コンテンツマーケティングの導入手順・やり方や始め方のポイントを解説
最終更新日:2024年04月17日
「自社でもコンテンツマーケティングを導入しよう!…まずなにをすればいいの?」
「コンテンツマーケティングを始めたくても、考えることが多くて悩みが絶えない…」
「コンテンツマーケティング導入までの流れが知りたい!」
これからコンテンツマーケティングを導入していきたいと考えていても、上記のようなお悩みや課題のせいで、うまく進んでいないという方も多いと思います。
この記事では、コンテンツマーケティングを導入する基本的な流れや、考えておくべきこと、メリット、運用のポイントなどを整理して解説しています。
集客できるユーザーの幅を広げられるコンテンツマーケティングは、効果的な施策です。ぜひ進めていきましょう!
コンテンツマーケティングを実践していく際に、ガイドとなる資料もご用意しました。
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コンテンツマーケティングを導入すべき理由・必要性とは
コンテンツマーケティングとは?
コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって有益かつ興味のあるコンテンツを継続して提供することにより、自社に興味を抱かせ、ファンとなってもらうマーケティング手法です。
ファンとなったユーザーは見込み客となり、そのあと自社のWebサイトを頻繁に訪れる可能性も高くなります。
ユーザーニーズにあったコンテンツを発信することで、自社の商品の魅力を伝えて購入してもらうためのページへと流入させる入り口が増えるため、集客の増加ひいては売上アップなどにもつながります。
なぜコンテンツマーケティングが取り入れられているのか
インターネットの普及により、ユーザーは競合他社の商品やサービスをオンライン上で簡単に比較検討できるようになりました。
気になった商品やサービスを見つけても、すぐには購入せず「もっといいサービスはないか」「もっとスペックの高い商品はないか」と競合他社の商品やサービスを検索していきます。
そのため競合他社と同程度のクオリティであったり、またオリジナリティがなかったりすると、ユーザーは他の商品やサービスに興味が移ってしまうのです。
そこでコンテンツマーケティングの出番となります。
コンテンツを発信することにより、自社商品やサービスの魅力をアピールしたり、競合他社との違いの説明ができます。
ユーザーが比較検討時に気にする点や購入動機となるポイントを効果的にユーザーへ伝えることができるのです。
これら魅力や違いなど、コンテンツを活用し最大限にアピールすることができれば、競合他社との差別化に成功する可能性が高まります。
また、自社商品に魅了されて優良顧客になってくれたユーザーは、よほどのきっかけがなければ自社商品を利用し続けてくれます。
コンテンツマーケティングの導入手順
コンテンツマーケティングを開始する際には、しっかりと目的とターゲットを設定します。
初期の段階で目的とターゲットを明確にしないと、運用を開始してから軸がブレはじめ、誰に対しどのようなコンテンツを配信してよいのかがわからなくなってきます。
するとユーザーの検索キーワードで引っかからなくなり、最悪メディアの立ち上げからすべてやり直しになることもありますので、事前準備はしっかりと行ってください。
導入手順の主な項目としては以下が挙げられます。
- 目的を決める
- ターゲットのペルソナを決める
- カスタマージャーニーを考える
- 競合するコンテンツを分析する
- 自社ならではの強みを明確にする
- 発信する方法・チャネルを決める
目的を決める
自社はコンテンツマーケティングによって「何を得たいのか」コンテンツマーケティングを導入する目的をしっかりと定めます。
漠然と「利益が欲しい」「顧客を集めたい」ではなく、それを達成させるために突き詰めたサイト設定を行っていきます。
例えば、
- 商品やサービスの販売や成約だけに特化させたサイト構成で攻めるのか
- 顧客維持やブランディング目的のスタイルで運営していくのか
- あるいは新規リードの獲得や育成に力点を置くのか
など、達成させるべき目標から逆算した目的設定を行います。
ターゲットのペルソナを決める
目的を決定したら、ターゲットのペルソナを設定していきます。
ペルソナは最初にしっかり決めることにより、ターゲットがブレることを防げます。
ペルソナの設定例
- 年齢:25歳
- 性別:男性
- 住所:東京都港区六本木
- 家族:妻24歳、娘2歳の3人暮らし
- 性格:のんき(危機感が薄い)
- 趣味:釣り、野球観戦
- 好きな食べ物:とんかつ、焼き肉
- 休日の過ごし方:趣味に時間を費やすか、娘と公園で過ごす
など、ペルソナはかなり細かく設定していきますが、あまりに細かすぎても商品やサービスの開発において、融通が効かなくなる可能性もあります。
カスタマージャーニーを考える
ペルソナを設定したら、そのペルソナの購買までの動きを「見える化」していきます。
カスタマージャーニーマップはマーケティングではよく活用されるフレームワークのひとつ。
「顧客の旅」と直訳できる「カスタマージャーニーマップ」では、ユーザーの行動や思考、感情を時系列で可視化します。
カスタマージャーニーマップは縦軸と横軸のある表のような形でまとめられることがほとんどです。
一般的にユーザーの購買プロセスは「認知」→「興味・関心」→「比較検討」→「購入」となり、それぞれを横軸に配置していきます。
そして縦軸にはタッチポイントや行動と思考、感情、課題といった項目を配置して、例えばどのようなきっかけで「認知」をするのか、「比較検討」をする際にはどういう行動をするのかなどを整理して、表をつくっていきます。
競合するコンテンツを分析する
次は自社と競合する、似たようなターゲットを狙っているコンテンツを分析していきます。
まず共通して発信されている情報があれば、自社コンテンツでも取り入れること。共通している情報は、ユーザーが求めている情報になるため、取り入れることで検索結果に自社コンテンツが並ぶ可能性が高まります。
そして競合にはない自社オリジナルのコンテンツや情報発信ができれば、差別化が可能となり自社ならではの特徴をPRできます。
競合他社も似たようなコンテンツをいくつも配信しているため、大量のコンテンツの中から自社のコンテンツを見つけ出してもらい、興味を抱いてもらう必要があります。
競合他社がどのような取り組みをしているか、自社のコンテンツが市場の動きやトレンドとマッチしているか、注意深く観察していきましょう。
自社ならではの強みを明確にする
競合他社を分析した上で、「ユーザーが解決したいニーズは何か」そして「自社だからこそできることは何か」を明確にしていきます。
これは、どういったニーズを持つユーザーが自社を求めてくれるのか、何を発信するべきなのかを考えるベースになります。
「これだけは他社に負けない」「〇〇なら自社」という独自の強みがあれば、それはまさにユーザーが自社を選ぶ理由です。
自社が持っている武器を整理しておくことで、コンテンツに触れたユーザーにどう印象づけるかという戦略も立てやすくなります。
発信する方法・チャネルを決める
コンテンツの配信にはさまざまなチャネルを活用することがおすすめです。チャネルとは「経路」のことを指し、オンライン上ではオウンドメディアを含めた、ブログやSNSなどの発信手段のことを主に指します。
コンテンツマーケティングというと、はじめに検索エンジン経由でのSEOを思い浮かべますが、必ずしも検索だけではなく、ブログやSNSなどからの幅広い流入経路が考えられます。
重要なのはターゲットと目的に合った方法を選ぶことです。
上記のような戦略面を考えてからメディア設計を行わないと、無駄な作業工程が生じ効果的に運用しづらくなる可能性があります。
まずメディアをつくってしまおうという考えもありますが、あとから「こうすればよかった」「ここは戦略的に変えたい」といった変更が起こり、余計に時間やコストがかかってしまう恐れも。
導入の動き出しが早いのはよいですが、結果としてコンテンツマーケティング導入の足を引っ張ってしまっては本末転倒です。
コンテンツマーケティングを効果的にするポイント
コンテンツマーケティングを効果的に運用していくためには、以下のような項目を実践するのが効果的です。
- スケジュールを決める
- 運用体制をつくる(リソースの確保)
- PDCAをまわす(継続的に運用する)
- KPIやKGI等を決め効果測定できるようにする
- SEOの内部施策などメディア全体の設計や導線をわかるようにする
スケジュールを決める
スケジュールとはいわゆる「段取り」のことです。コンテンツマーケティングのデメリットとしてはすぐには効果が出にくいことです。
そのため早く目標達成をしたいのであれば、効率よく段取りを組み立て、目標達成まで最短の道のりを模索する必要があります。
例えば検索エンジンからのアクセス流入を重視するのであれば、SEO対策が施されたコンテンツを重点的に配信する必要があります。
一方、SNS経由でのアクセスアップが目的であれば、ターゲット層に応じてカテゴライズされたコンテンツづくりに注力するのが得策となります。
なにをいつまでにやるのか、なにを優先して取り組んでいくのか、いつ結果につながるのか、という全体感を見えるようにして共有しておくことで、進捗の遅れなどにも気づきやすくなり、それに対する改善などにもすぐアクションを起こせます。
運用体制をつくる(リソースの確保)
コンテンツマーケティングを効率よく運用するためには、リソース(人材)の確保も重要なファクターとなります。
コンテンツマーケティングには様々な作業が必要であり、それぞれにノウハウもあります。ひとりですべてを行うというのは戦略の規模が大きくなるほど、難しくなります。
全体の戦略を考え指揮するプロデューサーをはじめ、その戦略に沿って作業を進行するディレクター、デザイナー、ライターやエディターといったリソース(人材)を確保し、運用体制をうまく構築することも、コンテンツマーケティングを効率よく行うために必要です。
PDCAをまわす(継続的に運用する)
コンテンツマーケティングは、単にコンテンツを投稿し続ければよいというものではありません。
コンテンツがある程度蓄積するまではそれでもよいのですが、ある一定数のコンテンツが蓄積されてきたら、過去に投稿したコンテンツを定期的に見直していく必要があります。
コンテンツマーケティングでは、たくさんのコンテンツを投稿し続けることよりも、むしろ投稿したあとの解析が重要なのです。
そのためにはPDCAをまわしていくことが必要不可欠となります。
アクセスのないコンテンツ、離脱率の高いコンテンツ、滞在時間の短いコンテンツなどは改善して、サイト全体としての質を保つ必要があります。
KPIやKGI等を決め効果測定できるようにする
コンテンツマーケティングは目的を持って始めるものですが、後になって目的は達成できているのかを測れなければ、有効な施策ができているのかもわかりません。
そのため目的の達成度を測るKPIやKGIを設定し、常に成果をチェックしておくことが重要です。
成果が出ているコンテンツがあれば、それを分析して他のコンテンツに活かすこともできます。逆に成果がうまく出ていないコンテンツも可視化することが可能です。
後からデータや数値を集計しようとすると、多大な労力がかかることがほとんど。最初からどういったデータをKPI・KGIとして追っておくかが明確であれば、効率的なコンテンツマーケティングにつながります。
SEOの内部施策などメディア全体の設計や導線をわかるようにする
コンテンツマーケティングでは直接コンバージョン(購入など)を狙う記事だけでなく、サイトやメディアに流入してもらうことを目的とした記事をつくる場合がほとんどです。
そういった記事から、どのようにコンバージョンを狙う記事へと導線を置くのか・リンクさせるのかといった戦略も重要となります。
また検索結果上の順位を上げるためには、関連するコンテンツどうしをつなげる施策も必要です。
どのページとどのページがつながっているのか、どのページにどういったリンクボタンを設置しているのかなどが確認できるように、コンテンツマップをつくっておくとよいでしょう。
コンテンツマーケティングのメリットとは
コンテンツマーケティングを導入することにより、マス広告やプッシュ型営業とは異なる効果やメリットを得ることができます。
それが主に以下の項目です。
- 取り組みを始めやすい
- 低コストでもスタート可能
- コンテンツは蓄積され企業の資産となる
- ユーザーを優良顧客へ変えるきっかけになる
- そのカテゴリーにおける専門家として認識される
取り組みを始めやすい
既存のメディアやSNSを活用する場合には、短期間で施策をスタートすることができます。
公式サイト内でコンテンツ発信を始めるのも、時間をかけずにできる取り組みです。
ただしどういったコンテンツをどう発信するかの戦略が非常に重要になるため、その点は時間をかけて考えるべきでしょう。
低コストでもスタート可能
コンテンツマーケティングは他のマーケティング施策と比べても導入費用は比較的安価な傾向と言えます。
SNSに関しては無料で運用ができ、ブログプラットフォームなども無料のものを使用すればコストはかかりません。
ただし自社で運用せず、外注する際には当然それなりのコストがかかります。
一方で自社運用の場合、ノウハウを持っていないと時間をかけたのに効果が出ないというリスクも。
コストを安く抑えられるのは大きな魅力ですが、効果を考えたときには一定のコストをかけてプロに外注するのも有効です。
コンテンツが企業の資産となる
コンテンツマーケティングで蓄積されたコンテンツの数々は唯一無二、自社のかけがえのない資産となります。
オウンドメディア等の更新で蓄積されたコンテンツ類はストック型コンテンツと呼ばれ、オンライン上で検索エンジンにインデックスされている限りは、半永久的に価値を発揮し続けるのです。
この点は、出稿期間が限定されている広告との大きな違いになります。そのためコンテンツマーケティングは中長期で安定した集客をしたいという場合に向いています。
ユーザーを優良顧客へ変えるきっかけになる
最初は情報収集目的などでWebサイトを訪れていただけのユーザーであっても、そのユーザーにとって価値ある情報提供を継続的に行うことによって、自社のファン、そして優良顧客に変わっていく可能性があります。
このように自社商品のことを知らないユーザーに対してアプローチできるため、集客できるユーザー層が広くなる点もコンテンツマーケティングの特徴です。
ユーザーの課題解決や悩みの解消に自社商品が役立つ、という伝え方をすることで購買意欲を高められます。
そして購入して気に入ってもらうことができれば、リピートし続けてもらうきっかけとなります。
そのカテゴリーにおける専門家として認識される
同ジャンルのコンテンツを配信し続けることにより、ユーザーにとってそのジャンルの権威であると認識してもらえます。
するとユーザーからの認知度も高くなり、そのジャンルにおいて自社を想起・連想してもらえる可能性も高まります。
専門家の立ち位置を確立できれば、ユーザーからの信頼も集まるようになり、ブランディング効果も高くなります。
コンテンツマーケティングの導入手順のポイント
インターネットの普及によりユーザーの購買行動は大きく変化しました。その変化に対応するためにも、Web上で自社の認知を高め幅広くターゲットユーザーを集客できるコンテンツマーケティングは取り組むべきです。
また時代によって人のニーズも変化・多様化し、効果的なコンテンツもまたそれに合わせて変わっていきます。効果的な施策にするためには、準備や運用体制、戦略がとても重要です。
コンテンツマーケティングを導入するためには考えておくべきことが多数ありますが、どの要素も効果的な施策を実施するためには必要です。
またこれらの要素は、コンテンツマーケティングという枠組みを超えて、経営戦略や営業戦略などにもよい影響をあたえることもあります。
ぜひコンテンツマーケティングを実施するこの機会に情報を整理し、集客や売上のアップを目指していきましょう。
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