SaaSの売り方で「カスタマーサクセス」を指標にすべき理由

SaaSの売り方で「カスタマーサクセス」を指標にすべき理由
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SaaSの売り方はほかのセールスとどう違う?

SaaSの売り方はほかのセールスとどう違う?
現在サブスクリプション市場において、もっとも急成長しているのがSaaSビジネスです。

SaaSビジネスは先進国の欧米においてもまだ10数年足らずの歴史しかありません。しかしインターネットの通信速度が高速化するにつれ、SaaS市場は急速に盛り上がりを見せています。

欧米より少し遅れること数年、日本では2018年がSaaS元年と言われています。SaaSの営業はカスタマーサクセスとLTV(ライフタイムバリュー=顧客生涯価値)がより強く求められます。どういうことなのか見ていきましょう。

SaaSの販売にはサブスク特有の販売戦略が必要

サブスクリプションモデルであるSaaSは、売り切りタイプのインストール型ソフトとは違い、とても安価な月額コストのみ支払うだけで、従来では高額で手が出せなかったアプリケーションソフトを使用することができます。

大変便利なサービスですが、だからこそSaaSビジネスにはその特徴を活かした販売戦略や営業戦略が必要となります。

SaaSビジネスは利益構造もほかのB向けサービスと異なり、かなり特徴的です。初期の導入コストがかからず、高額ソフトを毎月安価な値段で使用できるため、顧客にはいくつもの導入メリットがあります。

いっぽうで提供する企業側には、収益性の面などデメリットに感じられる部分もいくつかあるのが実情です。

サブスクリプション型ビジネスの課題や問題を十分に把握した上で、売上の戦略を立ててシミュレーションをしておく必要があります。

サブスクリプション型であるSaaSは顧客が必要ないと感じたら、すぐにでも契約を終了させることができるビジネスモデルです。

顧客離れがおきないように、つねに「カスタマーサクセス」を念頭におき、高いレベルで顧客満足度を維持し続けなければなりません。

カスタマーサクセス4つの指標

カスタマーサクセス4つの指標
カスタマーサクセスを考察する際には、顧客を3つの階層にセグメンテーションします。

ヒエラルキーのトップから下層に向けて「ハイタッチ」「ロータッチ」「テックタッチ」となります。

なぜこのようにセグメンテーションする必要があるのかというと、顧客に対してLTVに応じた最適なアプローチを取れるようにするためです。

各セグメントの特徴として、トップにセグメンテーションされている顧客に対しては手厚い対応を行う反面、対応できる数に限界があります。

下の階層になると、それほど手間はかからず数多くの対応ができます。それぞれの階層の特徴をしっかりと理解した上で、戦略の最適化を図ります。

セグメンテーションごとに確認していきます。

ハイタッチ

ハイタッチはLTVが高い優良顧客を指します。最上位のプランを長期間に渡って継続してくれている顧客など、自社とってメリットとなる大口の顧客です。

このような優良顧客は高いコストをかけてでも引き止めておきたいものです。

そのため従業員はこのような顧客層に対しては常に気を使い、フレキシブルに対応ができるようにする体制が求められます。

具体的な施策としては「個別のサポート導入」「個別の勉強会やミーティング」「カスタマイズを顧客が自由にできる」などが挙げられます。

ロータッチ

ロータッチは3つのセグメンテーションのうち中間部分にセグメントされる顧客を指します。

良くも悪くもなく通常の顧客ですが、安定的であり企業存続のベースとなる重要な顧客層です。

セミナーや勉強会なども開催しますが、個別での対応は行わず、大人数でひとまとめの対応を行うのが一般的です。

具体的な施策としては「電話・メールでの対応」「トレーニングプログラムの提供」「イベントへの招待」などが挙げられます。

テックタッチ

テックタッチはヒエラルキーの最下層にセグメントされる顧客です。LTVはもっとも低くパフォーマンスはあまり良くありません。

顧客数としては3つのセグメンテーションで、もっとも多くなる傾向が高い顧客層です。コストの都合上、顧客1件に対してそこまで手間をかけられないため、テクノロジーを活用してまとめて対応することが多くなります。

例えばメルマガを配信して、まとめて情報提供を行ったり、コンテンツを用意して自分で学習してもらったりするなどの方法がよく適用されます。

コミュニティタッチ

コミュニティタッチは上述3つのセグメンテーションどれにも区分けはされません。

簡潔に言うとユーザー同士の間で発生した「コミュニティ」に所属するユーザーの集まりが「コミュニティタッチ」となります。

ユーザー同士が自走して情報を交換したり、共有したりしてコミュニケーションを取り続けていく中で、企業が提供するものとは別の価値が生まれます。

ひいては企業のブランディングにも繋がるため、低コストながら高い企業アピール効果が期待できるのです。

SaaSビジネスにおけるLTVという指標

「LTV=顧客生涯価値」という指標がSaaSビジネスを成功へ導くか否かの鍵を握っています。こちらでは改めて「LTV=顧客生涯価値」の意味を確認してみましょう。

LTV(顧客生涯価値)とは

LTV(顧客生涯価値)とは、その顧客が一生のうちに自社にもたらしてくれる総合利益のことです。

マーケティングではよく活用される指標で、その顧客の見込み度を算出します。

また顧客ロイヤルティの高さを測ったり、新規顧客を獲得するためにかかるコストなども算出できたりします。

LTV(顧客生涯価値)を向上させるには

サブスクリプション型におけるサービスで LTV(顧客生涯価値)を向上させるには、なんと言ってもまず長くサービスを利用してもらうことです。

継続してサービスを利用してもらうことが LTV(顧客生涯価値)向上に繋がります。

他にもアップセルやクロスセルを行う、サービスの値上げを試みるなどの方法があります。

SaaSビジネスは売ってからが営業本番

SaaSは売り切りタイプのインストール型アプリケーションではなく、毎月課金のサブスクリプション型サービスであることは上述しました。

そのため「顧客に購入されたらそれで終わり」ではありません。購入されたあとに顧客がサービスを解除しないようにする企業努力が必要となります。

売れたあとの企業努力が重要

SaaSビジネスでは「売る」ことよりも、むしろその後「顧客がサービスを解除しないようにする施策」を行うことの方が難しいかも知れません。

SaaSビジネスでは初期の導入コストもたいしてかからず、毎月課金型であるため比較的安価に始められます。

そのため「試しに始めてみよう」という顧客も多く、使用開始後に自分には必要ないと思われればすぐにサービスを解除されてしまいます。

顧客を飽きさせない工夫や施策は常に考察しておく必要があるのです。

顧客満足度を上げる

SaaSビジネスでは顧客に売るという発想ではなく、顧客のサポーターとして役に立っていくという視点が重要となります。

サブスクリプション型では、顧客が自分にとって必要なサービスだと思うから継続して使用し続けます。

役に立たないサービスは顧客にとって続ける意味はなく、課金を続ける理由もなくなります。

そのため顧客はパートナーであるという意識を持ち、サポート体制の充実を図るなど「顧客満足度」を常に上げる必要があります。

SaaS営業インサイドセールスの存在も重要

SaaSビジネスではインサイドセールスを行うことも効果があります。

インサイドセールスとは、見込み顧客(リード)へのアプローチをする内勤営業のことで、顧客の反響などをメールやオンライン商談などを通じて、ターゲットの購買意欲を高める役割を担います。

また顧客になってからも相手の課題を解決する手段を一緒に考え、最適なソリューションを提案するといった非対面式の接触機会を確保して、営業フロントにパスする営業サポートでも威力を発揮します。

インサイドセールスによって顧客にアプローチをかけたり、顧客の持つ悩みや不安などを解消してあげたりすることにより、さらにグレードの高いサービスに乗り換えてもらうことができます。

さらには、サービスの追加購入やクラウドサービス以外のソリューションにも興味を持ってもらえる可能性があります。

SaaSの売り方まとめ

SaaSの売り方まとめ
SaaSビジネスではLTV(顧客生涯価値)を高めることが、利益率向上に直結するという特徴について説明してきました。

サブスクビジネスモデルのSaaSだからこそ、インサイドセールスの仕組みづくりを急ぎ、顧客満足度を引き上げ続けていく営業スタイルが、SaaSの売り方としてとても重要なポイントになります。

サブスクリプションビジネスモデルに共通した「カスタマーサクセス」と「LTV(顧客生涯価値)」という指標を営業戦略に落とし込めているか、改めてチェックをしてみてください。

LTV獲得を目指す施策にお悩みなら

インサイドセールスを成功させることがSaaSの成功につながりますが、そのためには保有メディアでインバウンドマーケティングを実装すべきです。

SaaSの営業支援に直結するインバウンドマーケティングや戦略的コンテンツマーケティングに関しては、Zenkenがもっとも強みとしているところです。

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