病院のwebマーケティングの方法とは?広告手法も紹介
最終更新日:2021年07月25日
Webマーケティングは、幅広い業界で取り入れられている手法です。
マーケティングを行うことによって、集客率や売上を高めることができるようになります。
一般企業で導入されるというイメージを持つ人が多いですが、実は病院でもマーケティングは重要視されています。
そこで今回は、病院にWebマーケティングが必要な理由やWebマーケティングの考え方、方法などについて解説していくことにしましょう。
それだけではなく、病院のWebマーケティングで気を付けるべき広告法規や禁止事項についても解説していきます。
病院にWebマーケティングがなぜ必要か
マーケティングは一般的な企業が行うものであり、病院にはあまり関係ないのではと思われる方もいるかもしれません。
しかし、マーケティングの本質は、顧客のニーズを調査し、提供している商品やサービスに対する欲求を高めることにあります。
つまり、病院が患者に寄り添った診療をすることで、多くの地域住民から慕われる病院を目指すという、古き良き病院の取り組みと近いものがあると言えます。
病院に導入したいWebマーケティングの考え方
なぜ今、病院にマーケティング戦略が必要なのか、そしてどのようなものが求められているのでしょうか。
病院の総売上は「患者数×来院頻度×一診療当たりの売上」で求めることが可能ですが、病院のマーケティングではこれらの項目をそれぞれ最大化し、売上をアップすることが最終目標となります。
ここでは、それぞれの項目改善のために抑えておくべきポイントを解説します。
新規来院者を増やす
「患者数」の項目を最大化するということは、そのまま患者数を増やすことを意味しています。
そのためには、初診患者の新規獲得に加え、既存患者の離脱を防ぐことが重要です。
最近の患者さんは、病院に行く前にインターネットなどを活用し、事前に下調べする傾向が高いです。
ですので、新規患者さんを獲得するには、従来のチラシやテレビなどを活用したオフライン広告だけでは不十分なのです。
公式サイトをはじめ、ブログやFacebookなどのSNSなどインターネットマーケティングを多方面から展開することで、より効果的に集患を計ることが可能です。
特に若い世代はスマートフォンを使って情報を集めることが多く、SNSも日常的に使用しています。
そのため、SNSを有効活用するのはかなり効果的な手段だと考えられます。
病院を構成する全ての質を上げる
患者さんを集客するうえで欠かせない要素が、病院のサービスの質を上げることです。
病院における質の高さとは、施設や設備などの環境改善やインフォームド・コンセントなど診療に対する積極的な取り組みなどの診療自体の質の向上に加え、スタッフの対応や待ち時間の短縮、交通アクセスの改善といったことへの取り組みも非常に重要です。
新患として足を運んだとしても、質が良くないと感じると他の病院へ移ってしまう可能性も高まってしまいます。
それでは、長期的に利用してくれる患者が少なくなってしまうため、質の向上は必要不可欠です。
再来院者を増やす
売上を安定、もしくは増加させるには、患者さんの来院頻度を増やすことが重要になります。
つまりリピーターを増やす必要があるわけですが、そのためには患者さんが来院しやすい環境を作り出すことが大切です。
例を挙げると、診察時に次の来院日時の提案をしたり、診察を通してコミュケーションをとったりするなどした取り組みが有効です。
他にも定期診察をお知らせするDMを送ったり、SNSを通して来院をアピールしたりすることも効果的です。
さらに、これらのサービスの登録者やフォロワーを増やすために、掲示や配布用の広告に登録用のQRコードを印刷する取り組みも重要です。
病院のWebマーケティング方法
マーケティング戦略によって、集客に成功した病院の中からいくつか具体例をご紹介します。
成功した具体例を知っておくことにより、これからWebマーケティングをスタートする際の参考になるでしょう。
医院の公式ホームページは、自院の特徴をアピールできるだけでなく、病院検索のポータルサイトに登録するなどインターネット上の看板としての役割も果たします。
そのため、他院との違いをしっかり打ち出したWebサイトを制作し、差別化を図ることが重要です。
同じような治療を行っている病院が近隣にあるというケースでは、より差別化が重要になります。
差別化ができれば、独自の特色をアピールすることができるため、効率的に集患できる可能性が高くなります。
Googleマイビジネスへ登録
Googleマイビジネスへ登録すると、Googleで検索した際に住所や営業時間など医院の情報が表示されます。
その情報を基に、病院選びをする方も少なくないため、Googleマイビジネスへの登録は最初に行い、電話番号やホームページなど重要な情報を全て記載しておきましょう。
写真を登録しておくと内装や雰囲気がわかりやすく、来院につながる可能性が高いです。
また、Googleマップにも検索順位があり、この順位はGoogleマイビジネスに登録されている情報量が大きく影響しています。
そのため、クリニックを探すうえで要となる情報は、できるだけ記載することが重要です。
ポータルサイトへ登録
サーチサイトと呼ばれる病院の地域や特色などをまとめたポータルサイトがあります。
サイトによっては、夜間診療の有無や女性医師がいるかなどを調べられるので、病院について知りたいと思っている方たちにとって非常に有効なツールです。
ある一定の範囲までは無料というサイトもあるので、とりあえず掲載してどの程度来院につながるのか様子見してみるのも良いでしょう。
SEO施策
どんなにサイトの出来が良くても、見てくれる人がいなければ来院につながりません。
そのため、病名と地域、治療法と地域などを検索した際に上位に医院が表示されるようにSEO施策を行いましょう。
設定するキーワードによって、閲覧数や来院数も大きく変わります。
ユーザー調査や検索連動型広告と呼ばれるリスティング広告も併せて運用し、来院数アップにつなげましょう。
ポジショニングメディア
SEO対策やポータルサイトへの登録を行い自院の露出度が高まってきたが、なかなか効果が出てこない…というのであればポジショニングメディアを導入するフェーズです。
露出ができたということは商圏内のユーザーの選択肢の1つとして入ることが可能になりましたが、自院が選ばれるかは別問題です。
ポジショニングメディアを導入することで対象商圏や市場において病院選びに迷っているユーザーにどの病院に通うべきかがわかるようなガイドを促すことができます。
ユーザーはどの病院に行けばわかるとともに、自院に来院して欲しい、すべきユーザーを集中的に集客することができるため、売上アップにつながる集客を実現することができます。
病院のWebマーケティングで気をつけたい広告法規とは
医療法が改正されたことで医療機関のWebサイトなども規制の対象となりました。
そのため、禁止事項に違反した場合には、行政の立ち入り検査や是正命令、または罰則の対象となります。
以下では、病院のWebマーケティングにおいて、気をつけたい広告法規について詳しく解説します。
医療法の広告可能事項の限定をされないサイトとは?
医療法の広告可能事項の限定をされないWebサイトには以下の3つの条件があります。
一つめは、Webサイトに電話番号やメールアドレスといった問い合わせ先が記載されていることです。
二つめは、一般診療の他、自由診療についての情報を掲載する場合には、必要な治療内容や平均的な費用と治療期間、そして治療回数が記載されていることが必要です。
最後三つめは自由診療について記載する際には、治療における主なリスクや副作用についての情報提供を行っている必要があります。
上の3条件を満たし、以下6つの禁止事項に注意
条件を満たすだけではなく、禁止事項にも注意しなければいけません。
続いては、どのような注意点があるか解説していきます。
治療内容や治療効果の体験談
治療内容や治療効果の体験談に関しては、基本的に掲載してはいけないとされています。
なぜかというと、治療の内容や効果はそれぞれの状況によって異なります。
そのため、掲載してしまうと誤解を与えてしまう恐れがあるからです。
患者の口コミに関しては、病院からの依頼に基づかないものは広告にならないので禁止の対象外です。
詳細な説明のない治療前と治療後の比較画像
詳細な説明のない治療前と治療後の比較画像に関しては、実際のものだったとしても掲載することが禁止されています。
必要だと考えられる治療の内容や費用に関するものであれば問題ありませんが、リスクや副作用などに関する内容は詳細な説明を付け加える必要があることを忘れないようにしましょう。
治療の結果はそれぞれ異なるため、写真を掲載することで誤認されてしまう可能性が生まれるからです。
誤認した状態で治療を受けた場合、同じような結果を得られなかった時にトラブルになってしまうことが考えられます。
そうなってしまうと病院側にとっても大きなデメリットになってしまうので、気を付けなければいけません。
他院より優れているとうたう広告
他院より優れているとうたう広告も禁止事項に含まれているので要注意です。
県内1位の在籍医師数を誇っていること、ある病気での実績が日本有数であるといった内容を記載するのは禁止されています。
それも誤認を与える要素になり得るからです。
効果を誇大した広告
効果を誇大した広告を掲載するという行為もしてはいけません。
科学的根拠がないにもかかわらず、あたかも効果があるように記載するのは禁止事項に含まれています。
病院の呼び名に関しても、○○センターといった呼称は特定の場合を除いて禁止されています。
特定の場合というのは、国や法律が定める事業を行っていることを示す場合、地域において中核的な役割や機能を担っていると都道府県が認めた場合、医療機関の部門の名称として院内掲示している呼び名をホームページにも掲載している場合です。
ウソの効果が記載された広告
これは当たり前のことですが、ウソの効果が記載された広告も禁止されています。
合理的な根拠がないにもかかわらず、効果があるとうたってしまうのは大きな誤解を招きかねません。
患者にとって不利益を被ることになりかねないため、ウソの効果が記載された広告は禁止となっています。
ウソだとバレてしまうと病院側にとって大きなデメリットとなり、損失を被る可能性もないとは言い切れません。
病院のWebマーケティングを成功させたいならプロへの依頼もおすすめ
病院のWebマーケティングを成功させるためには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
それを全て網羅したサイトを作成するのは容易ではありません。
より効果的なマーケティングを行うためには、専門的な知識を持つプロへの依頼がおすすめです。
これからマーケティングの方法を変えていこうと考えているなら、ぜひZenkenへお問い合わせください。
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