中小企業向けの広告施策まとめ

最終更新日：2024年04月09日

本記事では広告施策に悩む中小企業の担当者に向けて、Webを中心とした中小企業向けの広告施策やマーケティング戦略の重要性を解説しています。Web広告施策への取り組みを検討している方は参考にしてください。

従来の広告出稿は、結果が出るか分からないうちから多額の費用が必要となります。しかし大企業ほどの資金力のない中小企業にとって、闇雲に広告を出稿することは資金を無駄にしてしまう可能性があります。
一方、Web広告は運用しながら調整できるものや手軽に始められるものが多いため、中小企業に向いていると言えます。オフラインの広告に加え、ぜひオンライン広告も検討してください。

なお、この記事では「商談率8割以上」や「成約率を0%から40%にアップ」を実現したポジショニングメディアも紹介いたします。

中小企業の広告はマーケティング戦略が重要

従来の広告施策と言えば、テレビCMや雑誌・新聞への広告掲載、街を行き交う人々に訴求するための看板など、いわゆるマス広告が一般的でした。しかし、これらの手法を実施するには多額の投資が必要であり、資金力によっては思うように広告を出稿できません。

そんな中、中小企業も取り組める広告施策がWeb広告の出稿です。Web広告の市場規模は年々増加を続け、2020年に2兆を突破しました。矢野経済研究所によると、Web広告の市場希望は2024年に3兆を超える見込みとなっています。※1

Web広告は限られた予算内でも良い結果が期待できる、コストパフォーマンスの良さが魅力です。またGoogleなどの検索エンジンのアルゴリズムを活かすことで、従来の広告よりも的確に自社の欲しい顧客に情報が届けられます。

しかし、自社が戦うべき市場にズレがあり、ターゲットのニーズに応えられていなければ、Web広告施策を行っても期待するような結果は得られません。Web広告を出稿する前に自社の強みを明確にして、ターゲットにしっかり訴求できる広告タイプを選ぶことが大切です。

※1: 矢野経済研究所「インターネット広告市場に関する調査を実施」https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2839

中小企業はデジタルマーケティングを活用できていない

チラシや新聞広告などオフラインによる施策の影響力が衰える中、Web広告やデジタルマーケティングを活用した集客施策が結果を出しています。

しかし、総務省が平成29年に実施した調査によるとWeb広告を活用する企業は国内全体の41.5％にとどまっており、その数は半分にも満たない状態でした。※2 特に中小企業においてはWeb広告を筆頭とした、デジタルマーケティングの活用はまだまだ少ないのが現状です。

※2：総務省「平成29年度通信利用動向調査」(PDF) https://www.soumu.go.jp/main_content/000558952.pdf

中小企業がデジタルマーケティングを活用できていない理由には以下のようなものがあります。

デジタルマーケティングに関する知識を持っていない
取り組みたくてもどこに支援を頼めば良いのかが分からない
デジタルマーケティングに取り組める人材がいない

Web広告の実効性は明確で、比較的低予算になっている以上、こういった課題がビジネスの機会損失に繋がっている場合が多いと思われます。中小企業も今、デジタルマーケティングの基本知識を習得して、従来の施策からWeb広告へと移行するべきでしょう。

顧客リストを活用しつつ、地域コミュニティにもアプローチをかける

デジタルマーケティングを活用したWeb広告では地域を問わず日本全国、ひいては世界中に自社の存在を知らせ、成約につなげられる可能性があります。

しかし、中小企業だからこそ疎かにするべきでないのは、自社の拠点となる地域をターゲットとしたマーケティング戦略です。オンライン広告は緻密なターゲティングが可能のため、特定の地域にいる顧客に対する情報伝達にも向いています。

中小企業の多くは経営陣から従業員、取引先まで顔が見える位置関係で経営を行っています。この地域性やクライアントとの強い繋がりををデジタルマーケティングにも活かせれば、集客を行うにあたり大いに役立つでしょう。

地域にスポットを当てるのであれば、従来どおりのポスティングやチラシ広告でも良いのではとの声もあるでしょう。しかし、インターネットが広く普及してきて現代において、オンライン広告が「オフライン広告」よりも効果に繋がるケースが少なくありません。また、従来行ってきた広告とオンライン広告を組み合わせて集客力をさらにアップするアプローチも考えられます。

中小企業向けのWeb広告施策

中小企業が広告施策に取り組む場合、かけられる広告費が決まっているため、できるだけ費用を抑えて最大限の効果に期待するのは当たり前とも言えます。そのような希望を実現するには、デジタルマーケティングを活用したWeb広告の出稿がおすすめです。

ここでは中小企業向けの広告施策として以下6つの手法を紹介します。

自社Webサイトによる集客
リスティング広告
SNS広告
アフィリエイト広告
バナー広告
ポジショニングメディア

Webに関する知識がなくてもすぐに実践できる手法もあるので、マーケティング戦略に沿って自社と相性の良いWeb広告施策を探してみてください。

自社Webサイトによる集客

どのようなWeb広告施策に取り組む場合であっても、自社Webサイトは必要です。Web広告がきっかけとなり自社の製品・サービスに興味を持ったユーザーは、必ずと言ってもよいほど検索エンジンで製品やサービス名を検索します。なぜなら製品・サービスを購入する前に、より詳しい情報を手に入れておきたいと考えているからです。

インターネットで検索した際にWebサイトがなければ、それだけでユーザーの購入意思がなくなる可能性もあります。

もし自社のWebサイトを保有していないのであれば、その他のWeb広告施策を行うよりも先に制作するのがおすすめです。また、Webサイトが既にある場合でも製品・サービスの情報をできるだけ詳しく掲載し、ユーザーのニーズに沿って改善することが重要です。

ユーザーのニーズに応えることができれば、Webサイトを見ただけで購入を決定するユーザーも一定数出てきます（特に比較的低単価の商品を提供している場合）。

リスティング広告

リスティング広告はGoogleやYahoo!で検索した際に、検索結果の最上部に表示されるキーワード連動型の広告です。広告出稿の審査さえパスすれば、検索ユーザーの目に付きやすいところにすぐ、広告が表示されるようになります。

自社ホームページは検索エンジンに評価されると、特定のキーワードで自然に上位表示されるようになります。しかし、いわゆる「自然検索枠」での上位表示には時間がかかり、欲しいキーワード（= 購入に繋がりやすいキーワード）でなかなか上がらない場合もあります。このときはリスティング広告の出番です。

リスティング広告はクリック課金制を採用しているので、広告を出稿しても検索ユーザーにクリックされなければ料金は発生しません。このため従来の広告と比べて低価格で広告施策に取り組めます。

リスティング広告はどんなキーワードが検索された際に広告を表示するかを自由に設定できるようになっています。また、一回設定してからの表示キーワードの変更も随時に可能です。思ったほどの効果を得られない場合は設定を変更し、PDCAを回しながら自社の製品・サービスに合った効果的なキーワードを探すことができます。

SNS広告

自社製品・サービスの見込み客に10代～40代の層が含まれているのであれば、SNS広告を利用してみるのもおすすめです。SNS広告とはTwitterやInstagram、Facebookなどのソーシャルメディアに広告を表示する手法であり、媒体ごとの属性に合わせて集客できます。

例えば10~20代に対して製品・サービスを訴求するのであれば、TwitterやInstagramがおすすめです。また40代以上に向けてアプローチをかけるならFacebookが適しています。

SNS広告の料金体系には以下の2つがあります。

クリック課金型：ユーザーが広告をクリックした際に料金が発生
インプレッション型：広告が表示された回数に応じて料金を決定

どちらの料金体系を利用するかは、自社が広告にかけられる費用と相談してみてください。

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は外部メディアや個人のブログなどに広告を掲載してもらい、そのメディアやブログを経由した購入が発生した際に報酬を支払う広告手法（成果報酬型広告）です。アフィリエイト広告の大きな特徴は、マーケティングのプロから専門知識を持たない一般ブロガーにまで宣伝を依頼できる点でしょう。

アフィリエイト広告は資金面においてローリスクで運営できるのが魅力です。成果報酬型広告のため、成果に繋がっていない掲載期間は費用が抑えれれます。また広告主にはSEOなどの知識が必要ないので、マーケティングにかかる労力を削減できるもの魅力でしょう。

ただし、成果報酬型といってもアフィリエイト広告も掲載自体にある程度の費用がかかる場合が多いです。マーケティングは第3者の企業経由で個人に依頼する形となるため、コントロールがしづらいことがデメリットです。自社製品を宣伝しているブロガーなどの実力によって効果が大きく左右され、ずっと掲載しているにも関わらず成果が得られず、掲載費用だけがかかるケースもあります。

ポータルサイトへの掲載

ポータルサイトは、あるテーマやカテゴリーの商品の情報をWeb上の一か所に集めているサイトです。検索機能から自分のニーズに合わせて絞り込みができる作りになっているサイトが多く、ユーザーにとって利便性が良いのが特徴です。

ポータルサイトは特定のテーマ・カテゴリーの商品を提供している企業を網羅して紹介しているため、特定のニッチにおいて強い集客力を持っている傾向があります。また、比較的低予算でも掲載できるサイトも多いのも魅力の一つです。

たとえば、歯科矯正なら「歯科矯正おすすめ」や「歯科矯正 [地域] 」など、検索数が多いキーワードで上位表示しているサイトが多いです。こういったキーワードは自社ホームページなどが上位表示しづらいものでもあるため、ポータルサイトへの掲載はとにかく多くのユーザーに自社を認知してほしい場合に有効なマーケティング施策です。

一方、ポータルサイトにはあまりにも多くの企業が掲載しているため、自社が目立ちづらくなるというデメリットがあります。サイト自体や絞り込み検索の仕組みによって、集客したい顧客が自社を認知しない場合もあります。そのため、他の集客施策と組み合わせた掲載がおすすめです。

バナー広告

バナー広告はWebサイト上の広告枠を購入して、広告を掲載する手法です。例えばYahoo!JAPANのサイトで言えば、右側に表示されているのがバナー広告です。画像だけでなく動画の掲載にも対応しています。

バナー広告は視覚的な訴求力が高く、Webサイトを訪問したユーザーに強い印象を与えられるのが特徴です。ポータルサイトなどユーザーの多いWebサイトに広告を出稿すれば、オフラインの広告以上に自社の製品・サービスを認知してもらえるでしょう。

一方、バナー広告は多岐にわたるオンラインマーケティング施策の中でも昔からあるもので、多くのユーザーが慣れてしまっています。パソコンにバナー広告をブロックする拡張機能を入れているユーザーも多く、またそういった機能がなくても無意識に広告として無視している人も多くなっています。そのため、バナー広告はクリック率が比較的低く、一定以上の成果を得るにはかなりの工夫が必要です。

バナー広告の料金体系には以下の4つがあります。

期間保証型
クリック型
インプレッション型
成果報酬型

プランによって料金が異なるので、広告にかけられる予算と相談して選んでください。

ポジショニングメディア

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ポジショニングメディアは自社を取り巻く市場において、自社と競合他社との位置関係をユーザーに伝えるため作られるWebサイトです。

公式ホームページやバナー広告では、見込み顧客のニーズに応えられない場合も少なくありません。特に比較的単価の高い商品の場合、前に商品カテゴリーの基本情報や市場全体についての包括的な情報を入れてから購入判断を下したいと考えているユーザーが多くなっています。ポジショニングメディアは、そういった商品選びに迷っているユーザーを対象としたマーケティング施策です。

ポジショニングメディアは商品・サービスのカテゴリー、またはその選び方をポジショニングメディアで丁寧に説明してあげることで、ユーザーがワンストップで自分に合う商品が見つかる作りになっています。制作に先立って自社の魅力を洗い出しそれをもとにメディアを設計することで、ユーザーのニーズに応えながら効率的な集客が可能となります。

ポジショニングメディアは自社の製品・サービスを既に知っている、または強い関心を持っているユーザーを効率良く集められるため、反響が成約や購入につながりやすいのが最大のメリットです。

下記には、実際にポジショニングメディアに取り組んだ企業は以下のような成果を実感しています。