産婦人科の集客・集患はマーケティング広告戦略の組み立て方がポイント
最終更新日:2022年11月05日
産婦人科を受診する女性の数は緩やかに減少、さらに不妊治療が保険適用されれば、さらに婦人科系の病院経営に大きな打撃となることは必至です。
このような状況下でどうすれば費用対効果のいい婦人科の集客・集患ができるか、悩んでいらっしゃるのではないでしょうか。
高額な広告費を支払っても、来院してもらいたい患者の獲得は簡単ではありません。医療広告ガイドラインなどの法令を守った適正広告だけではインパクトに欠ける、といった課題もあります。
この記事では、医療機関を支援するためにマーケティング戦略を提供してきたキャククル(Zenken)のノウハウをもとに、産婦人科の集客・集患方法について、解説していきます。
そのなかでも注目いただきたいのは、
- 導入前はWebからの患者が0件。導入後は月間40件、施術全体の20%がWebで集患できている
- メディアを運用し始めてから来院患者が増え予約待ちに。医師を2倍に増やして診察している
- 競合からベンチマークされるほど患者数が増え、つねに3~4名お待ちいただく状態になっている
などの反響が医療機関から出ている、競合クリニックとの差別化を図るWebメディア施策です。競合クリニックからの転換や注力している治療法に特化した患者の集客・集患を実現するなどの成果が出ている広告戦略です。
このポジショニングメディアについては後述します。
産婦人科の集客・集患で注意すべきこと
産婦人科は、妊娠・出産に対応する産科のほか、女性特有の子宮や卵巣といった病気の診療を行う婦人科から成っています。いずれも繊細な心情を抱えて来院する方が多いため、心理的なカバーがどこまでできるかも病院の決め手となります。
集客・集患方法を検討する際には、単純に患者を集めるのではなく「なにに悩んでいる患者を集めるか」を考えた施策を打つことが大事です。
医院のある環境によっても左右される
近年、ショッピングモール内に産婦人科を構えるところも増えてきました。こういったテナント内医院は買い物ついでにも足を運びやすく、集客もしやすい環境にあるといえます。やはりアクセスの良さは、とても魅力的だといえるでしょう。
ただ、テナント内医院でも集客の工夫が足りなければ、売り上げはアップしません。反対にテナント外の産婦人科でも、効果的な方法で宣伝に取り組めば集客アップに繋がります。
選ばれる産婦人科になるためのサービスとは
選ばれる産婦人科になる、その結果集客数と売上をアップさせるために必要なことをみていきましょう。
プライバシーに徹底的に配慮した医院作り
産婦人科にはさまざまな理由で女性患者が訪れます。なかには、自分が産婦人科に通っていることを周りに知られたくないと感じている方もいます。
同伴者がいる場合も、待合室でほかの患者たちと同じ場所で待つのははばかられる、という人もいます。
とくにいまはコロナ対応を万全にする必要もあるため、患者のプライバシーと安全性の担保を同時に確立しなければなりません。患者が不安に感じていることをホームページ上でしっかり説明してあげることが、集客の第一歩です。
- 『新型コロナウイルス感染症等感染防止対策実施医療機関 みんなで安心マーク』を取得して院内だけでなくホームページにも掲載する
- ほかの患者と鉢合わせしない予約のとり方やプライバシー保護など、柔軟に対応できることをアピールする
- 同伴者を連れていきたいときのルールや診察中の待機方法など、患者目線の情報を発信する
- なにより信用してなんでも話せそうな医師であることをメディアやホームページでアピールする
といった、患者や患者の家族に安心感を与えることが重要です
けっこう見過ごしがちなのですが、ホームページは集客広告として最上位に位置するものです。ここをないがしろにすると、ほかにどのような施策を投じても意味がありません。
リラクゼーションサロンなどとの提携
近年、出産のために産婦人科を選ぶ際に、サービス内容を重視する方も増えてきました。そのサービスの一環としておすすめがリラクゼーションサロンとの提携です。
例えば、産後入院中の方にトリートメントを行ったり、アロママッサージが提供できるような提携先を探してみてはどうでしょうか。「当院では出産後に○○が受けられます」といった新しい宣伝ができるようになります。
駐車場スペースの確保
産婦人科へは車で来院する方が多くいます。そのため、駐車場のスペースはしっかりと確保しておきたいところ。駐車場がないと、それだけでお客さんを逃がす大きな原因になりかねません。
お腹が大きくなった妊婦さんは駐車場から産婦人科の入口が遠いと不便なので、病院の敷地内に駐車場が確保できるのが理想的です。ビル内に産婦人科がある場合などは、駐車場入り口のくわしい案内などをホームページに載せるようにしましょう。
受付は待合中の妊婦さんの視線から見えない角度に
待合室の椅子をすべて受付の方へ向けている産婦人科があります。じつはこの配置だと、受付に来た患者さんに視線が集中しやすくなります。
これに居心地の悪さを感じる患者さんもいるので、待合室の配置を工夫してみてください。
受付の位置を変えるのは大掛かりですが、待合室の椅子の角度を変えるだけならコストもかかりません。
産婦人科集客・集患の広告方法
駅看板などこれまで実施ししてきた集客広告があると思いますが、ここではとくにWeb広告による集客・集患方法を紹介していきます。
口コミサイトへの広告掲載
一人の患者さんの心を掴めば、女性同士の口コミで広まり、プラス3人の来院が見込める…と言われるのが産婦人科の市場。妊婦さんたちは、Web上の口コミも入念にチェックしているはずです。
医療広告ガイドラインの規制により、自院のホームページでアピールできないことが多いため、口コミポータルサイトは上手に活用していきましょう。
ただし口コミサイトといっても、運営者情報が明記されていないサイトや虚偽の口コミ投稿が疑われるようなサイトへの掲載はNGです。
口コミ投稿のルールやメディアの運営方針などが正しく実行されている口コミポータルを選んでください。
Googleマイビジネスのアカウントをつくって情報を掲載すれば口コミが獲得できる可能性もありますが、不利な口コミがあっても削除してもらえないこともあるので、注意が必要です。
SNSを上手に運用する
- インスタグラム
などのSNSでの情報発信や広告掲載も有効な集客方法です。
産婦人科を利用する妊婦や不妊治療を望む女性は20~40代。SNSの利用が当たり前の世代で、インスタグラムで検索し情報収集をすることに慣れています。
院内の施設やイベントの様子などの写真を投稿して宣伝をする産婦人科も増えてきました。ポイントは、妊婦さんの興味をひく清潔できれいな写真と、上手にハッシュタグを使うこと。
ただし写真で他院と差別化を図るには、撮影スキルも求められます。動画撮影なども含め、プロに撮影を依頼するという方法が無難です。
ポジショニングメディアによる集客
ポジショニングメディア事例 詳細はお問い合わせください
他院との差別化をし、ニーズの合った患者さんに自院の魅力をアピールできるのがポジショニングメディアです。
ポジショニングメディアでは地域や治療法に特化した産婦人科情報をまとめたサイトを作り、それぞれのクリニックの特徴をわかりやすいように並べていきます。
たとえば不妊治療に特化している場合は、どのような不妊治療の症例数が多いか、治療費の目安などユーザーが知りたい情報をリサーチして網羅的にコンテンツ化。
その治療に対応している競合クリニックも紹介したうえで、自院の強み、他院との違いを客観的視点で訴求するメディア戦略です。
たとえば
- 完全個室の有無
- 医療設備のレベル
- 分娩方法の種類
- 不妊治療の種類
- 子宮頸がんなど疾病の治療方針
- 食事やエステサービスの内容
- 産後ケアの内容
- イベント(マタニティヨガなど)内容
- 保険適用の有無や治療費詳細
などの情報を整理して掲載します。
出産のために産婦人科を探している人と不妊治療の病院を探している人は目的が異なるため、不妊治療を強みとしている場合は不妊治療に特化したポータルサイトを制作します。
ポジショニングメディア
について詳しく
具体的な事例を見たほうがわかりやすいと思いますので、以下にZenkenが運営している不妊治療のポジショニングメディアの事例を紹介しておきます。
不妊治療のおすすめ病院徹底調査
画像引用元:不妊治療のおすすめ病院徹底調査公式サイト(https://www.hopefor-baby.com/)
不妊治療が受けられる全国の病院が検索できるポータルサイトです。東京エリアに関しては、駅名など36のエリアに分けて病院を紹介しています。治療を3つのステップに分けて紹介したり、不妊治療の体験談を漫画で紹介したりと、ユーザーに役立つ情報をたくさん盛り込んでいます。
こちらのポジショニングメディアに貴院情報を掲載することも可能です。ご掲載を希望される場合は、下記よりお問い合わせください。折り返しご連絡を差し上げます。
よくある病院ポータルサイトとポジショニングメディアの違い
全国を網羅して病院紹介をしている大型のポータルサイトなら、すでにネット上でいくつも存在しています。
いっぽうポジショニングメディアは看板治療やエリアに特化した産婦人科情報を集めたWebメディアを構築します。
患者の悩みや治療方法について深堀した情報など、患者の不安や疑問、治療法の選択肢など「患者が知りたい情報」をユーザー視点でコンテンツ化していきます。
そのうえで、その治療に対応している競合クリニックも紹介、、自院の強み、他院と違うところについて、客観的視点で訴求を行うメディア戦略です。
ポジショニングメディアは、数ある病院の中でも提携する産婦人科1院に注力して、その特徴を光らせて紹介することが可能です。
また、アプローチしたいジャンルを特定することもできます。例えば無痛分娩のユーザーを特に集客したいと希望があれば、無痛分娩に特化をしたポジショニングメディアで効率的なアプローチを図ります。
全国向けではなく自院の商圏に特化し、自院が求めるターゲットに狙いを定めて情報を届けることで、地域もニーズもカバーした顕在性の高いユーザーを集客できます。
ポジショニングメディア | ポータルサイト | |
---|---|---|
広告エリア | 自院の商圏 | 全国規模 |
ターゲット | 自院の要望に 合わせて選定 |
全般 |
病院紹介 | 自院の 優位性をアピール |
他院と並列 |
ポジショニングメディアによる集客成功事例
立地が悪く、妊婦さんからすると通院しづらい場所にある産婦人科が、「○○地域内で分娩をするならここだ」というブランディングすることに成功。
無痛分娩の集客を強化できるようなポジショニングメディアを制作し、無痛分娩のユーザーが以前の2倍以上来院するようになりました。
設備面を売りにした産婦人科のため、料金で比較すると他院に負ける状況ですが、ポジショニングメディアのおかげで、意識が高く価格重視ではない妊婦さん、出産に費用を掛けられるユーザーの安定した集客が実現しています。
このほかにも、バリュープロポジション(競合にはない優位性・強み)を活かしたポジショニングメディアについて、簡単に読める資料にまとめています。こちらで紹介した成功事例についても、よりくわしく説明しています。
下記よりぜひダウンロードしてお読みください。
産婦人科の集客・広告戦略まとめ
ここまでの内容をおさらいしておきましょう。
- 立地が悪くても産婦人科の集客はできる<
- 集客アップを目指すには、安心して通える産婦人科であることをアピール
- 産婦人科の広告宣伝は、SNSとWeb広告が有効である
- 他院との差別化を図るためにもWebメディアの活用は検討すべき
先ほど紹介したネット上での差別化に成功した事例は、Zenkenで協力させていただいたポジショニングメディアの事例です。
弊社はこれまで120業種以上のマーケティング支援を行ってまいりましたが、産婦人科に特化したWebメディア運営の実績もあります。
また、医療広告ガイドラインを始めとした関連法規を順守した広告制作やメディア運用のノウハウもあります。
もし、
- 他の産婦人科と差別化を図りたい
- 狙いたいターゲットの集客・集患を強化したい
- 医療広告ガイドラインに則したWeb広告を行いたい
このようなご要望があれば、キャククル運営元のZenkenまでお気軽にご相談ください。
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