シニアや高齢者が集客できるイベント開催のコツを知ろう
最終更新日:2024年04月04日
シニア&高齢者を集客できるイベントとは
シニア世代を集客するのであれば、商材やサービスに合わせたターゲットを絞り込んでリアルなイベントを開催するのも高齢者に向けて有効な手段です。
そのイベントにてサンプリングなどを配布し、納得してもらうことで購入につながりやすくなります。
高齢者の集客ならアクティブ・シニア向けのイベントを
シニア世代は男女の性別関係なく健康寿命を意識している人ばかりです。特にそのなかでも自分の健康状態がよいと感じている人は、外に出かける回数が多い傾向にあります。
引用元:内閣府「第1章 高齢化の状況(第3節2-1)」【外出の頻度】(図1-3-2-4)
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/html/zenbun/s1_3_2_1.html
アクティブ・シニアの心理状態を知るために、ここで世論調査の結果をご紹介していきましょう。
高齢者になるほど「豊かさ」を求める
生活で求める豊かさとして「物」と「心」のどちらがよいかという内閣府の世論調査では、40代までは「物」が約37%、「心」は約56%とまだまだ物欲も少なくありません。
しかしこれが50代、60代と年齢が上がるにつれて「物」の割合が減り「心」の割合が増えていきます。60代はじつに70%が「心の豊かさ」を求めているという結果が出ました。
出典:内閣府 国民生活に関する世論調査図21-1「これからは心の豊かさか、まだ物の豊かさか」
(https://survey.gov-online.go.jp/h29/h29-life/zh/z21-1.html)」
高齢者になるほど「今」を充実させたい
「将来」と「今」のどちらを充実させたいかという問いについても見てみましょう。40代までは「将来」に備えておきたいと思っている方が若干多いですが、これも50代から逆転し年齢が上がるにつれて「今」の生活を充実させたいと思う割合が多くなります。
出典:内閣府 国民生活に関する世論調査図20-1「将来に備えるか、毎日の生活を充実させて楽しむか」(https://survey.gov-online.go.jp/h28/h28-life/zh/z20-1.html)
人生のタイムリミットを感じ始めるころが、シニアや高齢者向けイベントを仕掛ける好機といえます。このような気持ちの変化を逃さずに高齢者のニーズを満たす集約イベントを企画しましょう。
シニアや高齢者は「学び」にも積極的
シニア世代は実は学ぶことにもとても積極的です。以下にその事例を挙げていきます。
放送大学生徒の4人に1人はシニア世代
放送大学の在学者は高齢者が非常に多い傾向にあり、もっとも多いのは60歳以上で25.1%、つまり4人に1人はシニアなのです。さらに大学院になるとより60代の割合が増え、28.1%で人数は1,516名です。
引用元:内閣府 国民生活に関する世論調査図2-2-9「放送大学在学者の年齢・職業」(https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/zenbun/pdf/2s2s_03.pdf)
資料:内閣府文部科学省「放送大学」(平成29年度第2学期)
イベントには学びの要素も入れておくと集客につながりやすいことがわかります。講師を呼んでシニア世代が知りたいと思っているジャンルを盛り込みましょう。
放送大学だけではなく通学型の学習施設も人気があります。一般的な大学のキャンパスが利用でき、ゼミやカリキュラムなどもシニア向けになっています。
京都シニア大学
学生の平均年齢は73歳でなかには100歳を超える学生もいるのです。一般大学の講師が自校の学生よりもやる気の熱意が感じられると驚くほど、シニア世代は熱心に勉強しているようです。同好会やサークル活動も豊富で、健康のためのウォーキングだけでなくカメラや英会話など「今」を充実させるジャンルが並んでいます。
立教セカンドステージ大学
学びなおすことと、異なる世代と交流することを目的にして開講されました。修了論文を作成する、家外に出て自然について学ぶなど、大学らしい多彩な内容です。
シニアに人気の高い資格
シニアの年代に人気がある趣味や資格を参考にするのも効果的です。通信講座のユーキャンのランキングを参考にしてみましょう。
参照元:ユーキャン
(https://www.ucan.co.jp/special/feature/rank/60.html)
食生活アドバイザー
日々暮らすなかの食事にも生かせる資格です。栄養面で健康を気にしている高齢者にマッチしているジャンルと言えます。
宅地建物取引士
不動産の売買や賃貸仲介ができる国家資格で、不動産を扱って独立もできます。不動産投資をしている方やこれから始めたいと考えている高齢者にニーズが高いです。
レクリエーション介護士
高齢者の生活の質を向上させるための業務をおこなう介護士の資格です。この資格を勉強することによって自分自身の生活のなかに楽しみを見い出すという方もいるかもしれません。
ファイナンシャルプランナー
税金や保険などお金に関する将来的なプラン設計について学べる資格。就職に役立つ資格ではありますが、日常での資産運用などに役立てられるのも大きなポイントです。
介護事務
ケアマネージャーのサポートや介護給付の明細作成など、介護事業の運営をサポートする職業の資格です。体に負担のかからない事務仕事ということで、就職を目指す方に向いています。
シニアに人気の高い趣味
資格ではなく日々の生活を豊かにする趣味も高齢者の参加を促進できます。
シニア世代の室内系趣味
材料や道具さえあれば自宅のなかでいつでもできるジャンルでシニア世代に人気のあるものとしては下記のような例があります。
- 着物の手入れやリフォーム
- 手編み、パッチワーク
- 折り紙
- 絵手紙
- 色鉛筆画、絵画
- ガーデニング
- 音楽の演奏
- 俳句
室内ではありながらも手や指を動かすものが人気が高くなりやすいです。
シニア世代の外出系趣味
元気なシニアであれば、外出を伴う趣味をもつ方も多いです。
- 旅行
- ボランティア活動
- 登山
- 温泉、入浴
登山やボランティア活動など体を動かすきっかけになるものや、温泉や旅行など最終的にリラックスすることが目的である方法に分けられます。
シニア&高齢者向けイベントの具体的な事例
実際に高齢者向けのイベントを開催することを決めた際にどんな内容にするかの選定は集客率を大きく左右します。
シニアや高齢者、もしくはその周辺の人物向けに提供する商材やサービスによっても異なりますが、集客イベントを単体で開催するのではなくて親和性が高い企業とコラボするという方法もあります。事例をいくつかご紹介します。
公共交通機関を利用したプロモーション
位置情報機能を利用して、バス停や鉄道の駅などの利用履歴があるもしくはその場所に到着したときに広告を配信するというプロモーションです。その駅やバス停周辺の店舗を構えるスーパーやドラッグストアなどから不動産など幅広い業種の広告を打つことができます。
チェアヨガインストラクター講座
車いすの方もできる座った状態のヨガインストラクターの養成講座です。元気な方はもちろん現在足腰が弱くなっている方でも参加可能と幅広く対応しています。
健康につながる体操
難しい動作がなく簡単に動かせる体操で健康につながりやすいものを動画や各地方の教室などで講演をするというプロモーション方法。
講師はシニア世代を対象とした経験が豊富な人を選定しましょう。シニア世代に人気の高い健康につながる体操として、「きくち体操」などが有名です。
高齢者イベントにおすすめな予防や脳トレ
介護や予防、そして脳トレなどはシニア世代ともマッチしている内容です。実例としては下記があります。
- 介護や認知予防の講演会
- 介護の予防プログラム
もっとも興味をもちやすい内容なので、参加してもらう入り口としては効果的です。
フィットネスと介護のコラボレーション
リハビリ施設サービスを提供する会社がプロモーションとして、フィットネスと組み合わせて成功した事例もあります。体を動かすという点では同一の内容なので親和性は高いジャンル同士といえるでしょう。
なかには日頃通い続けてくれている方への感謝の気持ちも含めて、暗闇フィットネスで日常とは異なる雰囲気を演出したという事例もみられます。
シニアへの広告手段もスマホに移行
シニア世代へ告知をする方法としてアナログだけではなく、デジタルな告知方法も力をいれることが今後は必要です。スマートフォンの利用率が年々高くなっているだけでなく、インターネット環境がない方は息子や孫など親族がイベント情報を調べて伝えるパターンもあります。
折込広告などの紙媒体だけでなく、それに加えて告知サイトを準備するなどインターネットての情報の発信は今後マストであると考えておきましょう。
イベント情報をリアルタイムに更新できるWebを活用
集客するイベントの告知をWeb上で発信するのは利便性も高いです。
Web媒体を用意するメリット
アナログだけでなくWebを活用するのは便利な点が多くあります。チラシは印刷してしまうとその後情報は修正できませんが、Webサイトであれば後日新しく情報を追加して更新することが可能です。
大まかな内容は決まっているけれど、詳細はこれから詰めていくという場合もあるでしょう。そんなときにはチラシにキャッチコピーや大まかな内容などを載せておき、当日の詳細についてはWebサイトで確認してもらう方法もあります。
高齢者のマーケティングにSNSを活用する
シニア世代はSNSの利用率は若い世代と比較するとそこまで多くはありませんが、SNSならではの特徴をいかせます。
- イベントが近づくにつれ告知情報を増やし盛り上げる
- イベント中の盛り上がり度合いを伝えられる
- 投票を利用して意見を聞ける
- シェアをして拡散できる
- リアルタイムの告知ができる
特に狙いたいシニア世代本人がSNSを利用していなくても、子どもや孫が日常的に駆使しているツールなのでそこからアプローチが可能です。
シニアや高齢者の集客を成功させるためには?
これから初めてシニア世代など高齢者のイベントを開催するというケースもあるでしょう。シニアや高齢者向けのマーケティングに関することやシニア市場などについては、下記ページに詳しくまとめています。よろしければご覧ください。