中小の学習塾こそ差別化が重要!方法・注意点まとめ
最終更新日:2021年09月01日
中小規模の学習塾は差別化が必須
大手の学習塾や中小規模の学習塾のチラシやホームページで、「生徒をやる気にさせる」「生徒ひとり一人に丁寧に教える」といった文言は、よく見かけるのではないでしょうか。
よく見かける、ということは差別化ができていないという証拠。もし同じ強みがある大手と中小の塾があったら、信頼感のある大手が選ばれるのは必然です。
中小規模の学習塾は、大手と同じことを言って、大手に勝つことは難しいというのは、みなさん予想できると思います。大手や他の塾にはない、独自の強みを持って差別化を図ることが生き残りには必要なわけです。
この記事を読まれている方は、
- 現状の集客(生徒募集)に課題を感じている
- 新しく塾を経営するために、効果的な集客手法を探している
という方が多いかと思います。
こちらの記事では、生徒をしっかり集めるために必要な学習塾の差別化について解説します。
学習塾の差別化ポイントとは
学習塾が差別化を図るためには、一体どのようなことを行えば良いのでしょうか?以下に差別化できる要素の一例をまとめました。
- 費用
- カリキュラム・指導方法
- システム(タブレットの導入など)
- 環境(立地、学習が促進される環境、清潔感)
しかし、そもそも差別化とは、何と比べて差別化すれば良いのでしょうか。
全国にある学習塾との差別化は無理…ですよね。まったく強みの被らない唯一無二の塾を考えるのはかなり厳しいでしょう。
中小規模の学習塾であれば、差別化の相手としてまず考えるべきは商圏内での競合学習塾です。
その限定されたエリア(商圏)内での差別化をまずは意識していきましょう。
差別化には分析が必須
商圏内の競合塾と差別化を図るために、分析を行う必要があります。商圏内のどこに学校や競合塾があるのか、エリアの特性を把握。そして競合塾の特徴についても調査します。
忘れてならないのはユーザーニーズの分析。つまりは学生さんやその親御さんが求めていること、そして年齢層や収入などで特徴や偏りなどがあるかといったことを理解しておきます。
入塾の際や現在塾に通っている生徒の保護者の方に、定期的にアンケートを配布して調査するのも一つの手です。
これらを調査分析することで、競合にはなく、ユーザーに求められている強みを考えることができます。
プラスアルファの差別化
生徒が塾に通う第一の目的は当然ですが、
- 志望校に合格すること
- 成績の向上
であり、ここを外すことはできません。そのため、カリキュラムなど学習方法や内容の差別化ももちろん重要です。
ただそこだけでの差別化が難しければ、プラスアルファの差別化も検討すべきです。カリキュラムとプラスアルファの特徴をかけあわせれば、独自性を持つことができます。例えば、
- 親子で授業が受けられる
- ネットで授業風景を配信する(見守れる)
- スパルタ指導(あえて厳しい塾にする)
といった塾がもしあれば、めずらしいのではないでしょうか。
他にも学習塾の差別化事例を紹介しましょう。
ご飯付き塾
学習指導だけでなく、生徒たちに食事の提供を行っている塾があります。ご飯付き塾の魅力は、なんといっても保護者が塾のスケジュールに合わせて、食事の準備をする必要がないことです。
また、学校が終わって一旦家に戻らずに、そのまま塾へ直行することもできます。したがって、遠方に住む子どもたちや、部活などで帰りが遅い子どもたちにも、学習塾に通ってもらいやすいです。
ただ食事を提供するのではなく、栄養バランスなどを考えた、家庭的な食事内容にこだわるのがおすすめです。体にも良さそうなあたたかい食事を提供することで、塾から生徒たちへの愛情を保護者の方々に感じてもらえます。
これは親御さんの「子どもに健康的な食事をとってほしい」というニーズも叶えている形で差別化ができている例です。
タブレット端末の活用
小学生や中学生を対象とした塾の中には、生徒一人につきタブレットを一台手渡して、授業を行っているところがあります。タブレットを利用することで、差別化を図れるだけでなく、さまざまなメリットもあります。例えば、
- 板書を書き写す時間の削減
- デジタル機器の使い方や情報検索に慣れる
- 映像や音声を使って分かりやすい授業ができる
また、スマホやタブレットなどに興味を持つ子どもは多く、子どもたちの学習に対するやる気を向上させることができます。
タブレットを利用する場合は、体験授業で必ず使ってください。タブレットを使って、楽しく学べるレッスンを行うことで、子どもの心をつかんで集客に繋げることができます。
学校でもタブレット端末を導入する事例が増えてきているのはご存知でしょう。そして今後も増えていくことは必然です。
スマホやタブレット端末はすでに生活の中に当たり前に存在しています。学習を通じてそれらの操作や活用に慣れることは、勉強だけでなく将来の仕事などにも役立つでしょう。
生徒たちが効率よく楽しく学習ができるとともに、ネット検索が当たり前の若い親世代や、時代に即した学習方法を意識する親御さんのニーズにも応えています。
見せ方の差別化
良質な授業を行っていれば、集客に繋がると考えている学習塾もあるかもしれません。たしかに、質の良い授業を行うことは必要です。しかし、授業の質をしっかりと見極められる保護者は、たくさんいる訳ではありません。
そこで、複数のコースをパッケージにしたり、コースのネーミングを考えたりするなど、見せ方に工夫をすることが大切です。ユニークでありながらも、保護者に魅力的だと思ってもらえるようなものにする必要があります。
今までの固定観念や先入観にとらわれずに、企画力やアイデア力を駆使して、競合にはない新しく魅力的なネーミングやパッケージなどを、いろいろ考え出してください。
ユニークな広告戦略
競合塾が行っていないユニークな広告戦略を実施して、競合と差別化を図り、集客に繋げましょう。
広告で宣伝する際に重要なのが、ターゲットを明確化することです。生徒となるのは小学生や中学生の学生ですが、子どもたちが自分で学習塾を探すよりも、ご両親、特にお母さんが塾を見つけるパターンが多いです。したがって、お母さんに向けてアプローチする必要があります。
例えば、新聞折込やポスティングでチラシを配布することができます。その際、塾に通っている生徒のノートの実物写真や、授業風景の写真の掲載をするなど、競合他社が配布していないようなユニークなチラシを作成するのがポイントです。
また、自社のホームページやSNSを駆使し、競合塾が行っていないような広告戦略を仕掛けることも重要です。
自社のポジションを踏まえる
アイディアによる差別化、目を見張る広告戦略も大切ですが、競合他社やユーザー視点から見える自社の立ち位置を把握することは大切です。
競合他社には出来ない特徴がある自社サービスの特徴、そしてそれを魅力に感じるユーザーを洗い出し、どの市場なら勝てるのか。
いわゆる、自社の特徴が光る「バリュープロポジション」を把握、ユーザーへ知覚させることが大切です。
こちらの資料にてバリュープロポジションの詳細とその抽出や知覚化が出来る「ポジショニングメディア」について説明しておりますので、ご確認下さい。
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差別化された学習塾には集客(生徒募集)の軸ができる
競合にはなく、生徒にとっても魅力的な強み、差別化できているポイントがあると広告戦略にも軸ができます。
- 強みを魅力に感じてくれる人に届けるにはどうするか
- この強みを的確に伝えるならどんな方法が最適か
など考えることができるため、生徒募集の広告戦略も立てやすくなります。
まずは商圏や競合の分析、そしてユーザーのニーズの調査を行ってください。競合他塾にはなく、またユーザーから求められている自社独自の強みや魅力を見出し、広告戦略を立てて集客に繋げましょう。
下記の記事では、スクール業界の様々なマーケティング施策について解説しています。興味があればぜひご参考ください。