コンテンツマーケティングにおけるカスタマージャーニーマップの作成方法や注意点
最終更新日:2024年06月10日
ユーザージャーニーマップは、自社製品・サービスのコンテンツマーケティングをより効率的に行うための強力なツールです。この記事ではユーザージャーニーマップに関する基本情報と、作成・活用の仕方を紹介します。これからコンテンツマーケティングを始めたいと思っている企業やマーケティングがうまく行っていない方は、ぜひ参考にしてみてください。
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カスタマージャーニーマップとは
カスタマージャーニーとは、ユーザーが自社商品・サービスを認知してから購買するまでの体験の流れを「旅」として捉えたものです。
カスタマージャーニーマップは、購入に至るユーザーの体験プロセスを時系列に並べたうえ、「旅」のステップごとにユーザーの行動や心理、自社とのタッチポイントを可視化したものです。
タッチポイントはユーザーが「旅」の各段階で自社と接する機会であるとともに、体験するイベントです。ユーザーのニーズに合わせて各段階で記憶に残るイベントを用意すれば自社商品を覚えてもらい、最終的に購入に繋げられます。
カスタマージャーニーマップでは、対応すべきユーザーのニーズが一覧的に俯瞰できるようになっています。ユーザージャーにマップを使うことで、既に打ち出しているマーケティング施策を見直したり、新しい施策を考えたりすることができます。つまりカスタマージャーニーマップは、マーケティングで発生する無駄をなくし、成果に繋がる施策だけを打ち出すためのツールです。
コンテンツマーケティングにおけるカスタマージャーニーの重要性
コンテンツマーケティングにおいて、カスタマージャーニーは非常に重要なものと捉えられています。
カスタマージャーニーの重要性が高まっている要因は、スマホやタブレット端末の普及とそれに伴うユーザーの情報接点の多様化です。デバイスや媒体(ブログ、動画、SNSなど)の数と種類が増えるにつれて、ユーザーの情報との接点や購入経路も多様化しています。
しかし、ユーザーに対して情報発信ができるプラットフォーム・機会が増えているからこそ、マーケティングの整理と見直しが必要です。ユーザーのニーズや興味を感じるメッセージの内容は、プラットフォームごとに異なります。そこで企業は優先順位を決めて、それぞれのプラットフォームに合ったマーケティングを行わなければいけません。カスタマージャーニーマップの作成は、それを実現するための手法です。
近年のコンテンツマーケティングでは、ユーザーの課題を解決しニーズを満たすコンテンツ提供がなによりも重要です。そしてSNSやWebサイトのアクセス解析ツールなどでユーザー動向が以前よりも分析しやすくなりました。
ユーザー動向を分析し、カスタマージャーニーでユーザーの心情や行動を視覚化することで、よりユーザーに刺さるコンテンツの提供が可能になっているのです。具体的には、下記のようなメリットが得られます。
ユーザーのニーズを把握できる
カスタマージャーニーの作成により、ユーザーのニーズを顧客目線で把握できる点は大きなメリットです。
企業は商品・サービス開発や販売戦略において、企業の都合優先の判断をしてしまい、ユーザー目線を忘れがちです。しかし、具体的なニーズに応えない商品や機能を開発しても成果が見込めません。
カスタマージャーニーでは、顧客視点で各段階における顧客が必要としているコンテンツやニーズ、アクションなどを細かく想定していきます。この過程でユーザーのことを深く理解し、対応すべきニーズを把握できます。
組織で共通認識がもてる
組織で共通認識が持てる点も大きなメリットです。
商品・サービスの開発や販売活動は部署を超えたさまざまな人材が関わります。そして立場や考え方の違いで、ユーザーニーズや商品の価値についての認識にズレが生じやすくなります。その結果、商品のベネフィットがうまく伝えられず、マーケティングキャンペーンや商品の新規開発プロジェクトが失敗に終わるケースも少なくありません。
カスタマージャーニーマップでは、ユーザーのニーズや心情、企業側の適切なアクションなどを可視化できます。カスタマージャーニーマップを組織内で共有することでの認識が統一でき、スムーズな開発・マーケティング活動につなげることができます。
売上・成果に繋がるコンテンツを制作できる
カスタマージャーニーマップは、コンテンツマーケティングでよく起こる「何の記事を作ればいいのか分からない」「新しいコンテンツのネタがない」といった問題の解決策でもなります。
顧客のニーズや課題を深く理解することができれば、その理解をもとにがニーズに対応した的確なコンテンツが作りやすくなります。
自社商品をまだ知らないSNSユーザーなら「〇〇を実現するための3つのポイント」のような読んでもらいやすいコンテンツを用意すると良いでしょう。一方、自社商品を既に認知していてWebサイトに一回アクセスしたあるようなユーザーに対しては、自社商品の活用方法などより深いコンテンツが発信できます。
上記のようにカスタマージャーニーの各段階において適切なコンテンツを展開できれば、おのずと売上・成果につながるでしょう。
コンテンツマーケティングでカスタマージャーニーマップを作る方法
次にコンテンツマーケティングでカスタマージャーニーマップを作る方法について解説します。
カスタマージャーニーマップは具体的には以下のような手順で作成します。
- ペルソナ設計
- ペルソナの購買フローを推測
- ペルソナのタッチポイントの設定
- ペルソナの感情の推移を推測
- コンテンツマップの設定
それぞれ詳しく解説します。
ペルソナ設計
ペルソナとは、自社の商品・サービスの利用者として想定している、具体化なユーザー像のことです。
ペルソナを設定することで、自社の潜在顧客となるターゲットを明確にすることで、確実にユーザーに刺さるコンテンツ提供ができます。
ペルソナ設定では具体的な1人の人物を想定できるまで、詳細に想定することがポイントです。年齢や性別、居住地、職業といった属性情報に加えて、趣味や価値観、家族構成、生い立ちなど、実在する人なら当然あるバックグラウンドまでを想定し、具体化しましょう。
ペルソナの購買フローを推測
ペルソナが設定できたら、設定したペルソナが実際に購買に至るまでのフローを推測します。ペルソナが設定できたら、設定したペルソナが実際に購買に至るまでのフローを推測します。
推測にあたっては、ペルソナに近しい人物からヒアリングするのが最も効果的です。難しい場合はAIDMAやAISAS、AISCEAS、AMTULなどの購買プロセスモデルのうち、自社の商品やサービスにあったものを参考にするのもおすすめです。
ペルソナのタッチポイントの設定
タッチポイントとは、ユーザーと商品・サービスを提供する側との接点のことを指します。商品の購入シーンだけでなく、購買までのプロセスにもさまざまなもなタッチポイントがあります。
具体的なタッチポイントとしては、検索エンジンの検索結果や自社のWebサイト、メルマガなどのデジタルなものから、新聞広告やDMなどのアナログなものも挙げられます。
この段階では、ペルソナが購買行動のどのステップで、どのようなタッチポイントで商品・サービスと出会うかを想定します。
たとえば「SNSを見て自社の投稿に気づく → ブログを訪れて記事を読む → メルマガ登録して購読する → ネットで商品の口コミを検索する」といった具合です。
ペルソナの感情の推移を推測
次にペルソナが購買フローの各段階やタッチポイントごとにどのような感情の推移をたどるのかを推測します。
ユーザーはカスタマージャーニーの過程で、商品・サービスに対してさまざまな感情や考え方を持ち、常に変化していきます。段階ごとにどういった思考・感情をもっているのかが想定できていれば、ユーザーに響くコンテンツ提供が可能となります。
この際、企業側にとって都合のいい感情だけを想定するのではなく、良い悪い関係なくすべての感情・思考を想定しておくことが重要です。
このステップでユーザーの潜在的なニーズ(= 意識している課題ではなく、その根幹にあるもの)も洗い出しておけば、次の段階であるコンテンツマップの設定で必要な施策が明確になるでしょう。
コンテンツマップの設定
ユーザーの感情の推移や潜在的なニーズが深堀りできたら、最後にコンテンツマップを設定します。
タッチポイントでユーザーに刺さるコンテンツはどういったものか、コンテンツで体験をしたユーザーを次の段階にどう導いていくかを見据えて、コンテンツを設計しましょう。
<コンテンツマップの一部(例)>
- コンテンツ①:SNSのフィードをスクロールする際に目に留まりやすいリンク付き投稿(目的:自社のWebサイトに誘い込む)
- コンテンツ②:ユーザーの課題解決のヒントとなる、飛ばし読みでも分かりやすいブログ記事(目的:興味を持ってもらう)
- コンテンツ③:記事で解説した問題の詳細と自社商品の紹介を盛り込んだホワイトペーパー(目的:リードを獲得する)
カスタマージャーニー作成時に押さえたいポイント
次にカスタマージャーニー作成時に押さえたいポイントには以下のようなものがあります。
- 実際の顧客データを参考に作成する
- 定期的に検証・改善を行う
それぞれ詳しく見ていきましょう。
実際の顧客データを参考に作成する
カスタマージャーニーを作成する際には、実際の顧客データを参考に作成するようにしましょう。
カスタマージャーニーで想定するユーザーの感情などは、自社の理想的な顧客を想定してしまいがちです。
しかし、なんとなくの感覚論や主観を元に想定してしまえば、本来カスタマージャーニーの作成のメリットである顧客視点の把握ができなくなってしまいます。
あくまで実在する顧客像を想定するためにも、アンケートやWeb広告のクリック率、カスタマーサポートに届いている実際の顧客の声など、事実・データを参考に作成するようにしましょう。
定期的に検証・改善を行う
カスタマージャーニーは定期的に検証・改善を行うことが重要です。
カスタマージャーニーは想定する項目数も多く、はじめから完璧なものをつくるのは非常に難しいものです。また、ユーザーの行動や感情もトレンドや社会環境によって変化していきます。
常に新たなニーズに対応しながら定期的に見直し、不足している部分や改善すべき部分を分析しながらブラッシュアップしていきましょう。
カスタマージャーニーマップでユーザーに刺さるコンテンツマーケティングを
今回の記事ではカスタマージャーニーマップとはなにか、具体的な作成方法やポイントを含めて詳しく解説しました。
カスタマージャーニーマップを作成することは、ユーザーのニーズや心理・行動を深く理解することにつながり、自社の商品やサービスがどう見られているのかを客観的に理解できるようになります。
ユーザーの目線が理解できれば、自社のコンテンツマーケティングにおいてどのようなコンテンツを提供するべきなのかが明確に共有できます。その結果、より成果の繋がるコンテンツマーケティングが実現可能となるでしょう。
一方でカスタマージャーニーマップは想定する項目も多く、効果的なものを作成するには何度もブラッシュアップしていく必要があるため、難易度は決して低くありません。
より効果的なカスタマージャーニーマップを作成するには市場調査や競合調査、またはカスタマーリサーチ・インタビューを行い、それぞれの情報発信媒体についてのノウハウが必要です。タッチポイントとしてブログを活用しようとしても、検索結果で上げるSEOについて見識がないと、成果がなかなか得られません。
カスタマージャーニーマップは、あくまでもコンテンツマーケティング戦略策定の一部です。自社での対応が難しいと感じた際には、外部のプロに相談するのも選択肢の1つです。
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