コンテンツマーケティングの効果測定とは?測定指標やKPI測定ツールも紹介
最終更新日:2024年02月19日
この記事では、作成したコンテンツの効果をどのように測定すれば良いのか分からない、効果測定に使えるツールを知りたいという方に向けて、効果検証の方法や役立つツール情報を紹介します。また、効果測定を行なう際のポイントや注意点などもまとめていますので、参考にしてください。
コンテンツマーケティングにおける効果測定
コンテンツマーケティングでは、各コンテンツのマーケティングの効果を測定して集客や顧客育成などの成果につながっているのか調べる必要があります。
これが効果測定と呼ばれるものです。測定する対象には訪問者数をはじめ、閲覧数や平均滞在時間、離脱率、会員登録数、問い合わせ件数などが当てはまります。
効果測定にはKPIの設定が重要
コンテンツマーケティングを行なっている会社が直面しやすい課題として、「効果測定ができない」というものがあります。
効果測定を難しく感じる理由の1つが、効果を測るためのそもそもの目標値や基準を設定していない、設定の仕方が分からないこと。
コンテンツマーケティングにおける効果測定では、最終的なゴールにたどりつくまでに達成しなければいけない段階的な目標を設定することが大切です。
この段階的な目標をKPI(重要業績評価指標)といい、KPIの結果を検証するのが効果測定の役割になります。KPIと似た言葉にKGIというものがありますが、KGI(重要目標達成指標)はコンテンツマーケティングの最終的なゴールです。
コンテンツマーケティングのKGIとして設定されることが多いのは、「売上・利益」「採用者数」「リード数」など。Webサイトの目的によってKGIが異なり、それに合わせて通過点となるKPIを設定する必要があります。
コンテンツマーケティングにおける効果測定の注意点
コンテンツマーケティングの効果測定を行なう際に気をつけたいポイントは、「中長期的な視野を持つ」こと。コンテンツマーケティングは数ヶ月で結果がでるマーケティング手法ではないため、中長期的な視野で考えて運用していく必要があります。
さらに、効果を測定するだけで完結せず、効果が出ていないコンテンツがあれば改善していくことも重要です。施策前と後での効果を比較しながら、より良いオウンドメディアとなるようにPDCAサイクルを回していきましょう。
また、マーケティングには流れがあるため、コンテンツマーケティングの効果は流れに沿ったフェーズごとの測定が必要です。マーケティングの流れに沿った効果測定については、次項で詳しく解説します。
コンテンツマーケティングの効果を測定する指標とは?
コンテンツマーケティングで測定すべき効果は、売上だけではありません。マーケティングには、「顧客獲得」「認知拡散」「購入申込」の3つのフェーズがあり、それぞれのフェーズで測定する指標が異なります。それぞれのフェーズについて見ていきましょう。
顧客獲得フェーズ
マーケティングにおける顧客獲得フェーズの目的は、コンテンツを発信して潜在顧客を集客することです。マーケティングの初期段階となり、この時点では売上や問い合わせなどの成果を求めることはできません。顧客獲得につながっているかを測定する指標としては、以下のものがあります。
- コンテンツの配信数…自社のオウンドメディアで発信しているコンテンツ数
- 検索表示順位…Googleをはじめ検索サイトで検索画面に表示される順位
- PV数…ページごとの閲覧数
- ユニークユーザー数(UU)…サイトを訪問したユーザーの数
潜在顧客を集客するには、自社のサービスや商品をユーザーに認知してもらう必要があります。顧客獲得フェーズで測定する指標はサイトの集客力です。
コンテンツの露出度を高めてユーザーの目にとまりやすくするには、継続的なコンテンツの配信や検索表示順位を上位にする施策が求められます。
これらの数値は、Google Analytics(グーグルアナリティクス)をはじめとした各種ツールで確認することが可能です。効果測定ツールについてはこの後詳しく解説します。
認知・拡散フェーズ
認知・拡散フェーズでは、獲得した潜在顧客を「見込み顧客」へと育成します。認知・拡散フェーズで効果が出ているかを測定する場合、以下の指標をKPIに設定しましょう。
- 直帰率…ユーザーが最初に訪問したページから移動せずに離脱した割合
- 滞在時間…ユーザーがサイト内に滞在した時間
- スクロール率…ユーザーがページ全体をどこまで閲覧したかを測定する指標
- 遷移率…ユーザーが離脱せずにサイト内の別のページに移動した割合
- SNSシェア率…SNSでコンテンツがシェアされた割合
認知・拡散フェーズで測定する指標の内、直帰率が高い場合はユーザーにとって有益な情報がサイトになかったり、サイトやページのユーザビリティが悪かったり、などが原因として考えられます。
基本的にはネガティブな要因によるものですが、最初に訪れたページに必要な情報が網羅されていた可能性も。ただし、滞在時間やスクロール率などの数値が低い場合は、ユーザーの興味・関心を得られなかったと考えてコンテンツの見直しを行なうのが良いでしょう。
また、会社や商品(サービス)を知るきっかけがSNSで流れてきた情報というケースは、今では珍しくありません。
そのため、BtoCのビジネスの場合は、SNSでの拡散を狙ったコンテンツ施策に取り組むのも認知・拡散するうえで効果的です。
購入・申込フェーズ
コンテンツマーケティングにおいて最終フェーズとなるのが「購入・申込」です。購入・申込フェーズでは、認知・拡散フェーズで育成した見込み顧客を顧客化するための目標設定が必要になります。購入・申込みフェーズで測定しておきたい指標としては、主に以下のようなものがあります。
- 問い合わせ数
- 資料請求数
- ホワイトペーパーダウンロード数
見込みユーザーを顧客化するためには、見込みユーザーから問い合わせがくるような仕組みを設計し、成約まで持っていくことが大切です。成約まで導くための最初の一歩となる問い合わせ数をKPIに設定することで、成約までの導線の改善に生かせます。
また、見込みユーザーは、顧客化するまでにサイトに何度も足を運んで情報収集を行なうケースが多いのが特徴。そのため、問い合わせ数と同じく、再訪や成約につながるKPIとして資料請求数も重要な指標になります。
ビジネスにおけるホワイトペーパーとは、市場調査やノウハウなど見込み顧客にとって有益な情報をPDFなどの資料にまとめたものです。ホワイトペーパーのダウンロード数で、見込み顧客が求めているニーズをある程度把握できます。
また、ホワイトペーパーで得た顧客の情報やニーズをもとに、コールやメール配信など商談につなげられるのもポイントです。
そのほかにも、ホワイトペーパーをダウンロードしたユーザーとの接点も生まれ、自社のサービスを具体的に検討してもらえる可能性もあります。
関連記事:【5分で理解】認知拡大に繋がるプロモーション施策で集客力を上げる方法
コンテンツマーケティングの効果測定に役立つツール
コンテンツマーケティングの効果を測定するツールと一口に言っても、種類はさまざまです。以下で、主なツールの機能や導入費用などを解説します。
Googleアナリティクス
Googleが提供する無料のアクセス解析ツールで、幅広いデータの計測や解析を行なえることから多くの企業で導入されています。
Googleアナリティクスでアクセス解析を行うことでユーザーの属性や行動を可視化でき、コンバージョンへつなげるための施策の立案や効果測定、目標の達成度の把握に役立てることが可能です。Webサイトを運用するうえで必須のツールと言えるでしょう。
ただし、Googleアナリティクスには正式なマニュアルがないので、担当者が自身で情報収集しながらの運用を求められます。また、確認項目が多く、アクセス解析に慣れていない方だと使いづらさを感じることもあるでしょう。
そのほかにも、Googleアナリティクスはミクロ分析には向かないツールのため、分析したい要素によっては別のツールを検討する必要があります。
Googleサーチコンソール
Googleが無料で提供している検索パフォーマンスの分析ツールです。Googleサーチコンソールの特色は、Google検索における検索状況とサイトにアクセスする前のデータを取得できる点。
Googleアナリティクスをはじめとした解析ツールでは、どのようなキーワードで検索されたかを確認できないため、検索データを取得してSEOの効果検証や改善策の立案、自社のサービスに対する需要の把握に生かせるのがGoogleサーチコンソールの強みです。
検索順位や検索流入などのパフォーマンスを把握することで、改善が必要なコンテンツを絞れ、余計な施策でリソースやコストを無駄にしないメリットもあります。
ただし、Google検索に特化した分析ツールのため、Yahoo!やBingなどそのほかの検索エンジンにおけるパフォーマンスは分析できません。
Googleアナリティクスと組み合わせることでさまざまな角度から効果測定ができ、サイトやCVRの改善に役立てます。
SEOチェキ
画像引用元:SEOチェキ(https://seocheki.net/)
SEOチェキは、無料でSEO対策に役立つデータを取得できるツールです。ソフトウェアをインストールせずにWebサイト上で利用でき、調べたいサイトのURLを入力するだけという初心者でも使いやすい手軽さが魅力です。
SEOチェキでは、キーワードごとの検索順位や外部・内部リンクの数、インデックス数など、SEO対策に重要な情報を自動で取得することができます。
また、調査したいWebサイト上で、SEOチェキの機能を呼び出して使えるブックマークレート機能があるのも特徴。調査したいWebサイトのURLをコピーしたり、SEOチェキにアクセスしたりする手間がなくなるため、競合サイトを分析・比較するのに便利です。
ただし、利用に制限があり、1つのIPアドレスあたりの利用回数は1日200回までとなります。
GRC
画像引用元:GRC(https://seopro.jp/grc/)
GRCはインストール型の検索順位チェックツールで、2004年からサービスを開始しています。Googleサーチコンソールで分析できる検索エンジンがGoogleのみなのに対し、GRCはGoogle、Yahoo!、Bingの3つに対応。
ボタンひとつで調べたいWebサイトの検索順位をチェックできます。また、GRCの起動時または指定した時刻に自動でチェックを実行することも可能です。
GRCには無料版・有料版があり、無料版で登録できるURL数は3つ、項目は10個。有料版を購入することで、項目数の制限緩和・解除ができます。
有料版では5つのプランを設けており、最も安く利用できるのがベーシックプランで年間の利用料金は4,950円(税込)です。
ベーシックの上位プランのスタンダード以上だとリモート閲覧、最高ランクのアルティメットでは自動CSV保存機能を使用できます。
MIERUCA
画像引用元:MIERUCA(https://mieru-ca.com/)
MIERUCAは株式会社Faber Companyが運営しているSEO管理分析ツールです。コンテンツマーケティングやオウンドメディアの集客・SEOの課題を可視化でき、約1,500の企業で導入されています。
導入している企業が多岐に渡ることから、業種や業界を問わずに使えるツールと言えるでしょう。MIERUCAでは、CVにつながりやすいキーワードやページの改善施策を提案してくれる機能が備わっているほか、競合サイトのキーワードボリュームや流入キーワードを可視化することも可能。
競合サイトとの流入を比較することで自社の課題を洗い出せ、効果的な改善策を打ち出すのに役立ちます。
MIERUCAは有料のツールとなり、月額5万~20万のうちで適したプランの利用が可能。利用料金には、専任担当者によるコンサルティングも含まれています。
コンテンツマーケティングは目標設定と改善の継続が重要
コンテンツマーケティングで成果を出すには、目標設定が重要です。また、コンテンツは一度作れば終わりではありません。作りっぱなしになっているケースも多いですが、効果測定をしながら改善を行なっていくことが必要です。
コンテンツを公開してから効果測定を行なっていない場合は、ツールを活用しながら自社で効果測定に取り組んでいきましょう。
自社で対応するのが難しいのであれば、コンテンツマーケティングに強いプロに依頼するのが安心です。
プロであれば、具体的な数値で結果を示してくれたり、改善策を提案してくれたりするので改善もセットでお任せできます。
8,000件以上のメディア運用ノウハウを凝縮したコンテンツマーケティング支援
コンテンツを社内で時間と労力をかけて制作しているものの、「順位が上がらない…」「流入が増えない…」とお困りではありませんか?このまま独自に作り続けることもできますが、コンテンツ制作のノウハウを得るなら外部へ委託してみるのも一つの方法です。
- 自社サイトの順位や流入を増やしたい
- 自社に合う見込み客が獲得できるコンテンツマーケティングを運用・外注したい
- SEOノウハウを学び、将来はコンテンツマーケティングの内製化を目指したい
といった方に、大手企業から中小企業様まで120業種・8,000件以上に導入いただいた実績を活かした、Zenkenのコンテンツマーケティング支援サービスをご紹介します。下記より資料がダウンロードできますので、ぜひ、貴社のコンテンツマーケティングにもご活用下さい。