サブスクリプションの集客・広告戦略で捉える顧客獲得のポイント

サブスクリプションの集客・広告戦略で捉える顧客獲得のポイント
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サブスクリプションのメリット・デメリット

月額制のサービスであるサブスクリプションがさまざまなジャンルの業種にて広がってきています。自社でも導入を検討しているケースではメリットやデメリットを踏まえて考えているとは思いますが、念のため再確認しておきます。

メリット

サブスクリプションの料金体系を導入する利点は主に下記の3点です。

  • 利用が少なかった顧客も、利用回数や時間の増加が見込める
  • 顧客単価が安定しており収益が予測しやすい
  • 顧客との関係が途切れにくく営業コストを削減できる

将来的な収益計算の安定に加えて、顧客とつながれるのがポイントです。

また既存サービスをサブスクリプション化することで、いままでコストネック等で利用していなかったユーザー層の集客にもつながります。

デメリット

反対にデメリットとしては下記があります。

  • まだ認知していない顧客に対し魅力を伝えるのが難しい
  • 安定的にサービスを提供するためのリソースとコストが必要
  • サブスクリプション契約顧客が少ないうちは収益化が難しい
  • 急に終了すると顧客から苦情が増える場合もある

サブスクリプションを提供してから急にやめると「せっかく契約をしたのに」と言われて企業としての信頼を失ってしまいかねません。ある程度の顧客を獲得しており、常に提供できる体制を整えた上で開始するのが失敗しないポイントです。

サブスクリプションで集客できる相性のよいビジネス

サブスクリプションが増加してきた背景のひとつにはインターネットが普及し、サービスのジャンルが多様化してきた部分があります。

しかし顧客のニーズが時代に合わせて変化していることもサブスクリプションサービスが増加してきた理由のひとつです。

消費や購入にあたり、満足感を得ることは下記のように変化しています。

過去のユーザー:車や高級ブランドを始め「物を所有する」こと

現代のユーザー:多く物が溢れているなか、「自分のスタイルに合わせて利用する」こと

東洋経済オンラインでも下記のようにサブスクリプションが増えているのは時代の変化も関連していると分析しています。

モノがあふれている現在、所有するという概念がなくなり、好きな時に好きなものを好きなだけ使ってまた取り換える。そんな時代がやってきている、というわけだ。

引用元:東洋経済オンライン「日本人の消費変える「定額制」の知られざる進化」(https://toyokeizai.net/articles/-/315079?page=3)

サブスクリプションのサービスと聞くと、AmazonプライムやNetflixなどのWebサービスを思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、実にさまざまなジャンルでサブスクリプションを提供できます。

無駄に物を多く持たないミニマリストという考え方も広まっています。自分のライフスタイルに合わせて使うものを自分で選択したい人のニーズを捉える戦略と考えなければいけません。

自分で選択したいと考えるユーザーに対して、サブスクリプションサービスのアプローチをするには、検索で到達するWeb媒体が相性がよいです。

サブスクリプションで集客できているサービス事例

ここでサブスクリプションの具体的な事例を挙げてみましょう。

Adobe Creative Cloud

Adobe Creative Cloud
画像引用元:Adobe Creative Cloud公式サイト(https://www.adobe.com/jp/creativecloud.html)

  • ジャンル:PCソフト
  • 料金体系:月額5,680円で全ソフト使い放題など

サブスクリプションという営業モデルを2014年と早い段階にて提供をしたサービス。それまでは数万円で販売されていたソフトを全て利用できるというプランを展開しました。ヘビーユーザー向けのプラン以外にも、Photoshopなど一部のソフトに限定したライトユーザー向けやビジネス用、教職員などニーズに合わせたプランが複数用意されています。

Reduce GO

Reduce GO
画像引用元:Reduce GO公式サイト(https://reducego.jp/)

  • ジャンル:飲食
  • 料金体系:月額料金1,980円で月2回注文可能

売れ残った食品を使った商品のテイクアウトが可能な、アプリを利用するサービス。特定の飲食店チェーンが提供するのではなく飲食事業者が協賛する形式です。利用者側は決済手続きも不要で料金を気にせず食品を注文でき、店舗は本来コストとなる食材が収益に変えられます。2020年8月時点で関東と名古屋が対応エリアとなっており、今後も拡大予定です。

RAXY

RAXY
画像引用元:RAXY公式サイト(https://raxy.rakuten.co.jp/)

  • ジャンル:化粧品
  • 料金体系:1ヶ月2,480円、3ヶ月7,140円など

コスメの定額購入サービスで、利用者はビューティカルテを登録しその情報をもとに毎月異なる化粧品を自宅へ配送。まだ自分が使ったことのない化粧品を試したい方、反対に自分の体質や趣味に合った化粧品を自動的に届けてほしいと考える方向けのサービスです。

Laxus

Laxus
画像引用元:Laxus公式サイト(https://clas.style/)

  • ジャンル:ブランドバッグ
  • 料金体系:月額6,800円で使い放題

月6,800円で何十万円もするバッグが利用できるサブスクリプション。気分やシーンに合わせて自由にバッグを変えられます。元は修繕費なども含めて30,000円近い利用料金を想定していましたが、バッグの利用前と返却時の画像を提供し、マナーが悪い顧客は利用できない体制で修理代を抑え、低価格を実現している事例です。

CLAS

CLAS
画像引用元:CLAS公式サイト(https://clas.style/)

  • ジャンル:家電、家具
  • 料金体系:商品ごとに設定

首都圏や関西などの一部地域にて提供されており、家電を定額で1人10点までレンタルできるサービス。引っ越し直後の家具や家電を揃える費用を抑えたい方、長期出張など短期間だけ必要な家具を利用したい方向けのサブスクリプションです。

ADDress

ADDress
画像引用元:ADDress公式サイト(https://address.love/)

  • ジャンル:賃貸
  • 料金体系:月4万円から

住居契約のサブスクリプション。月4万円にて敷金礼金なども不要でADDressの提供する住居に空きがあれば自由に住むことのできるサービスです。長期休暇の際遊びに行く別荘として、または地方を転々としながら居住地を変えたい方などをターゲットとしています。

オフィスおかん

オフィスおかん
画像引用元:オフィスおかん公式サイト(https://office.okan.jp/)

  • ジャンル:BtoB(社食)
  • 料金体系:月額54,600円など3タイプの社食提供

関東圏を中心とした福利厚生のBtoBを提供するサブスクリプションです。会社の社食を提供するという内容で会社側は月額で導入し、利用する社員は種類を問わず惣菜を一品100円で食べられます。

Whim

Whim
画像引用元:Whim公式サイト(https://whimapp.com/)

  • ジャンル:交通
  • 料金体系:月額89ユーロ(約1,1000円)で各種交通機関乗り放題

2020年8月時点では日本では展開されていませんが、世界で初めて交通のサブスクリプションとして提供されたサービスです。元々自家用車の利用割合が少なかったフィンランドの地域性がポイントです。公共交通機関だけではなくレンタカーなども含めた複数の交通手段を利用できます。定額以外にも都度決済する方法も選択可能。日本でもWhimのサービス開始が予定されています。

サブスクリプションの集客・広告で売上を増加させる秘訣

サブスクリプション集客のポイント

ご紹介した事例を見てわかるようにサブスクリプションはインターネットサービスだけではなく、消費をする飲食や化粧品など、どんな業種でも活用できます。しかしそれは反対に言うと今後同業種からライバルが参入してくる可能性も高いということです。

ある程度早めにサブスクリプションサービスを提供することはひとつの強みとなりますが、それだけで勝てるとは限りません。

ライバルと差をつけるためにはサブスクリプションを提供するだけではなく、差別化を図る集客方法の工夫が必要です。

東洋経済オンラインでも国際商経学部の教授は下記のように警告しています。

単品による利益を積み重ねるしかなかったプロダクトを月額制にしたら、数年も経たずに収益が倍増するなどというそろばんをはじくことができるからです。将来の業績不振に戦々恐々としている売り切りモデルの企業が、サブスクリプションに移行したいと思うのは当然の流れです。
しかし、売り切りモデルをサブスクリプションに変えるのはそう単純な話ではありません。
もしも、今のビジネスの構造を変えずに課金のみをサブスクリプション「的なもの」に変えたとしても、結局はうまく機能しないのです。

引用元:東洋経済オンライン「「つながり」なきサブスクリプションは失敗する」(https://toyokeizai.net/articles/-/287831)

自社のサブスクリプションサービスのバリュープロポジションとは

同業他社がサブスクリプションを提供しても自社が勝ち抜くためには、バリュープロポジションを意識した戦略を立てることが重要です。

バリュープロポジションは自社が提案できる価値で、下記3点を抑えておくのがよい戦略です。

  1. ターゲットユーザーが求めるニーズ、解決したい課題に合致している
  2. 自社が提供する商品やサービスでニーズや課題に応えられる
  3. ライバルは提供できていない
バリュープロポジションのイメージ図

「ライバルは提供できないなんて、そんなサービスは難しい」と思うかもしれません。しかし、多くの場合は「提供できていることに気づいていない」場合が多いのです。

上記3点を捉えたバリュープロポジションは自社が提供できる内容の棚卸しをすると見つけやすくなります。

見つけることができたら、そのバリュープロポジションを軸とした集客戦略・広告戦略を立てる必要があります。他にも市場の分析やマーケティングも欠かせません。

バリュープロポジションが活かせるポジショニングメディア戦略が重要

バリュープロポジションを軸に差別化するにはポジショニングメディアを使った集客方法が有効的。

ポジショニングメディアとは、ライバルと自社を市場内で比較し立ち位置となるポジションを明確にすることで確実に勝てる戦略をベースとしたサイトです。

サイトを閲覧しているユーザーは自分の求めているサービスを自分自身で比較し決めるため、「自分のスタイルに合わせて利用を選ぶサブスクリプション」と相性がよい戦略です。

ポジショニングメディアについて
もっと詳しく

サブスクリプションの成功には顧客管理も重要

サブスクリプションを成功させるためには契約をしてくれる顧客管理も忘れてはいけません。顧客が求めているニーズに応えるため、下記のような点を把握し、サービスの改善に務めることが重要です。

  • 顧客の利用状況
  • 人気の高いサービス
  • 顧客からの評価

サブスクリプションの顧客管理システム一覧

サブスクリプションを利用する顧客を簡単に管理できるシステムの1例として下記があります。

サブスクストアB2B

サブスクストアB2B
画像引用元:サブスクストアB2B公式サイト(https://b2b.subscription-store.com/)

  • 会社名:テモナ株式会社
  • 料金目安:初期費用69,800円:月額49,800円、初期費用99,800円:月額79,800円など

始業やコンサルティングのサービスから出荷を伴う定期販売まで幅広く対応し、実際に導入している企業は1400社以上。サブスク管理システムを検討しているなら必ず選択肢のひとつとして考えておきたいシステムです。

ソアスク

ソアスク
画像引用元:ソアスク公式サイト(https://www.opro.net/products/service/soasc/)

  • 会社名:株式会社オプロ
  • 料金目安:初期費用100,000円:月額70,000円、初期費用150,000円:月額90,000円など

前受金の管理や契約状況の確認変更などの機能が搭載され、各オフィスソフトデータ用に出力も可能。さらに出力される帳票データを、WebはもちろんFAXや郵送でも自動的に送付できるシステムが搭載されています。トライアルも用意されているので、お試し利用も可能です。

KaKing

KaKing
画像引用元:KaKing公式サイト(https://www.kaking.jp/)

  • 会社名:GMOインターネット株式会社
  • 料金目安:初期費用300,000円:月額98,000円など

他ジャンルのサービスを展開するGMOが運営する販売管理システム。外部と連携できる APIも用意されているので、現在既に利用しているシステムがあるケースに向いています。バーチャル口座の設置もオプションで利用可能です。

Smart Billing

smartbilling
画像引用元:Smart Billing公式サイト(https://www.nttcom.co.jp/smartbilling/)

  • 会社名:エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社
  • 料金目安:要見積もり(重量プランと定額プランあり)

NTTグループが運営するサブスクリプション管理。顧客状況のレポートに加えて、外部連携できるAPIも利用可能。専門の担当者がついてシステム導入もサポートしてくれます。

Zuora

Zuora
画像引用元:Zuora公式サイト(https://www.mki.co.jp/solution/zuora.html)

  • 会社名:三井情報株式会社
  • 料金目安:要見積もり

利用企業からの要望をもとに日々バージョンアップするサブスクリプション管理システムです。請求書発行も可能で、日割り計算機能も搭載。顧客の状況を把握し宣伝提案や解約防止につなげられます。

まとめ

サブスクリプションはさまざまなサービスで提供できるため、現在はその業種内で第一人者であっても今後ライバルが増えてくる可能性があります。サブスクリプションを提供し利益を増やすためには差別化や独自性を意識した集客方法と顧客管理が大切です。

Zenkenでは、バリュープロポジションを軸にした戦略的コンテンツマーケティングを得意としています。

徹底的な分析の上、攻めるべき市場やユーザーに対してサービスの強みを明確に伝えるポジショニングメディアを展開することで、継続してサービスを利用してくれる相性のよい顧客の獲得を可能にしています。

現在サブスクリプションの提供を考えている方や売上を上げたいと考えている方はお気軽にご相談下さい。

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