サービス付き高齢者住宅(サ高住)の集客・広告戦略
最終更新日:2023年09月25日
高齢化社会に伴いサービス付き高齢者住宅(サ高住)の需要は増加していますが、自社を利用していただくためには、効果的な集客・広告戦略が欠かせません。
どのように自社サービスの強みを発見して、どうやって広告に活かすのかがポイントです。
この記事では、サ高住の集客・広告戦略についてや、独自の強みを最大限に生かす方法を解説します。
「従来のやり方以外の集客方法を探している」「これからWebマーケティングを始めようと思っているが何をすればいいかわからない」「業界内で独自のポジションを確立したい」と考えている企業の担当者に向けて、この記事ではポジショニングをベースとしたキャククルのWebマーケティング施策「ポジショニングメディア」についても紹介しています。
- 自社コンセプトにマッチした見込み顧客が増え、契約単価が1000万円向上した
- 商材の強みや特徴を理解した上で反響に至るため、価格競争から脱却し受注単価が2.5倍になった
- 数ある競合から自社に興味を持ってもらえるようになり、反響獲得後から契約までの期間を3分の1に短縮できた
といった成果があるWeb施策についてご興味のある方は、以下で詳しく解説しております。ぜひご確認ください。
サービス付き高齢者住宅(サ高住)の集客・広告のポイント
集客で重要なのは近隣エリアなどの商圏内での施設のポジション。つまりは、商圏内で競合となる施設との違いが明確になっている、立ち位置が明確になっている状態のことです。
ただのサービス付き高齢者住宅ではなく、「どんな」サービス付き高齢者住宅なのかが明確に示されているか、また競合との差別化ができているかが重要です。
集客に必要なのは分析
サービス付き高齢者住宅での集客を図る際は、商圏内のユーザーや競合の分析が必要です。
現在全国にはおよそ7,000カ所のサ高住があります。しかし、エリアによってその数はさまざまですので、商圏内にはどれほどの競合や類似施設があるのかを、チェックしてください。
また、商圏内におけるサ高住や類似施設の
- 賃料
- 入居率
- どのようなサービスを提供しているのか
- 入居率はどれくらいなのか
などを調べることも重要です。
また、自分たちの施設の強み・弱みなどの分析も必須。
商圏内の競合と差別化された施設そのものの魅力を見出しましょう。サ高住の集客では、自社の魅力や強みをどう知ってもらうか、どのように伝えていくのかが軸になります。
集客の前に自分たちの『サ高住サービス』の強みを見つける
集客に繋げることができる、自社のサービス付き高齢者住宅の強みは何でしょう?ポイントは、マイナスを限りなくゼロにして、そしてプラスをもっと伸ばすことです。
自分たちの強みが見つからない、またもっと魅力的なサービス付き高齢者住宅にしたい方は、以下を参考にしてください。
入居者に対して満足度調査
より魅力的なサ高住を目指すために、現状の改善点を知り、解消する必要があります。
何が改善点であるかを明らかにするために、入居者やその家族に満足度調査を行うと良いです。入居者たちが不満に感じている部分を改善し、満足度の向上を図ってください。
入居者及び入居者の家族のニーズに応えることで、自社のサ高住に対する口コミの改善を期待することもできます。
入居者たちの満足度を高めることは、非常に重要なポイントです。したがって、サ高住の集客拡大を目指す場合は、まず一番に満足度調査を行うようにしてください。
任意サービスの拡充
サ高住では専門家による生活相談サービスと、状況把握サービスの2つのサービスの提供を行っています。
しかし、その他のサービスはすべて任意のサービスです。任意のサービスをより一層充実させることで、自社のサ高住の付加価値を高めることができます。
もし食事の提供を任意サービスとして提供している場合、食事の質を上げるのがおすすめ。より美味しく、健康的な食事を提供することで、入居者の満足度向上にも繋がります。
- 買い物の代行や一緒に買い物に行く
- 同年代の入居者同士が触れ合う機会をつくる
- コンサート、誕生日会などさまざまなイベントを行う
このようなサービスを盛り込むのも良いでしょう。入居者の皆さんが、自社のサ高住を選んで良かったと思ってもらえるようなサービスを考えてください。
施設見学会を改善する
恐らくほとんどのサ高住では、施設見学会を実施していると思います。しかし施設の強みや魅力を、施設見学会でしっかりとアピールすることができているでしょうか?
- 見学会のオペレーション
- 何を説明するのか
- 誰が担当するのか
- どのように対応するのか
自社のサ高住の魅力を十分に伝えるために、上記について今一度確認してください。
担当者は、見学会参加者に親近感を覚えてもらうようにしましょう。親しみやすいと思ってもらえるような、そんな接客を心掛けるのが大切です。それから参加者のみなさんに、楽しんでもらえる工夫をするのも良いですね。
家賃の見直しを行う
なかなか集客が上手く行かない理由の一つが家賃です。
商圏内の競合や類似施設と比較して、あまりにも家賃が高すぎる、なんてことはありませんか?競合の価格を調べ上げ、自社のサ高住での家賃設定と比べてみましょう。
家賃設定の見直しの際に注意して頂きたいのは、ただ家賃を下げれば良いというものではない、ということです。単純に商圏内で一番安い設定にすることは、愚策にもなりかねません。家賃設定を下げ過ぎてしまうと、収益力の低下を招きます。
自社で提供しているサービスや、施設の概要と見合った家賃設定にするために、顧問税理士に相談するのがおすすめです。
独自の強み「バリュープロポジション」を意識
サ高住の集客を成功させるためには、バリュープロポジションを意識することが重要です。バリューポジションとは、下記のような事柄を指します。
- ユーザーに求められていて、
- 競合の施設にない、
- 自分の施設だけの強み
つまりバリュープロポジションとは、顧客が施設を選ぶ理由なのです。ただ差別化されているだけではなく、顧客に求められている(ニーズに合致している)ことが重要なポイント。
尚且つ、競合に勝てる要素を見出し、他には負けないポジションを築くことが重要です。このような強みがあれば、集客のための広告戦略が立てやすくなります。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)で整備しておきたいの集客・広告戦略
サ高住の集客を図る際、以下の方法を試してください。
- ホームページ
- マッチングサービスや紹介サイト
- 勉強会
- 介護資格者(ケアマネージャー)からの紹介 など
では、それぞれについて詳しく説明していきます。
ホームページ
数多くの企業や店舗はインターネットを活用し、自社製品やサービスの宣伝を行い、集客を試みています。自社ホームページを上手く利用し、サ高住の集客に繋げましょう。
まず、自社ホームページのデザインを確認してください。デザインが昔のままだと、あまり良い印象を与えることができません。
また、新しい情報を定期的に更新するようにしてください。その上で、分かりやすく、質の高いコンテンツを揃えることが集客のポイントです。
それからSEOなどを意識して、Googleで検索した際できるだけ上位に表示される、SEOに強いホームページを制作してください。自分たちでは難しい場合は、Web制作会社などプロに頼むのがおすすめです。
小規模事業者持続化補助金等を活用すると、費用を抑えることができます。
ホームページとFacebookなどのSNSの両方を用いると、より効果的に宣伝、集客に繋げることができます。ホームページもそうですが、明るい印象を与えるような内容や写真を投稿すると良いです。
また、宣伝ばかりの投稿にならないように注意してください。宣伝ばかりのアカウントは、敬遠されてしまう可能性があります。宣伝のみの投稿だと顧客との距離を縮めることも難しいです。
- 自社施設の創業エピソードやコンセプト
- 入居者とのエピソード
- よくある質問のQ&A
といった内容の投稿と組み合わせて投稿してください。また、プロフィールをいつも最新情報にしておくことも大切です。
投稿頻度は1日に2回ほどにすると良いでしょう。あまり投稿が多いと煩わしいと思われる傾向がありますので、注意してください。
マッチングサービスや紹介サイト
マッチングサービスや、施設紹介サイトを活用するのもおすすめの集客方法です。毎月費用が発生する月額課金制のサイトや、入居者を獲得することで費用を支払う成功報酬型サイトなど、さまざまなサイトがあります。
マッチングサービスでおすすめなのが、株式会社笑美面です。また、おすすめの紹介サイトは以下のとおりです。
- SUUMO介護(リクルート住まいカンパニー)
- 有料老人ホーム検索 探しっくす
- 老人ホーム・サ高住 お探しガイド
- ホームメイト・シニア など
紹介サイトを多くの人が集まる入り口として活用し、自社ホームページに誘導します。「追加情報で競合と差をつけて顧客を獲得する」という流れで、ホームページと一緒に活用すると集客効果を高めることが可能です。
勉強会
地域の住民に向けて、暮らしや健康、法律などに関する勉強会を開催するのもおすすめです。
サ高住に入居する人は、基本的に地域の住民です。したがって、地域で暮らす人たちに自社施設について広く認知してもらわなければなりません。
勉強会を開催することで地域の人たちと接することができて、自社のサ高住施設についても知ってもらうことも可能です。勉強会を行う際、おすすめのテーマは下記のようなものが挙げられます。
- 遺言書について
- 認知症予防、ガン予防など健康に関する内容 など
年に3、4回勉強会を開催してください。勉強会を開催する際は、回覧板、新聞折込、チラシの配布などを行いましょう。
介護資格者(ケアマネージャー)からの紹介
サ高住への入居をなかなか決定できない理由に、入居に対する不安感が挙げられます。病気が悪化してしまい要介護状態になってしまった場合や、旦那さんや奥さんが亡くなってしまった場合など、不安の原因は人それぞれです。
このような不安を抱えている人がサ高住への入居を決めたきっかけの一つは、医療機関やケアマネージャーからの紹介です。
医療機関やケアマネージャーにより自社の施設をおすすめしてもらえれば、不安を抱えた方でも入居を決定してくれることがあります。
したがって、地域の病院、診療所、ケアマネージャーに自社のサ高住施設の魅力をPRしておくのが重要です。どの集客方法においても、自分の施設の強みがしっかりと伝えられるようにしましょう。
独自の強み活かせる集客「ポジショニングメディア」
ポジショニングメディアとは、自社の市場や商圏にマッチしたメディアを制作・集客施策を行い(SEO対策など)、自社と他社の違いを打ち出すメディアのことです。自分たちの施設の魅力や強みと顧客の要望をマッチさせることを目的としています。
- 自分の施設の強みを軸にした、マーケットをつくることができる
- 自分たちの施設を魅力に感じてくれるユーザーを集中して集められる
ポジショニングメディアを活用することで、上記のようなことが可能になります。
ポジショニングメディアを活用して集客を行いたい方、ポジショニングメディア戦略について詳しく知りたい方は、ぜひZenkenにご相談ください。
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