BtoCマーケティングとは?正しいマーケティング戦略と手法を知る
最終更新日:2023年08月15日
BtoCマーケティングとは「企業が個人に向けてサービス・プロダクトを売るプロセスと手法」を言います。
意外と知らないとBtoBマーケティングとの違い、BtoCマーケティングのプロセス、BtoCマーケティングを行う上で知っておきたい注意点、具体的な手法を紹介します。
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BtoCマーケティングの概要
BtoCが企業から個人に向けたものであるのに対し、BtoBは企業対企業のビジネスのことを指します。大きな違いはターゲットです。さらに細かな違いは以下の3つがあります。
BtoBマーケティングとの違い
購買までのスピード
BtoBマーケティングでは稟議をいくつも通さなくてはならず、決裁権を持っているキーマンが承諾して初めて、サービス・プロダクトの導入が決定します。
一方でBtoCの場合、個人である顧客を満足させることができれば、すぐにでも導入してもらえるでしょう。商談成立・購買までのスピードが速いのが、BtoCマーケティングの特徴です。
商材の価格
BtoBは企業全体で製品を購入するため、価格の幅は広がります。一方、個人の場合は一回の購入で使うお金の上限は比較的低いため、価格も自然と下がるのが特徴です。
購買の決め手
BtoCで多くの場合に購買の決め手となるのは「感情」や「雰囲気」です。したがってBtoCでは、顧客の心に響くような商材や、そのパッケージと広告などを作ることが重要です。BtoBビジネスの意思決定はより合理的で行われるため、感情よりもロジックが大切です。
BtoCマーケティングのプロセス
マーケティングには必ず「プロセス」が必要です。マーケティングプロセスとは、事業を構築していくうえで市場分析を行い、ターゲット決定・製品の位置づけ・プロポーションの選定といった一連の流れのことを指します。
市場分析・細分化
まず初めに、企業内外の環境を観察して分析します。自社の強み・弱みを洗い出し、競合からいかにして差別化するかを確認することによって、今後の方向性やマーケティングの機会が見つかるでしょう。
全体の市場分析を行ってから、自社に最適な市場を見つけるための切り分けを行います。市場にはニーズが混在しています。全てのニーズに応える製品を提供するのは至難の業です。
そのため、不特定多数にあるニーズの中でも類似したニーズを持つ集団をもとに市場を細分化しましょう。地域・年齢・職業・価値観・行動ニーズなどで分類化していくのが一般的です。
ターゲティング
細分化したグループの中で、どのグループを選択してグループ内にどのような顧客や競合他社が存在するか、そしてどのような競争が行われているのかを調べます。ここで調べた結果、より自社が優位となる市場を選択しましょう。
この段階で大切なのは、市場に加えて見込み顧客像を明確にすることです。商品・サービスを提供する顧客像が明確であればあるほど、適切な商品なスペックや広告内容などが考えられます。
自社の商品を必ず買う理想の顧客イメージ(ペルソナ)を作り上げましょう。「50代、男性」などだけではなく、家族構成・職業・年収・趣味など、徹底的に細部まで決めるのがポイントとなります。
ポジショニング
このステップで決定しなければいけないのは、どのような媒体や場所で、どのようにコミュニケーションを行うことです。決めた市場の中で、他社と差別化を図り、顧客に選択してもらう戦略を立てます。
他社には負けない強みや独自性を顧客に伝えビジネスに軸とすることで、特別な価値があるものと位置づけられるようにしましょう。
自社の「強み」を効果的に伝える「ポジショニングメディア」
上記で紹介した「他社と差別化を図り、顧客に選択してもらう戦略」の一つに「ポジショニングメディア」があります。
ポジショニングメディアは、自社の強みや魅力とユーザーニーズをマッチさせることで集客を図ります。自社と相性が良いユーザーに自社の強みや優位性を伝えることができるのです。
このように、自社を理解した見込み客を獲得することができるため、その後の商談化率や受注率の高い案件を獲得できます。
ポジショニングメディアが持つ効果によって、記事冒頭にもご紹介した
- 自社製品について正しく認知してくれているユーザーからの問い合わせで、商談率が80%を超えた
- 顧客のニーズと自社が提供できる価値がマッチしているため、受注単価が2.5倍まで上がった
といった効果を実感したという声をたくさんいただいています。
下記でポジショニングメディアについてより詳しく紹介しておりますので、ぜひご確認ください。
Zenkenのポジショニングメディア制作事例
弊社が制作したポジショニングメディアの事例として、以下サイトをご紹介します。
家庭用脱毛器専門メディア
画像引用元:おうち脱毛で快適ライフ Dat’s mo(ダッツモ)(https://www.dats-mo.com/)
家庭用脱毛器専門メディア「おうち脱毛で快適ライフ Dat’s mo(ダッツモ)」は、脱毛の悩みを丸ごと解決できる、サロン仕様の家庭用脱毛器を詳しく紹介しているメディアです。
「脱毛サロンで処理しきれなかった残毛をケアしたい」「医療脱毛は痛すぎるから無理」「安い脱毛器で効果がなかった」「脱毛しているところを人に見られたくない」など、脱毛でお悩みの方が自分に合った脱毛器と出会えます。
実行・評価
あらゆる分析と準備が整ったあとには、いよいよ実行です。施策を打ったものの効果がなかなか出ない場合、どこかに問題が潜んでいます。発生している課題に合わせ、評価・分析をしながらプロセスを見直していきましょう。
特に大切なのは、活動全体をつなげてボトルネックを把握すること、そして1つずつ真面目に改善していくことです。
BtoCマーケティングで勝つための参考情報
ここでは、BtoCのマーケティング戦略を立てる上で役に立つ分析方法や注意点などを紹介します。
BtoCマーケティング戦略のポイント
BtoCマーケティング戦略を行ううえでのポイントは、以下の2点です。
消費者の心情を推測する
消費者が商品やサービスを知り、購入や利用をするまでの過程を、購買行動プロセスと呼びます。購買行動プロセスにはいくつか種類がありますが、有名なのはAIDMAやAISASなどです。
AIDMAは1920年代に提唱されたもので、顧客が認知(Attention)・興味(Interest)・欲求(Desire)・記憶(Memory)・行動(Action)のステップを経て商品を購入するとしたモデルです。
AIDMAは実店舗での販売のみを想定した購買行動プロセスでした。その他と通信技術は目まぐるしい変化を遂げ、インターネットで検索や商品の購入ができるようになりました。それに合わせた購買行動プロセスの一つはAISASです。
AISASでのステップは認知(Attention)・興味(Interest)・検索(Search)・行動(Action)・共有(Share)となっています。今や一般的になっているインターネットでの比較検討や新しい行動に繋がる購入後のSNSなどのシェアといった要素が、このプロセスでカバーされています。
AISAS以外にもたとえば口コミをきっかけとしたVISASも生まれ、購買行動プロセスは時代とともに変化していることがわかります。何よりしっかりと消費者の心情を推測することが、適切なマーケティング戦略の立て方といえるでしょう。
顧客にしっかりアプローチする
購買行動モデルを基にして消費者・顧客にアプローチしたいと思っても、購入へのハードルは人それぞれ異なります。全ての人に同じ内容を発信しても、それほど効果は期待できません。
そこで必要なのが、個人の属性・行動に合わせたOne to Oneマーケティングです。性別や年齢など属性別に異なる情報を発信したり、見込み客が取った行動によってコンテンツを出し続けたりすることによって、本当に情報を発信したい人に対してアプローチが可能です。
BtoCマーケティング戦略の注意点
BtoCマーケティングはメリットがたくさんありますが、注意するべき点もあります。
適切なチャネルでアピールすること
マーケティングは、ターゲットの求めているものを把握・訴求できないと、十分な効果が得られません。適切なチャネルでアピールするようにしましょう。
たとえば、ターゲットとしている顧客が10代~20代の女性である場合は、Instagramといった若年層と相性の良いSNSでマーケティングの重点を置くのが適切でしょう。
時間やコストも考慮すること
マーケティング手法の中には、すぐに効果が出る即効性のものと、長期的な視点で取り組むものと2種類があります。それぞれの特徴を理解して運用しましょう。
トラブルのリスクを防ぐこと
BtoCは個人を対象としているビジネスです。SNSは有効なマーケティング手法ですが、個人がSNSで自由に発信できる時代だからこそ、何かトラブルがあればネット上で一気に広がってしまいます。
悪い評価が一度でもつくと、修復するのは難しくネガティブイメージをもたれる恐れがあります。発信内容には最新の注意を払いましょう。
一般的なマーケティング分析方法とフレームワーク
PEST分析
PEST分析は、会社の方向性を決めるために、取り囲んでいる環境を知るステップです。PEST分析をすることで、企業としてやれることや存在意義を見いだすことができるため、事業を成功に導いてくれるでしょう。
PEST分析の「PEST」は言葉の頭文字をとったものです。
「P」(Politics):政治
「E」(Economy):経済
「S」(Society):社会
「T」(Technology):技術
PEST分析はこれから事業を立ち上げる人はもちろん、先行きに不安を感じる、会社の方向性に迷いがあるという企業にもおすすめです。
3C分析
3C分析は環境分析の1つで、マーケティング環境を外と内から見る分析方法です。3Cはそれぞれ以下の内容を指しています。
- Customer(市場・顧客):自社を取り巻く状況や今後自社に求められること
- Competitor(競合):顧客が価値を見いだしている競合の特性や強み
- Company(自社):顧客や競合を把握したうえで、見いだす強みと立ち位置
PEST分析で見つけた情報を基に、市場や顧客が求めているもの、競合と自社の違いなどを判断していきます。
会社の発展を考えている場合は、3C分析がおすすめです。市場や顧客の求めるものや競合と自社の違いがわからないまま、自分の感覚だけで進めてしまうと、せっかく頑張ってもすべて無駄になってしまう恐れがあります。
自社の立ち位置がわからない、顧客が何を評価してくれているのか知りたい、競合が最近増えてきている、という場合は3C分析を行いましょう。
SWOT分析
SWOT分析は、強みや弱みを軸としている戦略立案を可能にする分析法です。SWOT分析も、PEST分析や3C分析と同様にそれぞれの頭文字をとって「SWOT分析」と呼びます。
- S(Strength):強み
- W(Weakness):弱み
- O(Opportunity):機会
- T(Treat);脅威
SWOT分析をするためには、PWST分析や3C分析で見つけた情報が必要です。また普通にSWOT分析をするだけでは、戦略立案が行えません。SWOT分析で出てきた強みや弱み・機会と脅威を掛け合わせることで、初めて戦略につなげられるでしょう。
どこの分野を伸ばすべきかわからない、販売促進の戦略を立てたいという人には、SWOT戦略がおすすめです。
マーケティングミックス
マーケティングミックスとは、マーケティング戦略で望ましい反応を市場から引き出すため、マーケティング・ツールを組み合わせることです。
マーケティングミックスの代表的なものは「4P」と「4C」です。4Pは、主に企業側から見たときの視点で考えられているマーケティングミックスです。
- Product:商品
- Price:価格
- Place:流通
- Promote:プロモーション
一方、4Cは企業側からではなく顧客側から見たときの視点で考えられています。
- Customer-Value:顧客から見たときの価値
- Customer-Cost:顧客から見たときの価格
- Communication:コミュニケーション
- Convenience:利便性
さらに最近のマーケティングミックスは、別の視点が加わります。それは、インターネットが出現したことで常に接続された世界にいるからこそ生まれる考え方です。
接続された世界では、欲しい情報はすぐに手に入れることができます。また悩んでいることもネットで聞いておおよそ解決できるでしょう。さらにお腹が空いたらUbereats、タクシーを呼びたいときはアプリで検索など、不安や不快は即座に解消できる時代です。
不安や不快を解消できることは当たり前の時代では、商品やサービスにそれ以上のものが求められます。それならみんなで作ろう、というのが共創のマーケティングミックスです。
BtoCマーケティングの手法
BtoCマーケティングの主な手法は下記の通りです。さまざまな手法がある中で、より自社にとって有益な手法を見つけましょう。
SEO
SEOマーケティングはGoogleやYahoo!などで検索上位表示を狙う手法です。数あるメリットの中でも、広告費用をかけずに無料で行えるのが大きなポイントです。自社サイトが検索結果の上位を独占していれば、集客効果だけではなくブランディング効果も見込めます。
ただし、検索結果で自社のウェブサイトが上がり、集客が安定するまでは時間がかかります。またSEOは一度行っただけで終わる施策ではありません。上位表示させるために、自社サイトのコンテンツの質を継続的に向上させ、外部リンクを充実させるなどの工夫が必要です。。
SNSマーケティング
インスタグラム・Facebook・TwitterなどのSNSを活用するマーケティング手法です。見込み客と接触できるメディアを選択し、興味を持ってもらえる情報を配信することで認知度が拡大します。
ユーザーに情報をシェアしてもらったり、購入後にレビューしてもらえたりすると、顧客との信頼関係が築きやすいでしょう。現代のBtoCには欠かせない施策です。ただしSNSはネガティブ評価も集めやすいので、SNSでの発信内容に最新の注意を払いましょう。
リスティング広告
リスティング広告は、検索結果の最上部に表示される広告です。出稿にはコストがかかるものの、ターゲット層に接触しやすいでしょう。素早く結果を出したときに効果的な施策です。
しかしただ広告を配信すればよいわけではありません。検索エンジンの掲載順位を考慮し、どのキーワードでどれだけの広告を出稿するのか、予算に応じて検討しましょう。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングは、ブログ記事や動画といったコンテンツを活用した施策です。顧客の興味に合うコンテンツや課題解決に繋がるコンテンツを提供することで顧客と信頼関係が築き、自社のマインドシェア(心の中で占める割合)を高めていきます。
長期的にリピーターやブランドのファンを集めるには有効な施策ですが、SEOと同じように、効果が現れるまでに一定の時間がかかってしまいます。しっかりした戦略がない場合は何の効果を得られず失敗する場合もあります。
メールマーケティング
メールマーケティングは、メール配信によって顧客とコミュニケーションを図る施策です。ウェブマーケティングが行われるようになってから、メールマーケティングは定番となりました。歴史が長く、今でもとても効果が高いと考えられています。
マーケティングオートメーション
近年、マーケティングに関しての業務を自動化できるツール、マーケティングオートメーションは多くの企業で取り入れられています。
多くのマーケティングオートメーションツール(MAツール)は、メールマーケティングの自動化に重点を置いています。ネットを通じて集めたデータをもとに顧客を細分化し、購買行動プロセスの段階に合わせて、自動的に適切なメールを送信することを可能にしています。MAツールの導入はマーケティングに関するコストや手間の削減に繋がり、顧客に刺さるメッセージを伝えやすくします。
カスタマーレビュー
実際に顧客に商品を利用してもらい、認知度の拡大やブランディングを目指す施策です。特にユーザーに認知されているインフルエンサーにカスタマーレビューを依頼すると、より大きな効果が得られるでしょう。カスタマーレビューを通じて幅広く告知ができます。
適切な手法で正しいマーケティング戦略を立てることが重要
マーケティングを成功させるために、戦略を綿密に行うことが重要です。とはいえ、実際にどうやって戦略立案をしたらいいかわからないという企業も多いでしょう。
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