドメールを送信できる機能があるシステムもあります。
受付
QRコードやバーコードリーダーを使用して受付すれば、わざわざ紙のチケットを発行する必要がなくなります。システムによって異なりますが、リアルタイムで開催当日の参加状況を確認できる機能もあります。
データ管理
参加者の氏名や電話番号、メールアドレスなどの個人情報をシステム上に集約することで、必要なときにすぐ確認できるのも、セミナー管理システムの特徴。管理だけでなく、分析する際も効率的です。
セミナー管理システムのまとめ
セミナー管理システムとは、「オフライン・オンライン・リアル」のセミナー・イベント開催に欠かせない事務作業を効率化することで、スムーズな運営をサポートするシステムのこと。申し込みフォームの作成、申込者管理、資料ダウンロード、来場受付、顧客情報の管理、開催終了後の参加者のフォローなどをシステムで一元化できます。
セミナー管理システム導入のメリットには「業務を効率化することで属人化を防げる・イベント告知ページや申込フォーム作成が簡単にできる・セミナー当日の受付業務を効率化できる・参加者へのメール送信、参加者リストの更新が簡単に行える・関係者同士で進捗を共有しやすい・イベント開催後の分析が楽」といった点が挙げられます。
セミナー管理システムを選ぶ際のポイントとして、まずはシステムの対応範囲をチェックし、機能をカスタマイズできる柔軟性があるかどうかを確認。さらに、参加者のさまざまなデータを取り扱いますので、セキュリティ対策が万全かどうかもしっかりチェックする必要があります。安心できるセキュリティ対策ではない場合、情報漏洩などの重大な問題が発生する危険も出てきます。24時間365日、有人でのデータセンター監視体制が整っているシステムもありますので、信頼できるシステムを利用してください。
その他、使い方を理解しなければならなかったり、コストがかかったりする点も注意する必要があります。もともとシステムやツールに関して詳しくないという場合、カスタマイズできるからといって使い方の難しいシステムを選んでしまうと、使い方を覚えるための時間やコストだけがかかり、効率的に活用できなくなります。
セミナー管理システムを導入する際は、メリット・デメリットをしっかりと確認するとともに、選び方や注意点、必要な機能などを確認し、自社に合ったシステムを選ぶようにしてください。
- 免責事項
- 本記事は、2024年1月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。