税理士会計事務所の差別化戦略
最終更新日:2020年06月16日
いまや税理士会計事務所はどこもWebサイトをもっているのが当たり前で、一般ユーザーは税理士を検索しても、たくさんの検索結果からどこを選べばよいのか全くわからない状況です。そして単純に料金価格を限界ぎりぎりに下げている会社が選ばれ、業界全体の料金価格相場が下落していると感じている税理士会計事務所も多いことでしょう。
ここでは、そんな状況から脱するための差別化戦略について、基礎の基礎からおさらいし、どのような差別化の方向性があるのかについて考えてみました。
税理士会計事務所の差別化の第一歩は3C分析から
税理士会計事務所が差別化を図る際には、まず下記の3Cを分析しましょう。
- 顧客
- 競合
- 自事務所
他と比較した際に差をつける強みをもっている税理士の元へは多くの依頼がきます。税理士は事務所が違っていても資格上対応できる業務範囲は同じです。対応できる業務が同じなら、競合と差別化できなければ依頼者に選んでもらえません。
稼げる会計事務所を目指すなら差別化戦略をしっかり立てておきましょう。
税理士会計事務所の戦略事例!差別化して長く勝ち続ける
税理士会計事務所が差別化をするパターンは大きくわけると下記の3種類に分類されます。
- 商品力
- 報酬費用
- 異業種連携
商品力で差別化する税理士
税理士の対応範囲でニーズが高い業務を売りにするパターン。記帳代行や経理代行など、税理士がおこなう分野の依頼にしっかり応えられる準備が必要です。
他の税理士事務所が避けるジャンルを狙う
他の税理士会計事務所が稼げないと考えて避けるジャンルの依頼は、競合が少ないため差別化しやすいです。
例えば新しく立ち上げたばかりの法人サポート業務などを、「すぐに廃業する可能性が高いから」と考え避けていないでしょうか。競合が少なければ分価格競争率も低くなるので報酬を高めに設定可能です。
ニーズはあるが税理士業務として認識されていないジャンルも狙い目
悩んでいる人は多いが税理士事務所に依頼する内容とは認識されていないジャンルに特化する方法もあります。
税理士会計事務所に依頼するのは確定申告のときだけというイメージをもっている方が、もっと節税して利益を上げたいと考えているケースも珍しくありません。
顧問として節税のアドバイスをし、利益率改善をサポートするのも税務の知識をもつ税理士ができる仕事です。
差別化戦略では商圏を絞ってライバル税理士を減らす
商品力を重視する際、地域や業種を絞って特化すれば限定されている分競合は減ります。下記の点も検討しましょう。
- より地域を限定した商圏を狙う
- 対象の業種を絞り込む
報酬費用で差別化する税理士
他よりも安い報酬費用で勝負をする税理士会計事務所です。費用を重視する際には下記の3つに気をつけてください。
- 費用を分かりやすくサイトに記載する
- 競争に負けない設定をする
- 宣伝報酬と稼ぐ報酬を別に考える
費用を分かりやすくサイトに記載する
報酬費用の金額が事前にわからないと依頼者が他と比較できず、検討段階で候補から外されます。
競争に負けない報酬設定をする
安い報酬価格で勝負したいならば、当然他には負けない設定が必要です。しかし価格を下げて赤字になっては意味がありません。利益がだせる業務処理、体制を整えましょう。
宣伝報酬と稼ぐ報酬を別に考える
アピールする報酬と実際に稼ぐ目的の報酬部分は分けて考えてください。あくまでアピールするのはもっとも安いプランのみで、宣伝用とは別に利益が高いプランを用意しましょう。
例えば下記の方法があります。
- 確定申告だけの依頼を安い設定をする
- 売上金額ごとに報酬金額を設定する
- 定期訪問など追加プランを用意する
サイト上では安い価格設定で宣伝しつつ、問い合わせをしてくれたら他の費用設定で交渉をして利益を上げていくのです。
異業種連携で差別化する税理士
税理士の業務だけにこだわらず異業種との連携でサービスの幅を広げるタイプです。
異業種連携で差別化する税理士会計事務所は将来的に勝ち残る
異業種と連携している税理士事務所は将来的に生き残れる税理士事務所です。会計ソフトなどの発達により税理士会計事務所が受ける業務が減っています。
今後も技術が発展していくと、今以上に税理士事務所が対応できる内容の差が減るかもしれません。
しかし異業種と協力すれば、税理業務のみに対応する税理士会計事務所に差がつくのです。
税理士会計事務所が異業種連携で差別化できる事例
異業種と連携する事例は下記があります。
- コンサルティング業務も対応し利益増加
- グローバル事業の手助けとなる外国語対応
- Webサイト作成で起業サポート
- 社会保険労務士が労働契約をチェック
- ファイナンシャル・プランナーが金銭面のアドバイス
異業種と連携する際は事務所内で専用スタッフを雇ってもよいですし、提携契約して依頼が来たときに紹介しても構いません。
個人で会計事務所を開業している方の場合、社会保険労務士やファイナンシャル・プランナーなど自分自身が新たに資格を取ればひとりで対応できます。
自社の強みを再確認し他社との差別化で集客につなげる
どの税理士会計事務所もWebサイトをもっているのが当たり前で、税理士を検索しても豊富な情報から選べない方も多いです。
選べない方は、「自分の希望に合う税理士会計事務所を教えてほしい」と思っています。
税理士会計事務所が差別化するならバリュープロポジションを定めよう
依頼者の希望に合わせる宣伝にはバリュープロポジションが大切です。バリュープロポジションとは下記すべてにあてはまる価値のことを指します。
- 顧客のニーズに合致する
- 競合他社は提供していない
- 自事務所なら提供できる
3つの価値にあてはまった宣伝で他の税理士会計事務所と差別化しましょう。
税理士会計事務所の差別化戦略にはマーケティングが必須
対応するエリア内で、他の税理士会計事務所をマーケティング調査し、特徴や酬費用の設定金額などを確認します。
その上でニーズに合わせて自事務所だけが展開可能なバリュープロポジションをアピールすることで、エリア内の他税理士事務所と差別化できるのです。
税理士会計事務所の差別化戦略はZenkenへ
リサーチは簡単にはいかないのが実情です。苦労してエリアのリサーチをしても、年数が経てば報酬費用の設定を変えている場合もありますし、新しい税理士会計事務所がでてきているかもしれません。
下記の要望をもっている税理士会計事務所さまはZenkenへご相談ください。
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7000件以上のコンサルティング実績をもち、地域戦略のWebマーケティングを得意としています。
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